引っ張りタイヤとは?
横浜ゴム ヨコハマホイール
タイヤのドレスアップのセッティング方法の1つです。具体的には、ホイールよりも細めのタイヤを履かせて、タイヤの側面が外側に引っ張られ、ホイールが外側に飛び出しているセッティング方法となります。
車にはメーカー規定のマッチングがあるわけですが、ホイールの太さに対してメーカーの規定マッチングより細いタイヤを履かせる、そしてタイヤの肩部分を寝かせた状態で装着もしくは履かせるカスタムセッティングになります。
最近は一般的な乗用車でも普及してきており、愛車にも引っ張りタイヤのカスタムセッティングに挑戦してみたいと考えている人も多いのではないでしょうか。
引っ張りタイヤを履かせる意味
レクサス GS
引っ張りタイヤを履かせると、もちろんドレスアップのためのカスタムセッティングなので見た目もカッコよくなりますが、本来の意味とは少々ニュアンスが異なります。
ショルダーを寝かせて履かせた場合、車高を落とした際にフェンダーへの干渉が起こりにくくなるなどのメリットがあります。
引っ張りタイヤを履かせる場合の注意点
公認とれば日本でも走れます!かなりヤバそうなトヨタ86
見た目がカッコいいからやってみたい!と考える人も多いのではないでしょうか。
カッコよさも演出できる引っ張りタイヤではありますが、高めの空気圧に設定したり、あまりにも無謀な引っ張りをしてしまうとタイヤが外れるなどのリスクがあるので注意しなければなりません。
タイヤにはもともと適応リム幅があるわけですが、これくらいのリム幅のホイールに組むための規定になります。
規定より細いタイヤを無理に履かせると固定されにくくなるので走行中に脱輪などの事故が起きる可能性があり、タイヤメーカーが指定している適応リム幅で選ぶのが安全で一般的となります。
規定よりも細いタイヤを履かせるのが引っ張りタイヤですから、脱輪の可能性もないわけではありません。カスタマイズを行う際は注意が必要となります。
引っ張りタイヤにする理由は、フェンダーなどに対して干渉しにくくなることや見た目のカッコよさなどが挙げられます。
干渉を避けることができれば、フェンダーぎりぎりを攻めることができます。しかし、ギリギリを攻めすぎてあまりにも細いタイヤを履かせると、タイヤの厚みでもある扁平も薄くなり、エアーを入れた際にタイヤがホイールのリム部分まで伸び切らなくなるので注意が必要となります。
■引っ張りタイヤを履かせた場合のデメリット
見た目がカッコよくなって、ハンドリング(操作性)がアップするなどのメリットがありますが、いくつかのデメリットもあるので、これもしっかり押さえておくことが大切となります。
タイヤメーカー規定の範囲を超えているのが引っ張りタイヤ、言い換えるとタイヤメーカーの限界を超えたカスタムセッティングになります。
以前から、いろいろな問題が挙げられているのですが、その問題こそがデメリットであり、空気圧の低下・偏った摩擦・バースト・車検の際のリスクなどが挙げられます。
これらに加えて、無理な引っ張りは脱輪のリスクがあることも重要です。 タイヤにかかる車体の重量、タイヤ自体の負荷能力が足りなくて負荷が限界を超えてしまえば、バーストやセパレーションなどのタイヤそのものの損傷が起きてしまうことがあります。
負荷限界近くまでのセッティングですから当然のことです。なお、デメリットの一つでもある異常な空気圧は要注意となります。
空気圧が適性ではない状態はパンクやバーストなどのトラブルが起こりやすいため空気圧をしっかり管理することをおすすめします。
■引っ張りタイヤを履かせるメリット
フェラーリ カリフォルニアT ハンドリング・スペチアーレ
これまでの説明の中で、見た目がカッコよくなるなどの解説になっていますが、それ以外のメリットにハンドリング(操作性)の向上があります。
引っ張られたことで地面との接地面が増えると共に、余分な弾性が無くなり直に路面の状況を感じることができます。スポーツカーやレーシングカーで使用される片扁平タイヤに近い性能を得ることができます。
また、引っ張ることでタイヤの肩がフラットに近い状態になり、フェンダーにタイヤが干渉しずらくなるうえ、ホイールとフェンダーの面を揃えるツライチがやりやすくなります。
これに加えて、足回りのドレスアップなどのメリットがあり、結果的にワンランク上のカスタマイズカーにできるメリットもあるわけです。
おすすめの引っ張りタイヤ
HKSブース
タイヤメーカーはいろいろありますが、日本のタイヤメーカーの場合はサイズが少なかったり値段が高かったりと予算や希望のサイズを選べないこともあります。
その点、アジアエリアにあるアジア系のタイヤメーカーの場合は、サイズが豊富にありますし価格が安いなど引っ張りタイヤに向いている商品を数多く用意されています。
■引っ張りタイヤのサイズ
17(8.5J)や19(9.5J)などのホイールは、乗り方や車種などに応じて多種多彩な引っ張りタイヤの限界が存在します。引っ張りタイヤを語る際には215や225などのように3桁の数値で表すことが多いのが特徴ですが、これはタイヤの幅を意味しています。
車体が小さな車は数字が小さい(205や215など)、車体が大きな車は数字が大きい(235や245など)などの特徴があります。
■引っ張りタイヤの空気圧
空気圧点検
タイヤの設計の中では2.9キロを限界にしているといわれています。例えば、タイヤにXLの表記があるエクストラロード規格のタイヤの場合、充填空気圧は最大2.9キロ、通常のスタンダードロードにおいては最大2.4キロです。
XL表記があるものは充填空気圧を上げても、タイヤの接地面が膨らまないよう設計が行われているため、2.9キロを限界にできるわけです。
引っ張りタイヤにすると空気圧が小さくなるわけですが、空気圧は3キロ前後がドレスアップカーの通説になっています。引っ張りタイヤの一般的な空気圧は3キロ前後のイメージがあります。
これは、組んだ時に3キロ前後にしておけば1週間後ぐらいには、空気圧が2.8キロ~2.9キロになっているだろうという予測のためです。
引っ張りタイヤで車検は通るの?
車検についても知りたい
車検に通るのだろうか?このような不安を持つ人も多いのではないでしょうか。
車検に通るか否かは厳密な境界があるわけではありませんし、逆にNGなどのルールもありません。そのため、車検に通る可能性はあるけれどもタイヤに関する部分で指摘を受ける可能性はあります。
特に、ロードインデックス(荷重指数)タイヤが耐えられる最大負荷能力(重量)について、指摘される事が多く見られます。
引っ張りタイヤのお値段は?
お値段はいくらだろう?
タイヤおよびホイールの購入代金と技術料が別途必要です。タイヤとホイールがセットになっている物は、税抜き18,000円程から高い物は90,000円を超えるものまで幅広くあります。取り付け・セット作業は安全を考えて、専門の業者に依頼するのをおすすめします。
ただ、インチが変わっても作業自体に大きな差があるわけではありませんので、お店にもよりますが1本あたり500円(税別)で行っているお店もあります。
取扱店は全国至る所にあり、ネットを使えば販売しているお店を比較的簡単に見つけることができます。
まとめ
ダッジ チャレンジャー
いかがでしたでしょうか。
デメリットがいくつかありますが、引っ張りタイヤにすることでフェンダーに干渉せず車高が落とせ、見た目もカッコよくなり、快適なカーライフを送ることができるでしょう。