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ワイドトレッドスペーサーの選び方と取付け方|役割の説明やおすすめ紹介も

ワイドトレッドスペーサーの選び方と取付け方|役割の説明やおすすめ紹介も

ホイールを外側に出すための「ワイドトレッドスペーサー」。ドレスアップアイテムと思われがちですが、サスペンションのチューニングパーツです。ただし、しっかり知識を持たずに取り付けると思わぬ事故にも遭う可能性もあります。今回はワイドトレッドスペーサーの選び方から、取り付け方についてと、取り付けるメリット・デメリット、おすすめのワイトレ等をご紹介していきます。

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⏳この記事は約3~4分で読めます。


ワイドトレッドスペーサーとは?

ワイドトレッドスペーサーとは、自動車のハブ(ホイールを装着する部分)に取り付けるパーツです。

ワイドトレッドスペーサーはいくつか穴の開けられた丸い金属板のような見た目をしており、穴の部分にハブボルトを通して装着します。

つまり、もともとのホイールが装着される下の部分にワイドトレッドスペーサーが入る形になります。

類似したパーツとしてスペーサーというものが存在しますが、ワイドトレッドスペーサーとはサイズと構造で区別されます。

スペーサーは3mmから5mmといった比較的厚みの薄いものがよく使われ、ワイドトレッドスペーサーは10mmから60mmと大型です。加えて、スペーサーはハブボルトにはめ込むだけですが、ワイドトレッドスペーサーは大型である分別途ボルトで固定する必要があります。

ワイドトレッドスペーサーをホイールの下に装着すると、ワイドトレッドスペーサーの厚み分だけホイールが外側にせり出します。

これにより、車の見た目を良くできるドレスアップ効果が狙えます。


一般的に車はフェンダー(車体のうちタイヤの真上の張り出し部分)とタイヤの幅が同じである形(ツライチ)が美しいと言われています。

そのため、見た目を良くするためワイドトレッドスペーサーを使うユーザーが多く、中にはフェンダーを越えてタイヤを張り出させる(ハミタイ)方も存在しますが、程度によっては違法改造に相当し罰せられます。

ワイドトレッドスペーサーを使用してもツライチまでに留めておきましょう。

詳しくはメリットの項で後述しますが、ワイドトレッドスペーサーはドレスアップ以外にも安定性を向上させるために使われることがあり、トレッド幅(左右のタイヤの間の幅)が広がりバランスが良くなる効果などが狙えます。

このように、ワイドトレッドスペーサーはうまく使えば非常に有用なカーパーツですが、車の足周りを担うパーツとなるため、間違った取付け方等をしてしまうと重大な事故に繋がってしまう危険性もあります。

そもそもスペーサーってなに?

スペーサーとは、Space(空間)という英単語から来ている通り、「空間を空けるもの」という意味です。その名前が示す通り、ハブとホイールの間に空間を設けてトレッド幅を広げるためのパーツです。

前述したように、スペーサーはワイドトレッドスペーサーよりも少ない幅を持たせたい時に使われます。ツライチまであと数mm足りないという時にはワイドトレッドスペーサーではなくスペーサーを使うと良いでしょう。

ワイドトレッドスペーサーにも言えることですが、スペーサーをはめてもホイールがせり出した分だけ、ナットがはまらなくなる恐れがあるので注意が必要です。

もしはまったとしても、走行中に外れたりしないか、また無理にナットをはめるとネジ山を潰すこともあるため注意が必要です。

一般的に3mmや5mmといった薄めのスペーサー はナットがはまらなくなる心配はそれほどありませんが、8mmという厚めのサイズなどは要注意です。

もしも、どうしても厚めのスペーサーを使いたい場合は、カーショップなどで長いハブボルトに打ち換えてもらいましょう。ハブボルトの打ち換えは、カーショップなら1輪あたり5000円いかない工賃で行えます。

ワイドトレッドスペーサーの選び方

ワイドトレッドスペーサーを選ぶときは安全性の高さを優先して選びましょう。安全性の高いものとは、しっかり固定できて強度も十分なものです。

まず、しっかり固定するためには車種やタイヤ径に合った商品を選ぶことが大前提です。

そして、ハブリングのついているものを選びましょう。

ハブリングとはワイドトレッドスペーサーの中央部分にある出っ張りで、自動車のセンターハブに合うよう作られている部分です。ハブリングがあればワイドトレッドスペーサーをうまくハブに固定でき、震動することがなくなります。

ワイドトレッドスペーサーがハブと噛み合わず振動すると、乗り心地は悪くなることはもちろん、最悪の場合ハブボルトを破断させる恐れがあります。

次に、十分な強度を持つ商品を選ぶ必要があります。

不十分な強度のワイドトレッドスペーサーでは使用中に破損し、事故の原因となるためです。

ワイドトレッドスペーサーの強度を確かめるためには、まずメーカーに注目しましょう。一般的に大手メーカーが作っているワイドトレッドスペーサーは信頼性が高いです。

大手メーカーとしては、「協栄産業」、「株式会社佐藤精機」などが挙げられます。

強度を確かめるためにはメーカーに加えて、材料も確かめましょう。

ワイドトレッドスペーサーの材料としてはアルミニウム、ジュラルミン、超超ジュラルミンが代表的で、このうちアルミニウムには鋳造アルミと鍛造アルミが存在しており、最低でも鍛造アルミを選べば間違いありません。

より強い強度を求めるなら、ジュラルミンなどを検討してみてください。

ワイドトレッドスペーサーの取り付け方

ワイドトレッドスペーサーを取り付ける工具としては、ジャッキとレンチが必要になります。インパクトレンチなどはナットを締めすぎてネジ山をつぶすおそれがあるので、クロスレンチやトルクレンチを使いましょう。

まず、車をジャッキアップしてタイヤ交換の要領でホイールを外します。

ホイールが外れたら、ボルト穴に合うようにワイドトレッドスペーサーをハブにはめ込みます。

この時、はまったように見えても、完全にはまっていない場合があるので要注意です。手で押し込んで動かなくなっても、ハブとの間に隙間ができていないかよく確認しましょう。

うまくワイドトレッドスペーサーをはめ込めたら、商品に付属するボルトで固定します。

この時、車に合った適切なトルクで締めましょう。うまくナットを締め付けワイドトレッドスペーサーを固定できたら、ホイールをはめてナットで締めつけ固定すれば完成です。

後は残り3輪に同じ作業を繰り返していきましょう。


取り付け作業では、ひとつだけ注意点があります。

それは、ホイールのつくりによってはうまくはめ込めない場合があることです。

ワイドトレッドスペーサーはいったんハブボルトで固定したうえで、ワイドトレッドスペーサー本体から伸びるボルトにホイールをはめこみます。

この時、ハブボルトがワイドトレッドスペーサーよりもわずかに出っ張るため、ホイールに干渉して適切な装着ができない場合があります。

ワイドトレッドスペーサーを使いたい場合は、ホイールのボルト穴の間にハブボルトがおさまる「逃げ」があるか確認しておきましょう。

ワイドトレッドスペーサーのメリット・デメリット

トレッドスペーサーを装着する上でのメリットとデメリットとして以下の点が挙げられます。

メリット

ワイドトレッドスペーサーを装着するメリットのうちで最も大きなものは、車のバランスが良くなることです。

ワイドトレッドスペーサーはホイールとハブの間に挟み込むため、トレッド幅がその厚み分だけ広がります。トレッド幅が広くなれば重心が安定するため、走行時のバランスが良くなります。また、安定性が増したため乗り心地も向上します。

さらに、ワイドトレッドスペーサーを着用するとロールセンターの位置が上がることもバランスを良くする一因になります。

ロールセンターとは車体の中心線に位置する点で、カーブの時にロール力がかかる中心になる部分のことです。ロールセンターの位置が上がれば、 車体の重心とロールセンターが近づき、よりバランスの良い走りができます。

また、ドレスアップ効果があるという点もメリットに挙げられます。

いわゆるツライチにして、美的に優れた見た目をカスタマイズして楽しむこともできる他、これまでは選べなかったホイールを装着できるようになる点も、ドレスアップ面のメリットとして挙げられます。

ボルトの穴の数が合わずに装着できなかったホイールもワイドトレッドスペーサーを経由すれば装着できる事例があります。

その他、サスペンションなどに干渉してうまくホイールを装着できない時もワイドトレッドスペーサーを使えば解消できる場合があります。ワイドトレッドスペーサーを使って多彩なホイール選択をしてみてください。

デメリット

ワイドトレッドスペーサーの最も大きなデメリットは、取り付け方を誤ると重大な事故を起こしかねない点です。

ワイドトレッドスペーサーに関係して起こり得る事故としては、ボルトの破断によるホイールの脱輪が最も深刻なもので、ワイドトレッドスペーサーが走行中の振動でひどく揺れてハブボルトに繰り返し衝突して起こります。

その原因としては、取り付け時にハブに正しく装着されていなかったこと、ワイドトレッドスペーサーがハブリングの無い商品であったことなどが考えられます。

その他、車種に合わないワイドトレッドスペーサーを使用していた、ワイドトレッドスペーサー自体の強度が不十分で走行中に割れてしまったなどのケースも重大な事故を引き起こす原因になります。

ワイドトレッドスペーサーの購入時には良質の製品を正しく選び、取り付け時にも正しい方法を守りましょう。

ワイドトレッドスペーサーを装着すると前述したように、車体の安定性は増しますが、逆に走行性能が悪化する可能性があります。

ハンドルが重くなる症状等が挙げられますが、自動車はタイヤ内側のキングピン(ステアリング操作によって動くタイヤの回転軸の中心)からタイヤ接地面の中心にかけての距離が長いほど、取り回しが重くなるという特徴があります(この距離をスクラブ半径といいます)。

ワイドトレッドスペーサーを装着すると、スペーサーの厚み分だけスクラブ半径が長くなることになり、それにしたがって取り回しが重くなりコーナリング性能も悪化してしまいます。

また、路面など外部からの力も受けやすくなるため、悪路での走破性も悪くなってしまいます。

その他、バネ下加重の増加を気にする人もいます。バネ下加重とは、車のサスペンション部分に使われているバネより下にかかる重量を意味する言葉で、主に足回りの軽さを説明する時に使われます。バネ下加重が重くなると車の機敏な動きがなくなるとも言われますが、変化は微妙なものなので気にしない人も多いようです。

車検には通らなくなる?

ワイドトレッドスペーサーを装着する時には、車検の時にどうするかを考えておきましょう。車検では、フェンダーからタイヤがはみ出している(ハミタイ)と車検に通りません。

最低でもツライチ状態にする必要がありますが、ツライチ状態であれば一律に車検をパスできるかと言うとそうではありません。

一般的に、ディーラー車検では顧客の安全性を重視して、スペーサーを装着した車は車検に通りにくくなっています。ユーザー車検ならフェンダーからタイヤがはみ出しているかどうかしか検査基準にならないため、装着したまま車検をパスできる確率が高くなります。

もしも、車検を通過できるか不安ならば、ワイドトレッドスペーサーを外して車検に臨むのも一つの方法です。

ワイドトレッドスペーサーの人気・おすすめ商品TOP3

以下に紹介するワイドトレッドスペーサーはどれも十分な強度を持つ優良品です。購入を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。

KYOEI W.T.S.ハブユニットシステム

KYO-EI [ 協永産業 ] W.T.S.ハフ゛ユニットシステム [ M12XP1.5 ] 普通車用 [ 4H/100 ] 15mm [ P1.5 ] 内径54mm [ 個数:2枚1セット ] [ 品番 ] 4015W1-54

ワイドトレッドスペーサーはホイールにフィットする必要があるため、製作には高度な工作技術が求められます。数あるメーカーの中でも協栄産業は手がける製品の精密さで知られる企業で、数々の優れたカーパーツを生み出しています。少々値段は高めですが、見た目、実用面ともに申し分のない性能を感じられるでしょう。良い品物を長く続けたい方に強くおすすめできるワイドトレッドスペーサーです。

ハブ付ワイドトレッドスペーサー

ハブ付ワイドトレッドスペーサー (ブラック/黒) PCD114.3-5H-M12-P1.5-15mm 2枚入り

ブラックカラーが映えるワイドトレッドスペーサーです。特徴的なコーティングは見た目だけに配慮したものではなく、腐食対策の表面加工という実用的な利点も持ち合わせています。

素材は十分な強度を持つ鍛造アルミでできており、長く使い続けられるでしょう。ハブリングもついているため、ドライブ中に振動して事故の原因となることもありません。 要求される性能が高水準でまとまっており、高い評価を呼んでいる商品です。

MTK ハブ付きワイドトレッドスペーサー

MTK ハブ付きワイドトレッドスペーサー

MTKが提供するブラックカラーのワイドトレッドスペーサーです。本体が鍛造アルミで作られていることに加え、カーボンスチール製のナット、 クロム鋼材のボルトを使用しているため、高い強度と耐腐食性を誇ります。1年間の保証期間もついているため、もしものことがあっても安心です。

まとめ

ワイドトレッドスペーサーは取り扱いに注意が必要なパーツですが、うまく使えばあなたの愛車の魅力をさらに引き出せます。

前々からスペーサーに興味があった方も、これまでドレスアップに興味がなかった方も、どこかでぜひ一度試してみては如何でしょうか。

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