ホンダeの概要
ホンダe
ホンダeはホンダが発売する100%電気自動車です。発売予定日は2020年10月30日です。
ハイブリッドやPHVなどではなく完全な電気自動車は、量産車ではホンダからは初めてのモデルとなります。プロトタイプが発表されていたのは、2019年のジュネーブ・モーターショーで、東京ショーで国内仕様が参考出品されていました。
ホンダの電気自動車の開発は長年進められており、1980年代から行なわれています。1997年には「Honda EV Plus」が発表されたり、2012年にリース販売された「FIT EV」などがありました。開発がスタートしてから約30年にわたり実走データなどを集め、魅力ある電気自動車としてホンダeが発表されました。
ホンダeはホンダが提案する都市型コミューターで、シンプルでモダンなデザインで、後輪駆動とモーターを組み合わせることにより取り回しの良さを実現した電気自動車です。未来を見つめて作り上げた電気自動車で、移動や暮らしをシームレスにつなげ合わせることを目的としています。
具体的にどのようなモデルなのか、詳しく見ていきましょう。
ホンダeのエクステリア
ホンダe
ホンダeエクステリアはモダンでありながら、親しみやすさを感じさせるデザインになっています。プロトタイプからデザインの変更はほとんど行なわれておらず、テクノロジーが強調されていたりシャープさが際立ったデザインではなく、シンプルでミニマルなエクステリアになっていることが特徴です。
電気自動車の近未来的な雰囲気は感じさせるものの、どこか懐かしさをも感じさせるデザイン。 デザインコンセプトは「Affinity&Modern」というもので、豊かな生活に必要なものを目指しています。
ホンダe
機能性があるだけでなく、親しみやすさを加えるために、現在のデザインに親しみやすさが加えられています。例えばカメラが埋め込まれているサイドカメラミラーシステムの部分では、かっこよくシャープというイメージよりも、人に優しく機能的であることを追求され、丸みを帯びたデザインになっているのが特徴です。
毎日使う部分なので特別にデザインされた充電ポートは、全面ガラスで仕上げられているだけでなく、他充電状況を知らせるLEDライトがあり、ポートの開閉が回転スライドになっていたります。充電ポートの内蓋の機能性だけでなく、特別な体験になるようにこだわっています。
前面は円を基調としたヘッドランプやリアのコンビランプは、ホンダN360やシビックを感じさせるもの。機能美を追求したホイールもデザインにこだわりが表れています。
すぐに目につくボディのエクステリアだけじゃなく、細かな部分のエクステリアデザインまで、モダンになるように追求されているのがホンダeの特徴です。
ホンダeのインテリア
ホンダe
ホンダeのインテリアで目に入るのは、5スクリーンを水平配置にしたインストルメントパネルです。サイドにはサイドカメラミラーシステムのモニターがあります。さらにステアリングの奥には、8.8インチのメータースクリーンがあります。そして中央に2つの12.3インチワイドモニターです。
2つのワイドモニターは、画面の入れ替えやアプリの履歴など表示を変更させることができます。メーターモニターにも、速度だけでなくその他の情報を表示させることも可能です。
中央にはエアコンのスイッチなどが配置され、物理スイッチがリビングテーブルをモチーフにした木目調の水平パネル上に並びます。操作性がよいだけでなく、親しみやすいインテリアデザインが採用されています。
ホンダe
シートはメランジ調のファブリックが採用。シートベルトにはブラウンが配色されており、シートにジグザグのステッチが施されているなど遊び心もあります。ステアリングは水平基調に合わせた2本スポーク、ダウンライトのようなLEDルームライトもリビングにいるかのような雰囲気を出しているポイントです。
コンパクトボディでも、ホンダが得意としている室内空間の最大化が行われており、モーターがリアに配置されていても広いラゲッジスペースを確保しています。
ホンダeのパワートレイン
ホンダe
ホンダeに採用されているのは、電気自動車用の専用設計のモーターです。モーターの横にPCUを配置することでコンパクトなものにしています。
3Lエンジン相当の最大トルク315N・mを生み出すモーターで、最高出力は113kW(e Advance)にもなります。
航続距離はWLTCモードで283kmと他のモデルと比較すると控え目です。しかしストップ&ゴーが多い都市の走行をメインとしているので、コンパクトながらパワフルなパワーユニットで力強く走れます。
急速充電の充電効率を高めていることが特徴で、30分でバッテリーの80%まで充電できます。走行可能距離を202km回復させることができるので、買い物の間に必要な充電が終わっていることでしょう。
国内でも急速充電のインフラが整い始めているので、1クール30分という充電時間を意識した構造です。
それぞれのグレードに搭載されている、モーターの出力は以下の通りになります。
【ホンダe】
最高出力 | 100kW(136PS)/3,078-11,920rpm |
最大トルク | 315N・m(32.1kgf・m)/0-2,000rpm |
一充電走行距離 | WLTCモード:283km |
【ホンダeアドバンス】
最高出力 | 113kW(154PS)/3,078-11,920rpm |
最大トルク | 315N・m(32.1kgf・m)/0-2,000rpm |
一充電走行距離 | WLTCモード:259km |
2020年10月現在 ホンダ公式サイトより
ホンダeの価格
ホンダeは2つのグレードが設定されており、ベーシックな「ホンダe」と「ホンダeアドバンス」です。
ホンダe:4,100,000円(税抜き)
ホンダeアドバンス:4,500,000万円(税抜き)
2020年10月30日に発売が予定されていますが、2020年9月初旬の段階で注文が一時停止されています。注文受付数が販売予定台数に達したことが発表されています。
年間販売計画台数は1,000台とされていましたが、2週間も経たずして販売予定台数に達したようです。今後の注文受付は最新のアナウンスをチェックしておく必要があります。
ホンダeの走行性能
ホンダe
ホンダeは後輪駆動を採用しており、走りの楽しさを堪能できることが特徴です。アクセルを踏み込んでもハンドリングに悪影響を与えにくい、後輪駆動の楽しさをはっきりと感じさせる造りです。
スポーツにモードを設定して走行すると、アクセルを踏み込んだときに鋭く加速が立ち上がり、俊敏さが強調されます。ノーマルモードの場合は、アクセルの踏み込み量に合わせて充実に出力が変化します。好みに合わせて走行モードを切り替えると、楽しく運転できるでしょう。
最小回転半径は4.3mです。軽自動車よりも小回りが効くほどですので、狭い道でも簡単に切り返しできるでしょう。運動性能が優れているだけでなく、シティコミューターとしての利便性を高めています。
ホンダeのスペック
ホンダe
ホンダeのスペックは以下になります。
既述しましたが、最小回転半径が小さくなっているので、小回りが非常に効きます。狭い所での運転も楽にこなせるでしょう。
ホンダe以外のおすすめEV
ホンダe以外にどんなEVがあるのか気になる方もおられるでしょう。
国産、外車を含めたおすすめのEVをご紹介します。
■日産 リーフ
リーフ e+
日産のリーフは、世界で売れている電動自動車です。通常モデルでもWLTCモードで航続距離が322kmもありますし、62kWhのバッテリーを搭載しているモデルでは458kmの航続距離になります。
ガソリン車と変わらないほどの航続距離があるので、普段使いから週末のお出かけまでカバーできます。特徴となるのは、アクセルペダルの操作で回生ブレーキを活用して、加減速をコントロールできるe-Pedal、高速道路で運転をサポートしてくれるプロパイロットなどです。
先進技術も装備されており、快適に運転ができる電気自動車です。
■テスラ モデル3
モデル3
テスラの中で手に入れやすい入門グレードになるのが、モデル3です。日本でも運転しやすいサイズになり、511万円からの車体価格です。搭載されるバッテリーはパナソニックと共同で生産された新型バッテリーで、 スタンダードレンジではWLTP基準で430km、ロングレンジでは580kmの航続距離になります。
日本の機械式駐車場への駐車を考慮しており、全幅は1,850mmに抑えられています。スタンダードプラスが一番出力が抑えられているとはいえ、0-100km/hの加速は5.6秒です。アクセルペダルを踏み込むと、しっかりと加速するのでモーターによる異次元の加速が単横できます。
テスラは電気自動車専用のメーカーですので、デザインや走りが新鮮なものです。ガソリン車とは違った走行性能を楽しめるモデルです。
まとめ
EVは今後も注目されているジャンルですが、ホンダeは市街地走行に重点を置いたモデルとして発売されました。コンパクトでありながらも、懐かしさも感じさせるデザインで、電動自動車の新しい選択肢となります。
生産予定台数に達したので、2020年10月時点は受付を停止していますが、今後の販売再開が楽しみです。