パーツクリーナーとは?
車のメンテナンスをしよう!
車をメンテナンスするには金属パーツの油汚れを落とす作業が欠かせません。この汚れを放置したままにしてしまうと、サビが発生するなどして車の不具合につながり、事故が起きてしまう可能性もあります。
そんなとき使用するのがパーツクリーナーです。スプレータイプが一般的で、家庭で使う洗剤よりきれいに油汚れを落とすことができます。
定期的にこのメンテナンスをしていれば車に異常があったときも見つけやすくなり、トラブルを防ぐことができるので車を長持ちさせることができます。
ですがこのパーツクリーナー、なんとなくお買い得品やいつも同じものを買ってはいませんか?クリーナーは様々な種類があります。用途にあっていないものを選ぶといくらクリーナーを吹きかけても効果を感じにくいなど「買い損」になってしまうことも。
パーツクリーナーの基本的な種類や選び方、その使い方を押さえておけば効果的に作業を勧めることができますので、これから説明していきたいと思います。
■パーツクリーナーの種類
パーツクリーナーには主に2つの種類があります。
それは「速乾性」と「遅乾性」です。
「速乾性」はスプレーを吹き付けるだけで油汚れを溶かして吹き飛ばし、そのままパーツ部分も乾くので日常使いに優れています。まだ日の浅い油汚れに効果的です。
「遅乾性」はなかなか取れないがんこな油汚れに効果的です。クリーナーの成分がゆっくりと乾いていくので、汚れにしっかり浸透・分解していきます。
油汚れが取れたあとはまだクリーナー成分のアルコール液体が残っているので、きれいな布やウェスでふき取りましょう。
パーツクリーナーの使い方
ホンダ・シビック・スポーツライン(欧州仕様)ボンネット内
パーツクリーナーでのメンテナンスは注意点を守って使用すればそれほど難しい作業ではありません。
まず油汚れのある金属パーツにクリーナーを吹きかけ、きめの細かい掃除用のブラシで汚れをこすり落とします。
そして使い捨ててもいい布で汚れごとしっかりと拭き取ります。油汚れを落としたパーツは同時に油分も全て落ちた状態になっているので、サビ止め用の油や潤滑油を塗りましょう。
次にパーツクリーナーの使用対象別種類と注意点を説明していきたいと思います。
■金属用パーツクリーナーは塗布部分に注意
パーツクリーナーには「プラスチック用パーツクリーナー」と「金属用パーツクリーナー」があります。購入前、使用前にどのタイプかをきちんとチェックしておきましょう。
プラスチックパーツクリーナーは、プラスチック・金属の混合したパーツ部分に使うことができます。
対して金属用パーツクリーナーは金属部分の油汚れを落とすのに特化したものです。強力な洗浄能力がありますが、プラスチックやゴム、また車の塗装面などに付着すると溶かしてしまう恐れがあります。
また、スプレー時にまわりの樹脂や木製のものにもかからないように注意しましょう。
主に有機溶剤の少ないクリーナーはホームセンターなどで安価で購入でき、専門店や工具店などでは有機溶剤を多く含んだ高価な製品が販売されています。
■パーツクリーナーのお供にしたい掃除用ブラシ
クリーナーを吹きかけたあとに活躍するのが掃除用ブラシ。そのブラシには多くワイヤーブラシが使われています。ワイヤーブラシと一言で言っても、その素材は様々。
ブラシ部分は、固い順から鋼線、ステンレス、真鍮、ナイロンがあります。中には硬い素材から柔らかい素材までをセットにして売っている商品もあります。
がんこな油汚れを落とすところから、最後の仕上げまで用途に合わせて使っていきましょう。
■パーツクリーナー使用上の注意点
パーツクリーナーに使用されている有機溶剤は人体に危険な物質で、素手などにかかってしまうと皮膚から体内に吸収される恐れがあります。そのため、手袋や作業着を着用し、スプレーが皮膚にかからないようにする必要があります。
もし皮膚にかかってしまった場合は、すぐに流水と石けんで洗い流しましょう。それでも皮膚が異常に乾燥したり、赤くなったり、皮膚に痛みを感じるときは病院で診てもらう必要があります。
また、有機溶剤は揮発性が高いので、スプレーの気体を吸ってしまうと危険です。作業をするときは屋外で、風上または風通しの良いところで行い気体を吸い込まないようにしましょう。
もし気体を吸い込んで、めまいや頭痛、吐き気、感覚が鈍くなったり、脱力感があったり、意識が乱れる、意識喪失などの症状が現れた場合は回復したあとであっても病院で医師の診断・手当を受けましょう。
さらに、パーツクリーナーにはアルコールも含まれているので火気厳禁です。高温になる場所、例えば車内などに置いておくと熱で爆発する恐れがあります。
保管するときは、直射日光の当たらない安全なところ(日影または室内)で保管しましょう。
パーツクリーナーのおすすめ商品紹介
それでは、おすすめのパーツクリーナーを紹介していきたいと思います。
■1. KURE パーツクリーナー
「呉工業株式会社」は自動車関連用品や潤滑剤などで有名な老舗メーカーです。そんな会社の定番の人気商品がこの「KURE パーツクリーナー」
速乾性タイプで各種金属パーツの汚れを強力に落とします。また青ニス除去にも最適です。
車や自転車といったものだけでなく、家庭のカギ穴などの汚れを落とすのに活用している人もいます。愛用者が多いので信頼度の高い商品と言えるでしょう。
■2. KURE 遅乾性パーツクリーナー
そんな呉工業株式会社からもうひとつ。じっくりと汚れを落とす遅乾性タイプです。
スプレー後、30分ほど経ってからきめの細かいブラシで掃除をすると金属本来の輝きが戻ってきます。
また、缶を逆さにしてもスプレーでき、日頃なかなか手の行き届かないパーツもしっかりときれいにしてくれます。
■3. ワコーズ BC-8 ブレーキ&パーツクリーナー
「ワコーズ」はカーケア製品の製造・開発・販売を行っている「和光ケミカル」のブランドです。
そこでまず人気の商品がこの「ワコーズ BC-8 ブレーキ&パーツクリーナー8 A188」です。
有機溶剤中毒予防規制を受けない毒性の少ない溶剤を使用。脱脂洗浄や油脂汚れに威力を発揮する中乾性の洗浄スプレーです。
■4. ワコーズ BC-9 ブレーキ&パーツクリーナー
こちらはワコーズの速乾性タイプのパーツクリーナーです。
前述の「ワコーズ BC-8 ブレーキ&パーツクリーナー8 A188」はゴムやプラスチック、塗装面に使用することはできませんが、この速乾性タイプではゴムやプラスチックへの影響が少なく、電子部品などを洗浄することもできます。
■5. AZ 速乾強力パーツクリーナー
「株式会社エーゼット」はオイル・潤滑油・グリースなどを取り扱う人気メーカーのひとつ。
人気商品である「AZ 強力パーツクリーナー931」は、非塩素系溶剤を主剤にした強力速乾性タイプ。
標準装備で折れるノズルが缶についているので収納もラクラク。大容量でリーズナブルのこの商品は日常使いとして必須アイテムでしょう。
まとめ
ホンダ・シビック・スポーツライン(欧州仕様)
さっそうと街を駆け抜ける美しい車も日々のメンテナンスがあってのもの。
真に車を愛する人であれば細かいパーツひとつひとつの手入れを怠らないものです。
自分のお気に入りのパーツクリーナーを数種類そろえて、自分のメンテナンスの腕にも車にも、日々磨きをかけていきましょう!