自動車税とは
自動車税とは
自動車税とは、自動車を所有するすべての方に納付義務がある税金です。自動車税は、地方税法に基づき都道府県が、軽自動車税は市区町村が徴収し、地域の交通インフラ整備などに利用されます。
■自動車税額は車種と排気量で決まる
自動車税の税額は、車種や総排気量により異なります。例えば、普通乗用車における排気量別の税額は以下の通りです。
総排気量 | 2019年9月30日以前に新車登録した車 | 2019年10月1日以降に新車登録した車 |
---|---|---|
1L以下 | 29,500円 | 25,000円 |
1L超~1.5L以下 | 34,500円 | 30,500円 |
1.5L超~2L以下 | 39,500円 | 36,000円 |
2L超~2.5L以下 | 45,000円 | 43,500円 |
2.5L超~3L以下 | 51,000円 | 50,000円 |
3L超~3.5L以下 | 58,000円 | 57,000円 |
3.5L超~4L以下 | 66,500円 | 65,500円 |
4L超~4.5L以下 | 76,500円 | 75,500円 |
4.5L超~6L以下 | 88,000円 | 87,000円 |
6L超~ | 111,000円 | 110,000円 |
なお、軽自動車やバイクは一律10,800円、電気自動車においては、2019年9月30日以前に新車登録した車であれば一律29,500円、2019年10月1日以降に新車登録した車であれば一律25,000円の税金が課せられます。
■自動車税の支払い期限はいつまで?
自動車税の支払い期限については、都道府県によって若干の違いがありますが、その多くは毎年5月31日です。この日は、自動車税の納税義務が発生する日(基準日)から2ヶ月後にあたります。基準日は毎年4月1日と定められており、この日を持って1年分の自動車税の納税義務が発生します。
納税通知書は基準日以降に郵送され、通常は5月初旬に届きます。しかし、通知書が届かなかったからといって納税義務が無くなるわけではありません。通知書が届かない場合や紛失した場合は、居住地の市区町村役場や都道府県の税務課に連絡し、必要な手続きを行う必要があります。
また、自動車税は年度ごとに一括で納付する制度ですが、経済的な理由などで一括納付が困難な場合は、分割納付や延納制度を利用することも可能です。ただし、これらの制度を利用するためには、必要な申請を行う必要があります。
自動車税延滞金の計算方法は?いつからかかる?
自動車税延滞金の計算方法は?いつからかかる?
もし、自動車税の支払いを怠った場合、延滞金が発生します。この延滞金は、滞納期間に応じて増加します。
■延滞金の計算方法
自動車税の延滞金の計算方法は、滞納した自動車税の金額に対して、令和5年度の場合、納付期限の翌日から一ヶ月以内分が年率2.4%、一ヶ月以上経過した分には年率8.7%として、滞納日数に応じた延滞税のレートを乗じます。
例えば、自動車税が45,000円で、60日滞納した場合、延滞金は以下のように計算されます。
自動車税を60日滞納した場合の延滞金
①延滞後一ヶ月以内の延滞金(30日分)
45,000円(滞納金額)×2.4%(年率延滞税レート)÷365日×30日=88円
②延滞後一ヶ月超えた分の延滞金(60-30=30日分)
45,000円(滞納金額)×8.7%(年率延滞税レート)÷365日×30日=321円
こちら①②の合計409円が60日滞納した場合の自動車税の延滞金となります。ただし、延滞金の額が1,000円未満の場合は、延滞金は発生しません。
この場合、延滞金が発生するのは納付期限から116日後になります。
自動車税を116日滞納した場合の延滞金
①延滞後一ヶ月以内の延滞金(30日分)
45,000円(滞納金額)×2.4%(年率延滞税レート)÷365日×30日=88円
②延滞後一ヶ月超えた分の延滞金(116-30=86日分)
45,000円(滞納金額)×8.7%(年率延滞税レート)÷365日×86日=922円
なお、延滞金は100円以下の端数が切り捨てられるため、日数が増えるごとに延滞金が増えていくとは限りません。
■延滞金が発生する理由
自動車税の延滞金が発生する主な理由は、納税の期限を過ぎても納税がなされていないときです。自動車税の支払いは、その使用に対する公共の負担として義務づけられています。期限内に納税が行われないと、公共の交通インフラの維持や向上に必要な費用が確保できなくなるため、期限を過ぎた分に対して罰として延滞金が課せられます。
この延滞金は、納税者に納税の重要性を再認識させ、納税義務の遵守を促すためのもの。また、公平性を保つためにも、期限内に納税した人々と期限を過ぎて納税した人々との間で、一定のペナルティを設けているのです。
さらに、自動車税の納税が滞ると、車検や自動車の名義変更など、自動車に関するさまざまな手続きが行えなくなってしまうことも。これらの手続きは、自動車税を滞納している車両に対しては原則として受け付けられませんので、ご注意ください。
自動車税の支払い方法の種類
自動車税の支払い方法は、主に3つあります。1つ目は、納税通知書に記載された口座に振り込む方法。2つ目は、コンビニエンスストアでの支払い。3つ目は、クレジットカードによる支払いです。地方自治体によっては、インターネットバンキングや電子マネーでの支払いが可能な場合もあります。
■金融機関やコンビニでの現金払い
金融機関やコンビニエンスストアでの現金払いは、手元に現金がある場合や、インターネットが苦手な方にとって便利な方法です。自動車税の納税通知書を持参し、金融機関の窓口やATM、コンビニのレジで手続きを行います。
支払いが済むと納付証明として領収印が押されるので、車検までの日にちが近い、継続検査ではないなど、納税証明書が必要な方にはおすすめの支払い方法です。
■口座振替
口座振替(自動払込み)は、指定した銀行口座から自動的に税金が引き落とされる方法です。納税通知書に記載された指示に従い、指定の口座を選択し、振替の申請をします。
手数料はかかりませんが、振替日での残額不足には注意が必要です。
■クレジットカード払い
クレジットカードでの支払いは、納税額に応じてクレジットカードのポイントが付与されるメリットがあります。ただし、税金関連の支払いではポイントが還元されない、または通常より還元率が低いクレジットカードもありますので、ご利用のクレジットカード会社に事前に確認しておくのがよいでしょう。
また、支払いには手数料(システム利用料)がかかるため、手数料の支払額が還元されるポイントを上回ってしまうと、損をしてしまう場合もあるのでご注意ください。
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■スマホ決済アプリ
スマホ決済アプリは、手元に現金がなくても、スマホがあればいつでもどこでも手続きが可能です。地方税統一QRコード(eL-QR)での納税が可能になったことにより、PayPayやau PAY、楽天ペイなど、普段のショッピングで利用しているアプリでの自動車税の支払いが、ほぼ全国で可能になりました。
税金の支払いでのポイント還元を廃止するスマホ決済アプリも増えていますが、一部のスマホ決済アプリでは自動車税の支払いでもポイント還元がありますので、ご利用のスマホ決済アプリがポイント還元に対応しているか事前に確認しておきましょう。
■Pay-easy(ペイジー)
Pay-easy(ペイジー)は、インターネットバンキングやATM、またはスマートフォンを使って、いつでも自動車税の支払いが可能なサービスです。24時間利用可能で、窓口に行く手間を省くことができます。
納税通知書に記載されている「収納機関番号」「納付番号」「確認番号」「納付区分」を入力して、納税手続きを行えます。
納付期限を過ぎてしまった際の自動車税の支払方法
納付期限が切れてしまった際の自動車税の支払方法
自動車税の納付期限を過ぎてしまった場合、まずは、遅延した自動車税とその延滞金を一日でも早く支払うことをおすすめします。
支払いを怠ると延滞金がさらに膨らむだけでなく、長期間滞納を続けると車検が受けられないだけでなく、最悪の場合、差し押さえとなる場合も。
納付期限を過ぎてしまった場合でも、金融機関や郵便局、または自治体の窓口であれば、現金一括払いにて支払うことが可能です。コンビニエンスストアでは支払いはできませんのでご注意ください。
なお、納付期限から20日以上過ぎても支払いがない場合、自治体から督促状と新たな納付書が送付されます。督促状が届いてからすぐに納付すれば、延滞金をはじめペナルティはありませんので、届いてしまったらすぐに納付を行いましょう。
覚えておきたい!自動車税を滞納しないための対策
覚えておきたい!自動車税を滞納しないための対策
自動車税の滞納を防ぐためには、まず納税期限の把握が重要です。支払い忘れを防ぐために、納税通知書が届いたらすぐに確認し、その期日をカレンダーやスマートフォンのアラームなどでメモするとよいでしょう。
また、自動車税の支払いを自動引き落としにする選択も一つの対策です。銀行口座からの自動引き落とし設定は、滞納を防ぎつつ、支払いの手間を省くことができます。ただし、引き落とし日に必要な金額が口座にないといけないので、その点は注意が必要です。
さらに、予算管理アプリの活用もおすすめです。多くのアプリでは、定期的な支払いをリマインダーとして設定可能。例えば、「Money Forward」や「Zaim」などのアプリでは、自動車税の支払い日を設定しておけば、支払いの前にリマインダーが届くので、支払い忘れを防ぐことができます。
また、自動車税の一括支払いが大きな出費になる方は、早めに予算を組んで毎月少しずつ貯めるという方法も。例えば、年間の自動車税が45,000円の場合、毎月3,750円を自動車税用に貯金すれば、納税期日には必要な金額を用意できます。
これらの対策をうまく活用し、自動車税の滞納を防ぎましょう。
まとめ
まとめ
自動車税は、車を所有する以上避けられない義務であり、その税額の決まり方から支払い方法まで、理解しておくことは重要です。特に、遅延してしまった場合の延滞金発生は、早めに対処しなければ大きな負担となります。そのため、手元に納税通知書が届いたら、支払い期限を確認し、早めの対策がおすすめです。
また、支払い方法は多様で、自分のライフスタイルに合わせて選択することができます。現金払いからクレジットカード、スマホ決済アプリ、Pay-easy(ペイジー)など、各方法の特性を理解し、最適な方法を選びましょう。
最後に、滞納を防ぐための対策として、口座振替やクレジットカード払いなど自動的な支払い方法を選ぶ、リマインダーを設定するなどの手段があります。無駄な出費を避け、スムーズなカーライフを送るためにも、自動車税の知識はしっかりと身につけておきましょう。
よくある質問
■自動車税を滞納したままにしておくとどうなる?
自動車税を滞納したままにしておくと、まず延滞金が発生します。さらに、長期間滞納すると自動車が差し押さえられる可能性もあります。また、税金を滞納していると車検が受けられない場合もありますので納税は必ず行いましょう。
■自動車税の納税証明書をなくしたらどうする?
普通自動車・軽自動車(バイクを除く)の車検では、納税証明書の提示は不要ですが、継続検査ではない場合や、車検までの日数が少ない場合などは納税証明書が必要となります。納税証明書をなくした場合、自治体や税務署に連絡し、再発行を申請します。必要な手数料が発生する場合もあるので、納税証明書は大切に保管しましょう。