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タイヤの空気圧はなぜ変動するの?空気圧の確認・管理方法なども解説

タイヤの空気圧はなぜ変動するの?空気圧の確認・管理方法なども解説

タイヤの空気は、自動車整備工場やガソリンスタンドで入れてもらうだけで、普段自分では管理していないという方もいらっしゃると思います。しかし、タイヤの空気は自然に抜けていくため、タイヤを適正な空気圧にしておくことは、車の安全な走行には大変重要なのです。この記事では、その理由やタイヤの空気圧をきちんと管理するためのポイントを紹介します。

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⏳この記事は約3~4分で読めます。


タイヤの空気圧が変動する理由

タイヤには、自動車メーカーが指定する適正な空気圧があります。しかし、空気圧は常に一定なわけではなく、いくつかの原因により変動しています。タイヤの空気圧が極端に少なかったり多かったりすると、走行性能や安全性に大きく影響するため、きちんと管理することが大切です。空気圧はどのような原因で変化してしまうのか、空気圧が適正でないと、どのような危険があるのでしょうか。

外気温の変化

タイヤの空気圧が変動する最も大きな原因が「外気温の変化」です。タイヤは常に外気にさらされ、特に夏や冬など一日の気温変化が大きい季節には、タイヤは大きな影響を受けます。日中や夏場など外気温の高い時は空気圧が高く、夜間や冬場など外気温の低い時は空気圧が低くなります。これは、温度によりタイヤ内部の空気の体積が変化することによるものです。

摩擦

路面に接地しているタイヤは、走行中に摩擦熱が発生します。この摩擦熱により、長時間走行や高速走行、重量物をたくさん積んでいる場合などは空気圧が上がることがあります。タイヤが著しく摩耗している場合、タイヤ表面の過熱や空気圧の上昇によりトレッド面が剥離する「ヒートセパレーション」が起こることもあるので、注意が必要です。

バルブ不良

タイヤに空気をいれる部分の「バルブ」は、ホイール側面についており、バルブの中やホイールとの接触面にはゴムシールが巻かれています。ゴムは消耗品ですので、使用するうちに劣化してきます。ゴムの劣化によりバルブが緩んだり、中に泥や砂などが混入しりすると、その隙間から空気が漏れ、空気圧が下がってしまいますので、バルブの状態は定期的に確認しておきましょう。

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タイヤの空気圧はどこで確認できるのか?

タイヤには、自動車メーカーが推奨する「指定空気圧」があります。これは、メーカーが指定する標準のタイヤサイズで、基本性能が発揮できるタイヤの空気圧を示したものです。指定空気圧は取扱説明書に記載されているほか、運転席側ドアの開口部やセンターピラー、センターコンソールボックスのふたの裏側などにシールなどで表示されています。車によって表示の位置は異なりますので、見つからないときには自動車販売店などに確認してみましょう。

タイヤの空気圧の測定方法は?

タイヤの空気圧を測定するときには、まず指定空気圧を確認します。空気圧の測定は、車両停止後、少なくとも2~3時間経過したタイヤが冷えた状態で行うことが推奨されています。

これは、走行直後などタイヤの温度が高い状態で空気を入れると、温度が下がった際にはタイヤ内部の空気の体積が減り、空気圧不足となる可能性があるためです。移動途中などででタイヤを冷やす時間が十分にとれない場合には、水をかけてタイヤを冷やすと、より正確な空気圧を測定できます。

空気圧の測定には、ホームセンターやカー用品店などで購入できる「圧力ゲージ」を使用します。なお、ガソリンスタンド等に設置されている空気入れには圧力ゲージがついているので、圧力ゲージを持っていない場合、給油のついでに空気圧をチェックしてもらうといいでしょう。

タイヤの空気圧が低いとどうなるのか?

タイヤの空気圧は、さまざまな原因によって変動するため、こまめに空気圧をチェックすることが大切です。では、なぜ空気圧を一定に保つ必要があるのでしょうか。

それは、車の走行に大きな影響を及ぼすからです。空気圧が指定の数値より著しく低くなると、燃費の悪化やタイヤの劣化が早まるだけでなく、安全に走行できなくなる場合もありますので注意が必要です。

燃費が悪くなる

タイヤの空気圧が低くなると、タイヤのトレッド面の接地面積が増え、転がり抵抗が大きくなり、燃費の悪化につながります。

具体的には、タイヤの空気圧が指定空気圧より50kpa(0.5kg/cm2)不足すると、約2~4%燃費が悪化するといわれています。

タイヤの寿命が縮む

タイヤの空気圧が低く、タイヤのトレッド面の接地面積が増えると、摩擦が大きくなるため、適正な空気圧で使用する場合よりもタイヤの消耗が早まります。極端にいうとタイヤがつぶれた状態となるため、タイヤのサイドウォール(側面)に過度な力がかかり、ひび割れの原因にもなります。タイヤのひび割れはバーストを引き起こす恐れがありますので大変危険です。

走行安全性の低下

適正な空気圧であればカーブ等で車の挙動が変化したときにも、タイヤは真円を保とうとします。しかし空気圧が不足していると、重力がかかる方向に変形しやすく(しなりやすく)なるため、ハンドルを切った際やブレーキをかけた際に、安定感が損なわれる危険性があります。また、タイヤ側面に過度な力がかかるため、走行中路面の状態が悪いと左右に振られたり、ハンドルが重くなったりすることも。

パンクの危険性

タイヤがつぶれた状態での走行は、タイヤに許容量以上の負荷をかけてしまいます。特に荷重移動によりタイヤの側面が路面に接し、摩耗が早く進むことでタイヤのパンクにつながる恐れがありますので、注意が必要です。

車検の通らない可能性がある

タイヤの空気圧は車検でチェックされるのか、気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。実は、車検の検査項目上、空気圧の測定は含まれていません。タイヤの状態を目視で確認し、摩耗や異常がないか確認する程度です。

ただし、空気圧不足により走行性能に影響が出ている場合、車検が通らない可能性があります。具体的には、ハンドルをセンター位置にして進行した際に横にずれる幅を確認する「サイドスリップ検査」では注意が必要です。空気圧が低下し、タイヤがつぶれた状態だと走行時左右に振れる可能性があるからです。

車検の前には適正な空気圧になっているか、しっかり確認しておきましょう。

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タイヤの空気圧管理についてのポイント

ここまで説明したように、タイヤの空気が規定通りに入っていないと安全に走行できず、タイヤの寿命にも大きな影響を及ぼします。タイヤは決して安い買い物ではありませんので、できれば長持ちさせたいですよね。

まずは適正な空気圧を把握し、定期的に空気圧を確認することが、タイヤを安全に長く使うコツです。日々の管理や保管方法がタイヤの寿命を大きく左右しますので、適切な扱い方を確認しておきましょう。

定期的な空気圧の測定

タイヤの空気圧はさまざまな原因で変動するため、定期的な測定が重要で、使用環境や使用頻度にもよりますが、最低でも月1回は測定するようにしましょう。また、高速道路を走行する頻度が高い場合や気温の変化が大きい季節には、タイヤにかかる負荷が大きくなるため、2~3週間に1回程度の測定が推奨されています。

適切な空気圧の設定

適正な空気圧は、車種によってそれぞれ異なります。また、ひとつの車種に純正で複数のタイヤサイズが設定されている場合、タイヤサイズによっても適正な空気圧は異なります。車のオーナーズマニュアルには、純正のタイヤサイズにおける指定空気圧が必ず記載されているのと、運転席ドアの内側やセンターピラー、センターコンソールボックスのふたなど、車体にステッカーなどで表示されているので、どこに表示されているか事前に確認しておきましょう。

なお、カスタム等で純正サイズ以外のタイヤを装着する場合、自動車メーカーの指定空気圧では足りないもしくは多い場合がありますので、タイヤ販売店などで確認しておくと安心です。

点検とメンテナンス

タイヤは使用しているうちに、路上の突起物や異物により損傷することがあります。また紫外線や風雨にさらされるうちにゴムの劣化が進み、ひび割れが生じることもあります。このようにタイヤは消耗品であるため、日頃からの点検とメンテナンスが大切です。

タイヤの点検は、車の使用者に義務付けられる「日常点検」の項目に入っているため、走行前にはしっかり確認しましょう。具体的には、溝が十分に残っているか、偏摩耗はしていないか、キズやひび割れがないか、サイドウォール(側面)がふくらんでいないか、などを確認します。もしスリップサインが出ていたり、変形が見られたりした場合には、すぐに交換が必要です。なお、タイヤごとの抵抗が変わってしまうので、摩耗しているタイヤが1本だったとしても、交換は4本まとめて行うのがおすすめです。

また、洗車の際にはボディだけでなく、タイヤについた砂や泥もしっかり洗い流し、中性の洗剤やカーシャンプーで洗浄しましょう。なお、ホイールのブレーキダストを落とす鉄粉クリーナーなどはゴムを痛めるため、なるべくタイヤ本体にはかからないように使用してください。

タイヤのゴムには油分が含まれており、劣化とともに油分が抜けていきます。そうするとタイヤの汚れが目立つようになりますが、タイヤワックスを塗布すると、見た目が引きしまるだけでなく、汚れが付着しにくくなるメリットがあります。タイヤの健康チェックもかねて、日ごろからタイヤをきれいに保っておきましょう。

長期保管時の空気圧管理

冬季のみ使用するスタッドレスタイヤなど、タイヤを長期間保管する際には、空気圧と保管方法がタイヤの寿命に大きく影響します。

ホイールに装着した状態でタイヤを保管する場合、空気圧の目安は指定空気圧の半分程度が良いとされています。タイヤの緊張状態を弱めて負荷を減らしつつ、自重で変形しない程度の空気圧を保つのがポイントです。

タイヤの原料であるゴムは、オゾンと紫外線が大敵です。オゾンの発生源は身の回りのものでは、モーターやバッテリーが該当します。ちなみにタイヤの保管場所と関連性の高いものとして、ベランダに設置されるエアコンの室外機が挙げられます。したがって、タイヤを保管する際には、直射日光が当たらず、エアコンの室外機からなるべく離して置きましょう。

なお、ホイール付きのタイヤは、垂直に保管すると重力によって接地面が変形するおそれがあるため、平積みでの保管が推奨されています。一方、ホイールに装着されていない状態でタイヤを保管する場合、積み上げてしまうと下部のタイヤに負担がかかるため、垂直に立てた状態で保管することが推奨されています。その場合、月に1回程度接地面を変えて、タイヤの変形を防ぎましょう。

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まとめ

タイヤの空気圧は車の安全走行に直結するため、日常的な点検が大切です。空気圧のチェックや補充は、ガソリンスタンドなどに設置されている空気入れを使って、自分でも簡単に行えます。長期間車に乗らなかったときや高速道路を使って長距離ドライブに出かける前などは、タイヤにかかる負担も大きくなるため、出先でトラブルにならないようしっかり確認しておきましょう。

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よくある質問

タイヤの空気圧は1ヶ月でどれぐらい減る?

一般的に1ヶ月で約10~20kpa減るといわれます。もしもこれより減るスピードが速い場合、エアバルブの劣化やタイヤのスローパンク(目視しにくい小さな穴や亀裂から少しずつ空気が抜けていく現象)も疑われますので、タイヤの点検を行う必要があります。

タイヤの空気はどこから抜けるの?

最もよくある原因はエアバルブからの漏れです。エアバルブはゴムパッキンでホイールに装着されており、バルブ内部もゴムパッキンで空気が漏れ出ないような仕組みになっています。これらのパッキンが劣化すると、空気が漏れる原因になるほか、ホイールのゆがみによりリム部分から徐々に抜けたり、タイヤ本体にできた亀裂や穴から抜けたりといったケースがあります。

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