噂の“センチュリーSUV”こと「新型センチュリー」ついに登場
《画像提供:Response》〈写真提供:トヨタ自動車〉トヨタ・センチュリー新タイプ:(黎明)プロミネントグレー×シルバー
センチュリーは、トヨタにおける“最上級ショーファーカー”として、1967年に初代モデルが誕生。
当時日本のショーファーカー市場は、欧米の高級車ブランドが席巻していましたが、そうした状況に対し、世界と肩を並べられる「今までにない新しい日本の高級車」を作ることを目指して、「日本の伝統的な美」を取り込んだ品格のあるデザインと、圧倒的な静粛性・快適性を実現する「人中心」の思想を設計コンセプトに、日本の技術の粋を注ぎ込み開発されたモデルでした。その後、センチュリーは、唯一無二の「おもてなしの心」を備えた日本を代表するショーファーカーとして、日本のVIPに愛されてきました。
これまでは、センチュリーといえばショーファーカーらしい3BOXのセダン形状でしたが、2023年9月6日、トヨタが発表した「新型センチュリー」は、SUV形状となっています。
現在販売されているセダン型のセンチュリーはそのまま継続販売で、今回センチュリーに追加する新モデルとして、“新型センチュリー”こと、SUV形状のセンチュリーを発表・受注開始したのです。
《画像提供:Response》〈写真撮影:高木啓〉トヨタ・センチュリー新タイプ発表会
トヨタからの公式発表では、同車をSUVとは表現しておらず、少しわかりにくいのですが、ここでは便宜上、今回発表されたモデルを、新型センチュリーSUVと表現します。
新型センチュリーSUVの開発チームは「これからもセンチュリーがお客様のご期待を超えたおもてなしをお届けしていくために、どうあるべきか」をテーマに徹底的に議論を実施。近年では移動時間をより有効に活用し、車内での休憩や、オンライン会議に参加するなど、ショーファーカーに対するニーズが多様化していることからSUVのような2BOXの形状を取ることになったと言います。
コンセプトは、「The Chauffeur」。常に本質を追求し、センチュリーにふさわしい品格や静粛性・乗り心地を継承しつつ、センチュリーとしてこれからの時代もユーザーの期待に応え続ける新しいショーファーカーへと進化しています。
新型センチュリーSUVは、今後、グローバルでフルオーダーに対応し、より多くのユーザーに「Freedom in motion -究極の移動の自由-」を届けるモデルになります。
そんな新型センチュリーSUVのエクステリアは、これまでのセンチュリーを踏襲した水平・垂直を基調とした、品格のあるデザイン。
職人による精緻な彫刻が施された「鳳凰エンブレム」や、塗装面を徹底的に磨き上げボディに圧倒的な光沢をもたらす「鏡面磨き」など、あらゆる要素に、ものづくりを極めた“匠”の手による細部にわたる仕上げが施されています。
《画像提供:Response》〈写真提供:トヨタ自動車〉トヨタ・センチュリー新タイプ:(黎明)プロミネントグレー×シルバー
インテリアは、ショーファーカーらしい後席重視の快適な移動時間を実現する室内空間に仕上がっています。リフレッシュ機能など、様々な機能を備えたフルリクライニング可能なリヤシートを採用するほか、長年楽器づくりに携わってきた匠の研ぎ澄まされた音の感性、卓越した技術をオーディオ開発に注入し、生演奏を彷彿させる心地よいリスニング空間を実現しています。
また最大75°まで開くリヤドアと、掃き出しフロアで、優れた乗降性を実現。乗降時に便利なオート電動格納式ステップやセンターピラーに取り付けられた握りやすい大型アシストグリップで、後席にお乗りの方の自然で美しい乗降所作をサポートします。
運転席にも抜かりはなく、ドライバーをサポートする機能と装備を集約し、使い勝手を高めたコックピットとなっており、オーナー自身が運転してもしっかり、集中できる環境が整っています。
《画像提供:Response》〈写真提供:トヨタ自動車〉トヨタ・センチュリー新タイプ:(内装色:フロマージュ)
パワートレインは、センチュリーにふさわしい静粛性と、力強く爽快な走りを両立した、新開発のV型6気筒3.5リッタープラグインハイブリッドシステムを搭載。ショーファーカーとしてはもちろんのこと、時にはドライバーズカーとして、オーナー自身もドライブを楽占める走行性能を確保しています。
また、ドライバーの運転操作をサポートし、後席の快適性を高める「REAR COMFORT」モードを初設定。スムーズな車線変更や、停車時の揺り戻しを抑えるブレーキ制御を支援します。
更にフロント各部の構造強化に加え、リヤサスペンション取り付け部に「ラゲージルームセパレーター骨格」を結合することで、ボディねじり剛性や乗り心地を大幅に向上。
ラゲージルームセパレーターの室内側には「遮音機能付クリア合わせガラス」を採用し、完全にラゲッジルームと乗員空間を分断することで、ショーファーカーにふさわしい、荷室とは切り離されたプライベート空間と圧倒的な静粛性を実現しています。
ボディサイズは、全長5,205mm×全幅1,990mm×全高1,805mmと大柄で、乗車定員は4名です。価格は2,500万円で、発売は2023年内が予定されています。
詳細は公表されていませんが、カラーや内装など、お客様のお好みに合ったカスタマイズを可能とし、ものづくりの匠が技術の粋を込めた世界で一台のセンチュリーを作り上げるプランを、用意すると言います。プレゼンテーションで登場したようなスライドドア機構を搭載したモデルや、オープントップタイプのモデルなどを“特注”できるようになるのかもしれません。