ロサンゼルスオートショーとは?
《写真提供:response》《撮影 吉田瑶子》 マツダ アテンザ 改良新型(ロサンゼルスモーターショー14)
「ロサンゼルスオートショー(LAオートショー)」はその名のとおり、アメリカ ロサンゼルスで開かれる国際自動車展示会で、1907年にスタートし、100年以上の歴史をもっています。世界5大オートショーの1つに数えられる「北米国際自動車ショー(デトロイトモーターショー)」が同じ1907年の初開催で、ともにアメリカのモーターショーを盛り上げてきました。
アメリカで開催されるモーターショーは北米国際自動車ショー(デトロイトモーターショー)のほか、シカゴオートショーやニューヨーク国際オートショー、SEMAショーなど数多くあります。それらはどちらかというとアメリカ国内の自動車メーカーが中心となるスタイルです。
一方、ロサンゼルスオートショーは、アメリカ西海岸であるロサンゼルスが輸出入の玄関口として役割をはたしてきました。アメリカンブランド以外のアジアやヨーロッパの自動車ブランドが数多く参加する点で、他のモーターショーと異なっています。2022年の開催では世界のトップメーカーが30以上も名を連ね、世界中から多くのアナリストやデザイナー、開発者たちが参加して、オートショーを盛り上げました。
さらにロサンゼルスオートショーの別の特徴は、環境に配慮した車の多さです。「2035年までにガソリン車を禁止する」としているカリフォルニアでは、環境に配慮したハイブリッド車やEV車への関心が高く、各自動車メーカーもそれらの技術を投入した新型車を発表する場として活用しています。
ロサンゼルスオートショー2023の開催概要
《写真提供:response》BMW ヴィジョン iNEXT(ロサンゼルスモーターショー2018)
開催展名
Los Angeles Auto Show 2023
開催日時
2023年11月17日~11月26日
※日本時間 2023年11月18日~11月27日
・11月17日 9:00~22:00
・11月18日 9:00~22:00
・11月19日 9:00~21:00
・11月20日 11:00~20:00
・11月21日 11:00~20:00
・11月22日 11:00~20:00
・11月23日 9:00~16:00
・11月24日 9:00~22:00
・11月25日 9:00~22:00
・11月26日 9:00~18:00
会場
Los Angeles Convention Center
住所:1201 S Figueroa St, Los Angeles, CA 90015 アメリカ合衆国
主催者
ANSA Productions
出展対象品目
自動車およびテクノロジー分野
■チケット購入方法
「ロサンゼルスオートショー2023」の公式ホームページからオンラインで購入可能です。なお、公式ホームページによると、現地でのチケット販売はありません。
主なチケットの種類は以下のとおりです。
・ANY DAY TICKETS(当日チケット)
・MON-THUR TICKETS(平日限定チケット)
・VIP GUIDED TOUR + SHOW TICKET(VIPガイド付きツアーチケット)
・WEEKEND VIP EARLY ENTRY + SHOW TICKET(週末アーリーエントリーチケット)
・FIRST FRIDAY TICKET(オープニングデー限定チケット)
・MILITARY MONDAY TICKET(ミリタリー特別チケット)
・FIRST RESPONDERS TUESDAY TICKET(緊急対応者特別チケット)
・THANKSGIVING FAMILY 4-PACKS(家族割引チケット)
・GROUPS OF 20+(グループチケット)
ロサンゼルスオートショー2023の出展社情報
《写真提供:response》マツダ 6 改良新型(ロサンゼルスモーターショー2017)
・Acura(南ホール)
・Cadillac(南アトリウム)
・Chevrolet(南ホール)
・Ford(西ホール)
・Genesis(南ホール)
・Honda(南ホール)
・Hyundai(南ホール&南アトリウム)
・Jaguar(コンコースホール&ホワイエ)
・Kia(西ホール)
・Land Rover(コンコースホール&ホワイエ)
・Lexus(南ホール)
・Lincoln(コンコースホール&ホワイエ)
・Lotus(コンコースホール&ホワイエ)
・Lucid(西ホール)
・Mazda(コンコースホール&ホワイエ)
・Nissan(南ホール)
・Pebble(西アトリウム)
・Polestar(コンコースホール&ホワイエ)
・Porsche(コンコースホール&ホワイエ)
・Subaru(南ホール)
・Toyota(南ホール)
・Verge(南アトリウム)
・Volkswagen(南ホール&南アトリウム)
・Volvo(コンコースホール&ホワイエ)
なお、アルファロメオやフィアット、プジョーなどのブランドを持つステランティス(Stellantis)が2023年10月20日に、「ロサンゼルスオートショー2023」への出展を中止すると発表しています。これはアメリカの工場で長引いているストライキによるものです。
ロサンゼルスオートショー2022で注目を集めた車種を紹介!
■ポルシェ 911ダカール(Porsche 911 Dakar)
《写真提供:response》《photo by Porsche》 ポルシェ 911 ダカール
ドイツの高級自動車メーカー ポルシェは「ロサンゼルスオートショー2022」で、名作スポーツカー「ポルシェ 911」の新モデル「ポルシェ 911 ダカール」を初公開しました。
「911 ダカール」という名前は、世界一過酷なモータースポーツ競技とも評され、「三菱 パジェロ」が優勝マシンになったことでも知られている「パリ・ダカールラリー」でポルシェが総合初優勝を飾ったことへのリスペクトにより命名しました。
オフロードモデルらしく、最低地上高が「911 カレラ」よりも50mm引き上げられているほか、リフトシステムも標準装備され、さらに30mm車高を上げられます。
■スバル インプレッサ RS(Subaru Impreza RS)
《写真提供:response》《photo by SUBARU》 スバル ・インプレッサ 新型の「RS」(米国仕様)
SUBARU米国部門は「ロサンゼルスオートショー2022」にて、「スバル インプレッサ」の新型スポーツグレード「RS」を初公開しました。
この「スバル インプレッサ RS」は、スバルらしく2.5L 水平対向4気筒ガソリンエンジンを搭載し、最大出力182hp、最大トルク24.6kgmを発揮します。
ハッチバックタイプならではのスタイリッシュな外観ながら、18インチアルミホイールとブラック塗装のフロントグリルにより、力強さも存分に感じさせる作りです。
■フィアット 500e(Fiat 500e)
《写真提供:response》《photo by Fiat》 フィアット 500e の「B.500 MAI TROPPO by ブルガリ」(ロサンゼルスモーターショー2022)
フィアットは「ロサンゼルスオートショー2022」において、「フィアット 500e」を2024年1~3月に北米市場に導入すると発表しました。フィアット 500eは、フィアット初の電気自動車で、全長3,630mm×全幅1,685mm×全高1,530mmのコンパクトなサイズが特徴です。
「ロサンゼルスオートショー2022」では、イタリアの革新的デザイナーズ家具ブランドの「Kartell(カルテル)」がカスタマイズを手掛けた「500e Kartell」、同じくイタリアを代表するジュエリーブランドのブルガリがカスタマイズした「B.500 MAI TROPPO by ブルガリ」、ジョルジオ・アルマーニがカスタマイズした「500ジョルジオ・アルマーニ」が展示されました。
Kartell、ブルガリ、ジョルジオ・アルマーニと、趣の異なる有名ブランドがそれぞれ特徴的でユニークなカスタマイズをしたにもかかわらず、「フィアット 500」らしさが失われないのは、それだけ車のデザインが秀逸な証左といえるでしょう。
■トヨタ bZコンパクトSUVコンセプト(TOYOTA bZ Compact SUV Concept)
《写真提供:response》《photo by Toyota》 トヨタ bZ コンパクト SUV コンセプト(ロサンゼルスモーターショー2022)
トヨタ自動車は「ロサンゼルスオートショー2022」において、「トヨタ bZコンパクトSUVコンセプト」を世界初公開しました。
トヨタは世界市場でEV車30車種発売する計画を掲げており、「bZ」はその新シリーズとなります。
初公開された「bZコンパクトSUVコンセプト」は、日本の道路事情にも適合しそうな小型サイズのSUVで、市販バージョンの開発も進めているモデル。ショートオーバーハングと流麗なシルエットにより、空力性能が高められ、現代的で先進的な印象を与えるモデルに仕上がっています。
■フォルクスワーゲン ID. Buzz(Volkswagen ID. Buzz)
《写真提供:response》《photo by VW》 フォルクスワーゲン ID.Buzz(ロサンゼルスモーターショー2022)
フォルクスワーゲンは「ロサンゼルスオートショー2022」で、「フォルクスワーゲン ID. Buzz(Volkswagen ID. Buzz)」を出展しました。
「ID. Buzz」はホイールベースが2,988mmの2列シート標準ボディモデルと、3列シートのロングホイールベースモデルがあります。北米市場ではロングホイールベースモデルのみが提供される見通し。
標準ボディの欧州仕様車はリチウムイオンバッテリーを搭載し、蓄電容量は82kWh(正味容量は77kWh)、最大航続走行は423kmに達します。ロングボディ―モデルではバッテリー容量を増やし、さらなる最大航続走行を可能にするのか、注目が集まります。
ロサンゼルスオートショー2022の様子
こちらの動画は、「ロサンゼルスオートショー2022」の様子です。各自動車メーカーを日本語でレポートしてくれています。
各社ブースを引きで撮るのではなく、それぞれ展示車両や掲示物に近づき、文字までしっかり見えるレベルで撮影しているので、実際にイベントに行ったような感覚で楽しめます。
まとめ
《写真提供:response》北米プレミアを飾った新型シボレー・スパーク(ロサンゼルスモーターショー11)
今回は「ロサンゼルスオートショー2023」の開催概要や、どのような特徴のあるイベントなのかをまとめました。
アメリカで開催されるモーターショーの中でも、国際色豊かで、EV車などこれから更なる成長が見込まれる分野の車たちが数多く登場するイベントです。各メーカーから発表される新型車を含め、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか?