車のバッテリー上がりの症状と見分け方
バッテリーが上がったかどうかは、ライトや室内灯がつくかと、エンジンをかけたときの音で見当をつけられます。エンジンをかけるときは、セルモーターという始動用のモーターがバッテリーの電気で回り、そこで一番たくさんの電気を使うからです。
| ライト・室内灯・メーター | エンジンをかけたとき | 考えられる原因 |
|---|---|---|
| つかない | 何も音がしない | バッテリー上がり、バッテリー端子のゆるみ |
| つくが暗い | カチカチと鳴るだけ、またはセルモーターの回り方が弱い | バッテリーの弱り、またはセルモーターの故障 |
| ふつうにつく | セルモーターは勢いよく回るのにかからない | バッテリー以外(燃料やエンジンの側) |
ハイブリッド車は、電装品を動かす小さなバッテリー(補機バッテリー)が上がると、メーターの「READY」がつかなくなります。走るための大きなバッテリーに電気が残っていても、システムを起動できません。
■ライトはつくのにエンジンがかからない場合
ライトや室内灯がついても、エンジンをかけるには電気が足りないことがあります。ライトを灯すくらいの電気は残っていても、セルモーターを回すには大きな電気が要るからです。エンジンをかけるとカチカチと鳴るだけなら、バッテリーの電圧が下がっているか、セルモーターの故障を疑いましょう。
電圧が下がっているだけなら、ブースターケーブルやジャンプスターターで電気を補えば、エンジンをかけられる場合があります。正しくつないでもかからないときは、セルモーターなどの故障も考えられるので、ロードサービスに見てもらいましょう。
エンジンがかからないときのほかの原因は、こちらで詳しく解説しています。
車のエンジンがかからないときは慌てずに!原因と対処法を徹底解説 | カーナリズム
https://matome.response.jp/articles/6513車のエンジンが突然かからなくなってしまうと、焦ってしまいますよね。特に急いでいるときや、寒い朝に起こると余計に困るものです。「バッテリーが上がった?」「燃料切れ?」と、さまざまな可能性が頭をよぎりますが、まずは落ち着いて原因を探ることが大切です。本記事では、車のエンジンがかからないという状況に遭遇した際に、まず試すべき基本的な対処法から、原因ごとの解決策、さらにはエンジントラブルを防ぐための予防策まで、詳しく解説します。
バッテリーが上がったときの3つの対処法
バッテリーが上がったときにエンジンをかける方法は、ロードサービスを呼ぶ、ブースターケーブルでほかの車とつなぐ、ジャンプスターターを使う、の3つです。あとの2つは、外から電気を分けてもらってエンジンをかける方法で、ジャンピングスタートと呼ばれます。
| 方法 | 必要なもの | 向いている場面 |
|---|---|---|
| ロードサービス | JAFや自動車保険の窓口への電話 | 道具がない、自分で作業するのが不安、電気を足してもかからない |
| ブースターケーブル | ケーブルと、電気を分けてくれる12Vのガソリン車など | 家族や知人の車がすぐ来られる |
| ジャンプスターター | 充電しておいたジャンプスターター | 1人のとき、出先で救援車がいない |
道具がないときや、ボンネットを開けて作業するのが不安なときは、無理をせずロードサービスを呼んでください。ケーブルやジャンプスターターがそろっていれば、作業そのものは数分で終わります。
ブースターケーブルのつなぎ方と注意点
ブースターケーブルは、赤いケーブルで2台の+端子同士をつなぎ、黒いケーブルは救援車の−端子から、上がった車のエンジンの金属部分へつなぎます。
つなぐ前に、救援車も同じ12Vの車であることと、バッテリーやつなぐ場所の位置を、2台の取扱説明書で確かめましょう。ケーブルに傷や切れかかったところがないかも見ておきます。つなぐ場所が分からないときや、寒さでバッテリー液が凍っているときは、自分でつながずにロードサービスを呼んでください。
- 2台を近づけ、シフトをP(MT車はN)にしてパーキングブレーキをかけ、どちらもエンジンを止める
- 赤いケーブルを、上がった車のバッテリーの+端子につなぐ
- 赤いケーブルの反対側を、救援車のバッテリーの+端子につなぐ
- 黒いケーブルを、救援車のバッテリーの−端子につなぐ
- 黒いケーブルの反対側を、上がった車のエンジンの金属部分につなぐ
- 救援車のエンジンをかけ、アクセルを少し踏んで回転を高めに保つ
- 上がった車のエンジンをかける
- つないだときと逆の順に、ケーブルを外す
最後の黒いケーブルを、上がった車のバッテリーの−端子につないではいけません。つなぐ瞬間に火花が出ると、バッテリーから出る水素ガスに火がつくおそれがあるからです。エンジンをかけている間は、ケーブルがファンやベルトに巻き込まれない位置に回しておきましょう。
ブースターケーブルの接続順
車に1本積んでおくなら、BAL(大橋産業)のブースターケーブル No.1684が扱いやすいでしょう。長さ5m・120Aで、12Vの乗用車から24Vのトラックまで使えます。クリップに番号のついた手順タグがあり、慌てていても順番を間違えにくいつくりです。ハイブリッド車の救援用端子にもはさみやすい、細いクリップが付いています。
家族や知人に来てもらうだけでエンジンをかけられるので、寒くなる前に用意しておきたい1本です。
■救援車として使える車・使えない車
ハイブリッド車やEV、日産のe-POWER車は、ほかの車を救援する側には使えません。救援用の端子や電気の仕組みが、ほかの車のエンジンをかけられるほどの電気を出すようにできていないからです。トラックなど24Vの車も、12Vの乗用車の救援車にはできません。
反対に、ハイブリッド車やEVのバッテリーが上がったときは、ガソリン車などから電気を分けてもらえます。トヨタのハイブリッド車では、救援車の回転を少し高めにして5分ほど充電してから始動し、READYがつけば成功です。ハイブリッド車には救援用の端子を指定している車種もあり、つなぐ場所は車種で違うので、取扱説明書で指定された場所につなぎましょう。
ジャンプスターターの使い方と選び方
ジャンプスターターは、エンジンをかけるための電気をためておける持ち運び用のバッテリーです。救援車がいなくても、1人でエンジンをかけられます。赤いクリップを+端子、黒いクリップを−端子につなぐ製品が多いものの、つなぐ場所やスイッチを入れる順番は製品で違うので、車と製品の取扱説明書に従いましょう。
クリップの+と−を逆につなぐのは、どの製品でも禁物です。エンジンをかける操作を続けられる時間や、もう一度試すまでにあける時間、使わない間に充電する間隔は、製品ごとに決まっています。たとえばセルスターのJP-3000は、1回の操作は3秒以内、試し直すまで2〜3分あけ、3か月ごとに充電する決まりです。
選ぶときは、自分の車のバッテリーの電圧(12Vか24V)と排気量に対応しているかを見ておいてください。ハイブリッド車に使えるかどうかは、車のメーカーや販売店で確かめておくと迷いません。
1人で車に乗ることが多いなら、UTRAIのジャンプスターターを1台積んでおくと、出先でも助けを待たずに済みます。排気量6.5Lまでのガソリン車と5.5Lまでのディーゼル車に使える、12V車用の製品です。USBの出力があってスマホの充電にも使え、LEDライトで夜のボンネットの中も照らせます。
バッテリー上がりでJAFを呼ぶときの料金
JAFにバッテリー上がりの応急始動を頼むと、会員は無料、非会員は昼間の一般道で21,700円(税込)かかります。バッテリーの交換が必要になった場合の部品代は、会員でも別料金です。
夜間や高速道路では、作業料に加える基本料が高くなります。
| 場所 | 昼間(8時〜20時)の基本料 | 夜間(20時〜8時)の基本料 |
|---|---|---|
| 一般道 | 15,700円 | 19,630円 |
| 高速道路の本線など | 31,410円 | 37,270円 |
| 高速道路のSA・PAで作業が終わる場合 | 19,630円 | 23,540円 |
※税込。2024年4月1日改定の料金で、このほかに作業料がかかります。
JAFの会員なら、バッテリー上がりの救援は何回頼んでも無料です。年会費は4,000円で、入会金2,000円がかかります。冬に一度上がっただけで非会員の料金のほうが高くつくので、車に乗る機会が多い人は入会を考えてもよいでしょう。
ただ、バッテリーが上がってから救援の現場で入会しても、そのときの作業は非会員の料金です。会員の料金になるのは次回からで、同じ故障で作業が続く場合は会員扱いにならないこともあります。
JAFの年会費はいくら?入会金と初年度費用を解説 | カーナリズム
https://matome.response.jp/articles/6214JAF個人会員の年会費は4,000円です。通常は別途入会金2,000円がかかるため、初年度の支払いは合計6,000円になります。自動車保険のロードサービスやクレジットカード付帯サービスと重複していないかを確認してから入会を判断するのが重要なポイントです。
■自動車保険のロードサービスを利用する場合
任意の自動車保険の多くにはロードサービスが付いていて、バッテリー上がりの応急始動は無料です。使っても等級は下がらず、翌年の保険料にも響きません。
無料で頼める回数は、保険期間中1回までの会社もあれば、回数に制限のない会社もあります。同じ会社でも契約の時期で変わることがあるので、保険証券や保険会社のアプリで確かめておきましょう。頼むときは、ほかの業者を先に呼ばず、保険会社のロードサービスの窓口に電話してください。
出張でバッテリーの交換まで頼めるカーバッテリー110番は、こちらで詳しく解説しています。
カーバッテリー110番とは?評判・料金・JAFとの違いも徹底解説 | カーナリズム
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エンジンがかかったあとの充電と点検
エンジンがかかっても、バッテリーにはまだ電気がほとんどたまっていないので、すぐに止めずに走って充電しましょう。ここで止めてしまうと、もう一度かからなくなるおそれがあります。
ジャンピングスタートのあとは、2時間以上走るか専用の充電器で充電するのが、バッテリーメーカーのパナソニックの目安です。止まったままのアイドリングでは充電が進みにくく、走ったほうがバッテリーにたまります。走り出してしばらくは、エアコンやオーディオを控えてバッテリーの負担を減らしてください。
ただ、どれだけ走れば元に戻るかは、バッテリーの古さや上がり方で変わります。かかったその足で販売店や整備工場に寄り、充電で足りるのか交換が必要なのかを見てもらいましょう。走っている途中でバッテリーの形をした警告灯(充電警告灯)がついたら、発電の不調も考えられるので、安全な場所に止めてロードサービスに相談してください。
■上がったバッテリーの回復と交換の判断
上がったバッテリーは、放っておいても元に戻りません。電気を使いすぎただけなら充電すれば戻りますが、上がったまま長く置くと、充電しても前の力が戻らなくなります。
2年以上使ったバッテリーが上がったなら、交換を考えましょう。寿命が来たバッテリーは、充電してもすぐにまた上がってしまうので、充電より交換が先です。
バッテリーの寿命と交換時期は、こちらで詳しく解説しています。
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カー用品店でのバッテリー交換の費用と時間は、こちらで詳しく解説しています。
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バッテリー上がりの主な原因
バッテリー上がりの原因で一番多いのは、ヘッドライトや室内灯の消し忘れです。エンジンを止めている間はバッテリーが充電されないので、ライトをつけたまま一晩置くだけで上がってしまいます。
| 原因 | 起こりやすい場面 |
|---|---|
| ライト・室内灯の消し忘れ | 夜に帰ってきてヘッドライトを消し忘れた、ドアが半開きで室内灯がついたまま |
| 長く乗らないことによる自然放電 | 月に数回しか乗らない、出張や入院でしばらく乗れなかった |
| バッテリーの寿命 | 前の交換から2〜3年たった |
| 夏に酷使した影響 | 夏にエアコンを強く使い、寒くなって急に弱る |
JAFのロードサービスでも、バッテリー上がりは出動理由の1位で、2025年度は四輪と二輪を合わせて997,116件と、出動全体の43.17%を占めました。
ハザードランプのつけっぱなしでバッテリーが上がるまでの時間は、こちらで詳しく解説しています。
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長期間車に乗らないときのバッテリー上がり対策
車に2週間以上乗らないと、バッテリーが上がることがあります。エンジンを止めていても、時計や車のコンピューターなどが少しずつ電気を使い続けるからです。
止めている間に流れるこの電気を暗電流といい、ふつうは10〜30mAほど流れ続けています。何日で上がるかは、バッテリーの容量や充電の具合、暗電流の大きさしだいです。たとえば容量27Ahのバッテリーで暗電流が30mAなら、約26日でエンジンがかからなくなります。
乗らない間に上がるのを防ぐには、週に1回、30分ほど走りましょう。しばらく乗る予定がない車は、家庭のコンセントにつなぐバッテリー充電器で充電しておくのも手です。
バッテリー充電器の選び方は、こちらで詳しく解説しています。
車用バッテリー充電器のおすすめを紹介!使用方法を知っておこう | カーナリズム
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冬にバッテリーが上がりやすい理由と予防法
冬は気温が下がってバッテリーの力が落ちるうえ、エンジンをかけるのに必要な電気が増えるので、バッテリーが上がりやすくなります。バッテリーの容量は、バッテリー液の温度が25℃のときを100%とすると、0〜10℃では80〜90%です。一方で、エンジンをかけるのに必要な電流は、夏の90〜120Aに対して冬は150〜190Aと、約1.5倍に増えます。
夏は元気だったバッテリーが冬の朝に急に上がるのは、このためです。寒い時期は充電の効率も下がるので、1〜2週間に1回は1時間以上走りましょう。
次のような様子があれば、本格的に寒くなる前にバッテリーを点検してもらってください。
- エンジンをかけたときのセルモーターの回り方が弱い
- エンジンの回転でライトの明るさが変わる
- パワーウインドウの動きが遅い
- バッテリー本体が膨らんでいる
交換の目安は2〜3年です。使い方によってはもっと長くもち、ガソリン車で2〜5年、アイドリングストップ車で2〜3年という目安もあります。
車のバッテリー上がりでよくある質問
■バッテリーが上がったときにやってはいけないことは?
最後の黒いケーブルを上がった車のバッテリーの−端子につなぐこと、ハイブリッド車やEVで救援すること、セルモーターを長く回し続けることの3つです。かからないときは何度も続けて回さず、少し時間をあけてから試しましょう。
■ハイブリッド車もバッテリーが上がる?
上がります。ハイブリッド車にも電装品を動かす12Vの補機バッテリーがあり、これが上がるとREADYがつかず、システムを起動できません。ガソリン車と同じように、救援車やジャンプスターターから電気を分けてもらえば直せます。
■寒い日にバッテリーが上がったまま放っておくと凍る?
凍ることがあります。バッテリーの液は電気が減るほど凍りやすくなり、比重が1.100前後の液の凍る温度は約−10℃です。液が凍ったバッテリーにはジャンピングスタートをせず、ロードサービスか販売店に相談してください。
■ジャンプスターターは車に積みっぱなしにしてよい?
夏も冬も、製品の取扱説明書にある保管温度の範囲を守れば積んでおけます。リチウムイオン電池を使った製品は、閉め切った真夏の車内に置くと発煙や発火のおそれがあるので、暑い時期は持ち出しておきましょう。冬も、製品の温度の下限を下回る寒冷地では車内に置きっぱなしにしないでください。
まとめ:バッテリー上がりへの対処と再発予防
バッテリーが上がったら、ライトとエンジンの音で原因の見当をつけ、JAFか自動車保険のロードサービスを呼びましょう。ブースターケーブルやジャンプスターターがあれば、自分でエンジンをかけることもできます。
エンジンがかかったら、すぐに止めずに2時間以上走るか、充電器で充電してください。2年以上使ったバッテリーなら、寒さが本格的になる前に交換を考えておくと、冬の朝に慌てずに済みます。


