トップへ戻る

売れに売れてるホンダの「N-VAN」は本当に買うべきクルマなのか?

売れに売れてるホンダの「N-VAN」は本当に買うべきクルマなのか?

新しもの好きもオッチョコチョイも、愛すべきクルマ好きであることは確かであり、メーカーもこれらの人たちのおかげで商売ができているのは否定できない。でも、行き過ぎた幻想を与えすぎてはいけないとの思いから、せっかくのフィーバーに水をかけてみたいと思う。まずは、ホンダの新型軽バン「N-VAN」から。

[PR]本ページはプロモーションが含まれています
⏳この記事は約3~4分で読めます。


  • MOTA 車買取
  • カービュー査定

勢いで「N-VAN」を買う新しもの好きに警告

ホンダのN-VAN

「N-VAN」が、積載能力も使い勝手も自身の仕事と運転にピッタリとフィットしてるために、「アクティ」などこれまでのキャブオーバータイプから「N-VAN」に買い替えた方は、きっと満足しているはずです。問題はよく考えずに手を出した新しもの好きのユーザーなのです。

仕事、「N-VAN」と「アクティ」どっちがより使える?

左アクティ/右N-VAN

2018年3月に生産を終えたキャブオーバータイプの「アクティバン」と比較してみましょう。

荷室長(前席シートバックまで)
・N-VAN:1,510mm
・アクティバン:1,725mm

荷室フロア長
・N-VAN:1,585mm
・アクティバン:1,940mm

「N-VAN」は「N-BOX」ベースのFFであるために、キャブオーバータイプの「アクティ」など、他の軽商用バンよりも荷室の長さで不利となります。しかし、助手席をダイブダウンさせフラットフロアを作り出せるために、長尺物の積載に対応しています。また、助手席スライドドアを「タント」のように、ピラーレスにすることで大開放を実現し、荷物の出し入れが容易になっています。

しかし、作業用長尺物の代表格である脚立を載せる気になるかというと、ドアにガンガンあたって内装も傷だらけになるし、運転席によりかかったらそれこそ危険。キャブオーバーなら気にせず積み込めるのに。「N-VAN」では 写真のように十分に固定をする方法を考えないと無理です。

宅配などの個別配送でならどお?

荷室高:
・N-VAN:1,365mm
・アクティバン:1,220mm

荷室床面地上高:
・N-VAN:525mm
・アクティバン:665mm

宅配などの個別配送ではどうかというと、助手席をダイブダウンさせた状態で段ボール箱などを置けば長尺物以上に荷物は動き回るはずです。したがって、間仕切りの様なものを付ける必要があります(アームレストはありますが不安)。また、1つならともかく2つ重ねたら助手席側の視界も妨げます。むしろ、助手席をスライドさせて床に置く方が無難なのです。

荷室は「アクティ」より、「N-VAN」の方が高く、より積み上げられることになりますが、シートバック以上に詰み上げるのはご法度。そもそも、荷室と前席は仕切るのが必須ですから、専用のポールやパネルなどで荷崩れしないようにするのが一般的です。また、ピラーレスにすることで大開放したスライドドアから出し入れするような大きな荷物は、後部から積み込むのが普通です。あえて助手席側から行う理由が思い当たりません。

また、荷室の床面は「N-VAN」の方が低く楽なのは確かですが、完全にスクエアでフラットな「アクティ」と比べると、ホイールハウスの出っ張りが、邪魔になります。したがって、かさばらない大きさの荷物を少量運ぶなら都合がいいのですが、それなら「N-VAN」ではなく、「N-BOX」で十分なはずです。作業用、商用目的なら「N-VAN」よりキャブオーバーバンにするべきです。

レジャーユースにならいいのでは?

「N-VAN」には、「+STYLE FUN」、「+STYLE COOL」という、仕事とレジャー兼用に最適なちょっとオシャレなタイプがあり、キャンプなどアウトドア目的には最適であると思い込む人も多いでしょう。確かに、「N-BOX」より大きなサイズのものや、量的にもがっつり積み込めます。「ハイゼットキャディ」のような150kg積みではなく、商用タイプの350kg積みなのも頼りになります。が・・・

商用バンが乗用車と大きく異なるのは乗り心地。350kg積みにしっかりと対応する「N-VAN」が、空荷状態で乗り心地であるのは容易に想像できます。そして、フルフラットにすることが優先される後席のシートは見るからに薄っぺら。後席は補助シートと思った方が良いかもしれません。

しかも、スライドドアは電動ではなく、ボディサイドの意匠も安価な商用車テイストむき出しです。キャンプやなら「N-BOX」で十分なのですから、あえて「N-VAN」にする理由がありません。一人での車中泊なら助手席を収納してのびのび出来るという利点はありますが。

N-BOXの室内

「N-VAN」をどう使うか?ホンダからの挑戦だ!

「N-VAN」は使い物にならないかというとそうではありません。つまり、これまでの軽商用バンでは不向きだった利用が可能なるのです。例えば飲食などの移動販売車があります。ハイエースなどの大きなバンよりずっと安価な軽自動車であっても、大開放したスライドドアが活躍するはずです。また、これまでにない後部と助手席という歪な空間にヒントを得て、新たな使い道を思いつく人がいると思います。

「我々はこんな空間の車を造ってみました。貴方ならどう使いますか?」これはホンダからの挑戦なのかも知れません。

【無料】ガリバーにN-VANの中古車探しを依頼する

まとめ

つまり「N-VAN」は、キャブオーバーバンに取って代わるのではなく、まったく別のニーズを掘り起こし、その可能性にかけたのが、これまでの「アクティバン」の生産をやめてまで「N-VAN」にかけたホンダなのです。商用バンのシェアが圧倒的に低いホンダからできたともいえ、スズキやダイハツのようにシェアが高いと挑戦できなかったともいえます。7月に手に入れた3千台もの「N-VAN」のオーナーのみなさんは、どのように使っているのでしょうか?

車をローンで購入するなら?カーローン申込ランキング

  • MOTA 車買取
  • カービュー査定

関連するキーワード


N-VAN N-BOX ホンダ 車種情報

関連する投稿


【2025年最新】新車で買える!おすすめMT車(マニュアル車)メーカー別全まとめ

【2025年最新】新車で買える!おすすめMT車(マニュアル車)メーカー別全まとめ

最近では年々その数を減らしながらも、スポーティな走りや「車との一体感をより感じやすい」「運転感覚を楽しみやすい」として、一部のユーザーから熱烈な支持を受けるMT車(マニュアル車)。そんな根強い人気もあってか、各メーカーにはわずかながらにMT車(マニュアル車)のラインアップが残っています。この記事では、新車で購入可能な現行車種のMT車(マニュアル車)をメーカー別に紹介します。スポーツカーや、SUV、軽自動車など、意外とバラエティ豊富な車種が生き残っていますので、お気に入りの1台を見つけてみてください。


ホンダ新型「N-BOX JOY」初公開へ!待望の「SUVグレード」追加か

ホンダ新型「N-BOX JOY」初公開へ!待望の「SUVグレード」追加か

ホンダは2024年8月22日、人気の軽スーパーハイトワゴン「N-BOX」に新グレード「N-BOX JOY(エヌボックス ジョイ)」を追加すると発表。ティザーサイトを公開し、一部情報を先行公開しました。


ホンダ新型「N-VAN」発表! タフでお洒落な「STYLE+ NATURE」も登場

ホンダ新型「N-VAN」発表! タフでお洒落な「STYLE+ NATURE」も登場

ホンダは2024年4月19日、軽商用バン「N-VAN」の一部改良モデルを発表、同日発売しました。また、同時にNシリーズ誕生10周年を機にスタートした新ブランド「N STYLE+(エヌ スタイルプラス)」より、特別仕様車「STYLE+ NATURE(スタイルプラス ネイチャー)」を発売しました。


【2025年】軽自動車人気おすすめ車種5選!今おすすめの軽はどれ?

【2025年】軽自動車人気おすすめ車種5選!今おすすめの軽はどれ?

ボディサイズがコンパクトで扱いやすく、税金などの維持費も比較的安価な「軽自動車」。日本独自の規格で設計された軽は、まさに“日本特化”ともいえる高い利便性も兼ね備えており、人気のジャンルです。今回は、そんな軽自動車の2025年最新のおすすめ車種を紹介します。


ホンダ新型「N-VAN e:」が初公開!ホンダの軽商用車に新たな選択肢

ホンダ新型「N-VAN e:」が初公開!ホンダの軽商用車に新たな選択肢

ホンダは、2023年9月28日、新型軽商用EV(電気自動車)「N-VAN e:(エヌバン イー)」を先行公開。2024年春の発売を予定しています。


最新の投稿


ミツオカ新型「M55」公開!250台限定の「1st Edition」

ミツオカ新型「M55」公開!250台限定の「1st Edition」

ミツオカは2025年3月27日、ハッチバック「M55 1st Edition(エムダブルファイブ ファーストエディション)」を公開。2026年の生産販売予定台数250 台の正式発売に先駆けて同日より全国のミツオカ取扱拠点にて先行予約の受付を開始しているといいます。


免許不要でおしゃれに乗れる!MOVE.eBike(ムーブ・イーバイク)のオススメ最新車種を解説!

免許不要でおしゃれに乗れる!MOVE.eBike(ムーブ・イーバイク)のオススメ最新車種を解説!

MOVE.eBike(ムーブ・イーバイク)は、街乗り、通勤、アウトドアなど多様なシーンでスタイリッシュかつ快適な移動を実現する日本発の​折りたたみ式電動アシスト自転車(E-Bike)です。本記事では、MOVE.eBike(ムーブ・イーバイク)のラインアップや特徴、購入方法まで解説します。これから電動アシスト自転車の購入を検討している方は、ぜひ最後まで読んで電動アシスト自転車選びの参考にしてくださいね。


シトロエン新型「C4」発表!扱いやすいコンパクトハッチにマイナーチェンジ実施

シトロエン新型「C4」発表!扱いやすいコンパクトハッチにマイナーチェンジ実施

Stellantisジャパンは2025年3月27日、シトロエンのCセグメントハッチバックモデル「C4(シーフォー)」のマイナーチェンジモデルを発表しました。同日より、全国のシトロエン正規ディーラーで、販売が開始されています。


グラフィットの電動バイク「GFR-02」の価格や評判について解説

グラフィットの電動バイク「GFR-02」の価格や評判について解説

グラフィット(glafit)の電動バイク「GFR-02」は、小型で折り畳みができるので、通勤や通学で気軽に乗れて、途中で電車やタクシー・バス移動をする際にも積み込めるといった「都合のいい」使い方ができる特徴があります。本記事では、グラフィットが製造・販売している電動バイク「GFR-02」などラインアップの紹介をはじめ、価格やスペックについて詳しく解説します。また、ユーザーの口コミ・評判についても紹介しますので、電動バイクの購入を検討している方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてくださいね。


レクサスRX:快適性、安全性、そして環境性能。全てを満たす次世代SUV

レクサスRX:快適性、安全性、そして環境性能。全てを満たす次世代SUV

レクサスRXは、高級クロスオーバーSUVの先駆けとして、洗練されたデザイン・上質なインテリア・そして卓越した走行性能で、ラグジュアリーSUV市場を牽引してきました。現行モデルは、快適性、安全性、環境性能を高い次元で融合。先進の安全技術「Lexus Safety System+」や、ハイブリッドモデル、プラグインハイブリッドモデルなど、次世代のSUVに求められる要素を全て満たしています。 この記事では、RXのエクステリアデザイン、インテリア、走行性能、安全性能、そして環境性能について詳しく解説。オーナーが語るRXのある暮らしや、RXがどんな人におすすめなのかもご紹介します。


MOTA 車買取