トップへ戻る

車やバイクのDCTって何?仕組みや役割、メリット・デメリットを解説

車やバイクのDCTって何?仕組みや役割、メリット・デメリットを解説

車やバイクでよく聞くDCT(デュアル クラッチ トランスミッション)ですが、その仕組みや役割は意外とわかりにくいもの。このDCTは欧州車に導入されているケースが多いのですが、BMWから発売されているモデルに関して言えば、今はほとんど日本仕様からは消えています。その実情と理由についても合わせて考えていきます。

[PR]本ページはプロモーションが含まれています
⏳この記事は約3~4分で読めます。


  • カービュー査定

そもそもDCTとは?

ZFとポルシェが共同開発した新型8速DCT

DCTとは、デュアル クラッチ トランスミッションの略です。

その名の通りですが、クラッチを2つ持っていることが特徴です。

この特徴がどう生かされているのかというと、変速時です。変速時に、あらかじめ変速先のクラッチを繋いでおいて、変速元のクラッチを切るのとほとんど同時に変速するというものなのですが、これによってエンジンは回っているのに駆動の役に立っていない状態を可能な限り削減出来るという効果を生んでいます。

このDCTですが、駆動効率が非常に良くなったのですが、その反面構造が複雑で機械そのものも重く大きくなるというデメリットがあります。

もし、このシステムを簡素化したりすると、高温多湿の環境においては熱がこもってしまい、故障の可能性をあげてしまったりします。

さらに、渋滞の多いエリアでは動きがギクシャクする、というデメリットが課題になっていました。

そこで、そのデメリット解消すべく「トルクコンバーター付きDCT(略称:トルコン付きDCT)」と呼ばれる、作動時のギクシャク感を解消するDCTをホンダが作りましたが、大抵のメーカーでは、実用車であればトルコンつきAT、そして、高性能車であればDCTを備え付けるというように、使い分けをされて製造されています。

DCTはどんな仕組み?

DCTの仕組みに関しては、6速のエンジンを例えとしてご説明していきます。

前提として、自転車を例にとると、自転車を走り出そうとする際には、一番低いギアから走り出し(1速)、スピードが上がってきたら次に2速、3速と徐々に重いギアへと変速を行っていきます。そのイメージを持っていてください。

DCTは、1・3・5速の奇数ギアと、2・4・6速の偶数のギアの2つのギアで構成されています。奇数ギアは、インナーメインシャフトというものに繋がっていて、偶数ギアはアウターメインシャフトといものに繋がっています。この他にカウンターシャフトというものがあるのですが、これは、クランクから伝わった動力を最終的に駆動輪にパワーを伝える役割になっています。

エンジンスタート後に発進する際には、自動的に1速が選択されます。その後、1速で走っている最中に、あらかじめ次のギア(2速)を準備して、回転数を合わせておきます。

その後、ある一定の速度や回転数になると、1速のクラッチを切って2速に切り替えます。2速に入ると同時に、奇数ギア内で隣り合わせになっている1速と3速のギアが始動し、車の速度やエンジンの回転数に応じて、クラッチを切り替える準備をしておきます。

このような形で次々とシフトチェンジンを行っていくというのがDCTの仕組みです。奇数ギアの1・3・5速と、偶数ギアの2・4・6速を交互に使用していくので、一部車種を除いたほとんどの車両では、1段ずつギアが切り替わっていきます。

トランスミッションって…?

そもそもトランスミッションとは、自動車における「変速機」で、車の走行スピードやギアの回転数に合わせたギアを調節し、快適な走行と燃費性能を維持するためのものです。

具体的に言うならば、いつまでも1速のままの低いギアで走行していては速度が出ずに燃費も悪くなってしまいますしその逆に、6速の状態で発進しようとしても、車はほとんど動かずにマニュアル(MT)車であればエンストを起こしてしまいます。

このように、車のエンジンの性能を最大限に活かすにはシフトチェンジを行うトランスミッションの存在が必要不可欠になります。

このトランスミッションによって走行速度とエンジン回転数を最適化することができます。

MT車には、クラッチペダルというものが存在しており、クラッチを切ってギアをつなぎシフトチェンジをする必要があります。この、「半クラ」を使う分、MT車の運転ハードルは高いと思われています。

その反面、オートマチック(AT)車にはこの変装を行う際のクラッチペダルがありません。アクセルペダルとブレーキペダルを操作するだけで、勝手にシフトチェンジをしてくれる、エンストと無縁な運転が可能です。

さらに、CVTと呼ばれるトランスミッションも存在します。CVTとは「Continuously Variable Transmission」という英語の頭文字を取ったもので、「無段変速機」または、「連続可変トランスミッション」と呼ばれています。

基本的には、AT車のシステムと似ているのですが、若干異なる部分があります。

従来のオートマチックトランスミッションは、Dレンジに入れておけば、アクセルの踏み具合とスピードのよって、ギヤが自動的に1速から4速へと自動で変更してくれます。

ただ、CVTはギヤが存在せず、2つの滑車(プーリー)の幅を変えることより、ベルトやチェーンを通じて動力を伝えるという仕組みになっています。CVTには、「ベルト式」、「チェーン式」、「トロイダル」など複数のタイプに分かれてるのが特徴です。

ATと異なり、ギヤを変更するという仕組みそのものがないので、スムーズな加速走行が出来るという点が魅力です。

DCTのメリット・デメリット

従来のトランスミッションと比較した際の、DCTのメリットとデメリットをあげてみます。

DCTのメリット

DCTのメリットは以下の通りです。

・駆動効率が向上
・変速時のショックの減少
・加速と燃費の性能向上

一般的なATであれば、トルクコンバーターと呼ばれる装置によって、加速や変速をスムーズに行えるようにサポートしていますが、その構造上どうしても滑りが発生してしまうため、MT車よりも伝達効率の悪さから燃費が悪いと言われてきました。それに、アクセルを踏み込んでから加速が始まるまでの間にタイムラグも生じてしまっていました。

このように従来のAT車では、どうしてもMTに勝てなかった変速時のスピード感を、デュアルクラッチを採用することにより、トルク抜けを最小限に抑えてスムーズに行えるようになったという点がメリットと言えます。

DCTのデメリット

DCTのデメリットは以下の通りです。

・コスト高
・クラッチ操作時の違和感

DCTは、MTが人力で行う変速アクションを機械によって行うよう設定されているので、部品数が多くなることで、総じて重量も重くなり、その分コストも高くなってしまいます。

また、発進時にはクラッチ操作が入るのでMT車のようなギクシャク感を感じることもあります。渋滞時などの発進では、CVTのように、スムーズな加速感を得られず違和感を感じてしまうかもしれません。

さらに、AT車のようにブレーキを離すと徐々に加速するクリープ現象はありませんので、微細なコントロールに苦労するかもしれません。そのため、渋滞で少しずつ進む際や、駐車をする際はAT車に乗りなれていると苦労するかもしれません。

まとめ

DCTをはじめとした、車のトランスミッションの仕組みをおわかり頂けたでしょうか?
車の運転手法が技術の進歩によってより安全でより幅広くなってきています。

車を選ぶ際には、ご自身の運転のカーライフの好みに応じて最適なものを選択してみてください。

Google検索で、カーナリズムの記事を見つけやすくできます。

Googleで追加する
  • カービュー査定

関連するキーワード


メンテナンス 技術

関連する投稿


イエローハットのオイル交換はいくら?工賃550円〜と総額、メンテナンスパックで無料にする条件【2026年】

イエローハットのオイル交換はいくら?工賃550円〜と総額、メンテナンスパックで無料にする条件【2026年】

イエローハットのオイル交換は工賃550円〜と安く出ています。ただ、工賃だけでは総額が分かりませんし、「会員なら無料」という話も条件を知らないと店頭で戸惑いますよね。支払いは「工賃」と「オイル代」の合計で、オイル代は3L缶2,480円〜と公式に掲載されているので入口の金額は計算できます。工賃を無料にする仕組みもありますが、対象になる人は決まっています。この記事では、イエローハットのオイル交換にかかる総額と、工賃を無料にする条件について解説します。


ETC取り付けはどこが安い?工賃・セットアップ料金と総額を比較【2026年】

ETC取り付けはどこが安い?工賃・セットアップ料金と総額を比較【2026年】

「中古車を買ったらETCが付いていなかった」「使ってきた車載器がエラーを出すようになった」「乗り換えた車に今の車載器を移したい」──きっかけはさまざまでも、調べ始めると金額の幅に戸惑いますよね。「4,400円〜」の店もあれば、「総額2万円以上」という情報も出てきます。ETCの費用は「車載器本体」「取付工賃」「セットアップ料」の3つに分かれていて、どこまで含んだ金額かが違うだけなのです。さらに購入費用が助成される制度もありますが、こちらは状況によって使える人と使えない人が分かれます。この記事では、ETC取り付けの総額を状況別に比較し、費用を抑えるための確認手順について解説します。


満足度の高いカーメンテナンスサービスランキング「ミスタータイヤマン」が総合1位に!【オリコン顧客満足度®調査】

満足度の高いカーメンテナンスサービスランキング「ミスタータイヤマン」が総合1位に!【オリコン顧客満足度®調査】

オリコン株式会社は、同社グループ会社である株式会社oricon MEが、過去2年以内に工賃を伴う自動車の整備サービスを依頼したことのある全国の18~84歳までの男女を対象に実施した『カーメンテナンスサービスについての顧客満足度調査』の結果を発表しました。


車のエアコンガス チャージ・補充方法は?入れ方や料金を徹底解説

車のエアコンガス チャージ・補充方法は?入れ方や料金を徹底解説

季節の変化で気温が変わると必要になるのが車のエアコン。車のエアコンが効かなくなると、ドライブが快適ではなくなるだけでなく、車内が不快な環境になることもあります。今回は、そのエアコンのために補充が必要なエアコンガスについて、エアコンガスが少なくなったときに出る症状、補充の費用目安、自分での補充を行う場合の手順など徹底解説します。


パーツクリーナーとは?使い方やおすすめのアイテムまで徹底解説

パーツクリーナーとは?使い方やおすすめのアイテムまで徹底解説

カー用品店などで見かけることの多いパーツクリーナーですが、実際には使ったことがないという方もいらっしゃるでしょう。そこで、パーツクリーナーの役割や使い方、おすすめアイテムなどを紹介します。


最新の投稿


トヨタ「ランドクルーザー300」に国内初のハイブリッド! 一部改良でGXも悪路仕様を強化

トヨタ「ランドクルーザー300」に国内初のハイブリッド! 一部改良でGXも悪路仕様を強化

トヨタは2026年9月16日、「ランドクルーザー300」の一部改良を発表しました。ZXとGR SPORTに3.5リッターハイブリッドを追加し、GXはオフロードでの実用性を重視した仕様へ変更。10月1日に発売し、価格は630万800円からです。


サマータイヤの寿命は何年?5年で点検・10年で交換の根拠と、残り溝・ひび割れで判断する見分け方【2026年】

サマータイヤの寿命は何年?5年で点検・10年で交換の根拠と、残り溝・ひび割れで判断する見分け方【2026年】

夏タイヤへの交換目安は、「最低気温が1週間ほど続けて7℃を上回る頃」です。「そろそろ夏タイヤに替えようかな」と思いながら、何週間も先延ばしにしていませんか?交換時期を間違えると、制動距離が伸びてリスクが高まるだけでなく、高価なスタッドレスタイヤを無駄に消耗させてしまいます。特に2026年は各メーカーでタイヤ価格の上昇傾向が続いているため、適切なタイミングで交換することは、安全面だけでなく経済面でも大切です。この記事では、迷いがちな夏タイヤへの交換時期の目安や、手持ちのタイヤ寿命の見分け方を分かりやすく解説します。


日産「ムラーノ」に黒の新グレード!21インチホイールの「ダークアーマー」が米国に登場

日産「ムラーノ」に黒の新グレード!21インチホイールの「ダークアーマー」が米国に登場

日産は、米国向け2027年モデルの「ムラーノ」に新グレード「ダークアーマー」を追加しました。グロスブラックの21インチホイールや専用バンパーで、流麗なSUVを精悍な装いに。SLとプラチナムの間に位置する仕様で、米国での車両価格は4万6,990ドルからです。


ルノー、新型「トラフィック」の詳細を公開!20分で最大280km分を充電する次世代EVバン

ルノー、新型「トラフィック」の詳細を公開!20分で最大280km分を充電する次世代EVバン

ルノーは2026年9月14日、欧州向けの新型「トラフィック バン E-Techエレクトリック」の詳細を公開しました。800Vシステムによる急速充電に加え、最大5.8立方メートルの荷室と1.3トンの積載能力を確保。仕事の移動と荷役を支える実用性に、ソフトウェアで進化する新世代の車両設計を組み合わせています。


Nシステムとは?オービスとの違い、速度違反で捕まるのか、顔は映るのか、車検切れはバレるのか【2026年】

Nシステムとは?オービスとの違い、速度違反で捕まるのか、顔は映るのか、車検切れはバレるのか【2026年】

幹線道路や高速道路の上にカメラのような装置を見つけて、「今のはオービス? 速度は大丈夫だった?」と気になった経験がある人は多いはず。道路上のカメラ設備の一つが警察の「自動車ナンバー自動読取システム」、通称Nシステムで、スピード違反を取り締まる装置ではなく手配中の車両を見つけるための捜査支援システムですが、ネット上には「顔まで撮られる」「車検切れがバレる」といった話も多く、何が本当なのか分かりにくいのが実情でしょう。この記事では、警察庁の白書や国会答弁、裁判例、国土交通省の公表資料をもとに、Nシステムの目的とオービスとの違い、記録される情報、車検切れを見つける別の装置との関係について解説します。