日本のビジネスを支える「ハイエース」なら、車中泊も楽勝
トヨタ ハイエースは、トヨタ自動車が製造及び販売をしているキャブオーバー型の乗用車になります。また、商用車としても多くの用途に利用されていることが多い車です。
大きくて存在感のある車であり、積載性に長けていることがこの車の特徴です。また、盗難車ランキングではプリウスと並び上位の車種として挙げられます。
トヨタ ハイエースに関して詳しくなっちゃおう
ハイエースにはバンとワゴンの2種類のタイプがあり、バンは荷室が広い貨物車で、ワゴンは荷室が乗用スペースを兼ねており、乗車店員が10名でナンバー区分が3ナンバーとなっています。
エンジンの再編も行われ、2.0Lガソリンエンジンは従来の3Y型から新開発の1RZ-E(バン・コミューターは1RZ)型に変更されています。
そして、同時にワゴンタイプには「高級ワンボックス」としての風格をより高める内外装や装備付き、最上級グレード「スーパーカスタムリミテッド」の内装は当時のマークIIやクラウンなどを思わせる華麗なインテリアとも言えるほどになっています。価格帯の上昇により収益性も一段と高まっています。
また、ハイエースには6人乗り仕様、10人乗り仕様、14人乗り仕様といったタイプが存在しています。
■なぜトヨタ ハイエースは車中泊にぴったりなのか?
車中泊といえばミニバンというイメージをお持ちの方も多いかとは思いますが、ミニバンは意外と車中泊が難しい車種もあります。車両のパッケージングとして、スペース効率を最優先しておらず、乗員の快適性が重視されていることも多いことが理由です。
サイズが大きめの車種ではシートアレンジをフルフラットにするなどするとゆっくりできるスペースが確保できるものもありますが、フルフラット状態では収納できる荷物が減ってしまうものなどもあり、お出かけ先でいざ寝ようと思っても、ややまごついてしまう可能性もあります。
その点、ハイエースは本来荷物をガンガン積み込むための商用バンということもあって、室内の余裕はたっぷりとしていますし、床面が低くフラットになっているなど、車中泊で横になるのにもピッタリ。標準ボディ仕様でも、後部座席を使用している状態で1,855mmの荷室長が確保されているほか、後部座席を格納すれば2,470mmまで伸びるなど、大人でも存分に足を伸ばして横になれます。
さらに荷室長だけでなく、荷室高1,320mm、荷室幅1,520mmという数値も車中泊にぴったり。複数人で横になることも簡単にできますし、ベッドをセッティングした状態でも車内で座ったり移動したりがしやすいので、車中泊用の車としても使い勝手が非常に優れています。
■ハイエースの商用仕様と乗用仕様、どっちがおすすめ?
ハイエースのバンは荷室が広く、主に貨物仕様として使われることが多いです。
ワゴンタイプも似室は広いですが、荷室は乗用スペースとなっているので、大人数で乗るにはバンよりもワゴンタイプの方が向いていると言えます。
それでも、ハイエースのバンにはDX・DX“GLパッケージ”があり、3名〜9名乗車をすることが可能になっていることが分かります。
また、バンにはガソリンエンジンとディーゼルエンジンがあります。そして、ガソリンエンジンには2.0Lと2.7Lが存在し、ディーゼルエンジンは3.0Lとなっています。
他にも、スーパーGLやDX・DX“GLパッケージ”が存在し、スーパーロングバンという大きいモデルも存在します。
スーパーGLは2〜5人乗りで、DX・DX GLパッケージは3〜9人乗りとなっています。
ロングバンの標準ボディ・標準ルーフの寸法は全長が4,695mmで、全幅が1,695mm、全高が1,980mmとなっています。
そして、スーパーGLのワイドボディ・ミドルルーフの寸法が全長が4,840mm、全幅が1,880mm、全高が2,105mmとなっています。
DX・DX GLパッケージは、ハイルーフモデルを除いてスーパーGLの標準ボディ・標準ルーフと同じ寸法になっています。
DX・DX GLパッケージの標準ボディ・標準ルーフのモデルであれば標準的な大きさを持ち、3人〜9人乗車をすることができます。
尚、スーパーロングバンは、DX・DX GLパッケージのみで、ワイドボディ・ハイルーフとなっております。
寸法は全長が5,380mm、全幅が1,880mm、全高が2,285mmとなっています。
しかし、乗車人数が3〜6名までとなっています。
ハイエースワゴンはこういうシーンで光る
それでは、ハイエースの中でも乗車人数に長けているワゴンタイプのスペックはどのようになっているのでしょうか。
まず、ハイエースワゴンにはディーゼルエンジンが搭載されていません。
そして、グレードはGL、DX、グランドキャビンに分けられていて、どのグレードも全幅が1,880mmのワイドボディとなっております。また、グレードのグランドキャビンでは全長が5,380mm、全幅が1,880mm、全高が2,285mmとなっています。
ワゴンタイプのGLとDX、バンタイプのワイドボディ・ミドルルーフの寸法は同じなので、大人数で乗るならワゴンタイプのGLかDXがオススメです。
■ハイエースはボディタイプが豊富!どれがおすすめ?
ハイエースは、商用バンとして様々なニーズに対応するべく、ボディバリエーションが複数ある点もポイントです。ボディの幅や長さ、ルーフ高が選べるので、必要な室内の余裕に応じて、選び分けることができます。
普段使いにもハイエースを利用したいなら、比較的コンパクトなボディサイズとなる標準ボディ幅のロングボディ車がおすすめです。
標準ボディ幅なら全幅が1,695mmと5ナンバークラスに抑えられているので、狭い道や駐車などでもより扱いやすくなります。名前がややこしいのですが、ロングボディというのは標準サイズのボディ長のことで、この場合は全長も4,695mmと、5ナンバークラスミニバンのノアやヴォクシーなどと同等のサイズ感になります。
室内の余裕を何よりも最優先したいなら、横方向に余裕のあるワイドボディ幅や、スーパーロングがおすすめです。ワイドボディ車では全幅が1,880mm、スーパーロング車では全長が5,380mmとより堂々としたサイズとなり、街中ではやや持て余す場面もありそうではありますが、室内の広々感が段違いの開放感があります。
また、標準ボディ幅でもハイルーフを選択すれば、荷室高で1,590mmとさらに余裕の空間が生まれます。これだけ高さ方向に余裕があれば、二段仕様として床下を荷物収納、床上を居住スペースとしても十分な快適性が確保できますし、かさばるアウトドア用品もどんどん積み込める余裕があります。
■ハイエース リラクベースも要チェック
個人、自作による改造ではありませんが、ハイエース発売50周年記念コンプリートカー「リラクベース」もオススメです。
東京オートサロン2018にもこの「リラクベース」が展示されておりました。
「彩り」と「楽しさ」を与えるレトロ感あふれる外観に、個性を引き出すモデルとしては「リラクベース」がオススメです。グレードはスーパーGLで、ボディは標準ボディとロングボディが選べ、ルーフは標準となっております。
全長が4,695mmで、全幅が1,695mm、全高が1,980mmです。そして、2.8Lディーゼルエンジンモデルが存在します。
乗車人数は2〜5人ですが、2.8Lディーゼルエンジンの優れた走りをするパワーとレトロ感溢れるデザインで華麗に町や山を走ることができるのが「リラクベース」です。
新車価格で3,338,280円~4,475,520円となっています。
純正でも使えるハイエース、改造でもっと最強アウトドアマシンに
《画像提供:Response 》ケイワークス オーロラスタークルーズ(ジャパンキャンピングカーショー2021 出展車両)
ハイエースには様々なグレードがあり、グレードによって使いやすさや利便性も変わってきます。
ハイエースは、長距離ドライブやアウトドア、商用目的で荷物を運んだりと様々な場面で活躍する車です。そして、ハイエースと言えば「車中泊」です。
実際にキャンピングカーのような実用性を可能にするカスタムを施し、販売しているお店もあります。
そこで、車にちょっとしたアイテムをつけるだけで充分に車中泊を楽しむことができるのです。特別な専門技術などは一切必要ありませんので、後程やり方をご紹介させていただきます。
■「バンコン」ハイエースで快適すぎる車内キャンプ
《画像提供:Response 》リンエイ バカンチェス(ジャパンキャンピングカーショー2021 出展車両)
「バンコンバージョン」、略してバンコンと呼ばれるキャンピングカーは、ハイエースなどのバンをベースに室内外を改造したモデル。より大型のキャンピングカーよりも普段使いもしやすいバンサイズを維持しながら、バンの余裕のある室内空間を活かし、ベッドや家電などがスマートに内蔵されている点が特徴的です。
バンコンのベース車両として人気なのは、もちろんハイエース。先ほどもご紹介したようにボディ種類が豊富ということもあり、余裕たっぷりのハイルーフ仕様や、ルーフラックなどを利用して積載能力を上げやすい標準ルーフ仕様など、目的に応じてボディ種類を選び分けやすい自由度の高さが人気の理由のひとつでしょう。
また、商用車として長い伝統を持つハイエースは、バンコンで車両の重量などが増えても問題になりにくい耐久性と信頼性を兼ね備えていることが、すでに証明されている点も人気の理由でしょう。搭載されるエンジンは荷物を満載しても力強いですし、大きく車体を拡幅したりすることもないので、車両の走行安定性も損なわれていない点も、ユーザーから見た大きな魅力と言えます。
■車中泊するなら自作での改造はあり?なし?
ハイエースを手に入れればあとはショップにおまかせしてバンコン仕様に改造してもらったりすることも一般的ですし、バンコンコンプリートカーとして販売されているハイエースも数多く存在するため、ハイエースをキャンピング仕様とするならショップ任せという方も多いです。
とはいえ、実際にご自身が車中泊する際に重視するポイントはきっと人それぞれで、既製品のバンコンキットやバンコン車では、使っていくうちに不満が生まれることもありそう。
もとより広大な荷室を持っているハイエースですので、本格的なバンコンにしてしまうのではなく、簡易的に足場と床板を組み合わせてベッドを作ったり、荷物収納スペースを自作したりといったことでも十分に車中泊を快適にできる可能性があります。
当然ながらDIYのスキルが求められる点はネックではありますが、苦労しながら自分で作った装備がうまく取り付けできて、車中泊に役立つとなると非常に達成感を感じられそうですね。
ベッドにシンクに冷蔵庫にと本格的なキャブコン車としなくても、ハイエース向けの車中泊グッズは多数販売されていますし、市販品を一部分だけをうまく活用するなんてことも可能。ゆっくりと自分仕様のハイエース「車中泊スペシャル仕様」を作り上げていくのも、楽しいカーライフではないでしょうか。
ハイエースにおすすめの車中泊グッズ10選
ここからは、ハイエースにおすすめの車中泊グッズを10個紹介していきます。
①スリーピングマット
車内の凸凹が気になってもこのスリーピングマットを敷くことでフラットな状態になり、快適に睡眠をとることができる快適性の向上に繋がります。最近ではフラット状態にできる車が増えていますが、倒したシートの凸凹は多少出てくるものです。
そこで、このスリーピングマットを車内に敷くことでフラットな状態を作ることができ、まるで家の布団で寝ているような感覚になれるでしょう。また、スリーピングマットはコスパが良く、小さく折りたためるので持ち運びがしやすいです。
②エアーベッド
エアーベッドは、しっかりしたベッドを作りたい人向けのマットになります。空気を入れることでエアーベッドが膨らみ、その空気の入ったベッドの厚さは凸凹を気にする隙も与えません。また、枕も一緒に付いている物もあるので、本格的に快適な睡眠を取りたい方にはオススメです。
③電動ポンプ
こちらはエアーベッドに空気を入れるためのポンプです。これがあると、エアーベッドをフルサイズまで短時間で空気を入れることが可能となります。本格的な寝床作りは車中泊の楽しみの一つでもあると思います。そしてコスパも良く、エアーベッドとポンプをそれぞれ購入しても一万円くらいです。大きなエアーベッドで車中泊を楽しむにはこの電動ポンプの存在は欠かせないものとなるでしょう。
④モバイルバッテリー
モバイルバッテリーは車中泊においてオススメのグッズでもあり、必需品ともいえるアイテムです。こちらは、LEDライト機能やコンパス機能を搭載しているため、アウトドアグッズとしての評価も高いです。
⑤LEDライト
車のルームランプや携帯機器のライトの光とは違い、光を拡散させて周囲を明るく照らすことができます。また、ランタン風のライトはキャンプをしているかのような雰囲気を作ることができ、車中泊を楽しいものとします。外で使うとよりキャンプ感覚を楽しめます。
⑥インバーター
携帯機器の充電以外にも使える車載充電器です。車のシガーソケット部分に接続して使用することで、質の高い電力必要とする精密機器の充電を行うことができます。パソコン機器や冷蔵庫も使えるようになります。
⑦クーラーボックス
車中泊をするということは、ホテルや旅館には泊まらずに車で一晩を過ごすこになると思います。キャンプなどのアウトドアのシーンではこのクーラーボックスが役に立ちます。持ち運びも楽で保存の効く容器の存在は重要です。
⑧シングルバーナー
車中泊にて温かい食べ物を作るには火器が必要になってきます。シングルバーナーは片手に収まるコンパクトなサイズになっています。また、道の駅の駐車場などは裸火の使用は禁止ですので車内での調理には安全かつ安定性のある家庭用のカセットコンロが重宝します。鍋やフライパンはご家庭で使用されているもので十分です。
⑨カーテン・サンシェード
Amazon参考価格:4,980円(2019年2月6日時点)
プライベートの確保とセキュリティー面でも活用なのがシェードです。厳冬期には外の冷たい空気の遮断にも活用できます。夏には断熱効果を発揮、車内の高温状態を防ぐことができます。
⑩寝具・ブランケット
エアーベッドやスリーピングマットが準備できたら寝具が必要になります。夏は暑いので薄い生地のブランケットやシュラフがオススメです。綿素材使用で柔らかく優れた通気性があります。また、収納がとても簡単でコンパクトに収まります。
洗濯も簡単で乾きも良いです。通気性が良く、肌寒い季節にも有効で身体を温かくすることができます。
もっと小回り重視?どデカさ重視?ハイエース以外にも選択肢あり
ハイエースが車中泊にぴったりとご紹介してきましたが、そもそも車体の大きさ的にもう少し小さくないと駐車場に入らない!という方もいらっしゃるはず。または、ハイエースではまだまだ小さい、もっと余裕のある室内空間が欲しい!とお感じの方もいらっしゃるかもしれませんね。
そのような方にもしっかり対応できるラインナップの分厚さこそトヨタの大きな魅力。ハイエースよりも小さい・大きいそれぞれのおすすめ車種をご紹介していきます。
■トヨタ タウンエースバン:コンパクトさとお求めやすい価格帯
《画像提供:Response 》トヨタ タウンエースバンをベースとしたAtoZ Anna M(ジャパンキャンピングカーショー2021 出展車両)
ハイエースよりもひとまわりふたまわり小さい商用バンが「タウンエースバン」です。こちらには乗用仕様などの設定はなく、エンジンも1.5リッター 直列4気筒のみ、ボディ形状も標準仕様のみと、色々迷うことなく選べる点は、シンプルでわかりやすいとも言えますし、ハイエースのバリエーションを見た後ではやや物足りなさを感じる部分かもしれません。
全長4,065mm、全幅1,665mmと、5ナンバーサイズを下回るコンパクトサイズとなるタウンエースバン。当然ながら荷室のサイズではハイエースに遠く及びませんが、それでも後席格納時には荷室フロア長1,760mmを確保しており、使いやすいスクエアな形状も相まって可能性広がる荷室となっています。
何より魅力的なのは、ハイエースよりもグッとお買い得な価格設定となっていること。1.5リッターエンジンと排気量も小さめで燃費も上々と、維持費の面でもメリットが多数あります。
タウンエースバンをベースとしたバンコン仕様も近年数多く登場しているなど、小回りの利くコンパクトボディのタウンエースバンも、車中泊の相棒として納得の実力を持っています。
■トヨタ コースター:マイクロバスをキャンピングカーに使う贅沢!
トヨタ コースター EX ロングボディ
ハイエースよりもかなり大きくなって、車両総重量が4〜5トン台、定員が11人以上ということで、普通自動車免許では運転できないのがマイクロバスの「コースター」です。当然その分室内の余裕は段違いですので、ハイエースよりもさらに可能性が広がります。
特にコースターでおすすめしたいグレードが、車両前半のシートのみを残し、残りは荷室スペースとした9人乗り仕様の「BIG VAN(ビッグバン)」です。こちらも車両総重量が5トン超となるので、現行の普通自動車免許での運転はできませんが、定員が9人ということからより取得しやすい準中型免許での運転が可能になっており、より多くの人が運転できます。
ビッグバンの荷室スペースは広大そのもので、標準ボディ車でも2,980mm、ロングボディ車ではなんと3,715mmものスペースが広がります。シートを格納したりすることなく複数人が横になれるスペースが楽々確保できますし、アウトドアギアも車内に載せたままでもまだ余裕があることでしょう。
ハイエースなどと比べると数が少なく、価格もお高めになりがちではありますが、コースターをベースとしたバンコン車も登場しており、思いっきり余裕のある室内でゆっくりしたい!とお考えならぴったりの選択肢といえるかもしれません。