運転免許を取りたいと思ったら
運転免許を取りたいと考えた時、まず真っ先にやらなければならないことは「どの自動車学校に通うか」を決めておくことです。
複数の自動車学校があると、選択肢として様々考えられます。
自宅や職場近くといった利便性を優先するか、費用面で一番融通が利く場所を優先するか、予約の取りやすさで優先するか…。
自動車学校は送迎してくれるところがほとんどなので、送迎車が自宅近くを通るかもチェックしておくと良いですね。
どの自動車学校にするかの決め手は人によって変わってくるところですので、あなたが何を一番重視するかを判断基準にして選定しましょう。
■いざ、自動車学校へ申し込もう
通う自動車学校が決まったら、早速申込みの準備をしましょう。
申込みに際し、身分証明書が必要となります。
様々な申し込みの際に一番オーソドックスな身分証明書が運転免許証だったりするのですが、この段階ではもちろん運転免許証はありませんね。
自動車学校の申し込みに用いられる身分証明書は、住民票や健康保険証、マイナンバーカードといった種類があります。
通う予定の自動車学校で何を求められているのか確認し、初日までに一式揃えておきましょう。
印鑑も必要となるため、シャチハタ以外の印鑑を用意します。
また、支払い方法にもよりますが現金やクレジットカードも必要となります。
支払いで不安なことやその他気になる点があれば、事前に問い合わせて解決させましょう。
未成年の方が入校する場合、親権者の同意が必要となりますので必ず確認してください。
仮免取得の前に、覚えておきたいこと
仮免取得を目指すその前に、事前に覚えておかなければならないこと、また自分はどうするかという選択をしなければならない場面が出てきます。
どうしたいのかをじっくりと考え、選択しましょう。
■ATとMT、どちらで受けますか?
運転免許を取るためには、「MT」「AT限定」のいずれかで申し込みをしなければなりません。
最初から目的があって決めている人もいれば、どちらにしようと悩む人も出てくると思います。
では、「MT」と「AT」とでは何がどう違うのでしょうか。
免許取得により運転可能になる車の範囲や、費用の面から比較してみましょう。
「MT」とは?
「MT」はマニュアル車を表します。
両足を使ってアクセル・ブレーキ・クラッチ操作を行い、また発信や加速の際は都度ギアチェンジを行う必要があります。
かつてはこちらの車が主流でしたが、最近はあまり見かけない印象があります。
しかし、MTで免許を取得すると、AT車も運転することができるというメリットが得られます。
「AT」とは?
一方、「AT」は、オートマチック車の事を表します。オートマと言われる方が多いでしょう。
今世に出回っている車の大多数がオートマ車であり、クラッチがなく、マニュアル車で自力で行うギアチェンジも自動で行われるため、非常にシンプルで操作しやすいというメリットがあります。
なお、AT限定で取得した場合、MT車を運転することは できません。
免許証にも「AT車に限る」という条件が記載されます。
そして費用面でも多少の違いが出てきます。
AT限定で受講した場合、仮免取得までの講義時限がMTより3時限少なくなります。
その分、MTより発生する費用も若干抑えることができます。
出来るだけ安い金額で取得したい方やMT車を運転する自信がない方、なるべく短期間で免許を取得してしまいたいという方は、AT限定で取得した方が良いかもしれません。
また、MT車特有の「自分でギアチェンジをして車を操る感覚」が好きでたまらない方や、旧車なども幅広く乗りこなしたい方はMTで取得するのがベストでしょう。
■どのぐらいの期間で仮免を取得できる?
仮免を取得できるまでの期間は千差万別、といったところかもしれません。
合宿で短期間で集中して免許取得を目指す場合、最短で2週間程度で取得できるといったケースもあります。
また、働きながらであったり仕事の休みの日だけ通うといったスタイルであれば、概ね1か月程度はかかると考えておいた方が良いかもしれません。
こちらも明確に何か月で取得できると言い切れるものではなく、個人差があります。
教官や教習車の空きがなく希望した時間帯に入れなかったり、そもそも一日で受けられる授業数も限られているため、必ずしも順調に取得に至れるとは限らない為です。
また、実技の状況があまり思わしくないと教官から指導があった場合、後日もう一度同じ練習をやることになるなど、授業数が増える可能性もあります。
いざ入校!仮免を取るまでにやることは?
仮免を取るまでには、自動車学校内にあるコースを利用し実際に車に乗って運転を行う実技と、標識やルールなどの知識を習得する学科の2種類を、自分の都合に合わせて予約を入れて一定時間受講しなければなりません。
ここまでを「第1段階」と呼んでいます。
実技はAT限定が12時限以上、MTが15時限以上と定められており、学科は10時限となっています。
また、仮免までの期間は一日2時限まで実技を受講できます。
一日でも早く仮免を取りたい場合は、制限はありますが予約に空きがあるようならば積極的に受講しておくと良いでしょう。
一通り実施すると、仮免を受けても問題がないか「みきわめ」「効果測定」が行われます。
実技の場合、最短の12時限・15時限で仮免に挑戦できる人もいれば、問題が出てその点をクリアさせるために更に授業を受ける人も出てきます。
■自動車学校内での実技
自動車学校の構内には、公道さながらの様々なコースが用意されています。
信号、踏切、坂道、駐車スペース、クランクなど、目で見るのと実際に運転するのとではかなりの違いを感じるかと思います。
助手席に教官が座り、指導を受けながら授業によって異なるコースを走行します。
自分の運転に対するクセやコツなどを教えて頂けるので、しっかりと聞いて時間いっぱい繰り返し練習し、体に覚えさせるようにします。
慣れてくると「早く路上に出たい!」という思いが芽生えてくるかもしれませんが、焦らないようにしましょう。落ち着いて落ち着いて。
■しっかり覚えておきたい学科
仮免を取得するには、実技だけクリアしても意味がありません。
学科も合格して初めて「仮免合格」となるため、実技ばかりではなく学科もきちんと受講しましょう。
教習本はもちろんのこと過去問題も試せるので、どのぐらい覚えているか都度チェックしましょう。
もし友達同士で一緒に通っているのであればお互いに問題を出し合うなどすると、覚えやすくなるかもしれません。
特に標識はよく似ていて間違えやすいものも多いので、ポイントを押さえながら覚えるとうっかりミスで不正解といったことを防げるでしょう。
ついに来た、仮免試験!
みきわめと効果測定の結果がOKであれば、ついに仮免試験を受けることができます。
今まで教わってきたこと・覚えたことを結果に出す機会です。
一発で合格できるよう、復習をしっかり行いましょう!
■試験を受けるにあたって
仮免はもちろん試験ですから、合格ラインというものが設けられています。
そのラインは「実技:70点以上」「学科:90点以上」です。
実技の場合は100点満点からの減点方式となっており、ミスをするたびに減点されます。
走り終えた段階で70点以上をキープできていればクリアです。
学科は、100点満点中90点以上でクリアとなります。
〇×の2択ですが、ひっかけ問題に騙されたり記入ミスなどがないように、一問一問確認していきましょう。
あまり考えたくないと思いますが、当然上記の合格ラインに到達できなかった場合は不合格です。
補習を受けて再度仮免取得に挑むこととなります。
なお、最初の試験時の代金は入校時の費用に含まれていますが、不合格となり再試験を行う際は別途費用が発生しますので注意してください。
仮免では1回につき税抜5,200円が必要となります。
念願の仮免取得!その後は…?
ここまでよく頑張りました!
ついに仮免を手に入れ、運転免許証を手にするまでにまた一歩近づくことができました。
では、その後はどのような流れで進んて行くのかをチェックしていきましょう。
■ 路上教習のはじまり
ここから「第2段階」と呼ばれ、ついに一般の公道で走る権利を手に入れられます。
仮免許練習中のプレートをつけた状態で、引き続き教官が助手席に乗って指導します。
第2段階になると、実技では19時限以上の受講が必要になります。
一般道を走るということで、大型車やスピードの速い車など、自動車学校のコース上ではなかった光景を間近に見ることになります。
一気に緊張感が増してくるかもしれませんが、第1段階で習得した内容を思い出し、落ち着いて対応しましょう。
もちろん学科もあります。学科は16時限の受講が必要となります。
引き続き、間違いやすいポイントなどに注意しながら繰り返し練習して覚えていきましょう。
第2段階でも「みきわめ」「効果測定」はありますので、一つ一つの授業がとても大切になります。
■有効期限があるのを忘れずに!
無事に仮免が取れた!良かった~!…とホッとする方もいるかもしれません。
しかし、それで安心しきってはなりません。
実は、仮免には有効期限というものが存在します。
仮免を取得してから6か月以内に本試験を受け、全ての講習を完了させる必要があるのです。
また、仮免だけではなく、教習そのものにも期限が設けられているので要注意です。
自動車学校への入校~本試験合格・卒業までを9か月以内に終わらせなければならないという決まりがあります。
特に働きながら免許を取得していたり、なかなか教習所に行く時間が確保できないといった事情がある方は有効期限を事前に確認しておき、スケジュールをしっかり組み立てて期限内に終えられるようにしましょう。
まとめ
日常風景で当たり前のように見かける車の運転ですが、それまでの道のりは意外と大変だというのがお分かりいただけたかと思います。
しかし、今運転している人は全員その道のりをクリアしているのです。
きちんと習得すれば、免許証を確実に手に入れることができます。
念願の免許が取れたら欲しい車やドライブしたい所など、色々計画を練ってみるのも良いですね。
しかし、ここ最近ニュースで目にする機会が増えてきた「あおり運転」など、交通マナーが問題視されている一面も見受けられます。
仮免は、あくまでも運転免許を取るための第一ステップです。
その中で学習していくマナーやルールなどをしっかりと頭に入れて守り、これから運転免許を取得しようと考えているあなたが楽しいドライブライフを送れる日が来ることを願っています。