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マツダの新テクノロジー、スカイアクティブの全てを徹底解説

マツダの新テクノロジー、スカイアクティブの全てを徹底解説

マツダの代名詞とも言えるスカイアクティブは次世代技術の結晶です。 そのスカイアクティブの歴史から各部品の魅力、他者の次世代技術についてご紹介していきます。


スカイアクティブって何?

正確にはSKYACTIV TECHNOLOGYで、これまでの自動車開発概念や方法をいったん「白紙」に戻して全てのコンポーネントをゼロから造り直すことがコンセプトになっています。

コンポーネントとは構成要素の一つ一つ。それ単体で一つの働きを成すものを指します。すなわち自動車で言うところの、エンジン、トランスミッション、シャシー、ボディで、細かく言うとエアコンや燃料供給装置、エレクトリカルシステムもコンポーネントです。

さて、スカイアクティブはこの中でもエンジン、トランスミッション、シャシー、ボディの4コンポーネントに的を絞り、それぞれにおいてマツダ・アイデンティティである「人馬一体」の追求と、低燃費の共存を目指して研究開発に心血を注ぎ、その結果得られた物を連結することで、世界一を実現しようとしています。

マツダの開発経緯についての時系列

マツダの技術の結晶であるSKYACTIV-TECHNOLOGYの成長について時系列にご紹介したいと思います。

2007年3月
スカイアクティブに通じる「サスティナブルZoom-Zoom宣言」を発表しました。サスティナブルとは持続可能である様子を表します。

Zoom-Zoomとは日本とで言うところのブーブーです。すなわち幼児言葉のクルマを表現しているのです。なぜブーブー!?それは子供の頃に感じた自動車柄の感動、憧れを呼び起こすようなワクワクするするクルマ作りをずっと持続させていく取り組みを宣言したのです。

2009年9月
新型パワートレーン「SKYコンセプト」を東京モーターショーで発表した。パワートレーンとはエンジンとトランスミッション、デファレンシャルなどを指します。これからマツダ車の目指す方向性を具体的に世界に示した瞬間です。
この時のコンセプトカーにおいて10・15モード燃費で32Km/Lを記録することを発表しました。
エンジン:SKY-G
トランスミッション:SKY-DRIVE

2010年10月
次世代技術としてSKYACTIVを正式発表しました。

2011年
市販車としてデミオにSKYACTIV-Gを搭載して発売開始。6月にデミオを、9月にはアクセラをSKYACTIV搭載車としてデビューさせました。アクセラに関しては、SKYACTIV-DRIVEも搭載しています。

2012年
CX-5がSKYACTIV-TECHNOLOGYをフル装備した市販車。以後の新型車においてはSKYACTIV-G(D)とSKYACTIV-DRIVEの組み合わせか、フル装備のいずれかの搭載となりました。

2013年・2015年
エンジンの燃料はガソリンや軽油に限られたわけではありません。また、形(仕組み)もレシプロエンジンに限られたわけではありません。2013年には東京モーターショーにて圧縮天然ガス(CNG)を燃料にしたMazda3 SKYACTIV-CNG CONCEPTを公開しました。

また、2015年の東京モーターショーにおいて次世代ロータリーエンジンのSKYACTIV-Rを搭載したRX-VISION世界で公開することを発表しました。

2017年
「サスティナブルZoom-Zoom宣言 2030」を\公表した。今日のSKYACTIV-TECHNOLOGYは10年前の「サスティナブルZoom-Zoom宣言」があったからこそであり、更なる10年後の成長を目指した長期計画である。
そこでこれまでのガソリンエンジンではなし得なかった圧縮着火燃焼方式を実用化したSKYACTIV-Xの市販化を発表した。

2018年
SKYACTIV-TECHNOLOGYの総合制御による「G-ベクタリング コントロールプラス」を発表した。

スカイアクティブはエンジンだけじゃ無い

TVでマツダ車のCMを見ていると、どうしてもスカイアクティブ・イコール・エンジンと結びついてしまいます。もちろんそれは間違いではありません。前述の歴史からも、スカイアクティブの発表はエンジンから始まっています。そして、自動車のコンポーネントで、素人でも用語として理解できるのがエンジンです。だから、広く一般の人々に訴えるうえで、エンジンを強調してしまうのはやむを得ないことなのです。

エンジンについて

自動車ユーザーで、エンジンを知らない人は皆無でしょう。なぜなら、自動車免許を取得する上で、必ず座学と実習で勉強するからです。細かい働きはさておき、自動車にはエンジンが無ければ走れない。言い換えると自動車を走らせたければエンジンを始動する(掛ける)必要があることは絶対条件だからです。

さて、一般的なエンジンをレシプロエンジンと言います。このタイプのエンジン内部には燃料の燃焼圧力を受けるピストンが作動中常に往復運動をしています。そしてこの往復運動をクランクシャフトにより回転運動に変えることで、タイヤは転がることができるのです。細かく言えば、エンジンからタイヤまで中継するコンポーネントがありますが、まずはエンジンが連続して回転しないことにはタイヤは1mmも転がらないのです。

エンジンの基本的仕組みはSKYACTIV-TECHNOLOGYでも変わりありません。
マツダではスカイアクティブによるエンジンタイプは燃料の種別でガソリンとディーゼル(軽油)の2タイプあります。また、ハイブリッドタイプも登場しています。ハイブリッドはエンジンと補助的動力源の高電圧モーターで成り立っています。

・SKYACTIV-G
ガソリンエンジンタイプで、マツダは通常のエンジン以上の圧縮比でコントロールしています。一般的には10~12に対してマツダの圧縮比は14で制御します。高い圧縮は吸入空気を暖める効果があります。オーブントースターで言う余熱に相当し、そこへ少量のガソリンを吹き付けると、余熱で燃えやすくなります。ただしあまり高い圧縮比の影響で、出力低下につながり、場合によってはエンジンにダメージが出てしまいます。
SKYACTIV-Gでは排気管集合部(エキゾーストマニホールド)の工夫や、ピストン形状の最適化、燃焼効率の見直しでノッキングの発生を防止しています。

・SKYACTIV-D
ディーゼルエンジンは燃料着火の仕組み上、一般的に圧縮比が高くノッキングを起こしやすい特徴があります。ノッキングは異常燃焼ですから、不完全燃焼へとつながります。高温高圧条件で不完全燃焼を起こすと、有害物質である窒素酸化物の生成へとつながります。
ディーゼルエンジンは中低速領域での発生トルクが高く燃料消費量の低減につながるメリットを活かすため、ウィークポイントである有害排気ガスの低減を研究した結果、圧縮比を低く設定して燃焼できる構造を作り出したのです。また、新設計の2ステージターボチャージャーもエンジン回転域に適した吸入空気の過給に貢献しています。すなわちマツダ流クリーンディーゼルこそがSKYACTIV-Dなのです。

トランスミッションについて

トランスミッションのタイプはMTとATの二つの選択肢が有りますが、さらにATにはステップ型、CVT(無段階変速),デュアルクラッチ型の3タイプがあります。ATで最も伝達効率が高いのがデュアルクラッチ型で、一方最も低燃費につながるのがCVTです。
SKYACTIV-MTは軽量コンパクトな設計と短いストロークでカチッと決まるミッションを目指して開発されました。

SKYACTIV-ATは3タイプのATの良いとこ取りをした設計で、ポイントは全変速段において積極的にロックアップを行うことです。ロックアップとは機械的な結合を指します。ステップ型ATの場合、エンジンとミッションの間にはトルクコンバーターというオイルの流れる勢いを活用した動力伝達機構があります。

すなわちクラッチの役割を果たしているのですが、どうしても粘度のある液で力を伝えるため伝達ロスが発生してしまします。そこで、ロックアップすることにより、ロスを極限まで低減し、結果燃費も向上し、レスポンスの良い走りも実現することになるのです。

シャシーについて

マツダと言えば人馬一体です。

思いのままに自動車が曲がってくれて、路面から得られる情報がドライバーに伝わることで得られる安心感がマツダ車の醍醐味なのです。全ては走る歓びのため、これまでのサスペンションシステムの既成概念を一度捨て、一から設計し直して完成したのがSKYACTIV-CHASSISです。

・軽量化
・速度域に応じた安定感や安心感
・乗り心地の更なる向上

この3つの柱が開発コンセプトです。

ボディについて

SKYACTIV-BODYは高剛性と衝突安全性を両立した軽量ボディが開発コンセプトです。ハンドリングが良い車両はボディ剛性が高いです。ただし単純に剛性を高めると重量が増えてしまいますし、耐衝撃性も悪くなります。
相反する効果を実現するために部位に応じた材質選びと板厚、フレーム断面の再設計がマツダらしい発想で完成しました。

ライバル車の次世代テクノロジーについて

・トヨタ
トヨタの先進性はハイブリッドテクノロジーです。今やトヨタ車の大半にハイブリッド、もしくはプラグインハイブリッドモデルが販売されています。ハイブリッドはエンジンの動力に高電圧電動モーターがアシストする、もしくは一定距離を電動モーターだけで走行できます。電気自動車が普及し始めた2019年としては、究極のエコカーはハイブリッドと言っても過言では無いでしょう。

・日産
日産もトヨタに負けてはいません。小型車、ノートはレンジエクステンダーと呼ばれる電気自動車(ハイブリッドの一種とも言われています)です。車両に搭載されているエンジンは専ら発電用で、駆動用は電動モーターで走行します。
また、完全電気自動車のリーフは2017年に2代目が販売されました。

以上、日本の代表メーカー2社の簡単なご紹介にとどめますが、どのメーカーも安全性や低燃費などそれぞれ創意工夫を凝らして競っております。これからの良い発展に期待したいものですね。

マツダテクノロジー、今後の展望はどうなっていくのか

SKYACTIVはまだ10年の歴史です。そして、これからもますます技術革新が行われて、これまでに無い発想のエンジンが登場してくるでしょう。
2019年現在においてはSKYACTIV-Xと称される新しいエンジンが発表されました。すでに実用されているSKYACTIVエンジンに対して20~30%燃費が改善しているそうです。

一番の注目点はガソリンエンジンでありながらも圧縮着火による燃焼を行うところです。従来のガソリンエンジンはは電気火花点火方式で、圧縮着火方式はディーゼルエンジンの特徴でした。そもそもガソリンエンジンが電気火花点火方式をとるのは着火性が低く高圧縮を行うと異常燃焼を起こしてしまうためです。

ところが、マツダはこの既成概念を見直し、他メーカーではなし得なかった技術革新を行い圧縮点火方式を実現したのです。結果的に、ガソリンエンジンでありながらもディーゼルエンジンのメリットである高トルク、低燃費を手に入れることが出来たのです。
まだ、発表された程度で、搭載車両が無いため、今後のデビューを期待したものです。

まとめ

今回はスカイアクティブについて、理解を深めるため掘り下げてみました。自動車の構成部各所にスカイアクティブ理念が息づいていることに気付くことが出来たのでは無いでしょうか。各メーカーが電気自動車へ大きく舵を切っている中、エンジンの高効率化で独自の持ち味を熟成させることはブランドとしての価値の向上にもつながると私は思います。

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