アルファロメオ初の量産ミッドシップスポーツカー「4C」
アルファロメオ 4C
アルファロメオの量産車として初のMR方式(ミッドシップエンジン+後輪駆動)として発売されたアルファロメオ 4Cは、プロトタイプが2011年にジュネーブのショーで登場した2年後の2013年に発売されました。日本では、2014年7月から販売されています。
アルファロメオ チェントロ スティーレ(デザインセンター)でデザインされたエクステリアは、プロトタイプと量産型でほとんど変わらないスタイルが特徴です。
さらに余分なものを徹底的に排除し、必要なものだけが装備されたインテリアは非常に洗練されています。
それでいて、高級感溢れるレーシングカーのようなデザインのシートも搭載されています。これは、強化型複合材の構造体に軽量パッドを組み合わせた設計となっていて、機能性はもちろんですが、快適性も考慮された作りとなっています。
■オープンモデルの4C スパイダー
アルファロメオ「4C」の中でも、「4C」の基本性能はそのままに引き継ぎつつ、さらなる魅力を増して2015年11月から発売が開始されたオープンモデルの「4C スパイダー」です。
【スペック詳細】
全長×全幅×全高:3,990mm×1,870mm×1,185mm
ホイールベース:2,380mm
車両重量:895kg(日本仕様の場合950kg)
乗車定員:2名
最高出力:177kW(240ps)/ 6,000rpm
最大トルク:350Nm(35.7kgm)/2,100-4,000rpm
トランスミッション:(6速乾式デュアルクラッチオートマチック
燃費性能:12.10km/L
搭載エンジン:新型1750cc直噴4気筒ターボ
2018年11月から限定モデルの予約を開始
2018年11月には、アルファロメオ「4C」と「4C スパイダー」の限定モデルの予約を開始しました。
それぞれ専用のボディカラーだけでなく、様々な装備が搭載されている限定モデルとなる「4C コンペティツィオーネ」と「4C スパイダー イタリア」の予約が40台限定で登場します。
■アルファロメオ 4C Competizione(コンペティツィオーネ)の特徴・スペックと価格
4C コンペティツィオーネの特徴に関してですが、基本的なスペックは4Cスパイダー イタリアと変わりません。カーボンファイバー製のパッセンジャーセルや、アルミニウムサブフレームなどの軽量素材を多く使用することで車両の軽量化に成功し、車両重量は1050kgとなっています。
また、4気筒1750cc直噴ターボエンジンの搭載で、最高出力は240psです。これは、0-100km/hの加速までに欧州仕様参考値ではありますが、4.5秒かかるという圧倒的な動力性能を誇っています。
4C コンペティツィオーネはクーペボディになっているので、専用のフロントバンパーやカーボン製のルーフパネルが装備され、さらにはリアスポイラーやヴェスヴィオグレーマットなど専用のボデーィカラーが採用されています。
インテリアに関しては、スポーツレザーステアリングやレザーアルカンターラシート、レザーもしくはアルミニウムの加飾パネルなど、上質な素材を細部に至るまでに採用しています。
さらにセンターコンソールには、シリアルナンバー入りの専用バッジを配置しています。
この4C コンペティツィオーネの発売価格は1,110万円となっています。左ハンドル車、右ハンドル車が用意され25台のみ限定での発売となっています。
■4C スパイダー イタリアの特徴・スペックと価格
一方の4C スパイダーイタリアは基本的なスペックやエンジン性能やインテリアは4C コンペティツィオーネと大きく変わりませんが、車両重量の部分がコンバーティブルタイプとなるので、1060kgとなっています。
4Cスパイダー イタリアは、ピアノブラック仕上げのエアインテークやリアディフューザー、ミザーノブルーメタリックの専用ボディカラーを採用している点で、通常の標準モデルとの差別化を図っています。
発売価格も同じく1,110万円となっていますが、左ハンドル車、右ハンドル車の15台のみ限定での発売となっています。
アルファロメオ 4Cの評価は?
美女とワルツを踊るように優雅なドライブをイメージしつつ、真っ赤なスタートボタンを押せば、背後から想像以上に野太い雄叫びが響いてきて、早くも妄想は崩れ去った。雄叫びの主は、ミドシップに搭載された新世代の1.8リットル4気筒直噴ターボエンジン。240ps/350Nmのハイパワーを「アルファTCT」と呼ぶ新世代の6速ATで引き出し、0-100km/h加速はわずかに4.5秒という俊足だ。
右足に力を込めていけば、その思いがけない重たさに背筋が伸び、ステアリングの頑固さに腕の筋肉まで引き締まる。近ごろあふれている、ドライバーを甘やかすスポーツカーに慣れた身には、久々に感じるハードな刺激がのっけからビシビシくる。
そして、直線では背中にキックをくらったような猛烈な加速に、全身の血液が沸き立つような興奮。シーケンシャル式マニュアルモードで3速まで落として、一気にコーナーを駆け抜ければ目の覚めるような爽快感。だんだんとジャジャ馬をてなずけていくように、4Cスパイダーが思い通りの挙動を示してくれるまでの課程を楽しむのも、近ごろではなかなかできない贅沢な時間だ。
イタリア・モデナのマセラティ工場製で、カーボンファイバー(シャシーやフロントガラスのフレーム)、ガラス繊維強化樹脂(ボディパネル)などを採用。ガラスの肉薄化などで達成した1060kgの軽量ボディは、クーペ+10kgに収まる。高剛性の素性によりクーペとスパイダーの構造上の差異はわずかだそう。スパイダーの特徴でもあるロールバー部分は、バーをカーボンパネルで覆った粋なデザインで、クーペ以上にスタイリッシュに見える。
ノンパワーのステアリング(悲観するほど重くない)、走り出すとタイヤが路面の小石を跳ねてピシピシと音が立つこと…など、適度なスパルタンさは『ロータス・エリーゼ』などと同じ。フラットボトムの小径ステアリング、コンソールのシフトボタンなどが今ドキのスポーツカーらしい。高めのサイドシルを蹴飛ばさないように足を床の上に運び、シートに座ると、いやが上でも気分が持ち上がる。
4気筒の1742cc直噴ターボは『ジュリエッタQV』にも搭載される。が、『4C』では“dnaスイッチ”に“Alfa Race”モードが加えられるなどもちろん専用チューンだ。このためミッドシップの軽量ボディと相まって、加速時などは数値以上の豪快さ。ビュアなスポーツカーの世界観が展開される。100km/h巡航は6速で2000rpmほどだが、そこからの加速も十分な力強さだ。
アルファロメオ4Cは一度乗ってしまうと夢中になってしまう魅力的な車であることがわかります。
アルファロメオ 4Cの中古価格
アルファロメオ4Cの新車価格に関してですが、クーペの4Cであれば807万円から、4Cスパイダーであれば862万円という価格が設定されています。
この価格はオプション等によって若干変化があります。
中古価格に関してですが、中古相場は649〜891万円で、平均価格としては759.3万円程度となっています。
ただ、4Cが発売からそこまで時間が経っていないこともあり、中古車として市場にそれほど多くは車自体が出回っていません。中古車として4Cを購入したいという方は、もう少し待ったほうが良いかもしれません。
※情報は2019年5月現在のものです
まとめ
誰もが憧れるアルファロメオ。コンパクトな設計でありながらも特別感と高級感溢れるデザインや内装はまさに本物です。
スポーツカーへの憧れがある方は一度検討してみてはいかがでしょうか。