トップへ戻る

FCV(燃料電池車) もし水素タンクが炎に包まれたら!?安全性について

FCV(燃料電池車) もし水素タンクが炎に包まれたら!?安全性について

クリーンな未来のクルマ、水素社会の未来を拓くクルマとして注目されているトヨタの燃料電池車「MIRAI」。未知の燃料ともいえる「水素」を抱えて走ることに不安を抱える人も少なくないはず。こちらの記事では、燃料電池車の安全性について説明しています。

[PR]本ページはプロモーションが含まれています
⏳この記事は約3~4分で読めます。


3つの視点の安全対策

トヨタから2014年12月に発売された燃料電池車である「MIRAI」。MIRAIは、クリーンな未来のクルマ、水素社会の未来を拓くクルマとしても注目されています。

しかしながら「水素」を燃料として走るという発想、概念が未だ浸透しきっているとは言えないため、水素を高圧のタンクに貯蔵して走ることに不安を感じる人も多いと思います。トヨタのMIRAIでは、水素の扱いに対して3つの視点から安全対策を講じています。

1・漏らさない
2・検知して止める
3・漏れたらためない

この3つの視点で、水素の扱いに対し安全対策をとっています。それぞれ詳しく説明していきましょう。

1・水素を「漏らさない」

まず1点目の「漏らさない」為の対策はトヨタが自社で開発した、強度・耐久性の高い水素タンクです。

トヨタ MIRAI の水素タンク

水素タンクは後部座席下部に配置されています。

水素が触れる内層面は水素を漏らさないためのプラスチック素材でできていて、中間層は炭素繊維強化プラスチック、そして表層面はガラス繊維強化プラスチックという3層構造になっています。タンクの肉厚は25mmで、40mmだった従来品から「強度を高めたうえで大幅にスリム化し、コンパクトかつ軽量化を図った」ようです。

MIRAIの発表会にて、停車中のMIRAIに時速80km/hの車を追突させた実験映像が紹介されましたが、車体がクラッシュしていくなか、2本の水素タンクは壊れず、水素の放出もありませんでした。

2・水素を「検知して」とめる

2つめの「検知して止める」は、水素用のセンサーや加速度センサーなどで水素の漏れ、車両の衝突を検知すると、タンクのバルブを閉じる仕組み。

後部座席下部に位置する水素タンク

衝突事故などで水素の配管が切断されてしまっても、タンクからの漏出をすぐにストップするようになっています。

3・万が一水素が「漏れたらためない」

3つ目の「漏れたらためない」は、万が一「止める」機能が正常に作動しなかった場合に備え、大気中で濃度が高まると危険になる水素を拡散させる仕組み。タンクの下部や配管を車室外に配置することで、水素をためないようにしています。この「ためない」という考え方は、車両が火災にあってしまうという1番恐ろしいアクシデントの際も適用されます。

万が一の火災時、水素タンクは?

万が一、自宅のガレージに駐車していて、ガレージ、乃至家屋が炎上してしまう。あるいは衝突事故によって別の車両からの延焼、引火など、水素タンクが炎に包まれるてしまう最悪のシーン。このような状況では「熱によるタンク内圧力の上昇がもたらすタンクの破裂」をもっとも回避すべきだといいます。

このため、高温状態になった場合は、タンクに取り付けられた「溶栓弁」と呼ぶバルブから水素を逃がすような仕組みになっています。

この「溶栓弁」は110度Cで溶融する「可溶合金」が使われていて、110度C以上になると水素を放出します。その際は火炎放射状態になるといいます。水素が放出される向きは法規制に基づいて、車両の後ろ方向、かつ地面に斜めに向けた方向にセットされているそうです。

こうした規制はLPG(液化石油ガス)やCNG(圧縮天然ガス)というガスタンクを搭載した車両も同じだそうです。

トヨタは、MIRAIの発売を「クルマ、地球、子どもたちの未来に向けた長い長い道のりへの挑戦の始まり」と位置付けています。その挑戦には、「未知の燃料に対する社会的な理解促進」も重要な要素として含まれています。

関連する投稿


トヨタ 燃料電池電気自動車「MIRAI」を一部改良!先進安全装備強化と64色に光る「車内イルミ」を採用

トヨタ 燃料電池電気自動車「MIRAI」を一部改良!先進安全装備強化と64色に光る「車内イルミ」を採用

トヨタは、2023年12月1日、燃料電池自動車(FCEV)の「MIRAI」を一部改良し、12月18日に発売すると発表しました。どのような点が変更となったのでしょうか。


釣りに行くならこの車!おすすめグッズ5選&おすすめ車種10選

釣りに行くならこの車!おすすめグッズ5選&おすすめ車種10選

釣り人の「足」として欠かせないアイテムが「車」!車釣行派であれば愛車にさまざまなグッズを備えておくことで、快適かつ便利に釣行を楽しむことができますよね。そこで今回は、そんな釣行車に備えておきたい「おすすめグッズ5商品」と「釣り用におすすめの10車種」を紹介します!


3列シート/7人乗りSUV 国産車&外車 25車種を一覧で比較!

3列シート/7人乗りSUV 国産車&外車 25車種を一覧で比較!

ファミリーカーとして人気を博しているミニバンに待ったをかけるのが、多人数も乗れるSUV。最近では3列シート・7人乗りSUVが続々市場に導入されています。本記事では、現在日本で購入可能な、現役の国産車から外車まで、ありとあらゆるメーカーの「3列シート/7人乗り SUV」についてまとめてご紹介します。


【スライドドアのコンパクトカー】おすすめ車9選!使い勝手良く家族も喜ぶスライドドア車、厳選しました

【スライドドアのコンパクトカー】おすすめ車9選!使い勝手良く家族も喜ぶスライドドア車、厳選しました

軽自動車~コンパクトカーに至るまで、スライドドアが搭載されている車種は幅広く存在していまう。値段も大抵は200万円以下、スライドドアでユーティリティが高くて…。今回はそんなオススメのコンパクトカーのスペック&価格を一挙ご紹介いたします。


【2022年上半期】ミニバン販売台数ランキング!今売れてるミニバンはこれだ!

【2022年上半期】ミニバン販売台数ランキング!今売れてるミニバンはこれだ!

クルマのボディタイプでも1、2を争う人気のミニバン。ファミリーに人気のタイプから高級志向のミニバンまで幅広いタイプのミニバンが存在します。この記事ではどんなミニバンが人気なのか、自販連が発表している月別統計データをもとに、ミニバン販売台数上位車種をご案内します。どのミニバンが人気で売れたのか?ランキング形式で見ていきましょう!


最新の投稿


ダイハツ新型「ロッキー」発表!安全性の向上と価格改定を実施

ダイハツ新型「ロッキー」発表!安全性の向上と価格改定を実施

ダイハツは2024年11月5日に、コンパクトSUV「ロッキー」の一部改良モデルを発表しました。安全性を高めたほか、価格を改定したといいます。


車の雪対策に!準備しておきたいグッズや降雪時の運転前・運転中・駐車時に気を付けるべきポイントを徹底解説

車の雪対策に!準備しておきたいグッズや降雪時の運転前・運転中・駐車時に気を付けるべきポイントを徹底解説

突然の積雪に見舞われると、準備不足から大きなトラブルにつながることもあります。雪による交通事故や車の故障を防ぐためには、事前の準備と適切な対策が欠かせません。この記事では、車の雪対策として、事前に揃えておきたいグッズや雪道での運転時の注意点、駐車時の積雪への対策などを詳しく解説します。これから始まる寒い季節に備え、この記事を参考に雪対策の準備を整えておきましょう。


MOTA(モータ)の新車見積は超便利!自宅で簡単比較見積

MOTA(モータ)の新車見積は超便利!自宅で簡単比較見積

MOTA(モータ)が提供する新車見積は、これから新車を購入する人にオススメのサービスです。通常、新車を購入するには、ディーラーや販売店へ足を運んで見積りや商談を直接やり取りしたり、比較検討するために複数のディーラーや販売店へ出向かなければならなかったりと大変です。しかし、MOTA(モータ)の新車見積は自宅に居ながらWEBだけで、気になる新車を簡単に複数のディーラーや販売店から見積りをしてもらうことが可能です。そこで本記事では、MOTA(モータ)の新車見積サービスについて、特徴からメリット・デメリット、そして利用方法についても詳しく解説していきます。新車購入を検討している方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてくださいね。


スバル新型「サンバーバン」発表!安全性高めた「軽バン」登場

スバル新型「サンバーバン」発表!安全性高めた「軽バン」登場

スバルは2024年11月7日に、軽バン「サンバーバン」の一部改良モデルを発表しました。側面衝突時の乗員保護を高めたといいます。


オートウェイのタイヤは安い?特徴・注意点や購入の流れを解説

オートウェイのタイヤは安い?特徴・注意点や購入の流れを解説

タイヤが安く買えることをテレビCMなどでアピールしている「オートウェイ」。本当に安く買えるのでしょうか。また、安く買えたとしても品質に問題はないのか不安に思われる方もいるでしょう。さらに、オートウェイはネットで簡単にタイヤが買えますが、取り付けはどうすればいいのか気になるところです。そこで本記事では、オートウェイの特徴や注意点をはじめ、本当に安いのか、品質は大丈夫なのかということや、購入して取り付けするまでの流れも解説します。そろそろタイヤ交換を考えている方は、この記事を読んで参考にしてください。