ドライビングシューズとは
■クルマの運転用に作られた靴
三陽山長×more treesによるエゾシカドライビングシューズ
ドライビングシューズとはクルマを運転を第一に考えて設計された靴のことです。運転にしか使えないわけではなく、スポーティーでカジュアルよりな格好向けのデザインや、スーツやシャツなどのフォーマルな服装にも合わせやすいデザインを持ったモデルも発売されています。
■運転に向いている靴とはどういうもの?
運転に向いている靴とはどういうものなのでしょうか。これはドライビングシューズを一般的なスニーカーと比べるとよくわかります。
まず1つ目のポイントは靴底が平らであること。アクセルペダルやブレーキペダル、そして車種によってはクラッチペダルを踏む時に確実に踏むことができますし、かかとも安定します。
2つ目のポイントは靴幅が細いことです。幅の細い靴のほうが太い靴よりも軽快に動かすことができます。
3つ目は足首の可動域が広いこと。基本的にドライビングシューズはローカット仕様となっているので、足首を動かしやすいです。ストレスなくペダル操作ができます。
4つ目はかかとの丸い靴です。
■運転に向かない靴たち
世の中には運転に向かない靴があります。その代表的なものが比較的女性に好まれているハイヒール。
ハイヒールが運転に向かない理由は靴底の面積が小さくてペダルを踏みにくいから、そしてヒールがペダル操作中に床に引っかかる可能性が高いからの2点です。
スーツと合わせて履かれる紳士靴も運転に向いているとは言えません。ヒール部分は女性のハイヒールよりも面積が広いので比べれば安定感はありますが、靴が基本的に固めで動かしにくいですし、靴の全長が長くて先端が尖っていてペダルを踏みにくいです。
ドライビングシューズの魅力
ワインディングのマストアイテム
ドライビングシューズの魅力はと言っても様々ですが、運転を第一に考えて設計されている点が魅力でしょう。難しいことを何も考えずにとりあえずドライビングシューズを履いてクルマの運転をすればその違いに驚かされます。
靴底は薄くてペダルを踏んでいる感覚を得やすく、ローカットタイプで足首を動かしやすくて快適。靴幅は一般的なスニーカーよりも細いのでペダルを確実に踏むことができます。そしてなによりも踵(かかと)が丸くなっていて床に引っかかる心配もありません。
後ほど紹介するレーシングシューズを除けば、最も運転しやすくなおかつ安全にペダル操作をできる靴と言えます。
ドライビングシューズのメリット・デメリット
■メリット
ドライビングシューズのメリットはファッション性を保ちながら運転時の操作性が向上することです。
カジュアルな服装やフォーマルな服装にもマッチするデザイン性のドライビングシューズがラインアップされています。
クルマに乗り込む時、運転する時、そして出先である時といったあらゆる場面で足元をカッコ良くオシャレに決めることができるのは魅力的です。
■デメリット
デメリットは特にありません。
強いて挙げるとすれば、デザインによってはスポーティー過ぎるためカジュアルな服装と合わせにくいこと、日頃から靴底の厚い靴に慣れていると靴底が薄いドライビングシューズを履いた時に足が疲れやすいこと、といったところでしょう。
自分の格好とマッチングしていない場合には、運転時だけドライビングシューズを履くのがおすすめです。
レーシングシューズとドライビングシューズの違い
トーヨータイヤ×プーマのレーシングスーツ
レーシングシューズとドライビングシューズの違いはその安全規格の違いにあります。
JAFやFIAによって公認されるモータースポーツ競技で使用することを目的にレーシングシューズは設計されているのです。基本的には耐火性があるかどうか。つまり車両に火災が発生した時に火に耐えるように作られています。
もう1つの違いはそのフォルムです。靴底が薄くて靴幅が狭いのはドライビングシューズと同じですが、ドライビングシューズと見比べるとレーシングシューズはハイカットなデザインとなっています。
理由は安全性で、足首もできるだけカバーしておけば火災の時に足首が燃えるのを防ぐことができるからです。
ちなみに、レーシングシューズと同様にレーシングスーツも耐火性であることが求められ、レーシングスーツの裾はテーパー状で脚を覆って保護するような形状をしています。
ASICS WORKING FESTA 2018
少しニッチな情報として本格的なレーシングシューズがほしいという方のために補足すると、JAFが発表している国内競技車両規則2020年によれば「FIA基準8856-2000」に従って製造されたJAF公認耐火性レーシングシューズは下記の4種類です。
製造社名と合わせてどうぞ。競技規則も載せておくのでぜひご覧になってみてください。
型式 | 製造者名 | |
---|---|---|
ARD-335 | 5ZIGEN インターナショナル(株) | |
ARD-336 | 5ZIGEN インターナショナル(株) | |
CLA-X MID | (株)レアーズ | |
Silverstone RACING SHOES BTN-100 | (有)アールエーシー |
おすすめのドライビングシューズブランド紹介
■プーマ
スポーツウェアやスニーカー、リュックなどスポーツやレジャー市場で広いシェアを持つプーマ。ドライビングシューズの販売も行っています。
プーマのドライビングシューズの特徴は2つです。1つはメンズ及びレディース向けのカジュアルなモデルを幅広く取り揃えていること。カジュアルウェアとの組み合わせが良さそうです。
もう1つはポルシェやフェラーリ、そしてBMWといった有名自動車メーカーとのコラボモデルを展開していることです。メーカーのロゴがさりげなく入っているのがオシャレポイント。
価格帯は大体13,000円〜30,000円となっています。7万円以上のドライビングシューズがあることを考慮すると、比較的お手軽な価格帯のドライビングシューズと言えるでしょう。
■トッズ
滑り止め用として、無数のラバー・ペブルを埋め込んだ斬新なドライビングシューズを70年代に生み出したブランドが、トッズ。仕事や街中、そして運転でも活躍するドライビングシューズを提供しています。
メンズモデルならびにレディースモデルそれぞれのラインアップも充実。アッパー部分にスエードレザーを採用している点や、ペダルが滑りにくいように設計されている点、そしてカジュアルかつフォーマルさを演出する品のあるデザインも特徴的です。
■サルヴァトーレ・フェラガモ
イタリアのファッションデザイナー 故サルヴァトーレ・フェラガモが始めたファッションブランド。メイン商品となっているのは靴で、ドライビングシューズのバリエーションも充実。まさに靴にこだわるブランドが生み出したドライビングシューズと言えます。
上質感や高級感のあふれるデザインで、フォーマルシューズとしては完璧。サルヴァトーレ・フェラガモというネームバリューも合わさって十二分の満足感を得ることができるでしょう。
価格は70,000円以上と結構高めです。
ブランド別かっこいいドライビングシューズ
■プーマのドライビングシューズ
ポルシェデザイン スピードキャット ラックス
ポルシェデザインとのコラボモデル。アッパー部分に天然皮革を使用したドライビングシューズです。
ポルシェデザインのロゴのさりげない感じがクールに決まっています。
細身のボディと清潔感のあるカラーリングもグッドで、高級感を味わいながらドライビングを楽しむことができそうです。
BMW MMS スピードキャット フューズフィット
アッパー部分に合成繊維を使用したドライビングシューズです。同時にBMWとのコラボ商品でもあり、BMWのワークスレーシング活動を担当するMモータースポーツのロゴがかかと回りについています。
良い肌触りやフィット感、そしてクッション性のあるはき心地がポイントです。
■トッズのドライビングシューズ
NEW GOMMINI 122 LEATHER
水に濡れて滑りにくい靴であるデッキシューズの要素が盛り込まれたドライビングシューズです。
春夏向けモデルとして展開されています。
上質感のあるスエードのアッパーや、ドット柄でゴム突起の仕様で知られるソールの「ラバーペブル」も健在。運転とフォーマルファッションの両方をキメるのにおすすめな1足です。
■サルヴァトーレ・フェラガモ
GRANPRIX
牛革が採用されたサルヴァトーレフェラガモの土ライビングシューズです。
高級感・質感のある牛革にキャッチーなガンメタルシルバーの金具を組み合わせることで全体的に引き締まったデザインとなっています。
まとめ
確実で安全なペダル操作と高いファッション性をの両方を兼ね備えるドライビングシューズはクルマの運転にこだわる方ならひとつは持っておきたいマストアイテム。
足元はクルマの運転でも服装でも大切ということですね。とは言いながらもドライビングシューズはお値段が張りますので、まずは手持ちの靴で運転しやすそうなものを今一度探してみましょう。