スズキ ハスラーとは?
現行 スズキ ハスラー 特別仕様車 J スタイル
ハスラーは軽トールワゴンとSUVを融合させた新ジャンルの軽自動車として、2014年に登場しました。アウトドアなどのレジャーを好むユーザーに向けたコンセプトでしたが、ルックスのかわいらしさから女性にも人気があり、大ヒット車種となりました。
2019年12月にフルモデルチェンジされ2代目となった現行モデルは、丸型ヘッドランプの採用など初代からのキープコンセプトながらも、スクエアなデザインとなりました。
また、新プラットフォームのハーテクトの採用によってホイールベースが2,460mmに延長され、リアシートの居住性改善が図られています。そのほか、最低地上高は初代モデルと同じ180mmを確保し、アプローチアングル、デパーチャーアングルともに拡大して悪路走破性が向上しています。
ターボ車のエンジンには初代同様にR06A型が搭載されますが、NA車のエンジンは、燃焼効率を高める「デュアルインジェクションシステム」や、スズキの軽自動車で初採用された最適なタイミングでの燃焼を実現させる「クールドEGR」を採用した新型のR06D型に変更されています。
さらに、マイルドハイブリッドシステムが全車に搭載され、ISG(モーター機能付発電機)が減速時に発電した電力を2種類のバッテリーに充電、その電力を活かして加速時にはモーターアシストを行うことで、低燃費を実現しています。
スズキ クロスビーとは?
スズキ クロスビー
2017年12月に発売開始されたクロスビーは、ソリオと同じ小型車向けプラットフォームを採用し、大人5人が乗れるワゴンの広さとSUVらしい走破性を両立した新ジャンルとなっています。
全高が1,705mmと高いものの、全長は小型クロスオーバーSUVのライバルに比べて短く、全幅も5ナンバーサイズに収まっています。コンパクトサイズでも3ナンバーサイズが多いライバル車種と比べても扱いやすさが際立っています。
パワートレインには直噴ターボエンジン「ブースタージェットエンジン」に、ISGと2種類のバッテリーを組み合わせたマイルドハイブリッドシステムを採用し、1.5Lの自然吸気エンジン並みの出力と、低燃費を両立しています。
また、4WD車にはビスカスカップリング式を採用し、ヒルディセントコントロールと、グリップコントロールが標準装備されます。さらに、高トルクを発揮する「スポーツモード」、雪道やアイスバーンでタイヤの空転を抑える「スノーモード」の2種類の走行モードも搭載されています。
クロスビーとハスラーの違い
先代 スズキ・ハスラー
クロスビーは、軽SUVのハスラーをイメージさせるデザインを採用し、トールワゴンとSUVのクロスオーバーとして登場しました。
そのスタイリングからビッグハスラーとも揶揄されましたが、ハスラーとの共有パーツは一切なく、イグニスやソリオ/ソリオバンディットのメカニズムが多用されています。
■大きさの違い
スズキクロスビー
クロスビーと現行モデルのハスラーと比べると、それほど似ているとは思わないでしょう。
似ているのは先代モデルのハスラーです。スクエアながらも丸みを帯びたデザインを持つクロスビーのデザインは、小動物のようなかわいらしいデザインの先代ハスラーに似ています。
そして、決定的な違いは小型乗用車のクロスビーと軽自動車のハスラーとの、ボディサイズの差と乗車定員です。数字で見ると室内の寸法には大きな差がないように思えますが、後席に3人掛けが可能になるなど実際には寸法以上のゆとりがあります。
大きく異なるのが荷室です。クロスビーは、他のコンパクトSUVと比べてコンパクトなボディサイズではあるものの、軽乗用車規格のハスラーより365mm長いボディは、荷室に十分なスペースを確保しています。
この余裕ある室内と荷室により、ハスラーも得意とするアウトドアなどの利用にもゆとりが出ることになります。
ハスラー | クロスビー | ||
全長×全幅×全高 | 3,395mm×1,475mm×1,680mm | 3,760mm×1,670mm×1,705mm | |
---|---|---|---|
室内高×幅×高さ | 2,215mm×1,330mm×1,270mm | 2,175mm×1,355mm×1,280mm | |
ホイールベース | 2,460mm | 2,435mm | |
最大乗車定員 | 4名 | 5名 | |
車両重量 | 810~880kg | 960~1,000kg |
■エンジンの違い
スズキ クロスビー K10C型ブースタージェット エンジン
ハスラーとクロスビーの双方ともマイルドハイブリッドシステムを採用していますが、軽自動車のハスラーが軽自動車規格の0.66Lエンジンとそのターボ仕様なのに対して、小型乗用車のクロスビーは1.0Lの直噴ターボエンジン「ブースタージェットエンジン」を採用しています。
クロスビーは最高出力99PSと150N・mの最大トルクは、ハスラーターボの64PSと98N・mを圧倒し、走りのパフォーマンスに決定的な差をつけています。
エンジン種類 | 直列3気筒657cc および658ccターボ | |
---|---|---|
最高出力 | 36kW(49PS)/6,500rpm | |
最高出力(ターボ) | 47kW(64PS)/6,000rpm | |
最大トルク | 58N・m(5.9kg・m)/5,000rpm | |
最大トルク(ターボ) | 98N・m(10.0kg・m)/3,000rpm | |
モーター最高出力 | 1.9kW(2.6PS)/1,500rpm | |
モーター最高出力(ターボ) | 2.3kW(3.1PS)/1,000rpm | |
モーター最大トルク | 40N・m(4.1kg・m)/100rpm | |
モーター最大トルク(ターボ) | 50N・m(5.1kg・m)/100rpm | |
WLTCモード燃費 | 20.8~25.0km/L | |
トランスミッション | CVT |
エンジン種類 | 直列3気筒 996cc直噴ターボ | |
---|---|---|
最高出力 | 73kW(99PS)/5,500rpm | |
最大トルク | 150N・m(15.3kg・m)/1,700~4,000rpm | |
モーター最高出力 | 2.3kW(3.1PS)/1,000rpm | |
モーター最大トルク | 50N・m(5.1kg・m)/100rpm | |
WLTCモード燃費 | 17.0~18.2km/L | |
トランスミッション | 6AT |
■価格の違い
スズキ クロスビー ハイブリッドMZ インパネ
ハスラーとクロスビーには、ターボ仕様の最安グレード同士で比較すると約30万円の価格差があります。さらにハスラーにはNAグレードがあり、エントリーグレード同士では40万円の差があります。
そんなに差があるならコンセプトが同じ軽自動車のハスラーの方が良いと考えるか、あるいは30万円プラスするだけで普通車のクロスビーが買えるなら安いと考えるかは、購入者自身の判断となります。
グレード | 2WD (消費税抜き価格) | 4WD (消費税抜き価格) | |
---|---|---|---|
HYBRID Xターボ | 1,466,000円 | 1,588,000円 | |
HYBRID X | 1,380,000円 | 1,502,000円 | |
HYBRID Gターボ | 1,327,000円 | 1,449,000円 | |
HYBRID G | 1,241,000円 | 1,363,000円 | |
HYBRID G (スズキ セーフティサポート非装着車) | 1,164,000円 | 1,286,000円 |
【スズキ クロスビー】価格表
グレード | 2WD(消費税抜き価格) | 4WD(消費税抜き価格) | |
---|---|---|---|
HYBRID MZ | 1,875,000円 | 2,007,000円 | |
HYBRID MV | 1,771,000円 | 1,903,000円 | |
HYBRID MX | 1,641,000円 | 1,773,000円 | |
2トーンルーフ仕様車/ 3トーンコーディネート仕様車 | △40,000円 | △40,000円 |
ハスラーとクロスビーの中古車相場
クロスビーもハスラーも中古車としては高めの相場です。ハスラーは中古車相場の高いことで知られる軽自動車の中でも特に人気があるため、先代モデルであっても高値が続いています。
またクロスビーは、人気車種の多いコンパクトSUVの中で新車販売は苦戦していますが、4mを切るサイズのSUV自体が少ないため、ハスラーに負けず高い相場を維持しています。
■ハスラーの中古車相場
2014年式 スズキ ハスラー Xターボ
ハスラーの中古車相場
生産期間 | モデル | 中古車平均価格(消費税10%込み) |
2019年12月~生産中 | 現行モデル | 145.5万円 |
2014年1月~2019年11月生産モデル | 先代モデル | 103.9万円 |
■クロスビーの中古車相場
2017年式 スズキ クロスビー
クロスビーの中古車相場
生産期間 | 中古車平均価格(消費税10%込み) |
2020年10月~生産中 | 197.4万円 |
2019年10月~2020年9月生産モデル | 179.2万円 |
2017年12月~2019年9月生産モデル | 164.7万円 |
ハスラーとクロスビー選ぶならどっち?
スズキ ハスラー
スズキの販売店を訪れると、そこにはクロスビーとハスラーというコンパクトサイズのSUVが並んでいます。どちらも魅力的なこの2車のうち、どちらを選べばいいのでしょう。
ご自身のライフスタイルが、通勤や近隣での買い物が主で、休日にキャンプなども楽しむのなら、軽自動車のハスラーがもっとも経済的で使い勝手も良いのではないでしょうか?
そして、後席にも乗車したり、ロングドライブも比較的多い方なら、普通乗用車のクロスビーの方が疲れにくく、ストレスも少ないのではないでしょうか?
まとめ
販売台数から見るとハスラーがクロスビーを圧倒しています。したがって、街角で見る機会が多いのはハスラーです。クロスビーはなかなか見ることがありませんが、一度見れば大いに気になるはずです。
それだけ魅力のあるクロスビーですから、ハスラーが好きな人なら必ず気に入る車種であること間違いなしです。次の車を検討する際にはクロスビーも候補に入れてみてください。もちろんハスラーも忘れずに!