内装カスタムの定番といえば「ステアリング交換」!
MOMO製ステアリングとカタログ
探しに探した理想の愛車を手に入れた後、ノーマル状態を維持することにこだわる方もいれば、より自分好みにカスタムすることを楽しむ方もいます。
愛車のカスタムを楽しむ方の中で、比較的安い費用で大きな変化を体感できるため定番となっているカスタム項目といえば、ステアリングではないでしょうか。
自動車のカスタムは、パワートレインや足回りなど、場合によっては金額も作業時間もかさみがち。カスタムしたいと思っている方でもなかなか手を出しにくいところもありますよね。その点、ステアリングならカー用品点やECサイトなど、さまざまな店舗で手に入れることができる手軽さと、高くても数万円台と手に入れやすい価格設定が嬉しいところです。
普段の運転を重視したいドライブ好きの方なら、ステアリング交換をぜひ検討しておきたいところでしょう。
■運転中絶対触るステアリングは、変化を実感しやすい
アウディ 新世代ステアリングホイール
ステアリング交換のメリットとしては、カスタム効果が実感しやすいというところがまず大きそうです。車を運転する限り、ステアリングには必ず触れますし、握りますし、目が行きます。そのような重要で不可欠な部品であるからこそ、交換したステアリングがもたらす変化が非常に際立って感じられることでしょう。
近年ではエアバッグモジュールの小型化も進んでいるとはいえ、純正のステアリングは主にセンター部分が大きく膨らんだタイプが一般的です。そんな純正ステアリングから、スレンダーでスポーティなデザインのステアリングに交換すれば、運転時に満足できるだけでなく、外から見たときでも「カスタム感」がアピールできそうですね。
■ステアリング径や握り心地を好みに応じて選べる
《画像提供:Response 》DAMD パフォーマンス ステアリングホイール
純正のステアリングは、最大多数の人が快適に使えるようなステアリング径やグリップ形状となっているとされています。しかし、運転中の好みは千差万別。もう少しここがこうだったら… と愛車のステアリングに不満を感じている方も少なくないのではないでしょうか。
アフターマーケットのステアリングなら、ステアリング径からグリップ形状、表面仕上げ、ステッチの色に至るまで、お好みに合わせた商品がきっと用意されているはず。ステアリング交換によって理想のドライブ環境により近づければ、あなたと愛車との絆もより深まるかもしれませんよ。
■レザー仕立てやウッド仕立てなど、高級感爆上げも狙える
レクサス GS バンブー素材を用いたステアリング
純正ステアリングではウレタンの質素なものが装備されている車種でも、ステアリング交換によってさまざまな個性を発揮させることが可能です。フルレザー仕上げや、リムの一部にカーボンを用いたものなどでスポーティさを演出するのは定番ですよね。
また、高級車などでお馴染みのリムの一部をウッド仕上げとしたタイプなどを装着すれば、一気に車内が上質な印象に様変わりします。シフトノブなどと合わせてコーディネートすれば、より完成度が高まりますね。
現行車にはハードルが高いステアリング交換… 解決法も
■標準装備のエアバッグやステアリングスイッチを外したくない!
ホンダ インスパイア ステアリング
エアバッグなどがステアリングに搭載されていないような古い車なら、ステアリング交換は意外と気軽にできてしまうもの。気分に応じて複数のステアリングを使い分ける、なんてこともできそうです。
しかし現行車では、もはやステアリングホイールへのエアバッグ装着が標準装備となって久しい上、近年ではオーディオやクルーズコントロール、車載ディスプレイの操作などに用いるステアリングスイッチを装着している車もほとんどとなっています。
そのため、ステアリングを交換してしまうと、機能性や安全性が大きくスポイルされてしまうことになります。
安全面だけでなく、エアバッグが装備されたステアリングからエアバッグなしのステアリングに交換すると、メーター内にエアバッグ警告灯が点灯してしまいます。警告灯が点灯している状態では、車検の審査を受けさせてもらえないという問題もあります。
社外品ステアリングの見た目や操作性が欲しいという方でも、これらの問題点があるため、なかなかステアリング交換には踏み切れないという方も多いことでしょう。
■交換キットや純正流用タイプのステアリングならサクッと解決!
《画像提供:Response 》SFI VERSPIELT BMW向けカスタムステアリング
そんな現行車におけるステアリング交換の際の問題点は、便利なアフターマーケットパーツを活用したり、そもそも現行車向けの交換ステアリングを選ぶことで解決できることもあります。
車種によっても設定は異なりますが、純正ステアリングから取り外したステアリングスイッチを使いやすい位置に取り付けることのできるアダプターなどを用いれば、お好みのデザインの社外ステアリングを使いつつ、愛車の使い勝手はこれまで同等を維持することができます。近年ではクルーズコントロールなどの主要機能をステアリングスイッチで制御する例も一般的になってきていますので、ありがたいところですね。
また、注目しておきたいのが、エアバッグモジュールやステアリングスイッチ部などは純正然とした仕上がりながら、リムなどのデザインで個性を発揮する「純正交換タイプ」のステアリングです。安全性も操作性も諦めないままカスタムをできるという、欲張りな商品でありつつ、リーズナブルな価格設定のものも多いのが特徴です。
エアバッグ付き車からエアバッグを取り外しても車検は通る、任意保険には注意
お乗りの車がエアバッグを標準装備しており、適合する純正交換タイプのステアリングがない場合には、ステアリング交換を楽しもうと思うとエアバッグなしの社外品ステアリングしか選択肢がありません。
この場合、標準装備されているエアバッグを撤去することは保安基準上問題なく、条件を満たせば車検にも通るので、衝突事故時の受傷リスクは考慮が必要ですが、ステアリングを交換することは可能です。
その条件というのは、メーター内のエアバッグ警告灯を点灯しないようにすること。標準装備のエアバッグを撤去しただけでは警告灯が点灯するようになりますが、2017年2月以降、エアバッグなどの警告灯が点灯している車は車検審査を受けられないように車検の審査事務規程が強化されたためです。
ステアリングのメーカーや取り付けボスなどのメーカーから「キャンセラー」と呼ばれる警告灯を点灯させないように制御するキットなども販売されていますので、それらを利用することでこの問題は解決できます。
ただし、エアバッグを標準装備している車からエアバッグを取り外した場合は、契約している任意保険会社への報告が必要な点には注意が必要です。これはエアバッグの有り無しに応じて保険料金が異なる場合があるためで、エアバッグを取り外したことを申告していないままだと、交通事故などの際に保険金の支払いがされない場合もあるとされます。
ご利用の任意保険によっては、エアバッグを取り外しても保険料金は変わらない場合もあるようですが、念のため保険代理店などに問い合わせておくべきでしょう。
【2021年】おすすめ交換用ステアリング 8選
ここからは、2021年に選びたい交換用ステアリング用品を8選ご紹介していきます。
クラシックカーにぴったりな落ち着いた雰囲気のものから、純正のエアバッグやステアリングスイッチを活かせる最新の交換用ステアリングまで、バリエーション豊富にご紹介していきますので、お気に入りの商品が見つかるかもしれませんよ。
■MOMO ステアリング コンペティション C-71
交換用ステアリングホイールとして王道の知名度を誇るのが、イタリアに本社を置くアフターパーツメーカーのモモです。1964年に設立されて以降、モータースポーツ向けも含めた製品ラインナップを通してのデザイン性の高さに定評があります。
アフターマーケットパーツとしてだけでなく、国産車メーカーに標準装着採用される例もあるなど、日本国内でも知名度は高めですよね。シンプルなデザインながら、特徴的なリム上部のロゴとホーンボタンにイエローの差し色が輝くC-71は、モモらしい洗練度です。
リム全周にディンプル加工が施されたブラックレザーは、シャープなデザインであるだけでなく握り心地も抜群です。2000年の発売から人気を維持しているロングセラーモデルとなっており、定番モデルとしての選びやすさが抜群です。
■Sparco ステアリングホイール R215
1977年設立、イタリアに本社を置くモータースポーツ直径の用品メーカーがスパルコです。ステアリングホイールだけでなく、レーシングスーツ、バケットシートやハーネス、ヘルメットなど、モータースポーツに求められるパーツを多数開発販売しており、その製品の信頼性はトップカテゴリーのレースでも多々利用されていることからもうかがえます。
ご紹介するR215は、スパルタンな印象の2スポークタイプ。ぱっと見ただけで純正ステアリングとは違う迫力が感じられますね。レーシンググローブとも相性抜群なグリップがうれしいスエードタイプのリムなので、手触りからも上質感を感じられることでしょう。
リム上部に配されたイエローのセンターマークと、スポークとホーンボタンのスパルコロゴのバランスの良さはさすがのイタリアデザイン。ステアリング直径は350mmと、やや小さめでシャープな操作感覚が得られます。
■NARDI SPORTS TYPE A N750
1932年設立という歴史のあるナルディは、高品質なステアリングホイールやシフトノブなどで定評のあるイタリアの会社です。歴史上で名車とされるさまざまな車に装着されてきた高いブランドイメージは、現代まで引き継がれています。
ご紹介しているN750は、流行の凹凸が激しいリム形状ではなく、シンプルな形状が特徴的ですが、リム全体にディンプル加工が施されたパンチングレザーが採用されていることで、グリップ力にも妥協していません。
その落ち着いたデザインは、昭和のクラシックカーから平成初期までのネオクラシックカーまでに定番のフィット感でありつつ、現代のモダンなデザインのダッシュボードとの組み合わせも楽しめそうですね。
■MOMO HERITAGE LINE INDY 350mm HL-05
軽やかな細身のリムが鮮やかなライトブラウンのウッド、スポーク部はクロームメッキ仕上げと、クラシックな出立ちが特徴的なのがN375W2。シンプルなリム形状ですが、裏側には指を引っ掛けられるへこみが全周にわたって設けられており、握りやすさも上々です。
やや大きめな375mm径というサイズもあって、レトロさを強く感じますが、シンプルなデザインは現行車のスポーティなインテリアにも意外とマッチしそう。定番のスポーツステアリングではなく、他の人との違いを演出したい方にもおすすめです。
色合いもあり、交換後は純正ステアリングからの変化が大きめに実感できそうですね。
■MOMO DRIFTING 350D 85mm ディープコーン
フラットな形状も多い純正ステアリングから交換すると、一気にレーシーな印象になるのが、ディープコーンと呼ばれるタイプのステアリング。ステアリング取り付け部からリムがグッと手前側にせり出しているので、新鮮な運転感覚をもたらしてくれます。
ご紹介しているMOMO 350Dは、鮮やかなオレンジカラーもあってレーシーな印象。見た目の印象だけでなく、シートとペダルの位置関係を固定したままステアリングの位置関係だけ変えることができるので、場合によってはより最適な運転姿勢が取れるほか、ステアリング操作がスムーズにできると感じる方もいるようです。
ラリーカーなどの競技車両や、ドリフト用の車両などでよく見られるディープコーンタイプ。慣れるまでは手前なステアリング位置に違和感を感じてしまいそうですが、サーキット走行を行う方なら、一度試してみてもよいでしょう。
■ATC スプリントコーン65 325mm SW02303
シンプルでレトロモダンといった印象のデザインが特徴的なATC ラリーコーン95。ブラックレザーとレッドステッチという王道の仕上げで、さまざまな車のインテリアにしっくりとなじみます。先ほどのMOMOの商品同様、こちらもディープコーンタイプとなっています。
ATCのステアリングの操作性の良さや剛性感の高さは、D1グランプリやラリー競技でも実際に用いられている実績からも証明済み。ストリートユースからサーキットユースまで、幅広く活躍してくれることでしょう。
ステアリング直径は330mmとなっており、かなり小さめ。この点からも、レースにも用いられる本物志向であることが伝わってきますね。同等デザインながら直径350mmのタイプもラインナップされており、お好みに応じて選び分けることができます。
■REAL ステアリング プレミアムシリーズ
純正エアバッグモジュールやステアリングスイッチをそのまま流用することで、現行車でもステアリング交換が気軽に楽しめるのがREALの純正交換タイプステアリングです。純正同様の使い勝手を維持しつつ、手にぴったりとフィットするガングリップデザインとなっており、操作性が向上しています。
ご紹介しているのは現行型トヨタ ハリアー用のステアリングですが、落ち着いた形状と仕立ての純正ステアリングに比べ、リム上部と下部をブラックカーボン仕立てとしたスポーティなデザインと、純正から5mm小径化されたことによるよりスポーティな操作感覚が特徴的です。
REALでは、軽自動車から大型高級車までさまざまな車種に対応した純正交換タイプのステアリングが用意されているので、純正ステアリングの使い勝手を活かしつつ特別感のあるステアリングをお探しの方にはぴったり。ウッド仕様やカーボン仕様のステアリングでは、ウッド部またはカーボン部の1年間品質保証が付く点も、安心感がありますね。
■オートエグゼ スポーツステアリングホイール
通好みのマツダ車カスタムパーツが勢揃いしているオートエグゼでは、純正エアバッグモジュールやステアリングスイッチ、パドルシフトまで流用が可能なスポーツステアリングホイールを各マツダ車向けに発売しています。ご紹介しているのは、現行ND型のロードスター向けの商品です。
乗り降りの際に余裕があるだけでなくレーシーな印象のフラットボトム形状や、車種によってはステアリング向きの把握に役立つレッドのセンターマーク、グリップ部のディンプル加工が施されているなど、全体にスポーティなルックスでありながらスマートさが特徴的で、大人なカスタムにピッタリな商品となっています。
もちろん見た目だけでなく、握り心地を追求したグリップ断面形状で「スポーツ」の名に恥じない操作性も実現。マツダ車オーナーならぜひ交換を検討しておきたいところでしょう。
■【番外編】ワークスベル 純正ステアリングスイッチ移設ステー
ステアリング本体ではないものの、交換時に役立つパーツとして見逃せないのが、純正ステアリングスイッチ移設用のステー。ご紹介しているワークスベル製の商品は、トヨタ 86/スバル BRZの後期型モデル用のものとなっています。
86には362mmとトヨタ車として最も小径なステアリングが装着されているなど、純正でも奢った設定ではあるものの、デザインのいい社外品のステアリングに交換したいとお思いの方もいらっしゃるはず。しかし純正ステアリングには、オーディオ操作スイッチだけでなくマルチインフォメーション操作スイッチも備わっているので、ステアリング交換を諦めてきたオーナーも少なくなさそうです。
しかし、この純正ステアリングスイッチ移設ステーがあれば、ステアリングスイッチをハンドル内側の操作しやすい位置に維持しつつ、お好みのステアリングに交換することが可能です。
ご紹介したものは86/BRZ用ですが、他の車種でも設定されている場合がありますので、愛車のステアリング交換がしたいけどステアリングスイッチも活かしたいとお考えなら探してみるとよいでしょう。
まとめ
ナルディ製ステアリングとカタログ
おすすめのステアリング用品8選をご紹介してきました。
ステアリングは、形状だけをとってみてもさまざまな種類があり、そこから素材の違い、ステッチの有無や色など、バリエーションが非常に豊富。その数多くのラインナップの中から、ご自分にぴったりのステアリングを見つけることも、ステアリング交換の醍醐味と言えるかもしれませんね。
よくある質問
■ステアリング交換って自分でしてもいいの?
取付に不備がないよう慎重な作業が求められますが、DIYでステアリングを交換することは可能です。ただし、ホーンスイッチなどの配線作業が必要になるほか、エアバッグ付きの車では正しく作業をしないと作業リスクも伴い、交換の際にはキャンセラーなどの設置などが必要になる場合もありますので、DIY作業に慣れている方以外ではハードルが高めな面もあります。面倒なら、カー用品店などに取り付けを依頼することもできます。
■ステアリングを交換することにどんなメリットがあるの?
ステアリングを交換するメリットとしては、ご自分のお好みの握り心地や操作性を追求できる点が挙げられるでしょう。純正のステアリングではちょっとしっくりこないと感じているなら、ステアリング径やスポーク位置が違うステアリングに交換することで改善ができる可能性もあります。また、室内のドレスアップ効果を狙ってステアリング交換をする方も多いようです。