ホンダ ZR-V
《画像提供:Response》〈写真提供:ホンダ〉ホンダ ZR-V(e:HEV Z AWD)
ZR-Vは、ホンダの中型SUVで、シビックをベースとしている模様です。すでに発表されているモデルですが、生産の都合上で発売が遅れています。
先行情報によると、新型の2リッターエンジンを採用し、ホンダのハイブリッドシステムであるe:HEVと組み合わされます。e:HEVシステム自体はアコードやシビック、フィット、ヴェゼルなどに搭載済みですが、シビックから採用された「スポーツe:HEV」を搭載。
このシステムは、基本的には従来のe:HEVと同様ですが、アクセルペダル操作に応じてエンジン回転数を上下させる制御や、あたかも有段式ATが変速をしているかのようにエンジン回転数を上下させる疑似変速システムなどが採用されています。
ボディ形状は、一部に流行り始めているバックドアがなだらかなクーペ的なものではなく、バックドアが垂直に近い、RV的な形状になっています。そのため荷室は大きいと考えられ、ヴェゼルよりも荷物を多く積みたい方にぴったりだと推察されます。
トヨタ クラウンエステート
《画像提供:Response》〈写真提供:トヨタ自動車〉トヨタ クラウン(エステート)
クラウンは、トヨタのなかでも長い歴史をもち、これまでにステーションワゴンやトラックなども一部あるも、主にセダンとして国内で展開されてきた車です。
2022年7月15日に発表された16代目となる新型クラウンでは、前述のようなこれまでのクラウンとは違い、グローバルモデルとなるとともに、伝統的なセダンに加え、新たなSUV形状を持つ3台の4種類をラインアップする“クラウンシリーズ”となりました。
2022年にすでに販売がスタートしたクロスオーバーを除く、3タイプのパワートレインや内装、発売時期が2023年4月12日に明らかとなりました。
過去にステーションワゴンとして展開されていた“エステート”の名前を引き継ぎ、ワゴンとSUVを融合したという「クラウンエステート」は、機能的なSUVとしてアクティブライフを楽しめるクルマだといいます。
ボディサイズは、全長4,930mm×全幅1,880mm×全高1,620mmと比較的大柄なボディを持ちます。
パワートレインは、ガソリンエンジン+モーターのハイブリッド(HEV)モデルとプラグインハイブリッドモデル(PHEV)の2種類を用意、駆動方式はすべて4WDです。
インテリアは、他のクラウンシリーズと同様、落ち着いた雰囲気ながらも高級感の高いデザインですが、後席を倒せばフルフラットの広大な空間が広がり車中泊なども楽しめそうです。また、内装色にはブラック、タンの他に、他のクラウンシリーズにはないブルーも用意。
カラーは、ホワイト、ブラック、紺、レッド、ブロンズのモノトーンに加え、ホワイト、レッド、ブロンズにはブラックとの塗り分け、紺には、ブラックもしくはシルバーとの塗り分けを行ったバイトーンを設定、全10種類から選択可能です。
HEVモデル、PHEVモデル共に発売時期は2024年となり、クラウンシリーズの中で最も発売時期が遅くなっています。価格などの詳細は、発売時期が近くなるに連れ公表されるでしょう。
トヨタ クラウンスポーツ
《画像提供:Response》〈写真提供:トヨタ自動車〉トヨタ クラウン(スポーツ)
2022年7月15日に発表された16代目となる新型クラウンは、これまでのクラウンとは違い、グローバルモデルとなるとともに、新たなSUV形状を持つ3台と、これまで通りの伝統的なボディタイプであるセダン形状を引き継いだ1台の4種類をラインアップする“クラウンシリーズ”となりました。
2022年にもすでに販売がスタートしたクロスオーバーを除く、3タイプのパワートレインや内装、発売時期が明らかとなりました。
クラウンシリーズの中で最もスポーティな内外装を持ち、かの“フェラーリ プロサングエ”とも似ているとSNSで話題の、「クラウンスポーツ」のコンセプトは「俊敏でスポーティな走りが楽しめる新しいカタチのスポーツSUV」。
ボディサイズは、全長4,710mm×全幅1,880mm×全高1,560mmと、トヨタが現在販売している車で言えば、トヨタ「ハリアー」ほどのサイズです。
パワートレインは、ガソリンエンジン+モーターのハイブリッド(HEV)モデルとプラグインハイブリッドモデル(PHEV)の2種類を用意、公道方式はすべて4WDです。
インテリアは、他のクラウンシリーズと共通点は多いものの、シートなどがスポーティなデザインとなっています。また、内装色にはブラック、タンの他に赤も用意されスポーティな走りを予感させる設定となっています。
ボディカラーは、ホワイト、ブラック、グレー、レッド、ブロンズ、イエローのモノトーンに加え、ホワイト、グレー、レッド、ブロンズ、イエローにはブラックの塗り分けを行ったバイトーンを設定、全11種類から選択可能です。
HEVモデルは2023年秋、PHEVモデルは2023年冬発売予定。価格などの詳細は、他のクラウンシリーズ同様(発売済みのクロスオーバーを省く)、現在公開まだされておらず、続報に注目です。
レクサス RZ
《画像提供:Response》レクサスRZファーストエディション
2023年3月30日、レクサスは、同社初となるバッテリーEV専用モデルの新型「RZ450e」を発売しました。
BEV専用プラットフォーム(e-TNGA)採用し、軽量かつ高剛性なボディで、車両の基本性能をこれまでのレクサスから大幅に進化させています。
ボディサイズは、全長4,805mm×全幅1,895mm×全高1,635mmと国内では、ミドルサイズSUVに分類されるサイズ感。
パワートレインには、最高出力204馬力・最大トルク266Nmを発揮するフロントモーターと最高出力109馬力・最大トルク169Nmを発揮するリアモーターの2つのモーターを搭載。これに容量71.4kWhのバッテリーが組合わされ、最大航続距離は494kmです。
また、運転状況や路面の状態に応じて前後の駆動力をコントロールする四輪駆動力システム「DIRECT4」が備わり、ドライバーの操作に対して車両が素直に応える乗り味を実現しています。
さらに、人と車が対話できる音作りを追及したレクサスらしくエンジン音のないBEVにおいても、速度に合った周波数、加速度に応じた音量など、サウンドにも配慮。ドライバーに車両の走行状況を伝え、自然な運転感覚が取れるようにしています。
エクステリアは、レクサス車で特徴的だったスピンドルグリルが廃され、ボディ全体で表現する「スピンドルボディ」という新たな表現へと変化しています。これは、冷却のために大きなグリルを必要としないBEVならではのデザインです。
またカラーには、BEV の軽快な走りを感じさせる「イーサーメタリック」や、レクサスとして新たな金属質感表現を追求した「ソニックカッパー」を含む6色を設定。フロント・ボンネットの中央部とルーフをソリッドブラックにした2トーンカラーなど、先進的で高級感の高いカラーリングも設定されます。
インテリアでは、SDGsに配慮された素材や装飾によるラグジュアリーさに頼らない洗練された空間となっており、シンプルな設えの中にも、モノづくりの細やかさや上質さを感じられる空間を実現されています。
内装色は、先進性とクリーンさを併せ持つORAGE(オラージュ)、華やかな HAZEL(ヘーゼル)、モダンな GRAYSCALE (グレースケール)の3配色が設定。好みに合わせて選ぶことができます。
後席後方のラゲージルームは容量522Lと大きく、後席を倒さずに、ゴルフバッグが3個、スーツケースなら110Lと97Lのものを1つずつ積み込むことができます。加えて、側面にはアクセサリーコンセント(AC100V・1500W/非常時給電システム付)を1つ設置し、アウトドアや災害時など、幅広いシーンでの利便性を高めています。
そんな新型RZ450eですが、初回販売の500台は、発売を記念した特別仕様車 「First Edition」です。
このFirst Editionには、特別仕様車専用の配色を施したバイトーンのカラー2種類(ソニックカッパー&ブラックまたはイーサーメタリック&ブラック)をはじめ、専用ブラック塗装ホイールを装着。インテリアでも、ステアリング・ホイールへ専用の印字を、センターコンソール部に専用のプレートをあしらっています。
First Editionの価格は940万円から、通常グレードの価格は880万円からです。
日産 アリア(B6以外のグレード)
《画像提供:Response》〈写真撮影:小林岳夫〉日産アリア
アリアは、FWDモデルのB6がすでに登場していますが、今後、現在と同じ走行用バッテリーの4WDモデル、より大型の走行用バッテリーを搭載した2WDと4WDモデルが登場します。スタイルは現在のモデルと同一で、4WDモデルはエクストレイルに採用された電子制御4WDが採用されることでしょう。
トヨタ CH-R
CH-Rは、エッジが効いた近未来を予想させるボディスタイルで、2015年に登場しました。当初はその特徴的なスタイルが人気を得ましたが、意外に狭い荷室、新しさを感じさせようとしたために、時間が経過して古くなってしまったスタイル、次々に登場するSUVを前に、人気が低下してしまいました。
モデルが存続するかどうか難しいところですが、新型プリウスをベースとして、最新のスタイルを伴って登場すると考えられます。
マツダ CX-3
《画像提供:Response》〈写真撮影:島崎七生人〉マツダ CX-3 XD Super Edgy
マツダCX-3は、コンパクトSUVとしては比較的後発のモデルで、当初は1.5リッターディーゼルエンジンのみで登場しました。その後、2.0リッターガソリンエンジンを追加、ディーゼルエンジンを1.8リッターエンジンに拡大、1.5リッターガソリンエンジンを追加と、各種の挽回策を行ってきたモデルです。
このジャンルのコンパクトSUVは、ヤリスクロス、ヴェゼル、キックスなど強豪ぞろいですが、いずれもハイブリッド化され電動化を進めたモデル。
CX−3も電動化が避けられない情勢になってきていますが、トヨタのシステムを採用したマツダ製の車になるのか、トヨタのOEMになるのかは不明ですが、マツダ2が登場してくると動向が明らかになってくるでしょう。
■2023年以降に発売が見込まれる新型コンパクトカー
SUVブームで、やや縮小傾向のコンパクトカー市場で、新規に販売が予測される車種も少なくなっています。またシティコミューターとしての相性から、ハイブリッド化やEV化など電動化の可能性も考えられます。
マツダ MAZDA2(マイナーチェンジ)
《画像提供:Response》〈写真撮影:中野英幸〉マツダ2 改良新型(BD ルーキードライブ)
2023年1月27日、マツダは「MAZDA2(マツダ ツー)」のマイナーチェンジモデルを発表。同時に予約受付を開始し、実際の発売は2023年3月下旬を予定しているようです。
MAZDA2は、当初デミオの名前で販売されていた、コンパクト5ドアハッチバックモデル。2019年9月12日より、すでに発売されていた4代目モデルを、グローバルで使用されていた「MAZDA2」の名称に変更しました。
そのエクステリアは、余計な要素をそぎ落としシンプルにすることで新鮮さと存在感のあるデザイン。フロント、リアバンパーやグリルなどのデザインを変更するほか、内装の見直しも図られています。
インテリアでは、上質さと遊び心を両立させた色合いと厳選した素材でいつまでも乗っていたくなるような空間になっています。
車の骨格からシートやペダルレイアウトにいたるまで「人間中心」の開発思想のもと開発されており、走行性能・安全性能・環境性能を高い次元で実現しています。
また、グレード体系の見直しが図られており、「自分らしく、自由な発想で、遊び心を持って」をイメージして開発された「15 BD」「XD BD」、スポーティさを強化した「15 SPORT」「XD SPORT+」、質感を高めた「15 Sunlit Citrus」に集約されています。
「15 BD」「XD BD」では、2トーンのフルホイールキャップを新たに設定。また、ボディカラーに合わせた3種類のインパネや、ボディカラーと異なる色も選べるルーフフィルムとドアミラーのカラーバリエーションを用意。全198通りのカラーコーディネーションから自分好みの組み合わせを選択できるようになっています。
「15 SPORT」、「XD SPORT+」は、専用のメッシュグリルや、アルミホイールなどを採用するとともに、MT車を設定。「15 Sunlit Citrus」は、パワーシートやステアリングヒーターなどを標準装備とすることで、快適性など質感が高められています。
価格は、152万9000円から254万1000円となります。
光岡 ビュート ストーリー
《画像提供:Response》〈写真提供 光岡自動車〉光岡 ビュート ストーリー
光岡 ビュートシリーズは、英国車風のデザインで人気を博したコンパクトセダンもしくはハッチバック車。1993年1月20日の発売以来、累計13,000台を販売するなど、人気を博し
ました。
光岡の車は、ベースとなる車両をクラシカルにカスタマイズすることで知られますが、ビュートシリーズのベース車輌には日産 マーチが用いられ、ベース車輌のモデルチェンジが実施されるたびに改良が重ねられ、シリーズ3代30年におよび販売されてきました。
マーチが生産終了したため、このタイミングでビュートもモデルチェンジ。4代目となる新型ビュートには、ビュート ストーリーの名前が与えられ、ビュートシリーズの中では初めてトヨタ車であるヤリスを採用しました。
ビュート ストーリーのエクステリアは、輝く瞳のような丸型ヘッドランプやハート型のグリルなど、これまでのビュートシリーズのレトロで愛らしいデザインを継承しながらも、先進安全装置を充実させることで、利便性を高めながらもクラシカルなスタイルを維持しました。
インテリアは、インパネとシートが同色となるオプションや8色から選べるレザーシートを採用するなど、ベースとなるヤリスの印象を感じさない、おしゃれで華やかな印象です。
ボディサイズは、全長4,090mm×全幅1,695mm×全高1,500mm-1,515mmととてもコンパクト、ベース車両と同様に取り回しのしやすいサイズ感です。
パワートレインは、1.0リッター直列3気筒エンジン、1.5リッター直列3気筒エンジン、1.5リッター直列3気筒エンジン+モーターのハイブリッドの3種類から選択が可能でと、ベース車に習って選択肢が豊富。
これに組み合わせるトランスミッションは、1.0リッターエンジン搭載モデルではCVT、1.5リッター直列3気筒エンジン+モーターのハイブリッドモデルではECVTが組み合わせられますが、1.5リッターエンジン搭載モデルではCVTだけでなく6速MTも選択可能です。
燃費もベース車同様に優れたものでしょう。先進安全装備も搭載されMTも選べるクラシックなデザインのコンパクトカー「ビュート ストーリー」は、2023年2月17日に予約受付が開始され、発売は2023年秋を予定しているようです。
トヨタ GRカローラ RZ/GRカローラ モリゾウエディション
《画像提供:Response》〈写真撮影:宮崎壮人〉トヨタ GRカローラ RZ
TOYOTA GAZOO Racingは、2022年6月1日、「GRカローラ RZ」と「GRカローラ モリゾウエディション」を世界初公開しました。
カローラの初代モデルは、1966年発売と長い歴史を持つ車です。ハッチバックやセダン、ステーションワゴンなど、さまざまなボディタイプが存在します。
GRカローラ RZは、現行モデル12代目カローラ(スポーツ)の本格スポーツモデル。トヨタの代表取締役社長である豊田 章男氏の「多くのお客様に愛していただけるクルマだからこそ、絶対にコモディティと言われる存在にしたくない。お客様を虜にするカローラを取り戻したい。」との強い思いから、開発が始まったモデルだといいます。
開発にあたっては、レースで勝つために鍛えた車を市販化するという「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」が実践されています。
エクステリアでは、専用の大型グリルを備えたバンパーや3本出しのマフラーが装備されるほか、オーバーフェンダーによりワイドボディ化され、レーシングカーのような雰囲気を醸し出しています。
パワートレインには、最高出力304馬力・最高トルク370Nmを発揮する1.6リッター直列3気筒ターボエンジンを搭載、これに6速MTが組み合わされ、4輪を駆動します。
一方、GRカローラ モリゾウエディションは、このGRカローラ RZを、リヤシートを撤去し乗車定員を2名とするなど、より走行性能に特化したモデルに。
徹底した軽量化、エンジンのトルクアップ・トランスミッションのギア比最適化による動力性能向上、モノチューブアブソーバー・ハイパフォーマンスタイヤの採用によるコーナリング性能の向上により「気持ちが昂り、ずっと走らせていたくなる」走りの味を実現しています。
GRカローラ RZ/GRカローラ モリゾウエディションは、2022年12月に抽選受付が実施され、実際の発売は、23年の初頭とされています。
トヨタは、今後生産状況を見ながら追加販売を検討するとしており、その動向に期待です。
マツダ マツダ2
《画像提供:Response》〈写真撮影:中村 孝仁〉マツダ2 15Sプロアクティブ Sパッケージ(AWD)
マツダ2は、登場後8年が経過しており、フルモデルチェンジの可能性があります。現行モデルも、スカイアクティブD1.5リッタークリーンディーゼルエンジンを搭載したり、スカイアクティブG 1.5リッターエンジン+MTモデルの15MBなどの楽しい仕様を追加し、マツダらしさをよく表していますが、現在と8年前とは、コンパクトカーの市場動向や、エンジン車を取り巻く状況は大きく変わっています。
一説によると、トヨタ ヤリスのOEMモデルになる可能性も。その場合、ハイブリッドモデルも3気筒高効率エンジンも搭載することでしょう。しかし、個性は薄れてしまいますので、マツダ好きの方は動向に気を付けておきましょう。
スズキ スイフト
《画像提供:Response》スズキ スイフトスポーツ 次期型(予想CG)
スイフトは、コンパクトハッチバックモデルの代表格に成長しました。グレード構成は、1.2リッターガソリンエンジンモデルと、スズキオリジナルのハイブリッドシステム搭載車、そして1.4リッターターボエンジン搭載のスイフトスポーツの3本立てです。
SUVブーム以降、この種のコンパクトカーの市場は元気がなくなっていますが、その中でも特にスイフトスポーツは、モータースポーツ入門車としてライバル不在の強さを誇っています。
現在、自動車メーカーは燃費規制などでラインアップが厳しくなっています。スズキは現在よりもより強力な電動化モデルが必要であり、スイフトも電動化の可能性があります。
標準のスイフトのフルモデルチェンジから、やや遅れてスイフトスポーツ追加となる可能性はありますが、現在のターボエンジンの活発さを楽しみたいのでしたら、モデルチェンジ情報に注意しておきましょう。
■2023年以降に発売が見込まれる新型ミニバン
ミニバンブームは沈静化し、指名買いされるモデルが中心となり、そうでないモデルは廃止や縮小傾向にあります。ミニバン市場が拡大したのは2000年代初めでしたから、およそ20年間近くブームが続いたといえます。
その後、ミニバンは「ライフステージ中の子供が幼少な時期に選ぶ車」としてすっかり定着する一方、地方では3世帯家族などにはかならずある車となりました。
一部の高級ミニバン以外は、国際的には日本中心に販売されるミニバンですが、今後も定番車種を中心に手堅いラインアップを続けると考えられます。中でも、2022年はトヨタ ノア/ヴォクシー、ホンダ ステップワゴンがフルモデルチェンジ、2023年は日産は、セレナがフルモデルチェンジを受けます。
かつてミニバン戦争を引き起こした3車型ですが、ほぼ同じ時期にフルモデルチェンジとなり、2023年の動向に注目する必要があります。
ホンダ オデッセイ
《画像提供:Response》〈写真提供:本田技研工業〉ホンダ オデッセイ e:HEVアブソリュート・EXブラックエディション
オデッセイは、1994年10月に“使う人の生活をより楽しく豊かに広げることを目指す”クリエイティブ・ムーバーシリーズ“の第1弾として登場、ミニバンブームの先駆けとなった車です。
現行モデルは2013年に登場した5代目モデルですが、2020年にマイナーチェンジモデルが登場するも、国内ではわずか1年後の2021年末で一度生産終了となり販売も終了していました。
そんななか、ホンダが2023年4月に前モデルをベースとした改良モデルを発売すると発表。この改良モデルはこれまでの日本生産ではなく、中国生産になるといいます。
また、ホンダ独自の超低床プラットフォームによるゆとりある空間と、風格あるスタイリングはそのままに、「精錬」をコンセプトとした、押し出し感と高級感のある新たなフロントグリルを採用し存在感を高めるとともに、シンプルでありながらも重厚感を感じるデザインに進化します。
さらに、新たなモデルとして“e:HEV ABSOLUTE・EX BLACK EDITION”を設定。
このモデルでは、ブラックを基調としたフロントグリルやドアミラー、アルミホイールなどを装備し、よりプレミアムな印象とするほか、インテリアでは、本革シートを標準装備し、2列目には両側アームレスト付4ウェイパワーシートとシートヒーター、折りたたみ式の2列目シートセンターテーブルを採用、豪勢な移動空間を演出しています。
この他にも、エレクトリックギアセレクターやワイヤレス充電器を新たに装備しています。
先進装備面では、安全運転支援システム「ホンダ センシング」に、新たに近距離衝突軽減ブレーキ、オートハイビーム、急アクセル抑制機能を追加、安全性を高めています。
新たなオデッセイは、今秋に先行予約が開始され、今冬には販売が開始される予定です。
レクサス 新型LM
《画像提供:Response》〈Photo by LEXUS〉レクサス LM 新型(プロトタイプ)
レクサス LMは、2020に販売開始された最上級ミニバン。4座および7座仕様が用意され、主に中国やアジア地域でショーファードリブンMPVとして人気を博しました。
そして2023年4月18日、上海モーターショーにて2代目モデルとなる新型LMが公開されると同時に、初代モデルでは行われなかった日本への導入が発表されました。
新型LMは、車名が意味する“ラグジュアリームーバー”としての価値や存在意義をあらためて見直し、全面刷新されたといいます。すべての乗員が自然体でくつろげる乗り味と居住空間が目指されています。
ドライバーはその操縦性などにより気兼ねなく運転の楽しさを実感することができ、かつ乗客はノイズや不快な振動を気にすることなく、車内でゆったりと過ごすことができる快適性と機能性を兼ね備えています。
ボディサイズは、全長5,125mm×全幅1,890mm×全高1,955mmと、先代モデルと比較して拡大。
エクステリアでは、レクサスの新たなアイデンティティとして、新世代のレクサス車に採用されるスピンドルボディを更に進化させ採用。近未来的で豪勢な印象に仕上がっています。
インテリアは、水平・垂直を基調としたシームレスなデザインに仕上がっており、リビングのようにくつろげる世界観を追求。また、ショーファーカーとだけあって、3列の6/7座仕様に加えて2列の4座仕様が用意されています。
4座仕様では、リヤ席前方に48インチ大型ワイドディスプレイを備えたパーティションが配置され、オンライン会議などが可能となっているほか、スピーカー、冷蔵庫、収納などの装備が加飾と融合。くわえて、内装部品間の段差も極限まで低減され、フラットで視覚的ノイズの少ないリラックスできる空間を実現しています。
また、座った瞬間に心身を解放させるような心地よさが目指された、大型独立シートを採用しています。
パワートレインは、2.4リッター直列4気筒ターボハイブリッドシステムもしくは、2.5リッター直列4気筒ハイブリッドシステムの2種類を用意。
価格は公開されていませんが、先代モデルの中国での価格は7人乗りが116万6,000元(約2,257万円)、4人乗りが146万6,000元(約2,837万円)。
レクサスは中国では輸入車扱いとなり関税がかかってしまうので、同車種でも日本との価格に大きな差があるため判断が難しいところですが、LS500hエグゼクティブエディションが中国では、118万元(約2,284万円)となっており、最上級セダンと同等、もしくはそれより高い金額設定となっていることはわかります。日本でもLS同様の価格設定となるかもしれません。
日本での販売は、2023年秋頃が予定されており、4人乗り仕様(2.4リッター直列4気筒ターボハイブリッドシステム搭載車)から導入されるといいます。
初代モデルから、日本導入を求める声の多かったLM。国内では、LMを求めるあまり、基本構造を共通とするアルファードを改造しLMのようにするパーツが販売されたりもしました。今回の導入を心待ちにしていたユーザーは数多くいると考えられ、発売時は“争奪戦”となることが推察されます。
トヨタ 新型アルファード
《画像提供:Response》〈APOLLO NEWS SERVICE〉トヨタ アルファード 次期型の予想CG
トヨタ アルファードは、圧倒的な知名度を誇る高級ミニバン。エントリーモデルでも350万円を超える高級車ながら、国内の販売台数ランキングでも上位に君臨する人気ぶりを見せつつ、国外でも高値で取引されており、憧れの対象となっています。
そんなアルファードの初代モデルは、2023年から21年前の2002年に登場。その後2008年にフルモデルチェンジし2代目モデルが発売、現行モデルは2015年に誕生した3代目モデルです。
3代目モデルは、従来にはない新しい高級車の概念を創造することを目指し、「大空間高級サルーン」をキーワードとして開発。高級セダンに引けを取らない、上質な乗り心地や優れた操縦安定性といった高い基本性能と、ゆとりに満ちた大空間を有する車として、揺るぎない存在感を示しています。
これまでのモデルチェンジサイクルは、前述の通り6〜7年ほど、2023年は3代目モデルが登場してから8年目となり、一部メディアでは、2023年5〜6月にも、次期型モデルが登場するのではないかと噂されています。
次期型となる4代目(40系)では、「TNGA」最新世代プラットフォームを採用し、全長、ホイールベースサイズを変更せずに居住空間の向上、安定した高速走行を実現すると予想されています。
パワートレインは、現行モデルに搭載される3.5リットルV型6気筒エンジンではなく、熱効率を向上させた2.5リットル直列4気筒ダイナミックフォースエンジン、および新開発の2.4リットル直列4気筒ガソリンターボエンジン、2.5リットル直列4気筒ダイナミックフォースエンジン+モーターのハイブリッドがラインアップされる模様です。
また先進安全装備として、第2世代「Toyota Safety Sense(トヨタセーフティセンス)」が全車標準装備となるでしょう。
2023年1月現在では、トヨタからの正式な発表はありませんが、続報が待たれます。
ホンダ フリード
《画像提供:Response》ホンダ フリード 次期型 予想CG
ヴェゼルがフルモデルチェンジを受け、フィットがフルモデルチェンジ後1回目のマイナーチェンジを実施する中、フリードだけが旧式のハイブリッドシステムを搭載するモデルになってしまいました。
広い室内と家族に使いやすい室内空間を実現し、モデル末期でも人気を誇っているフリードですから、メーカーは力を入れてフルモデルチェンジをすることでしょう。
現行フィットやヴェゼルのシステムを踏襲する可能性が高く、ハイブリッドシステムはe:HEVシステムに変更される可能性が高いです。ボディスタイルはステップワゴンなどの、クリーンなイメージを受け継ぐと考えられます。
マツダ プレマシー
《画像提供:Response》プレマシー
ミニバンは日本でしか販売台数が伸びないとのことで、マツダはミニバンを廃止してしまいましたが、一部メディアでは、プレマシーの復活が噂されています。
マツダが自社で開発するのか、トヨタからOEMを受けるのか、詳細はわかりません。しかし、ミニバンは日本でしか販売台数が伸びないことは事実であり、シエンタやノア/ヴォクシーなどのOEMの可能性も高いです。
日産 キューブ/キューブキュービック
かつて、キューブには3列シートモデルが存在していました。3列目シートは緊急用の大きさでしかなかったのですが、この種の“ミニ”ミニバンは、シエンタやフリードだけの市場になってしまいました。日産がこの市場に再参入する噂があり、キューブキュービック再登場も考えられます。
もし再登場する場合には、システムはノートのe-POWERシステムを採用し、サクラやアリアのフロントマスクを採用すると考えられます。セレナとの市場の奪い合いも考えられますので、難しい立ち位置になります。
《画像提供:Response》日産 キューブ
■2023年以降に発売が見込まれる新型軽自動車
軽自動車市場の中心は、すっかりハイトワゴン系モデルからスーパーハイトワゴン系モデルへと移行しました。ホンダ N-BOXがほぼ一人勝ちの中、スズキ スペーシアが追い上げ、かつての王者だったダイハツ タントがマイナーチェンジを機に巻き返しを図っているところです。
次なる中心はSUV風だとばかりに、スズキはスペーシアギアを、タントはファンクロスを投入しました。また、三菱はデリカミニを発表し、かつての「RVは三菱」を取り戻そうとしています。
そんな中、2022年は日産 サクラ、三菱 ekクロスEVがバッテリーEVとして登場し、新風を吹き込みました。2023年にはダイハツ ムーヴがハイブリッドモデルとして登場しそうです。
軽自動車市場は2023年には大きく動きそうで。電動化の動向などによっては、市場が大きく塗り替えられるかもしれません。
三菱 eKスペース(一部改良)
《画像提供:Response》〈写真提供:三菱自動車〉三菱 eKスペース
eKスペースは、日産と共同開発された車で、日産 ルークスと兄弟車にあたる軽スーパーハイトワゴン。
現行モデルは2020年に登場した2代目で、2023年4月にフロントフェイスを刷新するなど大幅な改良を加えられたモデルが発表されました。
エクステリアでは、フロントグリルにブラック塗装とメッキ加飾が組み合わせられた立体的なデザインを採用し、上質な印象へと進化させています。またフロントバンパーは、特徴的な縦型スリットのモチーフのデザインとし、先進性と親しみやすさが表現されています。
また、LEDプロジェクターヘッドランプを全車標準装備するほか、3本スポークのように見える新たなデザインの14インチホイールカバーを採用しています。
さらにカラーには、モノトーンに新色のアッシュグリーンメタリックとミストブルーパールを設定。2トーンではナチュラルアイボリーメタリック×ブラックマイカ、ホワイトパール×ブラックマイカ、ミストブルーパール×ホワイトソリッドを新たに採用、モノトーン7色、2トーン4色の、全11色から選択可能となり、さらなる個性を発揮できるようになりました。
インテリアでは、シート生地に幾何学的でモダンなパターンを適用し、内装色にはグレージュ(グレーとベージュの中間色)を採用することで汚れの目立ちにくくなっています。
そして、リヤビューモニター付ルームミラー、後部座席のプリテンショナー機構付きシートベルトを全車標準装備とし、安全性を高めています。
eKスペースの改良モデルの価格は140万7,000円(税抜)からで、2023年5月25日より販売開始されます。
日産 ルークス(マイナーチェンジ)
《画像提供:Response》〈写真提供:日産自動車〉日産 ルークス ハイウェイスター