12年ぶり登場の三菱「トライトン」
《画像提供:Response》〈写真提供:三菱自動車〉三菱 トライトン 新型
三菱 トライトンは、地域によっては「L200」という名称で販売される1トンピックアップトラック。1トンピックアップトラックというとあまり馴染みがないかもしれませんが、国内で販売されている車でいえば、トヨタ ハイラックスがライバル車種となるといえばわかりやすいかもしれません。
三菱は1978年からピックアップトラックを展開しており、以降45年間で5世代にわたり約560万台を生産、世界約150ヵ国で販売されてきました。日本で最後に販売されていたのは、4世代目で2006年9月から2011年8月まで販売されていたため、今回約9年ぶりのフルモデルチェンジ。6代目となった新型トライトンが導入されれば12年ぶりの国内市場復帰となります。
そんな新型トライトンは、「Power for Adventure」という商品コンセプトのもとで開発が進められ、内外装デザインからシャシー、ラダーフレーム、エンジンなどあらゆるポイントが一新されました。
新開発されたラダーフレームが採用されており、従来型から断面積を65%増やしたことで、曲げ剛性40%、ねじり剛性60%の強化を実現。一方でハイテン鋼の採用比率を大幅に増加することで、重量増を最小限に抑えています。これにより走行性能や乗り心地、積載時の耐久性、堅牢性を高めています。
ボデイサイズは全長5,320mm×全幅1,865mm×全幅1,795mmと、先代よりも一回り大型化されています。
全体的なデザインコンセプトは「BEAST MODE(勇猛果敢)」
《画像提供:Response》〈写真提供:三菱自動車〉三菱 トライトン 新型
エクステリアは、頼もしく存在感のあるフロントフェイスとワイドで厚みのあるスタイリング。水平基調のボディサイドは、ドアの厚みを演出する張りのある大きな面で構成しながら、シャープに張り出したフェンダー造形とのコントラストで引き締め、より幅広く見せることで安定感と強靭さを強調しています。
インテリアは、車体姿勢の変化をつかみやすい水平基調の「HORIZONTAL AXIS(ホリゾンタル・アクシス)」コンセプトを進化させたインストルメントパネルを採用。プロフェッショナルユースを意識し、乗員を保護するためにソフトパットを要所に採用し、実用性の高さを確保しています。
《画像提供:Response》〈写真提供:三菱自動車〉三菱 トライトン 新型
新型トライトンには、SUVの快適性とトラックの実用性を兼ね備えた2列シートのダブルキャブ、1列シートのベーシックなシングルキャブ、そしてフロントシート後ろに荷室スペースを設けることでリクライニングも可能なクラブキャブと、用途に応じた3タイプのボディが用意されます。
搭載されるエンジンは、新開発の4N16型クリーンディーゼルエンジン。用途に応じた3種類の出力の異なる仕様が用意されており、高出力仕様では新型ターボチャージャーと新燃焼システムを採用、150kWの最高出力と470N・mの最大トルクを約1,500rpmからフラットに発生し、実用域での応答性に優れたトルクフルな走行が可能です。
また、標準仕様では最高出力135kW・最大トルク430N・mと、最高出力110kW・最大トルク330N・mの2仕様のエンジンを設定し、いずれもタービン容量を可変制御するVGターボチャージャーが組み合わされています。
《画像提供:Response》〈写真提供:三菱自動車〉三菱 トライトン 新型
トランスミッションは、いずれの仕様でも6速ATもしくは6速MTが選択可能です。
さらに、新開発のサスペンションと熟成した4WDシステムにより走行性能を向上。走行中にダイヤル式のセレクターで簡単に4WDモードを変更することが可能で、前40%、後60%に駆動力を配分し、トラクション性能とコーナリング性能を両立するトルク感応式LSDを備えた三菱独自のスーパーセレクト4WD-IIと、イージーセレクト4WDを引き続き搭載しています。
サスペンションはフロントにダブルウィッシュボーン式を踏襲し、信頼性と耐久性を重視しながら新開発。4WD及び2WDのハイライダーのアッパーアーム取り付け部を上方に移動し、ストロークを20mm増やして接地性・乗り心地を向上したハイマウントタイプとしています。リヤサスペンションでは強度を維持しながら軽量化したリーフスプリング式を採用し、大径化されたショックアブソーバーと共に快適な乗り心地を実現しています。
先進安全装備には、三菱自動車セーフティセンシングを搭載。新たに先行車の加速・減速・停止に追従走行し、設定した車間距離を保ちながら走行するレーダークルーズコントロールシステムを追加するほか、衝突被害軽減ブレーキシステム、後側方車両検知警報システム(レーンチェンジアシスト機能付)、後退時交差車両検知警報システムなどを引き続き採用します。
カラーは、新色のヤマブキオレンジメタリックと、輝度感を向上させたブレイドシルバーメタリック、高品質なベーシックカラーとなるホワイトダイヤモンド、ホワイトソリッド、グラファイトグレーメタリック、ジェットブラックマイカの計6種をラインアップしています。
日本での販売価格や、どのような仕様が導入されるかなど、詳細情報は公開されていませんが、現状国内では国産車としてはハイラックスくらいしかなかった1トンピックアップトラック市場に、12年ぶりに参戦してくる新型トライトンだけに、MTの導入などを期待せずにはいられません。
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