「すべて」とは?何をさすのか
ホンダ フリード
何もメルセデス並みの乗り心地でテスタロッサより速く走れて軽自動車並みの燃費と価格のクルマを探すつもりはありませんが、良く三拍子揃った〇〇という言い方がありますが、これを当てはめてみてはどうでしょう。
国内の一般的な消費者がクルマに求める三つの条件をあげると、低燃費、低価格、安全性ということになるでしょうか。そかし、これでは最新の軽自動車で決まりとなってしまい、長距離ドライブでの快適性とか荷物もたくさん積み込めるという要求が満たせません。そこで、経済性、居住&荷室スペース、安全性能、そして走行性能というマルチな性能を持ったクルマと定義することにしました。
日産エクストレイル
日産エクストレイル
日産エクストレイル
6月8日にマイナーチェンジされたエクストレイルは、高速道路同一車線において「自動運転」をかなえてくれる”プロパイロット”を設定して話題を集めています。自動運転レベルとしては「レベル2」と未熟ながらも、運転者支援システムとしては高水準であり、車選びにおいて今、最も重要視されつつある安全性能は十分に備えた車種であることは間違いありません。
また、他の同クラスのSUVと比較してリーズナブルな価格設定であることも見逃せません。高級感では及ばないものの、トヨタのハリアーより約90万円ほど安い設定であり、メーカーオプションの”プロパイロット”約14万円を装備してもまだ割安感があります。また、割安な2.0L車は1.5Lハイブリッド車並みの219万円台、低燃費のハイブリッド車でも258万円台ですからクラス下のC-HRと同価格帯。
居住性能もワイドなボディで十分な広さがありながら、SUV特有の目線の高さで取り回しも良く、長距離ドライブも快適な後席の居住性も十分。エクストレイルには3列シートも用意されており、広いラゲッジルームとしても使えます。ただし、ハイブリッド車は3列シートしか選べないのが残念。
スズキワゴンR
スズキ ワゴンRスティングレー
スズキ ワゴンRスティングレー
軽自動車の欠点であるパワーの無さからくる、長距離ドライブや高速道路のストレスも、スティングレーハイブリッドTなら、ターボエンジンとそれをアシストするモーターの力で解消。もちろんその低燃費性能は28.4㎞/L。最も上級なグレードなので165万円と高めですが、ターボ無しの通常モデルワゴンRなら107万円で、32.4㎞/Lの燃費ですからライフスタイルに合わせて選択す方が良いでしょう。
フルモデルチェンジでプラットフォームが新しくなったワゴンRの室内は、これまで位以上に広がり、功績の居住性も余裕があります。また、2人乗車なら驚くほどの荷物を積むこともできます。
安全性については、2つのセンサーで、前方の歩行者やクルマを検知。コンパクトなシステムを実現し、自動ブレーキ機能や誤発進抑制機能など、6つのサポートが付くデュアルセンサーブレーキサポートをグレードによってメーカーオプション設定しています。唯一残念なのがここで、全機種に設定されないのはきわめて残念。セットで6万円弱なので、標準装備してもいいくらいなのです。
ホンダ フリード
ホンダ フリード
ホンダ フリード
これまで大勢を占めていたミニバンの、あまりに大きなボディに苦労していた主婦層が、このくらいなら血丁度いいと選び始めたのがフリード、そしてトヨタのシエンタからなるコンパクトミニバンです。背は従来のミニバンより低いのにかかわらず、3列シートを設けた広い室内スペースに豊富なシートアレンジで、荷室も広々。1.5Lクラスのエンジンであっても軽くなった車体と、重心の低さで走行性能も十分です。
そして、何よりも普通の乗用車感覚で運転できるので、他の車種から乗り換えても違和感ななく、取り回しにも優れています。1.5Lクラスの割安なグレードから、動力性能と低燃費を備えたハイブリッド車から選べます。
安全性能についても、ホンダの先進運転者支援システムである「ホンダセンシング」と「サイドエアバッグシステム+ サイドカーテンエアバッグシステム」がタイプ別に設定されています。
まとめ
これらを「一台ですべてを賄えるクルマ」としてみましたが、前提としてファミリーユーザー向けとなります。お子さんがいなかったり、一人暮らしの方が求める場合は、条件が他の項目に変わることもあり、異なる車種が浮かび上がるでしょう。例えば経済性という条件のかわりに豪華さを加えたり、あるいは走行性能が最優先になったらどうでしょうか。また、「荷物なんか載せなくてもいい」という方もいるかも。
「一台ですべてを賄えるクルマ」を捜すには、いかに自分にあった条件を備えた車を探すことが重要であり、そのために我慢する部分をいかに最小限にとどめるか、このような事になるのではないでしょうか?