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“モテる”デザインを突き詰めた! トヨタ SAI に迫る

“モテる”デザインを突き詰めた! トヨタ SAI に迫る

SAIはハイブリッド専用のミドルクラスセダンとして09年末に発売されていました。しかし、キャラクター受けがあまり良くなかったことから、販売は低迷。そこでトヨタは2013年9月にマイナーチェンジでコンセプトをガラリと変え、なんと「モテ」る車に変わりました!

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SAI 快適性能・車内空間

知性派からモテ男へ!SAIの転身

SAIはハイブリッドカーのベストセラーモデル『プリウス』より1クラス上にポジショニングされました。

ハイブリッド専用のミドルクラスセダンとして09年末に発売されました。しかし、キャラクター受けがあまり良くなかったことから、販売は低迷しました。

そこでトヨタは2013年9月にマイナーチェンジでコンセプトをガラリと変え、今のSAIが誕生しています。

もともとのSAIは、知性を前面に押し出したキャラクター付けがされていました。

例えば、ボディフォルムはプリウスと同様、空力特性重視の卵型。飾りの少ないプレーンな外観、ボタン類は極力減らし、未来志向のインターフェースを採用していました。

マイナーチェンジ後は、攻撃的なフロントマスク、カラーステッチやソフトパッドを多用したインテリアなどを持っているため、まるで別の車であるかのような印象を受けます。

変わったのは、意匠性だけではありません。

操縦安定性や乗り心地の向上を目的とした車体・シャーシ側の設計変更も大規模。溶接箇所を増やしてボディシェルの強度を上げ、ヤマハ発動機が考案したショックアブゾーバーとストラットタワーバーの機能を併せ持つというイメージの新しい揺動抑制装置「パフォーマンスダンパー」を採用するなど、あまり人気のなかったモデルのテコ入れとしては異例なほどに力が入っています。

そんな歴史のあるSAIについて、まとめてみました。

不謹慎を覚悟で言えば、“SAIを大人がモテるための武器にする”。これが新型SAIの開発にこめた思いです」と開発担当の加藤亨氏は、開発の経緯を説明した。

「格好いいというのはすごく難しいですね。格好いいというのは、すごく幅があると思いますので。やはりお客様の期待を超えるクルマというのを考えていまして。最近出たクラウンもそうなんですけれど、最初に出たときは、“えっ?”って思う。しかし時間がたつとすぐに見慣れてしまう。そういったところで、ちょうどよいところに落とす。開発しているときは、お客様の期待を超える、意外性を目指してやっていました」というのはエクステリアを担当した、トヨタデザイン部主任の久保興介氏だ。

デザイン・ボディーカラー

デザインに関しては人によっても好き嫌いはわかれるものの、マイナーチェンジ後のSAIの売れ行きを見ると、前に比べデザインが評価されているのがわかります。

今回のSAIはずばり、「大人がもてるための武器」をテーマにしたとのことです。「カッコ良いクルマに乗っていればかわいい女の子が見つかる」というのは言い過ぎかもしれませんが、素敵なクルマが欲しくなるのは自然なことですよね。

カラーバリエーションは7色。ホワイトパールクリスタルシャイン、シルバーメタリック、グレーマイカメタリック、ブラック、レッドマイカメタリック、クリアーストリームメタリック、ダークブルーマイカです。

他の多くのトヨタ車と同じく、美しさを保つセルフリストアリングコートを採用しています。そのため、洗車などによる小さなすり傷や何かしらで傷をつけてしまっても、新車時の光沢とカラーを長期にわたり保持してくれますよ。小さなお子さんがいる家庭にはぴったりですね。

インテリア・シート

シート表皮はファブリックになっています。また、どうしても革がいい、という方にはメーカーオプションで本革にすることも可能です。ちなみに232,200円(消費税抜き215,000円)で可能だそうです。

また、運転者にとて一番重要なコックピットですが、SAIでは情報を表示する「ディスプレイゾーン」と、操作系統を集約した「コマンドゾーン」の二つにはっきりと分けることで、運転に集中しやすい環境を整えています。

「ディスプレイゾーン」は、運転中の視線移動を少なくするために、メーターやナビ画面がコックピット上部に配置されています。

そして「コマンドゾーン」においては、運転中の姿勢変化を抑え、同時に確実な操作性を確保するために、ステアリングスイッチに加え、ナビやT-Connectなどの操作が手もとで行えるリモートタッチを採用しています。これはとても使いやすい仕様ですよね。

また、SAIにはトリムなど、インテリアの表面部分の80%くらいに植物由来樹脂(エコプラスチック)が使われ、また床下のアンダーカバーなど見えない部分には再生樹脂(リサイクルプラスラック)が多用されていることを知っていますか。

これらの樹脂は普通のプラスチックに比べて、見栄えや耐久性などの面で劣りがちであったり、コストが高くなりかねなかったりしますが。いろいろな研究開発を進める中で、新品の石油系樹脂と同等かそれ以上の品質や耐久性、コストを実現できたそうです。SAIに乗るだけで、地球にも配慮したドライバーになれます。

SAI 燃費・走行性能

燃費

自然に優しいSAI。それでは燃費はどうなのでしょうか。
アトキンソンサイクルエンジンなどの採用により、SAIはさらなるエンジン効率の進化を図りました。
モーターなども小型・軽量化し、同排気量クラスにおいて圧倒的な低燃費を実現。「平成32年度燃費基準+20%」をクリアしています。

旧型と比較してもその差は明らかです。旧式は燃費が21.0km/Lでしたが、22.4km/Lに向上しています。

走行性能

SAIはシーンに合わせて選べる3つの走行モードがあるのをご存知でしょうか。

①スポーツモード
このモードは、軽いアクセル操作で力強い加速を生み出すモードです。
発進時はもちろん、高速走行の追い越し時などで力を発揮します。ダイレクト感あふれる走りが楽しめます。

②エコドライブモード
このモードは、アクセル操作に対する駆動力を穏やかにすると同時に、冷暖房の効き具合を抑えるなど、環境に配慮した運転をサポートします。

③EVドライブモード
このモードは、モーターのみのEV走行に切り替え、早朝・深夜など静かに走りたいときや、ガレージ内での排出ガスを抑えたいときなどに便利です。

また、SAIの美点として忘れてはいけないのが走行時の「静粛性」です。
パワートレインからのノイズの低さとスムーズさ。もともとSAIのパワートレインは騒音・振動の面では旧型時代から抜きんでていました。特に、数あるトヨタのハイブリッドパワートレインのなかでも不動のナンバーワンで、『クラウン』やレクサス『IS300h』に搭載される最新のものに比べても、なおSAIが優位なほどでした。マイナーチェンジ後の新型ではその静粛性がさらに向上しています。

とりわけタウンスピードではカーオーディオのボリュームをむやみに上なくても、部屋で音楽を聴くことができるくらいの静けさです!
ぜひともこの静粛性を実感していただきたいですね。

運転支援

さらなる乗り心地・操縦安定性の土台となるボディ剛性アップのために、接着剤を併用したボディ溶接採用や、フロント・リヤガラスの接着を強化し、扱いやすくしています。加えて、ギヤのクリアランスを抑え直進時・旋回時の安定性を高い次元で確保することが可能なプレロードディファレンシャルを採用しました。

軽快である一方、プレミアムセダンにふさわしい質感の高い走りを目指しています。

試乗記

それでは、実際に乗ってみたら、どうなのでしょうか。

乗ってみた感想を聞くと、弱点として残っているのは路面のアンジュレーション(うねり)の吸収で、凹凸の幅が大きくなると揺すられ感が強まり、その収束もあまり良くないことがあるそうです。

伸びたサスペンションが縮むさいに、ふわりと受け止めるような動きをもっと良くできれば不正路面の凹凸を舐めるような走りの上質感が出るのに、という部分が惜しいなと思われる点だそうです。
また、高速道路の床板の継ぎ目など大きめのギャップを踏んだりすると、とたんにバタンと低質な衝撃が起きてしまうのも少し気になりますね。

しかしながら、ボディも強化されているとはいえ、もともと1.6トン弱のセダンを作るには少々荷が重いCセグメントのプラットホームを使っていることを思えば及第点かと思います。

旧型とは比べるべくもないし、内外のライバルと比べてもクラス最良ではないですが、アベレージよりはずっといいとのこと。

同じプラットホームを使う兄弟モデルで、SAIに先立って大規模マイナーチェンジが施されたレクサス『HS250h』が、動きのシャープさを出そうとしたためか、揺すられ感や突き上げ感が強めに出ていたのに比べればはるかに好感が持てる、そんな一台だそうです。

SAI 装備・安全性

衝突回避

SAIはSRSエアバッグを採用しています。車両側方からの衝突により強い衝撃を受けた場合に、頭や胸に対する衝撃を緩和します。
また、運転者だけではなく、歩行者の安全にも気を使っているのがSAIの魅力。歩行者傷害軽減ボディは、クルマと歩行者が衝突した際、衝突部位の大半を占めるボディ前面に衝撃吸収構造を施しています。万一の際に、歩行者の頭部や脚部への衝撃の緩和を助けます。

また、アクティブヘッドレスト、前席・後左右席プリテンショナー&フォースリミッター機構付シートベルトで、後方の衝突時の衝撃や、乗員の安全も守っています。

予防安全機能

SAIは予防安全にも余念がありません。危険を察知してくれる、ドライブサポートシステム、プリクラッシュセーフティシステムが守ってくれます。

このシステムは、進路上の障害物などと衝突する可能性が高いと判断した場合、ドライバーに警報ブザーなどで知らせ、ドライバーがブレーキを踏むと、プリクラッシュブレーキアシストが作動し、ブレーキの制動力を高めてくれるというものです。

また、衝突不可避と判断した場合には、プリクラッシュブレーキが作動し、衝突速度を低減、プリクラッシュシートベルトを作動させることにより、プリテンショナーの効果を高め、衝突被害軽減に尽力します。

バリエーション・価格

G“Aパッケージ”、G、S“Cパッケージ”、Sの4グレードがあります。
価格はG“Aパッケージ”が一番高価で4,339,637円。一番お手頃なのがSで3,303,818円となっております。
また、SAIには特別仕様車も!特別仕様車のG“Viola”は、少し大人な雰囲気です。
ベース車両はGで、ボディカラーにも特別設定色スパークリングブラックパールクリスタルシャイン(メーカーオプション)の他に、ブラック、ホワイトパールクリスタルシャイン、レッドマイカメタリックの4色があります。

内装色はブラックでとても男らしくおしゃれで「モテ」を意識されている、そんな印象でした。少しお金に余裕がある方は、特別仕様車がオススメです!

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