準中型免許で運転できる車の範囲
準中型免許で運転できるのは、車両総重量7.5t未満・最大積載量4.5t未満で、乗車定員10人以下の車です。
車両総重量は車の重さに荷物と乗る人の重さを足した合計、最大積載量は積める荷物の重さの上限で、どちらも車検証で確かめられます。
| 免許 | 車両総重量 | 最大積載量 | 乗車定員 | 受けられる人 |
|---|---|---|---|---|
| 普通 | 3.5t未満 | 2t未満 | 10人以下 | 17歳6か月以上(免許交付は18歳から) |
| 準中型 | 7.5t未満 | 4.5t未満 | 10人以下 | 17歳6か月以上(免許交付は18歳から・運転経験不要) |
| 中型 | 11t未満 | 6.5t未満 | 29人以下 | 原則20歳以上で、普通免許などを2年以上 |
| 大型 | 上限なし | 上限なし | 上限なし | 原則21歳以上で、普通免許などを3年以上 |
※その免許で運転できる上限。大型特殊などは別の区分
運転できるかは車両総重量・最大積載量・乗車定員の3つで決まり、3つとも表の上限に収まっていなければなりません。どれか1つでも超えれば上の免許が要り、たとえば乗車定員3人のトラックでも、車両総重量が8tなら中型免許以上が必要です。準中型免許があれば、普通免許の範囲の車も運転できるので、免許を2つ持つ必要はありません。
中型と大型の受験資格は、受験資格特例教習を修了すれば、19歳以上・普通免許などの保有1年以上に引き下げられます。
準中型免許で運転できる車の3つの条件
■準中型免許が新設された背景
準中型免許は、2017年3月12日の道路交通法の改正でできた免許です。それまでの普通免許では車両総重量5t未満まで運転できましたが、保冷設備などを付けた2tトラックは5tを超えることが増え、20歳にならないと取れない中型免許が必要でした。
高校を卒業したばかりの人がトラックの仕事に就けないことが問題になり、18歳から取れる準中型免許が普通と中型の間に加わりました。貨物自動車による交通死亡事故を減らすことも、新設のねらいの1つです。
準中型免許で乗れるトラックと車種の例
いわゆる2tトラックの多くは、準中型免許で運転できます。「2t」「3t」は最大積載量からきた呼び名で、実際に必要な免許を決めるのは、車両総重量と最大積載量の両方です。
| 車 | 車両総重量 | 最大積載量 | 必要な免許 |
|---|---|---|---|
| いすゞ エルフミオ | 3,435kg | 1,300kg | 普通免許(AT限定でも可) |
| いすゞ エルフ スペースキャブ(2TG-NJR88AF) | 4,455kg | 2,000kg | 準中型免許(5t限定でも可) |
日野は2017年、準中型免許で乗れるように車両総重量を7.5t未満に抑えたデュトロの車型を用意しました。
同じ2tトラックでも、荷台の形や装備で車両総重量が変わります。乗る車の車検証で、2つの数字を確かめておきましょう。
■4tトラックに必要な免許の確認方法
4トントラックは、車両総重量が7.5t以上なら準中型免許では運転できず、中型免許以上が要ります。
最大積載量が4.5t未満でも、車両総重量が上限を超えていれば運転できないので、「4t」という呼び名ではなく車検証の数字で判断しましょう。
■マイクロバス・コミューターに必要な免許
乗車定員が11〜29人の車は中型自動車なので、準中型免許では運転できません。ハイエースやキャラバンでも、11人以上乗れるマイクロバスやコミューターには中型免許が要ります。
10人乗りまでの車なら、普通免許か準中型免許かを分けるのは、車両総重量と最大積載量です。
中型免許の取り方は、こちらで詳しく解説しています。
中型免許が必要なのはどんな車?取得の方法や費用・期間まで徹底解説 | カーナリズム
https://matome.response.jp/articles/5102免許の種類の中でも比較的新しいのが平成19年の道路交通法改正時に新設された中型免許です。それ以前に免許を取得した方にはあまり馴染みがないかもしれません。今回は中型免許とはどういった免許なのか、取得の方法や費用などについてもご紹介します。また、同時に平成29年に新設された準中型免許との違いなどについても確認しておきましょう。
普通免許と準中型免許の違い
普通免許と準中型免許の違いは、運転できる重さの上限と、適性試験の視力の基準です。受けられる年齢はどちらも同じで、普通免許を持っていなくても、準中型免許を直接取れます。
| 項目 | 普通免許 | 準中型免許 |
|---|---|---|
| 車両総重量 | 3.5t未満 | 7.5t未満 |
| 最大積載量 | 2t未満 | 4.5t未満 |
| 視力 | 両眼0.7以上、片眼それぞれ0.3以上 | 両眼0.8以上、片眼それぞれ0.5以上 |
| 深視力の検査 | なし | あり |
| 試験を受けられる年齢 | 17歳6か月から(免許証は18歳から) | 17歳6か月から(免許証は18歳から) |
深視力は、奥行きを正しく見分けられるかを調べる検査です。2.5m離れた3本の棒の奥行きのずれを見分け、3回測った平均の誤差が2cm以下なら合格します。
2026年4月1日からは、普通免許と準中型免許の仮免許と本免許の試験を、17歳6か月から受けられるようになりました。免許証を受け取れるのは、18歳になってからです。
■普通免許を取った時期による運転可能な車の違い
同じ普通免許でも、取った時期によって運転できる重さが違います。
| 普通免許を取った日 | いまの免許の扱い | 車両総重量 | 最大積載量 |
|---|---|---|---|
| 2007年6月1日まで | 中型免許(8t限定) | 8t未満 | 5t未満 |
| 2007年6月2日〜2017年3月11日 | 準中型免許(5t限定) | 5t未満 | 3t未満 |
| 2017年3月12日から | 普通免許 | 3.5t未満 | 2t未満 |
2007年6月1日までに取った人なら、準中型の範囲の車はすべて運転してかまいません。準中型5t限定の免許だけを持つ人は2025年末で約1,090万人いて、車両総重量5t未満・最大積載量3t未満に収まる2tトラックなら、この免許でも運転できます。
自分がどれに当たるかは、手元の免許証で確かめましょう。種類の欄に「準中型」があり、条件等の欄に準中型車を5tに限る記載があれば、5t限定の準中型免許です。
消防団の消防ポンプ自動車も、車両総重量が3.5t以上なら、2017年3月12日以降に取った普通免許では運転できません。
準中型5t限定を解除する方法と教習時間
準中型5t限定の免許は、限定を解除すれば、車両総重量7.5t未満・最大積載量4.5t未満まで運転できるようになります。方法は、指定自動車教習所で技能教習を受けて審査に合格するか、運転免許試験場で技能審査を受けるかの2つです。
AT限定の付いていない5t限定なら、教習所の技能教習は最低4時限で済みますが、AT限定も一緒に外してMTの準中型免許にする場合は時限が増えます。
試験場での審査の受け付け方は都道府県で違うので、受ける前にお住まいの都道府県警察で確かめてください。
限定解除の費用と方法は、こちらで詳しく解説しています。
普通AT免許、準中型(5t)限定、中型(8t)の限定解除、費用と方法は? | カーナリズム
https://matome.response.jp/articles/1449限定解除には、教習所に行くか一発試験の2種類の方法があります。本記事では普通AT免許、準中型(5t)限定、中型(8t)限定免許で、教習所と一発試験にかかる時間、費用、必要な手続きなどを比較してご紹介します。
準中型免許の取り方と必要な教習時間
準中型免許を教習所で取る場合、MTの普通免許を持っている人は、最短で技能13時限・学科1時限の教習を受けます。1時限は50分で、免許を持っていない人は技能42時限・学科27時限です。卒業検定に受からなければ補習が入り、そのぶん時限は増えます。
| 取る免許 | いまの免許 | 技能(所内+路上) | 学科 |
|---|---|---|---|
| MT準中型 | なし | 42時限(15+27) | 27時限 |
| AT準中型 | なし | 38時限(15+23) | 27時限 |
| MT準中型 | MTの普通免許 | 13時限(4+9) | 1時限 |
| MT準中型 | AT限定の普通免許 | 17時限(4+13) | 1時限 |
| AT準中型 | AT限定の普通免許 | 13時限(4+9) | 1時限 |
※2026年4月1日の改正後の時限数。MT準中型の免許なしは、当分の間、改正前の41時限で教える教習所もある
技能教習は、教習所の中で基本の操作を練習する第1段階と、路上を走る第2段階に分かれています。普通免許を持っている人も、所内で4〜5時限練習してから路上に出る流れです。
教習所に通わず試験場で直接受ける場合は、仮免許を取り、路上で5日以上練習してから本免許の試験を受けます。合格したら、原則として取得時講習(準中型車講習8時間、普通免許を持っている人は4時間)を受ける決まりです。
初めて免許を取る人は応急救護処置講習も必要ですが、普通免許を持っている人などは受けなくてよい場合もあるので、申し込むときに確かめましょう。
■2026年4月に新設されたAT準中型免許とは
2026年4月1日から、AT車だけを運転できるAT準中型免許が取れるようになりました。AT限定の普通免許を持っている人なら、技能13時限・学科1時限で取れます。
同じ日から、MT準中型の技能試験もAT車で行い、クラッチやギアの操作の項目だけをMTの普通車で確かめる方式に変わりました。
準中型免許の取得費用と試験場の手数料
教習所を卒業して試験場で免許を受け取るときの手数料は、試験手数料1,650円と運転免許証の交付手数料2,350円を合わせた4,000円です。マイナ免許証だけにするなら交付手数料が1,550円で計3,200円、両方を持つなら2,450円で計4,100円になります。
| かかる費用 | 中身 |
|---|---|
| 教習所の料金 | 入学金、技能・学科の教習料、検定料など。教習所や地域、時期で違う |
| 仮免許の手数料 | 仮免許の試験と交付の手数料 |
| 試験場の手数料 | 教習所を卒業した人は、試験手数料と交付手数料で計4,000円(免許証のみ) |
| 追加の費用 | 補習や再検定が必要になったときの料金 |
教習所の料金は、取る免許といま持っている免許、通う教習所で変わります。入校する前に、仮免許の手数料や追加の教習料まで含めた総額を確かめておきましょう。
教習所を通さずに試験場で受ける場合は、本免許の試験手数料3,900円と試験車使用料3,000円のほか、仮免許の試験・交付の手数料、免許の交付手数料、取得時講習の受講料もかかります。手数料は2025年3月24日に改定された額で、受ける前にお住まいの都道府県警察で確かめてください。
教習所の選び方は、こちらで詳しく解説しています。
自動車教習所はどう選ぶ?自分に合った教習所を選ぶためのポイントは? | カーナリズム
https://matome.response.jp/articles/5108自動車を運転するためには運転免許が必要です。免許の取得には一発試験と教習所の利用の2つの方法があります。もちろん、一発試験で合格することができれば、短期間かつ低コストで免許の取得が可能です。しかし、運転経験がある方でも一発試験での合格は難しいとされており、まして初心者の方になると一発で合格するのは至難の業です。そのため、教習所に通って免許を取得するのが一般的となっています。とはいえ、日本全国には自動車教習所がいくつもあります。そのため、どこを選べばいいのかわからないという方も多いかと思います。そこで、今回は自動車教習所の選び方をご紹介します。
準中型免許の初心者マークと初心運転者講習
準中型免許を取ってから1年間は、準中型自動車を運転するときに初心者マークを付けます。普通免許を2年以上持っていた人は、この義務の対象外です。
準中型免許と普通免許を持っていた期間が通算1年に満たない人は、普通自動車を運転するときにも初心者マークを付けなければなりません。
取ってから1年の間に違反や事故の点数が合計3点以上(1回の違反で3点になったときは4点以上)になると、準中型免許でも初心運転者講習の対象になり、受けなかった場合などは再試験を受けることになります。普通免許を2年以上持ってから準中型免許を取った人は、この講習の対象にもなりません。
準中型免許のよくある質問
■準中型免許は難しい?
普通免許より技能の時限が多く、視力の基準も一段厳しいのが準中型免許です。普通免許を持っている人なら技能13時限からなので、深視力の検査に通れるかを先に確かめておけば、入校してから慌てずに済みます。
■準中型免許は18歳未満でも取れる?
2026年4月1日から、17歳6か月で仮免許と本免許の試験を受けられるようになりました。ただし、免許証を受け取れるのは18歳になってからです。
■AT限定の普通免許から準中型免許を取れる?
取れます。教習所なら、MT準中型は技能17時限・学科1時限、AT準中型は技能13時限・学科1時限です。
■準中型免許で普通車や軽自動車も運転できる?
運転できます。準中型免許の範囲には、普通免許で運転できる車も含まれているからです。
■5t限定の準中型免許で2tトラックに乗れる?
車両総重量5t未満・最大積載量3t未満のトラックなら乗れます。いすゞのエルフ スペースキャブ(車両総重量4,455kg・最大積載量2,000kg)はこの範囲に入りますが、保冷車など装備が重く5tを超える車は、限定を解除しないと運転できません。
■準中型免許でトレーラーを牽引できる?
引っ張られる車(トレーラー)の車両総重量が750kg以下なら、牽引免許なしで引けます。750kgを超える車を引くには牽引免許が必要で、引っ張る側の車が準中型免許で運転できる範囲かどうかも確かめましょう。
■準中型免許はどれくらいの人が取っている?
2025年の1年間に準中型免許が新しく交付された件数は62,684件で、準中型の指定自動車教習所を卒業した人は34,194人でした。準中型の免許を持つ人の多くは、2017年3月11日までに普通免許を取った5t限定の人です。
まとめ:準中型免許を取る前に確認したいこと
準中型免許で運転できるかは、車両総重量・最大積載量・乗車定員で決まります。トラックなら車検証の重さを、マイクロバスなどでは乗車定員も確かめましょう。
2017年3月12日以降に取った普通免許は、車両総重量3.5t未満・最大積載量2t未満・乗車定員10人以下までが対象です。この範囲を超えても、車両総重量7.5t未満・最大積載量4.5t未満・乗車定員10人以下に収まれば、準中型免許で運転できます。
MTでもAT限定でも、普通免許を持っていれば、教習所の技能は最短13時限です。2026年4月からはAT準中型免許もでき、AT限定の普通免許のまま準中型免許を取れるようになりました。乗る車の車検証と、自分の免許証の条件欄を見比べるところから始めましょう。


