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準中型免許で乗れる車種は?取得方法や費用を紹介!中型・大型免許で乗れる車も解説!

準中型免許で乗れる車種は?取得方法や費用を紹介!中型・大型免許で乗れる車も解説!

準中型免許は、2017年の改正道路交通法によって新設されました。 準中型免許が新設されたねらいや、準中型免許の取得方法・費用、準中型免許で乗れる代表的な車種などを紹介します。(※この記事の情報は、2022年9月時点のものとなります)

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準中型免許とは?

2017年3月12日の道路交通法改正により、普通自動車免許・中型自動車免許・大型自動車免許に加えて、準中型自動車免許が追加されました。

準中型免許、正式名称は?

準中型免許とは、道路交通法改正前の普通自動車と中型自動車の間に新設された免許です。

18歳以上から取得可能な免許で、車両総重量 7.5トン未満/最大積載量 4.5トン未満の車を運転することができ、正式名称は「準中型自動車第一種運転免許」となります。

準中型免許のねらいとは?

道路交通法案の改正で、準中型免許が新設されたねらいは何なのでしょうか?

ネット通販の利用が一般的になり、物流業界では主流となる2トントラックや3トントラックのドライバー不足が叫ばれています。そのことから、準中型免許が新設されたねらいは、物流業界の若い労働人口不足だといわれています。

 
《表1》2017年3月12日道路交通法改正前
自動車の種類免許の種類車両総重量最大積載量乗車定員受験資格
普通自動車普通免許5.0トン未満3.0トン未満10人以下18歳以上
中型自動車中型免許11.0トン未満6.5トン未満29人以下20歳以上免許期間2年以上
大型自動車大型免許11.0トン以上6.5トン以上30人以上21歳以上免許期間3年以上

表1のように、道路交通法改正前は物流業で主力である2トントラックを運転する場合は中型免許を取得する必要があり、取得するには中型免許の受験資格は20歳以上免許期間2年以上という制限つきでした。

 
《表2》2017年3月12日道路交通法改正後
自動車の種類免許の種類車両総重量最大積載量乗車定員受験資格
普通自動車普通免許3.5トン未満2.0トン未満10人以下18歳以上
準中型自動車準中型免許7.5トン未満4.5トン未満10人以下18歳以上
中型自動車中型免許11.0トン未満6.5トン未満29人以下20歳以上免許期間2年以上
大型自動車大型免許11.0トン以上6.5トン以上30人以上21歳以上免許期間3年以上

しかし表2のように、2017年3月12日道路交通法改正後は、準中型免許が新設されたことで、最大積載量4.5トン未満の自動車を18歳以上であれば運転できるようになりました。

18歳から2トントラックや3トントラックを運転できるようにすることで、人材不足の解消に繋げようというねらいがあります。

準中型免許の新設により、普通免許で運転可能な最大積載量と車両総重量も変更され、普通免許で運転出来る車両総重量が5.0トン未満から3.5トン未満に、最大積載量が3.0トン未満から2.0トン未満になりました。

準中型免許の受験資格

まず、準中型免許を取得するには、下記の条件を満たしている必要があります。この条件を満たしていない場合は、準中型免許の取得はできません。

・18歳以上(終了検定時に18歳であること)
・両眼で0.8以上、片眼で0.5以上、深視力2.5mの距離平均誤差2cm以内(度付きサングラス、カラーコンタクトを除く、眼鏡コンタクトレンズ使用可)
・赤・青・黄色の識別ができること
・車の運転に支障のある身体障害がないこと
・10メートルの距離で90デシベルの警音器の音が聞こえること(補聴器使用可)

他には、法で定められた病気や、アルコール、麻薬や覚醒剤の中毒でないことや、免許の欠格期間中でないことなどの条件があります。

準中型免許の取得方法

次に、準中型免許の取得方法ですが、取得方法が、免許を持っていない方と、すでに普通免許を持っている方で異なるため、見出しを分けて紹介します。

準中型免許 取得の方法《運転免許を所持していない方》

運転免許を持っていない方は、自動車教習所に通ったあと、運転免許センターで試験に合格する必要があります。

具体的な免許取得の流れは下記を参考にしてください。

《指定自動車教習所》
①指定自動車教習所に入校
②適性検査(視力・聴力検査など)
③技能講習と学科講習
④技能終了検定(敷地内での運転試験)・仮免許学科試験
⑤仮免許証交付
⑥技能講習(路上講習)・学科講習
⑦技能卒業試験(路上での運転試験)
     ↓
《運転免許センター》
①適性検査(視力検査など)・学科試験
②準中型自動車免許証交付



令和2年12月1日より、準中型免許の初心者マーク(初心者運転標識)の掲示義務が変更になりました。結論として、準中型免許を取っても、普通免許を取ってからの通算が1年に達しない人は、初心者マークを普通自動車の前後につけて運転しなければなりません。準中型免許をとったからといって、普通自動車を運転する際に初心者マークを貼らなくてもいいとはなりませんので、ご注意ください。

なお、免許を取って1年という期間には、交通違反の処分等で免停になっていた期間は除きますのでご注意ください。つまり、スピード違反等で1ヶ月免停になっていた場合は、1年1ヶ月の間は初心者マークをつけなければなりません。

準中型免許の取得方法《2007年6月2日~2017年3月11日の間に普通免許を取得した方》

2007年6月2日~2017年3月11日の間に普通免許を取得した方は、道路交通法改正後は「5トン限定準中型免許」となり、普通自動車と車両総重量5.0トン未満/最大積載量3.0トン未満の準中型自動車を運転ができ、免許証には「準中型車は準中型(5t)に限る」と記載されます。

準中型免許の対象となる、最大積載量4.5トンまでの車両を運転したい方は、指定自動車教習所で4時間の技能教習を受け技能審査に合格するか、運転免許センターで「限定解除審査」に合格することで、運転可能になります。

準中型免許の取得方法《2007年6月1以前に普通免許を取得した方》

2007年5月31日までに免許を取得した方は、準中型自動車並びに車両総重量8.0トン未満/最大積載量5.0トン未満/乗車定員10人以下の中型自動車を運転することができ、免許証には「中型車は中型車(8t)に限る」と記載されます。そのため、準中型免許で運転できる車両を運転することができます。

準中型免許の教習所通学・合宿、運転免許センターでの受験にかかる費用は?

準中型免許の取得には、自動車教習所の費用と運転免許センターでの受験費用の2つがかかります。

教習所の通学・合宿の費用

教習所に通学または合宿にかかる費用は、地域や繁忙期などの影響を受けやすいため、一概にはいえませんが、いくつかの教習所の費用を参考にした結果、費用相場は下記のようになりました。

《所持免許がない・原付免許のみ所持方の費用相場》
通学の場合:35万円程度~
合宿の場合:28万円程度~

《既に普通自動車免許を所持している方の費用相場》
15万円程度~

運転免許センターでの受験費用

また、準中型免許取得のために指定教習所を卒業、もしくは検査合格証明書を持っている方は、運転免許センターで受験に以下の費用がかかります。

手数料3,600円(受験料1,550円、免許証交付料2,050円)

準中型免許で乗れる車種、トラックは?

準中型免許で、14人乗りのワゴンは運転できる?

準中型免許で乗れるようになるトラックや代表的な車種を紹介します。

《画像提供:Response》《画像:トヨタ自動車》トヨタ ハイエース コミューター DX

日本では、トヨタ ハイエースや日産 キャラバンのボディを延長して、乗車定員を14人まで増やしたモデルがあります。これらの車種は、準中型免許で運転できるのでしょうか?

《画像提供:Response》《写真提供 日産自動車》日産 キャラバン マイクロバス GX(2WD)スーパーロングボディ(ブリリアントシルバー)

結論としては、準中型免許では運転できません。最大積載量などは準中型免許の範囲内に収まりますが、準中型免許で許可される最大乗車定員は10人までなので、準中型免許では運転できません。

乗車定員が11人以上の車を運転するには、中型免許(8t限定解除)か、大型免許が必要となります。

準中型免許で小型トラック(2トン&3トントラック)は運転できる?

《画像提供:Response》《写真提供 いすゞ自動車》いすゞ エルフ

準中型免許では、小型トラック(2トン及び3トントラック)の運転が可能です。

2トン車トラックとは、最大積載量が2.0トン~2.9トンのトラックのことで、通称2トン車。3トントラックとは、最大積載量が3.0トン~3.9トンのトラックのことで、通称3トン車です。

準中型免許で運転できる車両は、最大積載量4.5トン未満/車両総重量7.5トン未満のため、どちらも運転できます。

ただし、荷台にクレーンがついていたりする車は、車両総重量が7.5トンを超えていないかの確認が必要です。

2トン車や3トン車は、小型トラックのボリュームゾーンで、いすゞ エルフや三菱ふそう キャンター、日野 デュトロ、UDトラックス アトラス、トヨタ ダイナなど、多くの車種が販売されています。

準中型免許で中型トラック(4トントラック)は運転できる?

《画像提供:Response》日野レンジャー

結論からいうと、準中型免許で中型トラック(4トントラック)の運転ができるかは、その車種によります。

4トントラックは、最大積載量が4.0トン~4.9トンの4トン台の車の通称です。

準中型免許で運転できる車両は最大積載量4.5トン未満/車両総重量7.5トン未満のため、最大積載量については4.5トン未満であれば問題がありません。

しかし、車両総重量に関しては、多くの4トントラックが車両総重量が7.5トンを超過するため、準中型免許ではほとんどの4トントラックは運転できないと思っていていいでしょう。

上記の理由から、4トントラックを運転したい場合には、中型免許の取得がおすすめです。

中型免許で運転できる車は?

《画像提供:Response》トヨタ コースター(2018年)


では、準中型免許ではなく、中型免許だったらどんな車を運転できるのでしょうか?
まずは、マイクロバスが挙げられます。マイクロバスという言い方は通称で、道路交通法では「小型バス」に分類され、道路交通法で全長8m以下で乗車定員が11以上29人以下と定められています。準中型免許では11人以下だった乗車定員の制限が、29人まで緩和されているのがポイントです。

《画像提供:Response》三菱ふそう 新型ファイター(撮影用特別仕様車)

中型免許を取得すれば、中型トラックが運転可能です。中型トラックは、通称4トントラックともいわれ、最大積載重量が4.5トン以上6.5トン未満のトラックを指します。準中型免許で運転できるのは、最大積載量が4.5トン未満のトラックと定められているので、中型免許では、それよりも大きなトラックを運転できます。

中型免許の取得には、年齢満20歳以上で免許取得から2年以上を経過していることなど、いくつかの条件があります。また、2007年6月2日以前に普通自動車免許を取得した人は、車両総重量8トン以下の車であれば運転可能です。8トン以上11トン未満の車を運転したい場合は、中型8トン限定解除ができます。

大型免許で運転できる車は?

《画像提供:Response》《写真 いすゞ自動車》いすゞ ギガ 新型

一般公道を走る車のなかで、一番大きな車を運転できるのが大型免許です。大型免許を取得すれば、車両総重量11トン以上・最大積載量6.5トン以上、乗車定員30人以上の車を運転できます。

大型トラックや大型バスを運転するには、大型免許が必要です。大型免許を持っていれば、おおよそ、二輪車をのぞいて公道上を走るほとんどの車を運転できます。

《画像提供:Response》《写真提供:三菱ふそうトラック・バス》三菱ふそう エアロクィーン 新型

まとめ

2017年3月から新設された、準中型免許の取得方法や、必要な費用を紹介しました。

準中型免許の取得者が増えれば、物流業界の人手不足への効果が期待されています。準中型免許取得者の増加にも、注目していきたいですね。

大型バスを運転するには大型免許が必要ですが、運賃や貸切料金をもらって大型バスを運転する場合は、大型二種免許が必要です。二種免許は普通免許から大型免許まで設定があり、運賃をもらって車を運転するには、すべて二種免許が必要です。

大型免許・大型二種免許は、普通免許、中型免許を取得してから3年以上経たないと受験資格が与えられません。そのため、大型免許や大型二種免許の最低取得年齢は21歳からとなります。

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