はじめに
ホンダの人気コンパクトカー、フィットですが、スポーツグレードのRSには貴重なMTモデルも用意されています。
今回はフィットの中でも「RS」グレードについて○と×を3点ずつまとめてみました。
ホンダ・フィット
Fitはホンダの登録車のなかで最も小型な乗用車で、日産ノート、トヨタアクア、ヴィッツあたりのコンパクトカーがライバル車になります。
一時期販売が低迷していましたが、昨年6月に「ホンダ センシング」などを搭載してマイナーチェンジ後は好調に売れています。
また不評だったエクステリアもバンパー形状をうまく変更してきてスポーティに仕上げてきたのも好調の要因でしょうね。
自販連発表の2018年3月の乗用車ブランド通称名別順位でも1位のノート、4位のアクアに続く5位をキープ(ホンダ車では1位)しており安定して売れています。
売れ筋はハイブリットモデル
2013年に発売された3代目の現行モデルのフィットは発売当初はガソリンモデルが30%、ハイブリットモデルが70%の受注状況でした。
ちなみにそれぞれのグレード比率は以下に通りです。
「フィット」
グレード 比率
13G・Fパッケージ 45%
13G・Lパッケージ 34%
RS 7%
「フィット ハイブリッド」
グレード 比率
HYBRID・Lパッケージ 43%
HYBRID・Fパッケージ 36%
HYBRID・Sパッケージ 19%
RSは全体の7%とかなり低いですね。
マニュアルモデルはRSの更にその中ですから2~3%といったところでしょうか。
2017年6月のマイナーチェンジ直後は7月9日の時点で約1万3000台の受注中内訳はハイブリッドモデルが54%、ガソリンモデルが46%と結構拮抗しています。
価格的に169万からとなるガソリン車のお買い得から盛り返した感じかもしれません。
またRSの販売比率は不明ですが街中ではあまり見かけないので、あまり変わってないかもしれませんね。
【ホンダ フィット 800km試乗】劇的進化の改良モデルが得たものと、失ったもの…井元康一郎 | レスポンス(Response.jp)
https://response.jp/article/2018/04/26/309067.htmlホンダの主力サブコンパクトカー『フィット』が昨年、マイナーチェンジを受けた。先進安全システム「ホンダセンシング」設定、ボディ補強、ハイブリッドシステム改良など変更幅は大きく、短距離試乗の印象はきわめて良かった。
フィットRSの○
ホンダの最強スポーツグレードといえばTypeRがフラッグシップモデルですが、一般的なスポーツグレードといえば「RS」のネームバリューが高く人気です。
「RS」は初代シビックが活躍して人気になったのち他モデルに展開されるようになりました。
「フィット」のRSは2代目から設定されています。
■○価格設定
フィットRSは通常モデルのフィットと比べて、前後ダンパー、リアスプリングのほか、ステアリングギアボックスの取り付け部の板厚をアップ、ピラー各部やサイドシル、ルーフサイドなどにパッチを追加することでボディ剛性が強化されていたり、ステアリングはベアリングの剛性をアップさせて応答性を向上させています。
胸の空く爽快な走りを求めた高出力型のVTEC機構を搭載。
これに組み合わされる6速MTは、エンジンの魅力を余すところなく味わえるよう、2代目モデルに対して3~5速をローレシオ化し、中高速での加速性能を向上
2017年モデルで新たに施されたボディ補強。
前後ダンパーおよびリアスプリング取り付け部、センターピラー、リアピラー、クオーターピラー、ルーフサイド、サイドシル、ステアリングギアボックス取り付け部の剛性を向上。
見た目も専用のスポーティインテリアやアルミペダル、革巻きステアリングを装備したり、エクステリアでも専用のグリル、バンパー、16インチアルミホイールを装備して、リヤのブレーキも唯一ディスクブレーキが採用されています。
コンパクトボディに、最高出力132PSを発揮する1.5L直噴DOHC i-VTECエンジン、キビキビとした軽快なハンドリングで、ホンダセンシングも標準装備されて205万円の価格はバーゲンプライスに感じます。
ちなみにハイブリットのHYBRID・S Honda SENSINGは220万円です。
■○6速MTモデルの設定
今ではマニュアルモデルを設定しない車種が増えてきていますが、フィットはMTモデルがちゃんと設定されているのは嬉しい限りです。
コンパクトなボディをMTモデルで自在に操る楽しさは魅力たっぷりです
ちなみにホンダではMTモデルはS660と、フィット、シビックのみとなっています。
■○ホンダセンシングはMTモデルもACCでちゃんと追従する
マイナーチェンジ後最新のホンダセンシングが標準装備になったのも嬉しいポイントです。
衝突回避ブレーキなどの安全支援機能に加えてACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)、LKAS(車線維持支援システム)、路外逸脱抑制機能などドライバー支援機能も充実しています。
CVTモデルでACCが動作するのは当然ですが、6MTモデルでもちゃんと機能するのが素敵なポイントです。
こちらの試乗レビューでも追従型ACCが6MTできちんと作動することが書かれています。
【ホンダ フィットRS 試乗】MT車でも追従するACCにびっくり…諸星陽一 | レスポンス(Response.jp)
https://response.jp/article/2017/08/01/298128.htmlマイナーチェンジが行われたホンダ『フィット』は、走りの基本性能をグッとアップしている。その最大の要因となったのは、モノコックの強化。モノコック自体を変更したのではなく、要所要所を強化したことによって、全体の剛性がアップ
フィットRSの×
続いてはフィットRSの×なポイントを3つ挙げてみました。
■×足回りがいまいち
最初の×は足回りについてです。
RSと聞くと、足回りがキチッと固められていて軽快なハンドリングを楽しめるイメージがありますが、こちらの試乗レビューによると、足回りは柔らかめとのことです。
せっかくのRSなら多少乗り心地は悪化してもサスペンション、足回りは固めに仕上げてほしかったなと感じます。
購入層としてもよりスポーティに乗りたいから選ぶという方が多いでしょうから。
【ホンダ フィットRS 試乗】どうせ売れないなら、フリークをうならせる足回りに…井元康一郎 | レスポンス(Response.jp)
https://response.jp/article/2017/09/17/299881.htmlボディ、シャーシ、エンジン等、さまざまな部分に手が入ったことにより、ハイブリッドは期待値を大幅に上回る進化ぶりを見せた。それに対し、期待値を下回っていたのは1.5リットル自然吸気エンジンを搭載するRSだった。
■×RSは価格がMTでもATでも同じ
2点目の×はRSは価格がMTでもATでも同じという点です。
一般的にコストの面でATの方が複雑になるので価格的にATモデルのほうが高くなるのが普通ですが、フィットRSはMTとATの価格設定が同じです。
5万~10万くらいは安くできるのではないかなとは思いますが、台数がでないので難しいのかもしれませんね。
■×ハイブリットRSがない
ハイブリットSは用意されていますが、2台目フィットの前モデルに設定されていた「フィット・ハイブリットRS」が無くなったのは残念な点です。
あくまでハイブリッドモデルは燃費効率を追求ということでスポーツ性と相反する点でホンダとしても悩んでなくしたのかもしれませんね。
あまり売れなかったという理由もあると思いますが、ハイブリットなスポーツモデルをMTで乗りたいという方にとっては選択肢が無くなってしまったのは残念ではあります。
【ホンダ フィットハイブリッドRS 試乗】気持ち良い加速と軽快なフットワーク…松下宏 | レスポンス(Response.jp)
https://response.jp/article/2012/08/10/179552.htmlホンダのヒットモデルである『フィット』に、「ハイブリッドRS」が追加設定された。
さいごに
フィットはハイブリットモデルも魅力ですが、走り好きな方には是非フィットRSも選択肢に入れて欲しい一台だと思います。
フィットRSについて○と×を3つずつ挙げましたが、走りのホンダとって小型でキビキビ走れるフィットRSかつ更にMTモデルは貴重なモデルだと思います。
足回りについてはホンダディーラーでも装着できる無限のRS専用チューニングのスポーツサスペンション「Sports Suspension for RS」をつければ解決できると思います。
RSではオレンジがデザインアクセント使われていて、内装ではインパネやステッチ、フロアマットのフチなどに挿し色として使われています。
個人的にはボディカラーもスポーティなRSにはオレンジが似合うと思います。
ということで「フィットRS」のマニュアルトランスミッション車に無限サスペンションを装着したサンセットオレンジの「フィットRS」がおすすめしたい一台ですね。