テスラに搭載「HEPA (ヘパ)フィルトレーションシステム」
米国のEVメーカー テスラは、花粉、バクテリア、汚染物が車内に潜入する前に外気から取り除き、これらの微粒子を完全に消去する事ができる空気清浄システム「HEPA(ヘパ)フィルトレーションシステム」を開発しました。
これは、病院や宇宙産業などで使われている空気濾過システムにヒントを得て開発をされた空気清浄システムで「テスラ モデルX」「テスラ モデルS」にオプションとして搭載されています。
テスラ モデルX
この空気清浄システムはラッシュアワーのカリフォルニア高速道路、悪臭を放つ低湿地、ごみの埋立て地、カリフォルニア中央盆地の牛の牧場、中国の大都市などの現実世界の環境でテストされ、テスラ社によると「標準的な自動車用フィルターより数百倍も効果があり、外で何が起こっていようと、ドライバーや同乗者に極限までフィルターされた空気を提供出来る」との事です。
生物兵器防衛モード
この空気清浄システムには、「生物兵器防衛モード」が備えられています。
大きなバブル内に『モデルX』を置いたテストでは、2分も経過しないうちに、HEPAフィルトレーションシステムが車内の空気を洗浄、汚染レベルを極度に危険な1000マイクロg/m3 (PM2.5の汚染で話題となった北京の年間平均値が56μg/m3)から、使用した機器に探知されないほど低いレベル(ノイズ フロア以下)に下げました。
またさらに数分後にはクルマの外気のPM2.5レベルまでも40%低減させることができたそうです。
テスラは、「生物兵器防衛モードは、単なる宣伝文句ではない。実際に機能して、車内で軍事レベルの生物兵器による攻撃を文字通り避けることができる」と、自信を示しています。
花粉対策にも、体験した人の感想は
この生物兵器防衛モードはエアコン操作画面から「生物兵器防衛モード(BIOWEAPON DEFENCE MODE)」ボタンを押すことで作動し、エアコンをMAXにした時のようにゴーッと排気あるいは吸気が始まります。
中央緑の「バイオハザードマーク」ボタンで起動
実際に、花粉症に悩むテスラ関係者がこの生物兵器防衛モードを試した所、数分で症状がスッキリして快適なドライブができたそうです。
バイオテロに遭遇してもテスラ車の中にいればガスマスクも要りません、というわけだから花粉症の症状軽減など朝飯前、というところかもしれません。
利用するためには?
テスラモデルSは865万円(60グレード)から、モデルXは1115万円から(日本未発売)で、ヘパを装備するには43万2000円の「プレミアム アップグレード パッケージ」を購入することが必要となります。
また、作動させるとバッテリーを消費するためバッテリー残量には注意が必要との声もあります。