コーナーポールとは?
コーナーポールというのは、運転手から死角となる前方部との距離感を掴むために、運転席の逆側の車の前方に着ける部品のことです。 最近の車は、外が見られるカメラや何かが車に接近すると警報音がセンサーによって出るものなどが増えてきているため、あまりコーナーポールを目にしなくなってきていますが、それらの機能がない車にとっては、車を停めたり、狭いところの走行などをサポートする重要なパーツと言えます。 特に、長いフロントノーズのセダンやスポーツカーなど、運転席と前方との距離が離れれば離れるほど効果が期待できるでしょう。
コーナーポールの純正品の取り付け方とは?
純正品のコーナーポールを取り付けたいと考えている方もいらっしゃるかと思いますが、コーナーポールの純正品はどのように取り付けるといいのでしょうか?
コーナーポールの純正品のほとんどは、ディーラーオプションになっており、取り付ける際はバンパーを外して着けるために穴を開ける必要があります。
タイプとしては、伸縮が電動式になっていたり、スモールランプと一緒に光ったりするものなどがあるため、電気に関する工具と知識が必要です。
1万円~2万円程度の価格ですが、造りはしっかりしているため車にフィットします。
コーナーポールが両面テープを使って貼り付けるものの場合は取り外しが容易ですが、コーナーポールの純正品は取り外した跡に穴が残るので、バンパーの穴をパテで埋めて、塗装しないといけません。
補修したことがあれば容易ですが、業者に頼んだ場合は費用が1万円~2万円くらいかかります。
コーナーポールの取り外しはできるか?
コーナーポールの取り外しはできますが、取り付け時に車体に穴が空くため、修復時に穴を埋める必要があります。
穴を埋める技術を持っている方であればきれいに元のようになりますが、実際には作業をいくつも行うため素人では難しいかもしれません。
そのため、ディーラーや板金屋に頼むと問題ありませんが、後からご紹介するようにやはり費用がかかります。
車のコーナーポールを取り外しする場合は、主として穴を埋める方法とバンパーを換える方法があり、大きな穴であればバンパーを換える必要があり、小さな穴であれば埋めるのみで対応できるでしょう。
また、コーナーポールを取り外しするのみでも有料になる場合があるため、慎重に進める必要があります。
ここでは、コーナーポールを取り外しする際のディーラーの工料と板金屋の工料についてご紹介します。
■ディーラーの工料
コーナーポールの取り外しを頼むと、5cm以上の穴については、バンパーを換える必要も出てきます。
バンパーを換える場合は、約10万円程度の費用がかかります。
一方、コーナーポールを取り外して、穴を埋めて塗装する場合は、5万円~6万円くらいの費用になるでしょう。
ディーラーに頼むと、仕上げがきれいになりますが、工料がかかることを考慮すれば安易に頼めないかもしれません。
■板金屋の工料
コーナーポールを板金屋で取り外しする場合は、取り外しと穴埋めがそれぞれ約2000円ずつかかり、塗装が約5000円~約50000円かかります。 塗装は、車種やカラーなどによって費用が違ってきますが、板金屋の場合だと30000円くらいは最低でも見積もっておきましょう。
■取り外しは自分でもできるか?
自分でも5000円くらいでコーナーポールの取り外しはできますが、ディーラーなどのようにきれいに仕上げるのは難しいのが実情です。 修理屋で仕事をしていた場合はできるかもしれませんが、道具や材料などがないと素人と同じようになります。 なお、自分で取り外しした場合は、穴をパテで埋めてからタッチペンで補修しますが、穴が5mmくらいであれば自分でもできるかもしれません。
コーナーポールが折れた場合はどうすればいいか?
結論からお伝えすると、コーナーポールが折れたり腐ってしまった場合、元通りにすることはできません。
コーナーポールは追加パーツという扱いでカーショップに販売されており、5000円程度で入手できるでしょう。
コーナーポールそのものは、アンテナのように伸縮するものであり、フレキシブルシャフトという中で、引いたり押したりして伸縮させるようになっており、伸びが最大になった場合は、アンテナの伸縮タイプのように、それ以上伸びないように元の箇所で引っ掛かって止まります。
あるいは、コーナーポールが古くなって腐って折れることもあるかもしれないし、ストッパーになっている箇所が腐って止まらなくて抜けることもあるでしょう。
腐っていた箇所がたまたま弱くなっていたので、伸ばす際に勢いよく引っ張ると飛び出すこともあり、この箇所はよく雨水などが侵入することから場合によっては腐るようになります。
コーナーポールはどうして少なくなったか?
コーナーポールは車の左前方にありますが、あまり最近は目にしません。 では、実際にはコーナーポールはどのようになっているのでしょうか?
■長年使った方は着けている
車のコーナーポールは、車の前方の感じを掴むためにサポートをするものですが、あまり最近は目にしなくなったような印象です。
しかし、例えば、ホンダの「フィット」という小型乗用車はマイナーチェンジを2017年6月に行ったにも関わらず、純正品としてコーナーポールがラインアップされています。
では、どのような方が現在はコーナーポールを着けているのでしょうか?
コーナーポールは、左前方の運転席からあまり見えない距離感を助けるものであるため、あまり運転が得意でなく、運転をより確実に行いたいと考えている方、道路や駐車場が広くないなど、使い勝手が実際に必要な方が着けています。
また、長年コーナーポールを着けている方が、車を買い替えする際に再度着けることも多いですが、その数は年々減少し、ホンダの「フィット」全体では、3%くらいの装着率になっています。
やはり、コーナーポールを着ける方は少なくなってきているのでしょう。
■装着率は車種によって違っている
では、どのような車種でコーナーポールは着けられているのでしょうか?
セダンの装着率が最も高く、軽自動車は装着率が低くなっています。
やはり、軽自動車の場合は、小さいため左前方がよく見えるのでしょう。
また、車種によって装着率は違っていますが、「サイドビューサポートミラー」などのメーカーオプションや、「コーナーカメラ」などのディーラーオプションは、コーナーポールがこれまで果たしてきた役目の代わりになるものが登場してきているためと考えられます。
では、現在、ホンダの車で、コーナーポールを純正品としてラインアップしているのはどのような車種があるのでしょうか?
コーナーポールを現在ラインアップしているのは、SUVの「ヴェゼル」、セダンの「グレイス」「アコード」、ミニバンの「ジェイド」「オデッセイ」「ステップワゴン」、軽自動車の「N-ONE」「N-WGN」「N-BOX」シリーズ、コンパクトの「フィット」などです。
なお、コーナーポールを取り扱っているホンダアクセスでは、従来より数がやはり少なくなっているようです。
では、コーナーポールは全体的な傾向はどのようになっているのでしょうか?
全国自動車用品工業会という車用品の業界団体によれば、新しい車を購入する際に、10年以上以前はディーラーオプションとしてコーナーポールがありましたが、ほとんど最近は目にしないということで、古いタイプの「クラウン」や「ベンツ」などは現在でも着けているのではないかということです。
まとめ
コーナーポールは、夜に光ったり、伸縮したりするものもあり、メーカーによっては「フェンダーランプ」というように呼ばれることも多いようです。
コーナーポールは、純正品のアクセサリーとして着けたり、後から純正品でないものを着けたりすることもできますが、いずれにしても技術の進歩により、数は少なくなってきています。
しかしながら、それでもすべての車に自動探知機能があるわけではないことから、そのような車では歩行者との接触防止や狭い道の通行時にはまだまだ活躍する機会が多くあります。
自分の責任で誰かを傷つけてしまったり、事故を起こして車に傷をつけてしまうその前に、是非一度コーナーポールの導入を検討してみてください。