ハブベアリングって何?
そもそもベアリングとは、機械や機械の部品などを、動かすときに発生する熱や摩擦などベアリングを介して軽減するための重要な部品です。自動車のさまざまな部品に組み込まれていて、機械の回転部分には欠かせないものとなります。
しかし、殆ど稼働している状態のベアリングをみることはありません。ですので異常を目視で発見することはごくごく希です、目で確認出来る時には殆どもう交換が必要な状態でしょう。
例えば車のベアリングの異常は、殆どハンドルを握ったとき感じる感覚と、耳で聞こえる音が一番大きな要素になります。普段からご自身の車の音や感覚を大事にする事を習慣づけましょう。それがベアリングの異常を発見する、最も効果的な手段なのです。
ベアリングについては、理解できたのではないでしょうか。それでは、「ハブベアリング」って何なのか見ていきましょう。
車にタイヤを(厳密にはホイール)を装着する金属部分をハブと呼ぶのですが、そのハブにベアリングを使用するから「ハブベアリング」といいます。タイヤの回転に伴いこのベアリングが回転するのです。
また、エンジンのクランクにベアリングを使用すると「クランクベアリング」といいます。特別なものではないのですが、形や強度など「そこに合ったものを使用している」だけなのです。
そのため、純正より強度が高いベアリングや精度が高いベアリングにするのも、チューニングの手段としてあります。
■ハブベアリングが使われている箇所
車には数多くの部品が使われておりますが、ハブベアリングもその部品の中の一つですが、特に消耗品として重要な役割を果たしております。
最近ではステアリングに組み込まれて、業界では少し話題になりました。しかしながらやはり、ハブベアリングと言えば車輪(足回り)の部品を指す場合が一般的です。
ハンドルのガタつきの症状ってなんだ!? ハブベアリング基礎知己
ブレーキを踏み込んだ際に、フロントから"ガタガタ"とか”ギーギー”などの異音が聞えて来るようなら、ハブベアリングのガタつきが起こっている可能性があります。
放置してはいけません、明らかに異常があるのに走り続けた結果、車輪(タイヤ&ホイール)が外れてしまう事もあるからです。
ハブベアリングの交換が必要な段階がきますと、走行スピードが上がれば上がるほど異音が大きくなってきます、前輪であればハンドルを切ると音が変わります。少しでも気になれば、走行中ウインドウを開けて音を聞いてみるなどすると分かるかもしれません。
点検も勿論運転の一部です、そしてこまめな日常点検こそが、最もご自身の車を長く最善の状態で維持することに繋がります。
車は万が一にも不具合が生ずれば、それは重大な結果に繋がってしまう可能性が高い乗り物です。どうか小さな事でも普段と違う何かに気がついたときには、少しくらい大げさに物事を考えましょう。
異常と感じたならばご自身で判然せずに、プロの手で確認して頂きましょう、それが安心というものに繋がってくると思います。
■ハブベアリングの摩擦
特に車高を調整して車高を低くしている車は、このハブベアリングが何もしていないノーマル状態の車より、摩耗しやすいのはよく聞く話です。これは車高を低くすることにより、キャンパー角が大きくなりハブベアリングに過度な負担をかけるからです。
余談ですがドリフト車などや、鬼キャンと呼ばれるハの字型にタイヤを装着している車は、本当にすぐにこのハブベアリングが摩耗してしまい、何か嫌な音がしてきます。この様な車の運転や、ご乗車をなさっている方はご注意ください。
■ハブベアリングのガタつきはなぜ起こる?グリスとは?
ハブベアリングに限らず、ベアリングとは消耗部品のため摩耗する事は宿命といえます。どんなに大切にいたわりながら車の運転をしているとしても、摩耗はするのです。大事な事は異音がした際には早急に点検を受ける事が重要です。
ハブベアリングの取り付けられている箇所には本来、とても粘度が高いグリスが塗布されていますが、このグリスが切れて来ても異音はしますし、ハブベアリングもすり減っていきます。
なかなかこの部分のグリスアップは素人では難しいですが、せめて愛車の異音には敏感になりましょう。結果的にそれが安全運転にも繋がりますし、無駄な出費も抑えられます。
気になる、ハブベアリングの交換費用(工賃)
ハブベアリングの交換費用(工賃)は下記となっています。
・自動車整備工場の場合一般的に 一輪につき15,000円~20,000円程度
・自動車ディーラーの場合は一輪につき15,000円~30,000円程度
これが一般的な部品代込みの工賃ですが、ハブベアリングが一か所に2つついている場合や、ハブと一体化しているなどの場合はさらに工賃は高くなると思われます。
なんにせよ、おかしいなと思ったらすぐに修理工場やディーラーに相談為さる事をお勧めします。まあよいだろうとかまだ大丈夫は、後に重大な問題を残すことになりかねません。異常に気がついたときは、その時点で危険な状態だということをしっかり自覚して下さい。
何があっても万が一は起こってはならないのです。一昔前によく耳にした「車は走る凶器である」と、それは今でもどんなに機器が部品の性能が上がっても変わることはありません。
扱い方・使い方を間違えれば間違いなく、車は走る凶器なのは今も昔も変わりないことを十分にご理解下さい。
ハブベアリングの異常を確認するには
少し面倒ではありますが、ハブベアリングの異常を確認する方法はありますが少し手間はかかります。
・まず確認したい方のタイヤをジャッキでアップします。
・ジャッキアップされたタイヤを縦方向に上下させます。
・この時手で上下させたくらいで、タイヤが上下に動くようだとベアリングが摩耗している可能性が大きいです。この場合、すぐに修理工場・ディーラーの相談に行きましょう。
そうは言いましても、そんなに毎週とか毎日行う必要はないかと思います。上の方法で異常が見つかったならば、実はその前からかなりの確率で異常な音がタイヤ辺りから走行中にしていたはずです。
毎日乗る車ならきっと気づくものですので、車の走行中の音には注意を払いましょう。
ハブベアリングに寿命はあるの?
寿命は勿論あります、一般的には約10万キロ などと言われていますが、これは個人の運転の仕方や、住んでいる地域の道路事情などによって変わってくるものです。
普通は3年もしくは2年の車検の際に点検して頂ける箇所なので、特段何かを毎日しなければならないといった部品ではないのですが、走行するには重要なパーツで有る事は間違いなので車の異音などには、普段から気にするようにしましょう。
自分でハブベアリングを交換したい!
自分の車は自分で修理交換や維持したいというお気持ちは理解できますが、結論から申しますとお勧めはしません。
ハブベアリングに限らず、車の修理には思いのほか専用工具が必要になることが多く、また専用工具は非常に高価な物であります。ハブベアリングの交換にも圧入工具などが必要になります。この工具の扱い方すらわからないというのが現状ではないでしょうか。
足回り・エンジン部分には手を付けない、これが車のDIYの基本です。
足回りは、例えばショックアブソーバーやバネ部分の交換なども、ハブベアリングと同じで専用工具が複数必要になってくるばかりか、一番に安全に直結する事態に陥る可能性が出てくるので、DIYでやれば出来るなどとはお考えにならないほうが無難です。
足回りとはブレーキに影響が大きく出る部分だという事をご理解下さい。
バイク、自転車のハブベアリングはどうなっている?
バイクや自転車にもハブベアリングはもちろんあります。ハブベアリングの交換をすると、車輪の回転が軽くなったと感じることが出来ます。
自転車の場合、構造がシンプルで、何より車両重量が軽いので、自分でハブベアリングの清掃&交換までする人もいます。
バイク(オートバイ)の場合はやはりショップにお願いすることをお勧めします。 これは車と同じ考え=「オートバイは立派な工業製品」であり「精密部品の構成で出来上がったもの」だからです。
したがって安易に修理・分解などの作業は厳に慎むべきことだと思います。
ベアリングで共通していること
車には、ベアリングが使われていますが、その殆どは普段目にするところ以外で使用される場合が多いものです。共通していえることはベアリングの異常には必ず音が伴うという事です。エンジン内部のベアリングの異常があれば何かしら「カシャカシャ音」がするのです。
まとめ
ベアリングの抵抗値は通常はかなり少ないものです。しかし抵抗がある事には違いません。こういった小さな積み重ねが、少なからず燃費にも影響を出すため、普段から車の異音には耳を傾けるようにしましょう。
車は日常的に使うものであり、長く継続して乗るためにも普段からの日常点検は大事なことなのです。少しでも何か異常な音を感知した時には面倒がらずに注意ぶかく観察し、早めの対処をしましょう。
気になることは後回しにしないことが、被害を最小限にとどめることがありますので、音には大げさなくらい敏感な方が丁度いいかもしれませんね。
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■ハブベアリングは自分で交換できる?
結論から申しますとお勧めはしません。ハブベアリングに限らず、車の修理には思いのほか専用工具が必要になることが多く、また専用工具は非常に高価なのと、安全に直結する事態に陥る可能性が出てくるので、DIYでやれば出来るなどとはお考えにならないほうが無難です。
■ハブベアリングの寿命は?
一般的には約10万キロ程度といわれますが、個人の運転の仕方や、お住まいの地域の道路事情などによっても変わってきます。車検の際に点検する箇所なので、普段から何かをしなければならないという部品ではありませんが、異音などには、気にしておくようにしましょう。