ホンダ フィットとは?
左 3代目フィット 右 4代目フィット
ホンダ フィットは、2001年に登場して以来、コンパクトカーという競争の激しい同カテゴリーの中で高い人気を誇っています。まず、初代~3代目までのモデルの燃費・維持費についてみていきましょう。
■初代 フィット(2001年~2007年) GD1/2/3/4型
ホンダ フィット
初代 フィットは、2001年に5ナンバーサイズの5ドアコンパクトハッチバックボディとして登場しました。
初代 フィットのキャッチコピー「フィットする気持ちよさ、広がる」に相応する広い室内と優れた燃費効率1.3Lエンジンとパワフルな出力特性を誇っています。
2種類のエンジンとFF、フルタイム4WDからラインナップされており、「センタータンクレイアウト(前席下に燃料タンクを配置する)」を採用しています。
グローバル・スモールプラットフォームで優れたスペース効率にし、コンパクトなボディサイズから想像できない室内空間を実現しました。
フィット1.5W(2006年7月モデル)のスペック
ボディサイズ:全長3,845㎜×全幅1,675㎜×全高1,525㎜
室内サイズ:室内長1,835㎜×室内幅1,385㎜×室内高1,280㎜
エンジンタイプ:L15A型、1.5L直列4気筒SOHC
最高出力:110pc(81kW)/5800rpm
最大トルク:14.6kg・m(143N・m)/4800rpm
排気量:1,496㏄
タイヤサイズ:(前)175/65R14 82S(後)175/65R14 82S
10・15モード燃費:19.4㎞/L
車両重量:1,000kg
価格:1,501,500円
乗車人数:5名
フィット1.5Wは、座り心地のいい上質なダブルラッセル/スウェード調プリントトリコットシートを備えています。
また、パワフルな1.5LのエンジンとホンダマルチマチックS(パドルシフト7スピードモード付)CVTによって、高い燃費と爽快といえる運動性能を実現しているモデルで、人気があるグレードです。
また、フィット1.5Wは、下記の装備を備えている上級グレードといえます。
・イモビライザー
・スマートキー
・フルオートエアコン
・フルオートエアコン
・本革巻きステアリングホイール
・親水/ヒーテッドドアミラー
・撥水フロントウインドウガラス
・リアディスクグレーキ
■2代目 フィット(2007年~2013年) GE6/7/8/9型
2代目 フィットは、初代 フィットをさらに磨きをかけた「マン・マキシム/メカ・ミニアム」をコンセプトに開発したモデルです。
初代 フィットよりもボディサイズはひと回り大きく、センタータンクレイアウトを引き継いで、優れたパケージングとなっています。
ボンネットフードやサイドラインが立体的になったことや、フロントピラーがより前寄りになり、フィットの高級感がより増しているといます。
搭載しているエンジンは、1.3Lと1.5Lの「i-VTECエンジン」を搭載することで、大幅に性能を向上しています。
経済性に優れている軽快な走りを実現する1.3Lのエンジンと、ゆとりがある走行性能の1.5Lのエンジンの2種類、そしてFFとフルタイム4WDをラインナップしています。
フィットRS(2012年5月モデル)のスペック
ボディサイズ:全長3,915㎜×全幅1,695㎜×全高1,525㎜
室内サイズ:室内長1,825㎜×室内幅1,415㎜×室内1,290㎜
エンジンタイプ:L15A型 1.5L 直列4気筒SOHC
最高出力:120ps(88kW)/6,600rpm
最大トルク:14.8kg・m(145N・m)/4800rpm
排気量:1,496㏄
タイヤサイズ:(前)185/55R16 83V(後)185/55R16 83V
JC08モード燃費:16.2㎞/L
車両重量:1,060kg
価格:1,740,000円
乗車人数:5名
フィットRSは、2代目から追加されたグレードとなります。当初は搭載するトランスミッションが5MTだったのですが、2010年10月のマイナーチェンジでは、6MTを搭載して話題となりました。人気のボディカラーである「サンセットオレンジ」を専用色として用意しています。
フィットRSは、ハードな専用サスペンションと、16インチ偏平タイヤ、ボディ剛性の強化、エアロパーツ、スポーツペダル、専用エンブレム、専用スポーティマフラーなどを備えて、ダイレクトで爽快な走行フィールとスポーティといえるサウンドを実現した走りを堪能することができます。
フィットRSの人気のオプションは下記となります。
・スポーツシート
・本革巻きステアリングホイール
・サイドエアバッグシステム
・サイドカーテンエアバッグシステム
・ステップガーニッシュ
・インターナビ対応ナビゲーションシステム
・センサー(フロント/リアコーナー&バック)
■3代目 フィット(2013年~) GK3/4/5/6型
3代目 フィットは、初代から続いている「センタータンクレイアウト」の採用や、走行性能・スペースユーティリティにこだわったスモールカーコンセプトを継承し、ボディデザインとエンジンを新たに2013年9月に登場しました。
高次元で運転する楽しさや環境性能を可能にし、高い燃費性能を実現する新世代技術を投入し、全パワートレインを刷新しました。
エンジンは、従来モデル同様に1.3Lと1.5Lがあり、DOHC化したことで走行性能と燃費向上をしています。1.3L 直列4気筒DOHCアトキンソンサイクル i-VTECエンジンは、ワイドレンジ化を図ったCVTにより、燃費が26.0㎞/Lというトップクラスの低燃費となっています。
さらに、1.5L 直噴型直列4気筒DOHC i-VTECエンジンは、上質でありながらパワフルな走行フィールと燃費性能が高いのが特徴となっています。
3代目 フィットも先代同様、FFとフルタイム4WDが選べ、大型シートを採用したことや、高い走行性能によって高い人気を誇りました。
フィット15XL(2015年9月モデル)のスペック
ボディサイズ:全長3,955㎜×全幅1,695㎜×全高1,525㎜
室内サイズ:室内長1,935㎜×室内幅1,450㎜×室内1,280㎜
エンジンタイプ:L15B型 1.5L 直列4気筒SOHC
最高出力:132ps(97kW)/6,600rpm
最大トルク:15.8kg・m(155N・m)/4600rpm
排気量:1,496㏄
タイヤサイズ:(前)185/60R15 84V(後)185/60R15 84V
JC08モード燃費:21.8㎞/L
車両重量:1,060kg
価格:1,749,000円
乗車人数:5名
フィット15XLは、下記の快適装備を備えている上級グレードとなります。
・シートヒーター機能付フロントシート
・コンビシート(プライムスムース×ファブリック)&専用インテリア
・ナビ装着用スペシャルパッケージ(リアワイドカメラ、照明付オーディオリモートコントロールスイッチ、デジタルTV用プリントアンテナ、専用ワイヤーハーネス+4スピーカー)
・コンフィートビューパッケージ(親水/ヒーテッドドアミラー、フロントドア撥水ガラス、熱線入りフロントウインドウ)
新開発のパワーがありながら、燃費性能に優れている直噴型エンジンはしっかりとした乗り心地が特徴で、快適で疲れにくいシートは、揺れの少ない走行フィールと居住性が良いことが特徴です。
3代目 フィットの人気のオプションは下記となります。
・15インチアルミホイール(15×6J)
・ロアガーニッシュフロント
・ロアサイドガーニッシュ
・ロアガーニッシュリア
・インターナビ対応ナビゲーションシステム
・サスペンション
・サイドステップガーニッシュ
・オートデイナイトミラー
新型フィット登場!
4代目フィット
■シンプルで好感の持てるデザイン
ホンダ フィット 新型「HOME」
すでに、2月14日に発売されることが発表される4代目となる新型フィットは、「親しみのわく“柴犬”のような存在」を意識したという、これまでのスポーティーさとは真逆のしたしみやすいデザインとなっています。
また、広いグラスエリアはファミリーカーとして好感が持てて、てっ背伸びして高級感を出さないコンパクトカーとしての潔さも特徴です。
フラットで何もないインパネ上面は、細いピラーとともにまったく気にならず、視野角90度のパノラマ視界を生み出している。
そして、シートは前後席ともにクッションの厚みを増やすなどし、面で支える方式に一新され、ゆったりとした姿勢が取れて乗り心地も向上しています。
■新型フィットに搭載する”小型車初のi-MMD"
SPORT HYBRID i-MMD
ホンダのハイブリッドでは、SPORT HYBRID i-MMD(2モーターハイブリッドシステム)を小型車向けに開発し、次期フィットに搭載します。
i-MMDは、2モーター方式であるため、発電とモーター駆動を同時に行えることができることがメリットとしてあります。高速巡行時を除いて、エンジンは1個のモーターを使用して発電を行って、もう一つのモーターが駆動を担当します。
これにより、エンジンは発電に専念できるため、i-MMDなど従来のハイブリッドのように、走行速度によってエンジンの回転数を上下させる必要がないのです。そのため、常に効率の優れた回転域で回すことができます。
低速走行の際は、走行に必要とされる以上の発電をすることもありますが、このときには余剰な電力をリチウムイオン電池に蓄えます。そうなれば、エンジンを停止させた状態で走行距離も長くなるのです。
そのほか、1.3Lのガソリンエンジンもラインナップされます。
■新型フィットのラインナップ
新型フィットでは、これまでのグレード構成とは異なり、ユーザーのライフスタイルおよびライフステージに合わせて選択でき、BASIC(ベーシック)/HOME(ホーム)/NESS(ネス)/CROSSTAR(クロスター)/LUXE(リュクス)という5仕様を設定し、多様なユーザー志向に対応しています。
ホンダ フィットの系譜 ~フィットハイブリッド・フィットシャトル~
ホンダ フィットはもともと、ホンダ シティから始まる系譜で、2001年にホンダ ロゴの後継機として登場したコンパクトカーということをご存知でしょうか。
ホンダ フィットは、コンパクトカーの同カテゴリーの中では、ベンチマークにされるほどのクオリティで、ホンダの救世主といえるほどのベストセラーモデルです。
ホンダ フィットを一言でいってしまえば、ハッチバックの車に高いスポーツ性能を持たせたモデルのことをいいます。
ホンダ フィットの魅力は、低燃費や広い車内空間などさまざまあります。これから、フィットの系譜といえる「フィット ハイブリッド」と「フィット シャトル」について見ていきましょう。
■フィット ハイブリッドモデルの追加
フィット ハイブリッド(GP1~4系)は、2010年10月に実施された2代目フィットのマイナーチェンジに併せて誕生したものです。
2012年5月にはマイナーチェンジの際に「ハイブリッド・シーズ」が追加となり、空力特性の向上やCVTの改良によって燃費性能が向上しています。
2013年9月には、2代目 フィット ハイブリッド(GP5~6系)が誕生しています。
歴代フィットから受け継ぐ、実用性の高い広い室内空間や、取り回しが優れているコンパクトハッチバックボディをそのままにして、プラットフォームやパワートレインなど基本コンポーネンツを一新しているのが特徴です。
■フィット シャトルの登場
フィット シャトルは、2010年8月に生産を終了した「エアウェイブ」の実質的な後継モデルです。シャトルのモデル名は「シビック」の3代目と4代目で存在した「シビックシャトル」の名が復活したものとなっています。
ホンダは、扱いやすいコンパクトなサイズ感でありながら大容量のラゲッジスペースや、優れた燃費性能と乗り心地の良さ(上質なしなやかさ・静寂性)を実現したワゴンスタイルのコンパクトカー「フィットシャトル」と「フィットシャトル ハイブリッド」を2011年6月16日に発売しました。
フィット シャトルのエンジンラインナップは、1.5Lとハイブリッドの2種類となっており、1.3Lモデルが主力となっている「フィット」よりも1段上に車格を設定している印象です。
ホンダ フィットの歴代モデル中古車価格
ホンダ フィットは、軽自動車を除いた車の中で最も小型な部類であり、走行性能や優れた燃費を両立し、さらに広いラゲッジスペースを確保していて、幅広い世代の人から人気を得ています。
ここでは、ホンダ フィットの歴代モデルの中古車情報を見ていきましょう。
初代 フィット
ホンダ フィットの初代の場合は50万円以下で販売されていることが多くあります。初代は、年式として相当古くなるため、値段も比例して下がっているのです。
2代目 フィット
フィットの中で流通量が多い2代目モデルは、15万円~158万円程度の中古車が目立ちます。2代目モデルの最終モデルとなると、相場がまだまだ高めに設定されていることが価格帯に影響しているようです。
3代目 フィット
現行モデルのフィットは、一番おすすめであるモデルで前代のフィットよりもさらに進化しています。平均価格は、121万円となっており35万円~232万円程度の中古車を確認することができます。
コンパクトカーを代表する車”フィット”
初代 フィットは、2001年~2002年の日本カー・オブ・ザ・イヤーと、2002RJCカー・オブ・ザ・イヤーをダブルで受賞しており、コンパクトカーを代表する車といえるでしょう。
車体の細部までこだわり開発を続けており、発売から10日で約2万3000台を受注するヒット車種となりました。フィットがここまでヒットした背景には、最後まで最高の物づくりを妥協することなく目指した開発現場の方々の努力があるからなのです。
まとめ
ホンダ フィットは、コンパクトカーの中でも人気が高い車種で、日本を代表する車の1台といってもいいでしょう。
ホンダの安全装備であるホンダセンシングも引き続いて搭載予定となっています。現行モデルであれば、エアロパーツやアルミホイール、シートなど内外装だけでメカニズムは同じなので、次期型からは足回りの強化など走行のポテンシャルを期待したいですね。