都市向け小型EVコンセプト『i-TRIL』がMEGA WEBに展示
東京都お台場にある「見て、乗って、感じる」をテーマとしたトヨタのテーマパークMEGA WEBの2F、グローバルディスカバリーゾーンにトヨタの都市向け小型EVコンセプト「 i-TRIL(アイ トリル)」が、7月中旬まで特別展示されることになりました。
こちらが都市向け小型EVコンセプト「 i-TRIL(アイ トリル)」
こちらのi-TRILは、近未来の都市型モビリティライフを提案するコンセプトモデルとして、トヨタがジュネーブモーターショー2017にて世界初公開したコンセプトモデルです。
「 i-TRIL(アイ トリル)」の第一印象はこちら。
正面から見たフォルムは、パッと見た限りでは乗り物と判断しにくく、第一印象としは、「ダースベイダー」の顔に似てるなと感じてしまいました。
横から見ると少し安心。
こちらの i-TRIL(アイ トリル)、コンパクトボディに、左右の前輪が上下して車体の傾きを自動制御してくれるアクティブリーン機構が搭載されていて、1充電で200km以上の走行が可能なコンパクトEVカーとなっています。
ドライバーが車両の中心となる1+2のシートレイアウトで、合計3名の乗車が可能。i-TRILの国内展示はMEGA WEBが初となるようです。
i-TRILコンセプトの予告イメージ画像
開発はトヨタモーターヨーロッパと、フランス・ニースに拠点を置くトヨタのデザインスタジオ、「ED2」の共同開発で、既存のAおよびBセグメント、EV、二輪車に代わるモデルの提案でもあり、都市部の交通環境において、低速でも運転する楽しさを味わえる車を目指して製作され、開発テーマは、「走る楽しさを追求する近未来の都市型モビリティ」。さらに、自動運転にも対応しています。
ジュネーブモーターショー2017にて展示された i-TRIL
内装も、「クルマ」というイメージは沸きにくくまさしく未来の乗り物。
MEGA WEBではそのほかにも、「FV2」や「FCV PLUS」、さらには「FT-1」など、トヨタが世界各国のモーターショーに出展した車両が多数展示されていて、近未来の「モビリティ」をイメージできるラインアップがそろえられています。
自動運転へのアンチテーゼ! トヨタ FV2
もう1台紹介したいのはトヨタのFV2です。FV2は「自動運転が普及すると本当にドライバーがいなくて勝手に動く箱になる。そうなると、車は何でもいいのではないか?ということに対するアンチテーゼ」として開発された次世代モビリティです。
FV2 イメージ画像 ※左は馬です。
FV2は東京モーターショー2013にて世界初公開とされたパーソナルモビリティ。ステアリング、アクセル、ブレーキがあるから自動車は大人にしか使えない。もう少し幅広い人に乗れる乗り物にしたい。ということで、『Winglet(ウィングレット)』の体重移動の技術を大きな車に応用し、足元にある荷重センサー使って前後右左に動かすことによって速度と操舵をコントロールできる機能となっています。
ウィングレット(タイプL)
ウィングレットは、「モビリティをもっとみんなのものに」というトヨタの想いから、子供から高齢者まで、誰もが自由に快適に安心して移動を楽しめる次世代型プレイモビリティ。自動車運転免許がなくても搭乗可能で、体重移動で簡単に操縦ができます。
臨海副都心内で行われた搭乗型移動支援ロボットの公道走行実証実験の様子。ちょっと異様な光景に見えてしまいますが、近い未来はこの光景が普通になる日が来るのかも。
このWinglet(ウイングレット)の応用で、より広い客層に「FUN TO DRIVE」が提供できれば、という思いからFV2は製作されたようです。
こちらは東京モーターショー2013にて展示された際のFV2です。「近未来の乗り物」以外に形容詞が見当たりません。
SF映画のワンシーンみたい。
2030年 市場予測 電動立乗二輪車は55倍の予想
このようなコンセプトモデルを見ていても、実際に街中を走っている姿は中々想像できないものです。しかし、現在のクルマ、バイクも遠い昔から考えると全く持って想像できなかったように、トヨタが発表したコンセプトモデルのような「次世代モビリティ」が当たり前の世界がやってくるのかもしれませんね。
2015年の調査ですが、富士キメラ総研が、個人・少人数向け次世代モビリティの世界市場、想定用途とそれを取り巻く環境の動向を調査し、普及へ向けた課題などをまとめた報告書「2015次世代モビリティ関連市場総調査」によると、2030年市場予測では、電動バイクが4203万台と2014年比13.6%増、原動機付二輪車が3119万台、同5.5%増の予想。
「セグウェイ」やトヨタの「ウイングレット」などの電動立乗二輪車は、先進国を中心にレンタルやシェアリングの大規模な実証実験が実施され、サービスの増加が予想されるため、55倍の1209万台と予想されています。
そういった背景も踏まえれば、「次世代モビリティ」と呼んでいるものが、「当たり前」になる日はやはりそう遠くはないのかもしれませんね。
トヨタの次世代モビリティに触れ合いたい方は、MEGA WEBに足を運んでみては如何でしょうか。