SUVとは?
スバル アウトバック
時代の流れにいるSUV、まずはSUVとは何かを説明しておきます。
SUVは「Sport Utility Vehicle(スポーツユーティリティビークル)」の頭文字をとってSUVと呼ばれています。日本語に訳せば、「多目的スポーツ車」といったところです。
多くの場合、SUVは4輪駆動で車体も比較的大型な車種となっています。そのため街乗りから悪路・雪道まで走行可能な車です。
スバルとは?
スバルff-1 1300Gバン4WD
株式会社SUBARU(旧・富士重工業株式会社)とは、自動車だけの製造にとどまらず、航空機製造部門も併せ持つ日本の企業です。
国内でも歴史のある企業であり、その技術力は高くスバルと言えば、4輪駆動と水平対向エンジンと言われるほどのものです。
それらの技術は海外での評価も高く、特にスバルの特徴である4輪駆動車の悪路走破性と衝突安全性の面での評価は大きなものがあります。
スバルは、数多くある日本車のメーカーの中でも特に技術力を評価されている自動車製造企業であり、国内外を問わず多くの支持を集めています。
■【特徴1】これぞスバルの技術力!水平対向エンジン
かつて、トヨタなどでも水平対向エンジンの車は存在しましたが、現在、水平対向エンジンを製造している主なメーカーはスバルとポルシェのみと言えます。
現行のスバルの主力モデルは、水平対向エンジンを車体前方に縦置きに配置し、それを4輪駆動で走行する「SYMMETRICAL AWD(シンメトリカルAWD)構造」を採用しています。
フルタイム4WDを製造するメーカーは多く存在し、その中でもアウディが有名ですが、前置き水平対向エンジンでフルタイムAMDを製造しているメーカーはスバルのみとなっています。
他の形式のエンジンは重心位置が高くなりがちですが、水平対向エンジンは重心を低く抑えられやすく、エンジンの重心も低く抑えられることにより、走行性能においては、コーナリング時の安定が増すという効果が得られています。
またエンジンの高さが抑えられたことにより、車体のデザインの多様性にも繋がるというメリットもあります。
水平対向エンジンについて詳しく知りたい方はこちら
■【特徴2】0次安全「アイサイト」
自動車線変更機能の搭載も目指す「アイサイト」
アイサイト(EyeSight)とは、スバルと日立製作所・日立オートモティブシステムズで共同開発し、スバルブランドで製造・販売されいる、スバル製造車に装備される衝突被害軽減ブレーキの事です。
開発コンセプトは、疲労やドライビングストレスなどにより、引き起こされる交通事故が事故比率的に大きいと言うデータが出ています。
そのような運転時の疲労やストレスなどを軽減させるために開発されたものが、アイサイト・ツーリングアシストと呼ばれるもので、略してアイサイトとなっています。
仕組みは、ぶつからないための衝突回避機能、疲れないための運転負荷の軽減、ひやりとしないための安全運転の支援、運転席からの死角を減らす視界の拡張を目的にステレオカメラなどを車体前方に設置することから始まりました。
アイサイトは、ステレオカメラの持つ高いポテンシャルを元に、それに、さまざまなセンサーを組み合わせ、あらゆる走行シーンでより高度な運転支援を実現します。人の目の機能と同じく、距離を測り色も判別するまでの性能を備えています。
カラー画像での認識は、路面の白線や赤信号などを識別しますし、ステレオカメラの性能で、歩行者や前方の走行車までの距離なども測ります。
カーフェスティバル2018でのアイサイト体験会の様子
またプリクラッシュブレーキアシスト・プリクラッシュステアリングアシスト、と呼ばれる機能により、衝突回避行動をアシストしてくれます。
プリクラッシュブレーキアシストは、衝突の危険性が起きた場合、視覚と聴覚に注意喚起し、それでも回避行動が行われない場合、自動的にブレーキ制御を行い減速または停止させてくれます。
100%衝突が回避されるものではありませんが、このシステムを搭載することにより、心理的にもドライビングストレスの軽減には大きく貢献してくれます。
【現行車種一覧】スバルのSUV(2020年3月現在)
スバルの数ある車種の中からSUVと呼ばれるモデルは、現行で3車種となっています。
・XV
・フォレスター
・レガシィ アウトバック
■【SUBARU XV】高い走行性と安全性
スバル XV
スバルXVとして正式発売されたのは、2012年からのモデルであり、それ以前の初代XVはインプレッサXVと呼ばれていました。
インプレッサXVは、発売期間はわずか1年少々であった事と、最低地上高もインプレッサと同じであった事などから、本格的なSUVと呼ぶにはまだ少々物足りないものがあったのは事実でした。
しかし、2012年から発売のスバルXVは、インプレッサをベースに開発されたとはいえ、最低地上高が200mmと高くなりつつも、全高は1550mmにおさまるサイズ。
このことからも、都市部や舗装路での走行をメインに考慮されて作られたSUVと言えるのではないでしょうか。
このスバルXVとしての初代(XVとしては2代目)は、適度なサイズ感とスタイリッシュな外観、そして「オートカラーアウォード2013」で、グランプリ賞をスバルとして初めて獲得するなど、話題性もあり販売台数も伸びた車種でした。
次いで、2017年に発売開始の2代目(XVとしては3代目)となるスバルXVは、基本的に好評だったスバルXV初代の路線を踏襲しています。変化としてはインプレッサの進化に伴いシャーシが新しくなった点とボディサイズも若干大きくなったいう点ですが、車高はほぼ同じです。
この2代目はそれほどの変化は見られませんでしたが、確実に進化を遂げています。
SUBARU XVのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,465mm×1,800mm×1,550mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,670mm | |
最大乗車定員 | 5名 | |
車両重量 | 1,410kg | |
燃費 | JC08モード:15.8km/L | |
エンジン種類 | 水平対向4気筒 | |
最高出力 | 85kW(115PS) /6,200rpm | |
最大トルク | 148N・m (15.1kgf・m) /3,600 rpm | |
駆動方式 | AWD(常時全輪駆動) | |
トランスミッション | リニアトロニック |
XVについて詳しく知りたい方はこちら
■【フォレスター】高い動力性能と燃費性能
スバル フォレスター
フォレスターもプラットフォームをインプレッサと共有し、モノコック構造を持つことからクロスオーバーSUVに分類されています。
SUVでありながら、舗装されたオンロードでも十分にその走りの安定感は保障されている車です。
オフロードでの、走行を可能にする為の車高も確保しつつ、低重心で高出力のエンジンという組み合わせはオンロードでも走破性は高いです。現在までマイナーチェンジを受けながら販売され続けている車です。
フォレスターのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,625mm×1,815mm×1,715mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,670mm | |
最大乗車定員 | 5名 | |
車両重量 | 1,520kg | |
燃費 | JC08モード:14.6km/L | |
エンジン種類 | 水平対向4気筒 | |
最高出力 | 136kW(184PS) /5,800rpm | |
最大トルク | 239N・m (24.4kgf・m) /4,400 rpm | |
駆動方式 | AWD(常時全輪駆動) | |
トランスミッション | リニアトロニック |
フォレスターについて詳しく知りたい方はこちら
■【レガシィ アウトバック】使い勝手のいいタフなSUV
レガシィ アウトバック B-SPORT
レガシィ アウトバックは十分な実力を兼ね備えている本格SUVである事はもちろんですが、多くの荷物を積むことも出来るステーションワゴンでもあります。
1995年、国内でレガシィグランドワゴンとして登場して以来、スバルのSUVを代表する車となっているのがレガシィという車です。
「レガシィグランドワゴン」「レガシィランカスター」と改名を続け、2003年に発売された3代目から、正式に「レガシィ アウトバック」となりました。
スバルの誇る先進安全装備アイサイトも搭載し、スバルSUVの旗艦車種として人気のモデルとなっています。
レガシィ アウトバックのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,820mm×1,840mm×1,605mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,745mm | |
最大乗車定員 | 5名 | |
車両重量 | 1,570kg | |
燃費 | JC08モード:14.8km/L | |
エンジン種類 | 水平対向4気筒 | |
最高出力 | 129kW(175PS) /5,800rpm | |
最大トルク | 235N・m (24.0kgf・m) /4,000 rpm | |
駆動方式 | AWD(常時全輪駆動) | |
トランスミッション | リニアトロニック |
レガシィについて詳しく知りたい方はこちら
まとめ
レガシィ アウトバック リミテッド
車種的に多くはありませんが、いずれの車もSUVとしてオフもオンも満足できる走行性能を備え、スバル伝統の水平対向エンジンとAWDの組み合わせは熟成されてきました。
それに加え、アイサイトなどの安全に対する装備は進化を続け、走ること・止まる事を徹底して追及するスバルの今後にも大いに期待したいものです。