スバルのスポーツ・クーペとは?
スバル BRZ ホイール&タイヤ
スバルは、本拠地となる主力の工場を群馬県太田市に置く自動車メーカーです。
戦前は軍用機メーカーとして重要な役割を担っていました。その技術は誰もが認めていて、今でも革新的な技術を持っているのが特徴です。
戦後は軍用機を生産する必要はなくなり、その技術を違う分野に活かして鉄道車両などを生産します。紆余曲折があった自動車メーカーですが、今は自動車製造がメインとなっており、得意の技術力を活かして名車を生み出しています。
国内トップクラスの技術力を持つ会社に成長したのですが2005年、当時スバルの筆頭株主だった米国のGMがスバルの株式を放出し、その一部をトヨタが取得、スバルはトヨタと業務提携をするという道を選びます。
それまで独自の道を歩んできたスバルですが、自動車業界は厳しい世界でもあるので、生き残るためには時には業務提携なども必要になります。
SUBARU BRZ GT300
トヨタと関係を結んでからも、スバルの独自性はしっかりと引き継がれていて、伝統と実績を高く評価する声は根強いです。数多くのモーターイベントなどに積極的に参戦しているので、モータースポーツファンからも支持を得ることに成功してます。
以前は今よりもっとモータースポーツは人気があり、エンターテイメント性も高いのでファンも多かったのですが、若者の車離れや地球環境を考える時代になり、徐々にスポンサーが離れていき、予算を集めるのが大変になります。
民放のテレビ地上波での中継も無くなり、今は有料チャンネルやBSなどでしか視聴できない時代です。
それでもスバルはレーシングカーを作ることができるメーカーとして人気、実力をつけているので根強いファンがたくさんいます。そんなファンをたくさん抱えているスバルのスポーツ・クーペについて紹介します。
まずはスバルのスポーツ・クーペとはどのような車種があるのかということを取り上げていきます。まずは渾身のスポーツモデルの「スバルBRZ」です。緻密で滑らかなデザインを採用していて、スバルの魂やプライドを感じる車です。
もう一つはスバルの輝かしい歴史と共に時代を彩ったインプレッサです。この二つの車がスバルのスポーツ・クーペの代表格でしょう。
【現行車種】スバルにおけるスポーツ・クーペの特徴は?
スバル BRZ
スバルのスポーツ・クーペの特徴はシンプルです。一目見ればスバルのスポーツ・クーペというのがすぐに分かります。
スバルは伝統的にクーペタイプのボディを持つクルマが多くないので、スポーツ・クーペは貴重な存在と言ってもよいでしょう。ちなみに2020年3月現在、スバルのディーラーで新車の取り扱いがあるスポーツ・クーペは「BRZ」だけです。
BRZを見れば分かりますが、スバルのスポーツカー、及びクーペの特徴は2ドアで低重心、そしてボクサーエンジンを積んでいるというところです。クーペは2ドアというのは基本中の基本で、4ドアになるとセダンというカテゴリになります。(一部車種は4ドアハードトップと呼ばれます。)
スポーツカーとして走行性を高めるためには低重心である必要がありますし、エンジンも高性能でパワーが求められます。ボクサーエンジンはスバルが長年にわたって積み上げてきた傑作です。
今は昔と比べ、車が売れない時代とも言われています。スポーツカーやクーペは走行性能は高くとも、利便性はやや低い車種です。
スポーツカーやクーペはもちろん、魅力がある車ですが、販売台数はミニバンやSUV、ハイブリッドカーや軽自動車に比べて、期待はできないので、多くのファンが熱望しても予算をつぎ込むことができないのが現状です。自動車メーカーは売れ行きがよい車種に予算をつぎ込みたいというのが本音でしょう。
売れる車の条件は広くて快適、それでいて低燃費です。もしくは車高が高くて室内が広く、荷物も沢山積むことが出来る車です。車高が低いスポーツカーにとっては苦しい時代です。
それでも自動車メーカーは、スポーツカー・クーペの開発を地道に続けています。スバルは他の会社が真似できないボクサーエンジンという技術を持っているので、スバルに対するスポーツカーファンとクーペファンの期待は非常に大きいです。
■【BRZ】現行車唯一のクーペボディ
スバル BRZ
BRZはスバルの魅力が現れている貴重な存在です。BRZも、スバル自慢のボクサーエンジンを積んでいて、トルクのある走りを体感することができます。
車高は低くてデザインはスポーツカーの条件を全て満たしています。現在販売されている車種の中では貴重な存在であり、ノーマルでもスポーティーな走りを楽しむことができる貴重な存在です。
■BRZはモータースポーツ界でも活躍!
SUBARU BRZ GT300 2018モデル(SUPER GTシリーズ挑戦)
BRZはスバルが生み出した現在では数少ない純粋のスポーツカーであり、クーペでもあります。BRZはモータースポーツでも活躍していて、サーキットでも走りを楽しむことができます。思う存分スピードを出したい人も、公道では決して、無謀な運転はせずに、安全が確保されたサーキットに行きましょう。
高速道路の走行時も安定感がありますし、スムーズに合流することができますし、直進性も高いのでふらつきも少ないです。車高が低い為、風の影響も受けにくく、路面をしっかりとキャッチして離しません。グリップ力も非常に高く、コーナリング性能も良いです。
排気量はスポーツカー・クーペとしては比較的小さい2リットルであり、ターボも搭載していないので圧倒的な加速力や最高速度はないですが、走りを楽しむという意味では十分な性能を誇ります。
■スバル BRZのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,240mm×1,775mm×1,320mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,570mm | |
最大乗車定員 | 4名 | |
車両重量 | 1,220kg | |
燃費 | WLTCモード:12.8km/L | |
エンジン種類 | 水平対向4気筒 2.0L DOHC | |
最高出力 | 152kW(207PS)/7,000rpm | |
最大トルク | 212N·m(21.6kgf·m)/6,400〜6,800rpm | |
駆動方式 | RWD(後輪駆動) | |
トランスミッション | 6MT |
情報は2020年4月現在の公式サイトより
インプレッサ世代?BRZの購買層
1998インプレッサ555 WRC98 サンレモ・ラリー車
スバルのスポーツカーと言えば、かつてWRCで活躍したインプレッサを記憶されている方も多いでしょう。5ドアハッチバックとなっている現在のインプレッサでも、スポーツテイストを十分に味わえるのですが、以前は4ドアセダンとクーペボディがあり、スポーツカーとして絶大な人気を博しました。
インプレッサは1990年代後半に世界ラリー選手権(WRC)で活躍して、その名前を一気に有名にしました。この活躍によってインプレッサに惚れ込んだ人は多く、今の30代や40代のスポーツカーファンはインプレッサが好きな人がたくさんいます。BRZを購入するユーザーもこの年齢層が多いと言われてます。
1990年代のインプレッサを知らない世代も、WRCとインプレッサの歴史を知ると、スバルのスポーツカーにもっと興味を持つことでしょう。
■スバル BRZの新車価格
メーカー希望小売価格(消費税込)
R Customize Package | 2,475,000円〜 |
R | 2,728,000円〜 |
S | 3,025,000円〜 |
RA Racing | 3,164,700円 |
GT | 3,377,000円〜 |
情報は2020年4月現在の公式サイトより
■スバル BRZの中古車価格
スバル BRZの中古車価格は、85.8万円〜349.7万円となっています。
※情報は車情報サイトresponse中古車価格より(2020年4月現在)
まとめ
スバル BRZ
最後に、スバルは多くのスポーツカーファンやラリーカーファンに支えられてきた会社です。主力である車種は現在でも販売していますし、伝統のボクサーエンジンも進化し続けています。
スバルと言う会社はトヨタのグループに入りましたが、スバルの独自色は今なお健在です。スバルは、”車が売れなくなった”と言われる時代でも魅力的な車を生産しているので、まだまだ熱い情熱を持ち続けているということが分かります。
自動車メーカーは売れる車を作らないと生き残ることができない時代なので、スポーツカー・クーペの車種をBRZ一車種に絞るというスバルの判断は間違っていないと言ってよいでしょう。
スポーツ・クーペというジャンルでは、スバル唯一となったBRZは、スバルのエンブレムと同じく、きらめく星のように輝く貴重な存在です。本格的な走行性能を持ちながら、操作性も高いという素晴らしい車です。
昔からのスバルファンには、ファンの心を掴んで離さないスポーツカーやクーペをもっとつくって欲しいという気持ちがきっとあります。BRZはスバルのスポーツ・クーペの歴史がつまった車なので、今後もモデルチェンジを繰り返して更に良い車に進化して欲しいですね。