マクラーレンという会社
マクラーレン720S
マクラーレンはイギリスに本拠を置く、自動車メーカーです。マクラーレン・オートモーティブは同社のロードカー部門として、2009年に設立されました。
F1で有名なモータースポーツ部門、マクラーレンレーシングと一緒で同じ系列のグループに属しています。もともとの興りは1963年にブルース・マクラーレンによって設立された、英国のレーシングチームからその歴史が始まりました。
高性能の市販車の開発に着手したのは1990年のことであり、90年代はスーパーカーの車種・F1の開発を続けてSLRマクラーレンが発表されたのは2003年のことです。
6年後に企業グループから独立を果たし、2011年から量産車であるMP4-12Cを発売すると同時に本格的に自動車メーカーとしての活動を開始します。
同年にシンガポールにて子会社を設立、翌年には日本の大阪にショールームをオープンさせています。
■マクラーレンといえばF1
マクラーレン720S
今日のマクラーレンの大もととなるレーシングチームを作ったのは、ニュージーランド出身のブルース・マクラーレンです。
1952年、14歳にしてレースへと初参戦を果たし、フォード10やオースチン・ヒーリーなど自ら改造を施していきます。1957年とその翌年には、ニュージーランドのF2選手権シリーズで準優勝しました。
さらに1958年からは、F2ドイツGPに参加してその翌年には初めてF1で優勝を果たします。前述の通り1963年には自身のプライベートチームを創設しますが、快進撃は60年代の後半になるとその歩みが鈍り、1970年にテスト走行中にクラッシュ事故でこの世を去ってしまいます。
チームは持ち直し再び快進撃を続けました。なお1991年には同社の自動車部門において、マクラーレンF1というスーパーカーを発表しています。
これは創始者であるブルースの名を冠したロードゴーイングカーを作ることにより、夢半ばでこの世を去った彼の力を証明するために開発された、特別なモデルです。
マクラーレンの作る車
マクラーレン720S
フェラーリやランボルギーニなど、世界的なスーパースポーツカーの製造企業と肩を並べる存在がこのマクラーレンです。
製造されているスポーツカーやスーパーカーはいずれも洗練されており、起源となるレーシングチームで培われた技術の粋が注ぎ込まれています。
■マクラーレンの作る市販車
マクラーレン720S
現在製造および市販しているラインナップは、次の4つのシリーズが主体です。
まずは同社のスーパーカーの中でも最上位に位置する、アルティメットシリーズが挙げられます。主力であるスーパーシリーズ、企業では初のセグメント車を扱うスポーツシリーズ、そしてGTカーが属するグランドツアラーです。
いずれもV型8気筒ツインターボを搭載するマシンであり、スタイリッシュなデザインが特徴となります。アルティメットに属しているのはP1、セナ、スピードテールと、サーキット専用車であるP1 GTR、セナ GTRとなっています。
スーパーシリーズには、マクラーレン7720Sや650Sなど主力となる車種がずらりと並ぶラインナップです。なおスポーツには570sをはじめとした、エントリーモデルが並びます。ただし分類こそエントリーとされているものの、主力に見劣りしない大きな魅力を備えているのも事実です。
マクラーレン720Sってどんな車?
マクラーレン720S
マクラーレン720Sとは、マクラーレン社のつくる市販車です、SUPER SERIESと呼ばれるモデルとしては第2世代にあたるモデルです。
スーパーシリーズは、マクラーレンの市販車部門の核をなすモデルです、また同時にマクラーレンのスタンダードとも呼ばれています。マクラーレンはこのSUPER SERIESのほかSPORTS SERIES・ULTIMATE SERIESなどがあります。
マクラーレン720Sは同じSUPER SERIESの中の650sよりもさらに軽く速くなっています、M840Tエンジンを積み込まれた720Sは、ツインターボV型8気筒の流れをくむ4Lのエンジンで最高出力720PS、最大トルク770Nmを叩き出します。
その威力は停止時より時速100km/hに到達するまでの時間は2.9秒をきり、時速200km/hまでは更に7.8秒で到達し最高速度は341km/hを記録しています。
これらの記録を達成するためにカーボンファイバー製シャーシーの採用など、徹底した軽量化が図られ、その乾燥重量は1,283kgに抑えられクラス最軽量を実現しました、名前の由来はこの最高出力の720PSから来ていることは有名です。
マクラーレン720Sの特徴として上げられるのは、流れるような流線形で構成されているボディラインですが、この720Sのドアも、マクラーレンの得意とする上部に跳ね上がるディヘドラルドアが採用されています。
マクラーレン 720S
この720Sのアイソケットと称されているヘッドライトユニットは、照射角度が可変式で、ステアリングの操作により角度を変えるというものになっています。
またこれもサーキット走行を意識して作られている証明の装備として、メーターパネルが折り畳み出来る構造に出来ており、サーキット走行の場合タコメーターとスピードメーターのみの表示にすることも可能になっています。
F1でおなじみのマクラーレンですが、そのレースで培われた技術を存分にフィードバックされた市販車がこのマクラーレン720Sと言う車です。
このマクラーレン720Sには、マクラーレン720S SPIDERと呼ばれる2シーターオープントップもラインナップされております、このマクラーレン720S SPIDERを紹介させて頂きます。
マクラーレン720S SPIDERはスパイダーでもクーペでも同じドライビングプレジャーが得られると言われております、クーペモデルをオープントップに改めるとボディー剛性が低下し、その事により乗り心地やハンドリングに大いに影響がでることは常識です。
このボディー剛性の問題を改良するには従来、ボディーやシャーシーの補強を行うという事で改善させてきましたが、そのことで車両重量の大幅な加重という事になってしまします。
それは運動性能の低下やハンドリングにも少なからず影響を与えてしまします、言い換えればスパイダーにする事のメリットと引き換えに、犠牲にせざるを得ない事、すなわち720Sとはまったく性能の違う車にしてしまうという事です。
所がマクラーレンはその問題を最初から解決する手段を持っていたのです、そうマクラーレンに関して言えば、これらの問題は、問題ではなかったのです。
マクラーレン 720Sスパイダー
スパイダーの原型であるマクラーレン720Sの、基本構造であるカーボンモノコックはその構造上、天井に相当する部分がもともと主要な構造体としてボディ剛性に作用していないのでオープントップにしても、剛性に変化のないことが一因です。
しかし簡単に天井部分を取り払っただけでは問題は解決しませんでした、マクラーレン720Sのドアの構造状簡単に天井部分を外すことが出来なかったからです。
しかしマクラーレンはこの問題に対してもっとも簡単な解決方法を見出したのです、それはドアヒンジのメカニカル構成を「650s」のドアヒンジ校正と同じフロントタイヤの後ろの部分での一点支持方式に戻しただけのものでした。
更に横転時の安全兵もヘッドレストのバックサイドにカーボン製のロールオーバーバーを追加することでこの問題もクリアしました。
こうしてクーペを安全に、なおかつ走行性能を何一つ犠牲にすることなくスパイダー化することに成功したのです、スパイダー化に要した重量増はわずか49kgに抑えられたのです。
これらの結果マクラーレン720S SPIDERはルーフを開けた状態での最高速度は325km/hと閉めた時とのスピード差を10数キロほどにとどめることが出来たのです、ちなみにルーフを閉めた時の最高速度は341km/hです。
スパイダーの特徴である電動式カーボンファイバー・ルーフシステムは走行時速50km/h以下であれば走行中の開閉も可能になっており、その所要時間も11秒と、このタイプのスーパースポーツクラスでは最速を可能にしています。
マクラーレン720S SPIDERはマクラーレンのオープンカーとしての明確な答えといえるのかもしれません。
■マクラーレン720Sのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,544mm×2,161mm×1,194mm | |
---|---|---|
ホイールベース | - | |
最大乗車定員 | 2名 | |
車両重量 | 1,322kg | |
燃費 | JC08モード:-km/L | |
エンジン種類 | M840T 4.0L(3,994cc)V型8気筒ツインターボ | |
最高出力 | 530kW(720PS)/7,500rpm | |
最大トルク | 770N・m(-kgf・m)/5,500rpm | |
駆動方式 | MR | |
トランスミッション | 7-Speed + Reverse Seamless Shift Gearbox |
(2020年5月現在 マクラーレン公式サイトより)
マクラーレン720Sの購入方法
マクラーレン720S
人気のスーパーカー・マクラーレン720Sは、新車はもちろん中古車の流通量も豊富です。
大手ディーラーやショールーム、中古車販売企業を利用するのが一般的です。なお、中古車に関して言えば、その時点での相場を把握するのが重要となります。
最初から一社に絞るのではなく、相場価格を把握してから購入するのが大切です。
マクラーレン720S
まとめ
マクラーレン720S
F1で知られる世界的な自動車メーカー、マクラーレンが放つ主力モデルがマクラーレン720Sです。ブレーキやアクセルが優れており、街中での運転にもストレスを感じさせません。
スーパーカーの中でも比較的コストパフォーマンスが良く、性能も高い720Sにはスパイダーもリリースされているため、同社の他のモデルとしっかり比べながら選びましょう。