コンパクトで洗いやすいけど注意点も多数!バイクの洗車
ボディの表面積が広くて、洗っても洗っても終わらないような印象もある自動車と異なり、バイクはそのコンパクトさが特徴です。塗装された部分でいえばさらに狭い範囲となるので、バイクの洗車は、短時間で気軽にチャレンジできる点がいいところ。
しかしバイクは、さまざまな部品がむき出しになっているという点など、洗車の際には気をつけておきたいポイントも満載です。
愛車を思っての洗車がトラブルを誘発してしまった、なんて悲しい結末を迎えることのないよう、基本的な注意ポイントを心がけながら洗車することがおすすめです。
そんな注意ポイントを、ご紹介してきます。
【バイク洗車のやりかた・注意点】愛車をピカピカにしよう
■バイクの洗車は基本セルフ!
バイクの洗車
自動車の場合なら洗車機を利用したり、カーサービス店などに依頼をしたりすることが出来ます。では、バイクの場合はその様な便利サービスを活用することが出来るのでしょうか。
バイクについては、用品店などで洗車サービスを実施している場合もありますが、もちろん代金がかかってしまいますし、手軽にオーナーが自ら洗車する場合がほとんどなのではないでしょうか。
手間は掛かってしまうものの、そうした作業も含めてバイクの楽しさとも言えます。自ら磨き上げることで、愛着が湧き愛車の状態も詳しく把握できます。自己メンテナンスが必須の乗り物でもある為、手間だと考えず積極的に管理をしようとする姿勢が大切になります。
■バイクはいつ洗車するのが良いのか
基本的には好きなタイミングで行います。 中でもおすすめと言えるタイミングの一つが、気温が高くない曇り空の時になります。
夏場の日差しが照っている時などは、特に洗いたくなるタイミングかもしれません。しかし、ボディが熱くなった状態だとウォータースポットが出来たり、ワックスのムラが生じたりしまうので気を付けましょう。
風がない日を選ぶのもおすすめと言えます。強く風が吹いていると洗っている時にボディに砂ぼこりが付着し、傷が付きやすくなることがあります。
1番のタイミングは洗車したいと思った時でしょう。その時が一番やる気のある瞬間と言えます。
■バイクの洗車はここに気をつけよう
バイク洗浄の注意点
洗車を行う際には作業における注意点を把握しておくことが推奨されます。まず、あらかじめ目立つ汚れは落としておきましょう。水を掛けていきなりスポンジで洗いたくなるかもしれませんが、汚れが付着した状態で擦るのはNGとなります。
砂汚れなどが付いたまま擦ってしまうと、それが細かい傷を作る原因になります。細かな傷でも光に当たると非常に目立つこともありますので注意しましょう。なお水圧を上げて水を掛けてしまうと、電気系統への悪影響になることも考えられます。
優しい水圧で少しずつ洗うようにした方がトラブル少なくなります。 他にも鍵穴やラジエーター、エアクリーナーなどにも水が当たらないように注意したいところになります。
特にエンジン関係のトラブルが起こると修理費用が高額になってしまいます。もしも濡れた場合は速やかに拭き取るなどの処置が大切となります。
高圧洗浄機はトラブルのもとになることも
ガンコな汚れもスパッと落とせて気持ちの良い高圧洗浄機。車の洗車にも利用している方も多いことでしょう。
しかしバイクは、車よりも強い水流にデリケートといえます。もちろんバイクは、雨でも問題なく走行ができるように設計されているのですが、高圧洗浄機の強い水流は、本来は水から守られている部分にも水を到達させてしまうおそれもあります。
また、古めのバイクなどではゴムなどが劣化していることもあり、防水の性能がきちんと発揮できないものも。高圧洗浄機の水流で、それらにトドメを刺してしまうことにもなりかねません。
できるだけやさしい水流で、水がかかっても問題のない部分を選びながらの洗車を心がけましょう。
洗車中に転倒なんて悲しすぎ!ジャッキやセンタースタンドがおすすめ
ゴシゴシと洗車に集中していると、サイドスタンドだけでは安定が足らず、あらぬ方向に力が入ってバイクが転倒してしまうといった可能性も考えられます。
軽めの洗車では問題になりにくいかもしれませんが、とことんバイクを洗車したいときには、センタースタンドを装備しているバイクならしっかりとセンタースタンドをかけるか、ジャッキなどでしっかりと支えておくのもおすすめです。
また、なるべく平坦な地面で洗車を行いたいところです。傾いた地面ではバイクのバランスも崩れやすくなります。
バイクによって装備の有無が異なるものの、センタースタンドはメンテナンス全般に役立つ装備です。標準装備だったりオプションで用意されていたりと差がありますが、うまく活用したいものですね。
あらかじめ汚れを落とす | 汚れたままだと細かい傷を作る原因になるので、優しい水圧で少しずつ洗うようにする。 | |
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鍵穴やラジエーター、エアクリーナーなどに水がかからないようにする | エンジン関係のトラブルの原因になる。濡れた場合は速やかに拭き取る。 | |
高圧洗浄機に注意 | 強い水流が水から守られている部分にも水を到達させてしまう恐れがある。できるだけやさしい水流で洗車する。 | |
バイクの転倒に注意 | ジャッキやセンタースタンドなどを使って安定させる。 |
■水を使うバイク洗車と水を使わないバイク洗車の仕方
洗車をするからには当たり前のように水を使用するイメージがあります。しかし水を使わない洗い方もあり、そちらを好むライダーもいます。 水を使う場合の洗い方ですが、大切なのはしっかりとマスキングをすることと言えます。
バイクは基本的に水に濡れても問題ないように作られていますが、濡らさない方が無難な箇所もあります。事前にしっかりと保護した上で作業に取り掛かった方が安心することが出来ます。汚れを落とす際にはスポンジやマイクロファイバータオルで優しく取り除きましょう。
一方、水を使わないやり方の場合ですが、基本的には固く絞ったタオルなどで拭くだけとなります。ピンポイントで汚れを落としていくのが特徴的で、水を使う時のように全体へのアプローチはしません。
洗う場所が限られてしまう乗り物なだけに、水を使わずに済ませてしまうケースも多くみられます。
■洗車後はコーティングもしておきたい
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乗用車の場合メンテナンスの一環としてコーティングを施すことがあります。バイクで行うケースも増えてきており、愛車をキレイに保ちたいオーナーの中には実践している方もいます。
コーティングを行うと汚れが付着しにくくなるのが大きなメリットになります。被膜が形成されることで塗装面に直接汚れが付着しなくなり、もし汚れが付着した時でも軽く拭き取るだけでキレイに出来ます。 ツヤが生まれますので見た目が良くなるのもメリットとなります。
新車のようなピカピカの状態を保ち続けることも可能で、いつまでも最高のコンディションを保ちたい方にもおすすめになります。やるのとやらないのとでは数年後に大きな差が付くでしょう。
艶出し剤やコーティングは、タイヤに付着させないように注意
車体を洗っているとタイヤの汚れも気になってしまいます。どうせならタイヤにも艶出し剤やコーティング剤を使ってみたくなるという方もいるかもしれません。しかし、それは危険な行為ですので注意が必要となります。
タイヤに使用した場合のリスクとして車が停車しにくくなる恐れがあることと、 ゴムの劣化を促進する可能性があることが挙げられます。安全性を損ねてしまう要因となる為、使用が認められている箇所にだけ使うようにしましょう。
特に油性のワックスは、タイヤの傷を促進することがある為、使用は厳禁すべきでしょう。
ガソリンスタンドでバイクは洗車できないの?
乗用車の場合洗車機を利用することが出来れば洗車も簡単ですが、バイクの場合は利用不可のためあてにすることも出来ません。もし自宅で洗う場所がない場合はガソリンスタンドの洗車スペースを借りて作業をするのがおすすめになります。
一角を貸してくれることもあるので付近で探してみるのも良いでしょう。 ただバイクの場合だとスペースを借りられない可能性もあります。
自動車ならば対応していることもありますが、バイクについては未対応というところも多く拒否されてしまうかもしれません。やはり基本的には自宅での洗車を検討するのが無難となります。
■洗車機が通せたら楽だけど… 当然NG!
洗車機ってNG?
バイクは洗車機を使えないため、洗うのも一苦労。そもそもなぜガソリンスタンドの洗車機が使えないのかというと、その理由は大きく2つの理由に分けることが出来ます。
一つはエンジンなどがむき出しになっているため、破損してしまうリスクがあるということです。自動車のようにボディで保護されていませんので、仮に洗車機を使えるとしても洗車機で強引に洗ってしまうと故障するリスクがあります。
二つ目は転倒をしてしまうリスクがあることです。不安定な乗り物ゆえに洗車機で洗うのは危険となり、万一、破損をさせてしまった時にはトラブルにも発展しかねません。したがって機械で洗うという選択肢は省かれます。
なお、バイクについてはサービス店にて、人力で洗うというサービスもあまり提供されていない現状があります。
バイクは磨き作業に手間が掛かる為、時間もそれなりに要します。さらには先述をしたようなリスクもあり、サービスとしてほとんどの場合は提供されていません。
バイクの洗車はメンテナンスの第一歩
メンテナンスを心がけよう
洗車作業は単にバイクをキレイに保つことだけが理由ではありません。安全に乗る為の大事なメンテナンスでもあります。 普段から手を掛けてあげることで異常を発見しやすくなり、それが事故を未然に防ぐ為の大事なきっかけとなります。
逆にたまにしか洗車をしないと異常箇所に気付けないことがあります。 汚れを落とすことで健全な状態も保てるようにもなるでしょう。汚れが蓄積するとそれが異常の発生に繋がる為、不具合の原因を作らせないという意味でも日常の管理が大切となります。
まとめ
BMWモトラッド・コンセプト R18
バイクは洗車をするにも一苦労な乗り物で、ライダーが不便に感じるところかもしれませんが、大切なメンテナンスでもあるので定期的に行うことおすすめします。普段から手を掛けてあげることで将来的にも良いコンディションを保つことが出来るでしょう。
よくある質問
■バイクって水をかけて洗車していいの?
駐車中も走行中も風雨にさらされることが想定されているバイクですので、水をかけて洗車をしたからといって途端に壊れることは稀と思われます。しかし、高圧な水流をかけてしまったり、水流の向きなどによっては、走行時には水がかからない水に弱い部分が濡れてしまって、トラブルの原因になることも。できるだけやさしい水流を心がけるとよいでしょう。
■バイクの洗車を依頼できるところはないの?
バイクショップやバイク用品店などでは、バイクの洗車を有償で請け負っているところもあります。汚れがひどくて素人では無理!と感じた場合などは、プロの洗車を利用することもよいでしょう。
■バイクの洗車で気をつけるべきポイントは?
バイクは車よりもサイズが小さいため洗車も気軽にできそうですが、エンジンや電子機器がむき出しになっているというバイクの特徴に十分に気をつけながら洗車する必要があります。また、ホコリや汚れが残ったままの表面を強くこすってしまうと洗車傷の原因にもなりますので注意が必要です。