ポルシェとは?
ポルシェ・マカン
ポルシェはドイツの高級自動車メーカーで、本社はシュトゥットガルトにあります。主に販売しているのは、高級スポーツカーやレーシングカーです。設立された当初は自動車の設計を行う会社でした。一般的な乗用車だけでなく戦車のデザインなども行っていました。
ポルシェと聞くとスポーツカーをイメージする人が多いほど、レーシングカーやクーペモデルが主力のメーカーです。特に911は長い期間販売されており、ポルシェと聞くと911を思い浮かべる人が多いほどです。
その後、人気の高いSUVモデルであるカイエンを発売して世界中で人気を集めました。高級SUVの火付け役ともなったモデルです。スポーツカーと共に、高級SUVも販売しています。
ポルシェの概要
ポルシェ・カイエン・クーペ
ポルシェという会社の母体となったのは、フォルクスワーゲン・タイプ1を設計したフェルディナント・ポルシェが設立したデザイン事務所です。1948年には自社初の車が製造・販売されて自動車メーカーの仲間入りをしました。
2005年には関係の深い大手自動車メーカーである、フォルクスワーゲンの株式を取得して、2008年には事実上傘下に収めました。しかし資金繰りが悪くなったことから、フォルクスワーゲンがポルシェを買収する形になり、2012年にフォルクスワーゲンの子会社となります。
ポルシェは創業以来スポーツクーペを専門に販売していましたが、2002年にカイエンが世界的に大成功を収めると、小型SUVのマカンを2014年に発売します。他にも、5ドアのファストバックサルーンのパナメーラを2009年に発売するなど、スポーツカー専門ではなく複数のボディタイプを販売しています。
ポルシェの人気の理由
スポーツカーだけでなくSUVやファストバックなども発売しているポルシェは、世界中で人気がありますが、なぜそれほどまでに人気がある自動車メーカーなのでしょうか?その理由を見ていきましょう。
■1:SUVモデルの成功
ポルシェ カイエンGTSクーペ
ポルシェ初のSUVが大成功を収めて、高級SUVの人気の火付け役となりました。カイエンがポルシェを大きく変えたといっても過言ではありません。それまでのポルシェが主力販売していた911のようなスポーツモデルは、新興国など道路状況がよくない国では販売が難しかったからです。
高級車なので一部の富裕層が手に入れられるモデルですが、カイエンのようなSUVモデルであれば、少しの悪路でも問題なく走破できます。カイエンが登場したことによって、ポルシェが販売できる国が広がったといえるでしょう。スポーツクーペのブランドイメージをそのままに、SUVでも「本物」の走りが楽しめることから、 人気を博しました。
■2:歴代モデルの走りのよさ
ポルシェ 911 ターボ S 新型
ポルシェの車は、走りのよさを追及したモデルが多くあります。例えば、911はサーキット走行を強く意識しており、ニュルブルクリンクサーキットでの記録を塗り替えてきています。
市販車をそのままサーキットに持ち込んでも、素晴らしい記録を出すほど、サーキットでの性能を意識して開発されているのです。911だけに限らず、他のモデルでもスポーティな走りは意識されているのが特徴です。
■3:新しいパワーユニットの魅力
ポルシェ・タイカン・ターボS
新しいパワーユニットが開発されているのもポルシェの魅力でしょう。例えばタイカンは、ポルシェから販売されているEVカーです。ポルシェの伝統的な力強さと4ドアセダンが融合したモデル。800Vの高性能バッテリーを搭載しており、ポルシェのテストでは15分の充電で400㎞走行できるほどです。
「ポルシェアドバンスドコックピット」と呼ばれるコックピットになっており、ドライバーが直感的に操作できる造りです。3つのグレードが展開されており、ポルシェの新しいパワーユニットの魅力があります。
ポルシェの最新情報
ポルシェの最新の情報を見ていきましょう。911に新型レーシングカーが追加されると発表されています。またポルシェのEVカーのタイカンに2021年欧州型が発表されています。
■ポルシェ911のレーサー
ポルシェ 911 GT3 カップ 新型
タイプ992をベースにした新型911のレーシングカーである、「911 GT3カップ」がワールドプレミアされています。1990年からワンメイクカップレーサーを販売し続けており、現行モデルの課題を出して、すべての分野で性能を引き上げているモデルです。
10.3インチのカラーモニターが刷新されていたり、エラー分析が容易になるような設計になっています。
■ポルシェのタイカンの2021年型の発表
ポルシェ・タイカン 2021年モデル
ポルシェで初めてとなるEVスポーツカーであるタイカンの2021年モデルが欧州で発表されています。現行モデルは2019年に発表されてから1年が経過しています。2021年モデルは最上位グレードのターボSのパフォーマンスが向上しているのが特徴です。加速性能も向上しているだけでなく、カードやアプリがなくても充電と支払いが可能になっています。
ポルシェの人気モデル
ポルシェの人気モデルを見ていきましょう。販売台数ではカイエンがトップになっており、マカン、911と続いています。
■ポルシェ カイエン
ポルシェ カイエンGTSクーペ
カイエンはポルシェで初めてとなるSUVとして発売されたモデルです。新しい形のスポーツカーでしたが、高級SUVの人気を高めた先駆者となる車です。初代は2002年から発売されており、モデルチェンジを繰り返しながらも、その魅力を高めています。
ボンネットの形状はスポーツクーペでポルシェの車と一目見ただけで分かるデザインです。しかし側面やリアにかけてはSUVの形状をしており、広い車内空間を確保しています。
最速クラスのSUV
ポルシェ・カイエン・ターボ・クーペ
カイエンが発売されるまで、ポルシェが取り扱っている車は911がベースとなっていました。しかしカイエンが発売されたことによって、ポルシェのイメージが大きく変わります。SUVの中のスポーツカーという独自の地位を築き上げてきたのです。
ベースとなるカイエンでも、3.0LV型6気筒エンジンが最高出力340PSを絞りだします。最もパワフルなターボS Eハイブリッドになると、4.0LV型8気筒エンジンが最高出力680PSを出します。高出力のエンジンを搭載しており、大型のボディでもしっかりと加速する俊足スポーツSUVです。
SUVブームの先駆けという魅力
ポルシェ・カイエン・ターボ・クーペ
高級SUVブームが到来したのは、カイエンが始まりといっても過言ではありません。スポーツカーよりもSUVモデルの方が人気が高くなっていますが、911のデザインを継承しながらもSUV高級車という魅力は、カイエン独自のものともいえるでしょう。
走りのすばらしさだけでなく、ドライバーと車が一体化できるような仕組みがあります。スムーズにステアリング操作できるようになっていたり、電子制御ダンパーが路面状況に合わせて減衰力を調整してくれます。
スポーツカーでも上質な高級車
ポルシェ・カイエン・クーペ
スポーツカーでも上質さを忘れていないのは、カイエンの魅力です。上質な革が使用されたシートは、ドライバーを包み込むのでワインディングでも身体を支えてくれます。
スポーティなだけでなく、ラグジュアリーな車であることを感じさせてくれる内装です。十分なスペースがある車内なので、快適に過ごせます。
■ポルシェ マカン
ポルシェ・マカン
マカンはカイエンよりも一回り小さいSUVです。 2014年から日本で販売が開始されています。カイエンと比較すると小型で安価ですが、それでも700万円以上するので高級車です。
しかし4気筒でも力強く加速するだけでなく、走りのよさが際立っているモデル。グループ内で共有化されている部分も多くても、ポルシェらしさをしっかりと楽しめる車です。
運転が楽しくなるハンドリング
ポルシェ マカンGTS 改良新型
4輪駆動システムが搭載されているので、ポルシェらしい走りが楽しめます。オートマチックとマニュアルモードを備えている7速ポルシェ ドッペルクップルング(PDK)が瞬時にシフトチェンジをしてくれるだけでなく、電子制御ダンパーシステムやオプションのエアサスペンションで快適性とスポーツ走行を両立させてくれます。
約2トンもあるボディであっても、車重を感じさせない軽快な走りが楽しめるモデルです。まさにSUVスポーツカーといえるでしょう。
ベースモデルであっても出力が高い
ポルシェ・マカン
ターボチャージャーを搭載しているマカンには、2.0Lの排気量でも245PSの出力を出しています。最適化されたツインエキゾーストシステムによりダイナミックなエンジンサウンドを楽しめます。
最もパワフルなマカンターボなら、V型6気筒ツインターボエンジンで最高出力は440PS。発進から100km/hまでわずか4.5秒で到達します。
快適に走行できる
ポルシェ マカンGTS 改良新型
オプションのエアサスペンションを搭載するとスチール製サスペンションと比較して15mm車高が低くなります。見た目が良くなるだけでなく車高を3段階で切り替えすることができたり、セルフレベリング機能によって車高を一定に保ちます。
スポーツカーというイメージがあるマカンですが、快適性も両立しているのも特徴です。街乗りでも快適にドライブできるでしょう。
■ポルシェ 911
ポルシェ 911
ポルシェ911は1964年から発売されているスポーツカーで、ポルシェの主力モデルです。長年にわたって培ってきた伝統と歴史があるモデルでありながら、最新技術が盛り込まれているスポーツカーです。
基本的に歴代の911のデザインを継承していますが、最新の992型では可変式のエアフラップが拡大されているなど、空力を考慮した技術が搭載されています。911の魅力をさらに見ていきましょう。
水平対向エンジンの魅力
ポルシェ911(930)ターボ:3.0リットル水平対向6気筒エンジン
直列エンジンやV型エンジンが主流となっていますが、911は水平対向エンジンを採用しており、左右対称に配置されたシリンダーが振動を打ち消し合うのでスムーズに回転します。
複雑な機構になりますが、優れた低振動性が特徴となるエンジンです。ポルシェのエンジンへのこだわりが感じられる一面です。
リセールバリューが高い
ポルシェ 911 新型「レザーインテリア・エクスクルーシブ・マヌファクトゥール」
ポルシェの911の魅力の1つに、リセールバリューの高さがあります。最新モデルだけでなく、数十年経過しているような古い車でも価値が高いのが特徴です。
ブランド力が高いポルシェの車は、年月を経ても価値の下落が少なく、リセールバリューが高いです。売却するときにも、高額査定を期待できるのは魅力となるでしょう。
リアエンジンリア駆動の安定性
ポルシェ 911 現行のカスタマイズモデル オーストラリアで最初のポルシェ 911 初代(1965年型)
リアエンジンリア駆動(RR)を採用している911は、優れたハンドリングを楽しめるのも特徴です。RR駆動のメリットとして、荷重が後輪にかかり、トラクション性能が高まるというものです。
車の中でも重量物であるエンジンをリアに配置し、後輪を駆動させることで、後輪のグリップを高めることが可能になります。結果として、高速走行時の安定性が高まります。時代を超えて受け継がれている駆動方式を楽しめるモデルです。