運転免許センターとは
運転免許センターって何?
運転免許を所持している方や、これから取得することになる方が一度はお世話になるといっても過言ではない施設が運転免許センターです。しかし、免許の取得や更新などが可能な施設はいくつかありますので、運転免許センターとはどこのことなのかわからないという方も多いでしょう。
そこで、まずは運転免許センターとはどのような施設なのかを詳しくご紹介します。
■運転免許センターは警察の施設?
運転免許センターとはその名の通り自動車や自動二輪などの運転免許に関するさまざまな手続きや申請などを行うことができ、警察の管理する施設となっています。
警察組織はそれぞれの都道府県で分かれていますので運転免許センターも住民票のある県内で利用する形になります。
■運転免許センターと試験場の違い
運転免許センターと似た施設として運転免許試験場が挙げられます。そこで、免許の取得や更新などの際にどちらに行けばいいのかわからないという方も多いでしょう。地域によっては同じ管轄内に運転免許センターと運転免許試験場の両方があるというケースも多いので迷ってしまいがちです。
ですが、この2つの施設や呼び名が違うだけで基本的な機能は同じです。いずれの施設でも各種運転免許の取得や更新、再交付などの手続きを行うことができます。
ただし、施設によって手続きが可能な日時・曜日などが異なっているケースもありますので事前に確認しておきましょう。
運転免許センターでできること
運転免許センターで何ができる?
運転免許センターでは免許に関するさまざまな手続きなどが可能となっています。そこで、運転免許センターでできることをピックアップしてご紹介します。
■各種免許に関する試験
運転免許センターが担ういくつかの役割の中でも特に大きなもののひとつが免許を取得するための試験です。実技を含む一発試験のみでなく、自動車学校卒業後の筆記試験なども運転免許センターで行われます。
運転免許センターで試験を受けることのできる免許の種類は、もっとも一般的な普通自動車免許をはじめとして、より総重量や最大積載量の多い準中型、中型、大型免許、そして大型特殊や牽引免許などの取得も可能です。
また、タクシーやバスなどの旅客自動車の運転も可能となる各種二種免許も運転免許センターで取得できます。二輪免許についても、原動機付き自転車や小型自動二輪、普通自動二輪から大型自動二輪まですべての免許の試験受験や取得が可能です。
このように、自動車に関するほとんどの免許の試験の受験や取得が運転免許センターで可能となっています。
■運転免許証の更新や再交付
先ほども少し触れましたが運転免許証は一度取得したらずっとそのままでいいというわけではありません。有効期限が定められており、定期的に更新しなければ失効してしまいます。
運転免許証の更新も運転免許センターで行うことができます。運転免許の更新については条件付きで警察署などでも可能となっているケースもありますが、運転免許センターではすべての区分の免許更新が可能です。なので、自分の免許の更新をどこですればいいのかわからないといった場合は、運転免許センターへ行けば間違いないでしょう。
また、何らかの理由によって免許証の更新ができず失効してしまった場合の再交付なども運転免許センターで行うことができます。
■国際運転免許証の交付
普通運転免許を所持している方であればご存じかもしれませんが、日本で免許を取得すると海外のさまざまな国でも運転が可能となります。しかし、日本の運転免許がそのまま海外でも使用できるというわけではなく、国際運転免許証の交付を受ける必要があります。
運転免許センターでは国際運転免許証の交付も行っています。この国際運転免許証の交付を受ければ北米やEU諸国などジュネーブ条約を締結している国で自動車の運転が可能となります。
海外旅行先でレンタカーなどの運転を予定しているのであれば、事前に国際運転免許証の交付を受けておきましょう。
運転免許センターでできないこと
こんなことはできないぞ
運転免許に関するさまざまな手続きを運転免許センターで行うことができます。ですが、できないこともあります。それが免許取得のための教習の受講です。
普通運転免許なども一発試験でも取得が可能ですが、かなりハードルが高いので実技・学科の教習を受けるという形が一般的です。
これからの教習は基本的に運転免許センターではなく、自動車教習所や自動車学校で受ける形になります。
運転免許センターの利用の仕方
利用方法を知っておこう
前述の通り、運転免許センターではさまざまな手続きを行うことが可能となっています。そこで、ここからは各種手続きの具体的な手順についてご紹介します。
■免許更新手続きの手順
運転免許更新のタイミングは免許の有効期限によって異なり、基本的に3年、または5年となっています。有効期限は免許の取得日ではなく、誕生日の1ヶ月後で、更新が可能な期間は誕生日の前後1ヶ月です。
手続きに必要なのは更新する運転免許証と、登録されている住所に届く更新ハガキと印鑑、そして手数料です。更新ハガキは万が一紛失してしまっても更新は可能ですが、更新ハガキに管轄内の運転免許センターや試験場の所在地や受付時間、手数料なども記載されていますので届いたらしっかりと保管しておくようにしましょう。
上記の必要なものをそろえて、まずは運転免許センターで受付を行います。用意されている申請書に必要事項を記入して講習区分に応じた証紙を購入し、申請書に貼ってもらいます。その後、適性検査、写真撮影を行って講習を受けます。
講習の時間は有料、一般、初回、違反者などの区分によって異なりますが、講習が終わると新しい免許の交付を受けることができます。
■免許再交付手続きの手順
免許証を紛失してしまった場合、再交付を受けることになります。再交付に必要なのは、運転免許証再交付申請書と運転免許証紛失・盗難てん末書、申請用写真とパスポートやマイナンバーカードなどの写真付き身分証明書1点、または住民票、保険証、年金手帳など写真のない身分証明書類2点です。
運転免許証再交付申請書と運転免許証紛失・盗難てん末書などについては運転免許センターに用意されていますのでその場で記入することになります。
再交付の場合、更新ではないので講習などはなくそのまま手続きが終われば再交付を受けることができます。
■特別新規申請の手順
前述の通り、運転免許は定期的に更新しなければ失効してしまいます。当然、免許を失効すると自動車の運転はできなくなります。しかし、一定の条件内であれば一度免許を失効してしまった場合も学科・技能試験免除で運転免許の再交付を受けることができます。
条件は失効後6ヶ月以内または、海外旅行や災害、病気入院などのやむ得ない理由があった場合は3年以内となっています。これが特別新規申請です。
必要なものは本籍が記載された住民票の写しと、失効した運転免許証と写真です。運転免許センターで受け付けを行い、免許の更新と同じように適性検査を受けて講習を受けることによって免許が交付されます。
ただし、この場合は免許の更新ではありませんので発行日は特別新規申請を行った日となります。
最寄りの運転免許センターの探し方
どうやって探せばいい?
全国各地に運転免許センターや試験場はありますが、どこにあるのかわからないという方も多いでしょう。
免許の更新の場合、更新ハガキに管轄内のセンターや試験所の所在地が記載されています。また、各都道府県警察のHPなどにも案内がありますので確認してみてください。
運転免許センター利用時の注意点
こんなことに注意しよう
運転免許センターでは運転免許に関するさまざまな手続きを行うことができます。しかし、いくつかの注意点がありますのでご紹介します。
■受付可能日時は手続きによって異なる
同じ運転免許センターでも手続きによって受付可能な日時が異なっているケースもあります。例えば、免許の更新は午前と午後の2回受付を行っているのに対して、特別新規申請は午後からのみとなっているといったケースもあります。
受付可能時間は免許の更新ハガキや各都道府県警察のHPなどに記載されているので事前にしっかりと確認しておきましょう。
■手続きによって手数料は異なる
手数料も手続きによって異なります。同じ免許の更新であっても優良、一般、初回、違反者の区分で講習手数料が異なります。
こちらも更新ハガキなどで案内されていますので事前に確認して準備しておきましょう。
■免許更新の所要時間
免許更新の所要時間も、更新区分によって異なります。優良運転者の場合、講習は30分ですが、一般運転者では1時間、違反運転者や初回更新者は2時間となっています。
この講習の時間にプラスして申し込みや適性検査などにも時間がかかりますので、優良運転者や一般運転者でも免許の受け取りまでに1〜2時間かかるケースもあります。
講習の時間の長い違反運転者や初回更新者の場合は半日程度かかるケースもあるため、できるだけ時間には余裕を持つようにしましょう。
■土日の手続きはできる?
運転免許センターでは土日も免許の更新手続きなどを行うことができます。ただし、すべてのセンターで毎週更新を受け付けているわけではありません。
月に1回程度しか土日の受付を行っていないケースもあるので前もって確認しておきましょう。
まとめ
運転免許センターについて理解しよう
運転免許を所持していると、さまざまな手続きなどでお世話になる機会の多い施設が運転免許センターです。免許の更新のみではなく、紛失時の手続きなども行うことができますのでいざという時のために管轄内のセンターの場所をしっかりと把握しておくようにしましょう。
同時に、各種手続きに必要なものや手続きの手順なども頭に入れておくとさらに安心です。