日産を支える屋台骨!売れてるミニバン「日産 セレナ」
《画像提供:Response 》日産 セレナ(左)、セレナ ハイウェイスター(右)
ファミリー層に人気の車といえばミニバン。多人数が一度に乗車できるから、ご家族揃っての移動にもぴったりですし、何かと荷物がかさみがちなお出かけやお買い物の際にも大活躍してくれる実用性も備わります。
日本中の多くのファミリーが乗りこなしているミニバンの中でも、注目なのが5ナンバークラス。中でもMサイズと呼ばれるミニバンは、室内空間にしっかり余裕がありつつ維持費も低めに抑えることができて非常に人気があり、多数の自動車メーカーがしのぎを削っているクラスとなっています。
そんな激戦区でチェックしておきたいのが、日産 セレナです。
2020年の年間新車販売台数ランキングを見てみると、トヨタ ヴォクシーが6.95万台でクラストップとなったのに対し、セレナは6.86万台と肉薄。直近では2018年に、ミニバンジャンルで首位の販売台数を記録したこともあるなど、セレナは販売台数上位常連の人気モデルとなっています。
現行型となる5代目セレナは2016年登場で、そろそろモデルライフもラストスパートに入っている印象ですが、クラスNo.1という室内空間の広さや、「e-POWER」による先進的な走行性能などはまだまだ色褪せていません。
今こそ買い時なセレナですが、全車がハイブリッドということもあり、競合のライバルと比べた際の燃費性能が気になっている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、カタログ燃費や実燃費、ライバル車種との比較を通して、セレナの燃費情報を詳しくご紹介していきます。
日産 セレナは魅力がたくさん!厳選4点をご紹介
■クラスNo.1の広さで、3列全員ゆとりのドライブ
《画像提供:Response 》日産 セレナ インテリア(2016年型)
セレナをチェックする際に押さえておきたいのが、クラスNo.1という室内の広さ。足元空間や肩まわり、頭上に至るまで余裕があって開放的な室内は、ドライブ中も快適そのものです。さらに荷室空間も同じくクラスNo.1となっていますので、荷物もガンガン積むことができます。
ミニバン市場では、セレナよりも小さめな5ナンバーのSクラスミニバンも人気となってはいますが、それらは3列すべてに人が乗るとかなり窮屈な印象も否めません。セレナなら、3列目でも大人がゆったりとくつろぐことができるので、大人数での移動も苦になりません。
■上半分だけ開くとこんなに便利!デュアルバックドア
《画像提供:Response 》日産 セレナ ハイウェイスター デュアルバックドアのハーフバックドアを開いた様子(2016年型)
セレナのドアやバックドアは魔法の機能がいっぱい。特に注目なのが、バックドアの上半分だけを開くことができる「デュアルバックドア」です。全車で標準装備となるこの機能は、狭い駐車場や車両後ろに障害物がある場合などでも簡単に荷室にアクセスできるほか、開閉もバックドアよりも軽く、使い勝手に優れます。
また上位グレードでは、ハンズフリーで開くことのできる両側オートスライドドアも装備。足先をスライドドアの下にスッと入れてサッと引くだけで、ドアハンドルやリモコンキーの操作なくスライドドアを開閉することができ、両手が荷物でふさがっている時や、お子さまと手を繋いでいる時などに役立ちます。
■先進の電動化技術「e-POWER」の力強い走り
セレナのパワートレインは、マイルドハイブリッド車と先進のハイブリッド「e-POWER」車の2種類で、全車が電動化されています。中でも注目はやはり「e-POWER」ですよね。
搭載したガソリンエンジンが発電した電気を使い、タイヤの駆動は常時モーターで行うこのハイブリッドシステムは、電気自動車同様の優れたレスポンスと力強い走りが大きな魅力。特に発進時などで、気持ちの良い加速力を発揮してくれます。
《画像提供:Response 》日産 セレナ e-POWER AUTECH スポーツスペック
■安全機能「360°セーフティアシスト」が全車標準装備!
《画像提供:Response 》日産 セレナ e-POWER ハイウェイスター インテリア
セレナは全車に充実の予防安全機能を標準装備。2台前を走る車の動きまで検知してくれるほかペダルの踏み間違い時にも作動する自動ブレーキ機能や、後側方の死角部分に車がいることを検知して衝突の危険時にはハンドル操作をアシストしてくれる「インテリジェントBSI」などが全グレードに備わります。
また、日産ご自慢の運転支援技術「プロパイロット」も上位グレードに標準装備されるほか、幅広いグレードでオプション選択が可能。加減速制御だけでなくハンドル操作まで車がアシストしてくれるので、高速道路などでの移動時にドライバーのストレスを大きく軽減することができます。
日産 セレナのスペックはこちら
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,770mm×1,740mm×1,865mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,860mm | |
最大乗車定員 | 7名 | |
車両重量 | 1,780kg | |
燃費 | WLTCモード:18.0km/L | |
エンジン種類 | 直列3気筒ガソリンハイブリッド 1,198cc | |
エンジン最高出力 | 62kW(84PS)/6,000rpm | |
エンジン最大トルク | 103N・m(10.5kgf・m)/3,200-5,200rpm | |
モーター種類 | 交流同期電動機 | |
モーター最高出力 | 100kW(136PS) | |
モーター最大トルク | 320N・m(32.6kgf・m) | |
駆動方式 | 前輪駆動(FF) | |
トランスミッション | - | |
新車価格 | 3,257,000円(消費税抜) |
日産 セレナの燃費情報を総まとめ!おすすめグレードは?
《画像提供:Response 》日産 セレナ e-POWER ハイウェイスター ステップタイプ
セレナの魅力をご紹介してきましたが、やはり実際に購入を検討する際に気になるのは燃費性能ですよね。ここからは、セレナの燃費性能を詳しく見ていきましょう。
まずは、カタログ燃費値です。新車販売されるすべての乗用車のカタログに表示されている「WLTCモード燃費」を確認することによって、おおよその燃費性能を把握することができます。
現行モデルのセレナのWLTCモード燃費は、2WDの設定のみとなるe-POWER車と、マイルドハイブリッドとなるスマートシンプルハイブリッド車の2WD仕様と4WD仕様で、大きく3種類に分かれます。
e-POWER車は、ほとんどのグレードが18.0km/Lで、最上位グレードとなるe-POWER ハイウェイスターGのみ、16インチホイールが装着されるなどの影響もあってか、17.2km/Lとやや燃費値が落ちます。
スマートシンプルハイブリッド車は、2WD仕様が13.2km/L、4WD仕様が11.8km/Lと、e-POWERと比較すると大きく劣る印象ですね。
基本のe-POWER車とスマートシンプルハイブリッド車の2WDモデルで詳しい燃費値の内訳を見ていくと、市街地モードではe-POWERが17.5km/Lでスマートシンプルハイブリッドが10.3km/L、郊外モードではe-POWERが18.6km/Lでスマートシンプルハイブリッドが13.5km/L、高速道路モードではe-POWERが17.8km/Lでスマートシンプルハイブリッドが14.8km/Lとなっています。
モード別の違いを見ると、さまざまな走行シーンで燃費値の変動が少ないe-POWER車に対し、スマートシンプルハイブリッド車は特に低速域での燃費の落ち込みが激しいことが分かります。スマートシンプルハイブリッド車のモーターアシストはかなり限定的で、燃費向上の効果もあまり強くない模様です。
日産 セレナのカタログ燃費まとめ表
e-POWER (ハイウェイスターG以外) |
e-POWER (ハイウェイスターG) |
スマートシンプル ハイブリッド 2WD |
スマートシンプル ハイブリッド 4WD |
|
---|---|---|---|---|
WLTCモード燃費 | 18.0km/L | 17.2km/L | 13.2km/L | 11.8km/L |
市街地モード(WLTC-L) | 17.5km/L | 16.8km/L | 10.3km/L | 9.2km/L |
郊外モード(WLTC-M) | 18.6km/L | 17.7km/L | 13.5km/L | 12.0km/L |
高速道路モード(WLTC-H) | 17.8km/L | 17.1km/L | 14.8km/L | 13.2km/L |
(2021年10月現在 日産公式サイトより)
■日産 セレナでもっとも低燃費なのはどのグレード?
《画像提供:Response 》日産 セレナ e-POWER ハイウェイスター(2018年型)
セレナでもっとも低燃費なのは、e-POWER ハイウェイスターGグレードを除いたe-POWER全車で、WLTCモード燃費は18.0km/Lとなっています。
標準系とハイウェイスター系ではボディサイズや車両重量に違いがありますが、e-POWERの性能に余裕があるためか、それらの差に関係なく低燃費が実現されているのがうれしいところですね。
e-POWER車でも、最上級グレードとなるe-POWER ハイウェイスターGはやや燃費性能に劣り、WLTCモード燃費は17.2km/Lとなっています。
e-POWER ハイウェイスターGは、標準装備内容などで下位グレードとの違いはあるものの、スマートシンプルハイブリッド車の最上級グレードであるハイウェイスターGとともに、セレナのラインナップ中で唯一16インチタイヤを標準装備していることなどが影響しているのかもしれませんね。
■実オーナーが投稿!日産 セレナの実燃費データまとめ
《画像提供:Response 》日産 セレナ e-POWER ハイウェイスター(2018年型) エンジンルーム
カタログ燃費が優秀でも、現実世界における実燃費が伸びなくては意味がないというもの。そこでしっかり確認しておきたいのが、実オーナーが投稿した燃費記録をまとめている情報サイト「e燃費」のデータです。
2021年10月現在、現行モデルのセレナの実燃費平均値を確認してみると、もっとも低燃費なのはe-POWER車の標準系グレードで16.71km/L、続いて同ハイウェイスター系グレードで15.45km/L、同AUTECH系グレードで14.40km/Lとなっています。
これらの数値はWLTCモード燃費と比較してもなかなかの好成績といえそうです。
スマートシンプルハイブリッド車や、2020年の改良以前に設定されていたガソリンエンジン車は、リッターあたり10キロ前後の平均燃費値となっており、カタログ燃費同様にe-POWERよりも劣っていることがわかります。
■日産 セレナのカタログ燃費、ライバル車と比べるとどうなの?
トヨタ ヴォクシー
ミニバンクラスにおいて、基本構造を共有する複数車種を展開して市場シェアを高めているのがトヨタです。中でも5ナンバークラスでは、ノア/ヴォクシー/エスクァイアと、内外装の意匠の違う3車種が登場していますが、こと燃費性能に関しては3車種で共通となっています。
これら3車種のうちもっとも低燃費なのは、標準系グレードを持つノアとエスクァイアのハイブリッド車で、WLTCモード燃費は19.8km/Lと、セレナのe-POWER車を超える低燃費を叩き出しています。エアロ系グレードでは19.0km/Lまで悪化するものの、それでもセレナを上回る数値です。
ノア/ヴォクシー/エスクァイアに設定されるガソリンエンジンはマイルドハイブリッドなどを持ちませんが、それでももっとも低燃費なグレードのWLTCモード燃費では13.6km/Lと、こちらもセレナをほんの少し上回る燃費値が記録されています。
ホンダ ステップワゴン スパーダ
セレナやトヨタの3兄弟に対してやや販売成績では苦戦しているのがホンダ ステップワゴン。現行モデルではダウンサイジングコンセプトの1.5リッターターボエンジンと、2モーター式ハイブリッド「e:HEV」の2本立てと、ラインナップ上は不足がありません。
もっとも低燃費なのは当然ながらe:HEV車で、WLTCモード燃費では20.0km/Lと、セレナやトヨタの3兄弟を上回る低燃費を実現しています。セレナのe-POWERと比べても駆動モーターの最高出力で上回るなど、走りの良さもステップワゴンの見どころです。
クラス唯一となるターボエンジンは、もっとも低燃費なグレードのWLTCモード燃費で13.6km/Lとライバル同様ですが、ハイブリッドともあわせて車種全体として考えれば、ステップワゴンが優勢です。
まとめ
《画像提供:Response 》日産 セレナ ハイウェイスター
人気のミニバン、日産 セレナの燃費情報を詳しくご紹介してきました。
センセーショナルに登場したe-POWERは、国内累計販売台数でシリーズとして既に50万台を販売しているなど、広く人気を得ています。
ミニバンでこそ輝く低回転から力強いモーター駆動が魅力のe-POWERと、リーズナブルな価格がうれしいスマートシンプルハイブリッド。2種類のセレナから、お気に入りをぜひ探してみてくださいね。
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よくある質問
■現行型のセレナは何代目?いつから売ってるの?
現行型の日産 セレナは5代目モデルで、2016年8月から発売されています。セレナという車名は、当初「バネットセレナ」として1991年に発売されたミニバンでデビューしたもので、1994年からは単独の車名として用いられるようになりました。
■セレナに搭載されるe-POWERってどんな仕組みなの?
日産 セレナをはじめ、さまざまな日産車で採用が進むハイブリッドシステム「e-POWER」は、搭載するガソリンエンジンはタイヤを駆動しない点がポイント。ガソリンエンジンで発電した電気を使い、モーターでタイヤを駆動します。そのため、電気自動車のようなスムーズで力強い走行感覚と低燃費が両立されています。