2022年を最新クーペと快適に過ごそう!最新クーペが目白押し
《画像提供:Response 》インフィニティ Q60
近年の自動車業界における販売の主力は、トールワゴンやSUVなど全高を高くとった実用性重視のモデルがほとんどです。
着座位置が高めの車種は、見晴らしの良さや乗り降りのしやすさが特徴的ですし、室内だけでなく荷室の高さにも余裕が生まれ、大きな荷物も積みやすくなっています。その車が1台あるだけでさまざまなシーンに対応できる多用途性は、一度体験すると病みつきになってしまう方も多いようです。
そのような市場の傾向から正反対の車が「クーペ」でしょう。走行性能やスタイリングを重視したクーペは全高が低めで、乗り降りは不便ですし、荷室や後席空間は広々とはいかないモデルがほとんどで、中にはそもそも後席がないモデルもあります。
しかしクーペは、そのような不便さを補ってあまりある魅力がいっぱい。クーペは基本的に魅力的な内外装デザインを持つモデルが多く、スポーツ走行に特化した性能を持つモデルや、ロングクルーズの快適性を重視したモデルなど、車種によって異なる多彩な特徴から好みのモデルを選ぶことができます。
全世界的に販売ラインアップ数の減少が続いているクーペではありますが、そのような時代だからこそ、販売されているクーペは完成度が高く個性的なモデルばかりです。
2022年に注目しておきたい、おすすめの最新クーペ5台を紹介します。
【2022年最新】おすすめクーペ5台をご紹介!
■トヨタ GR86/スバル BRZ:定番FRクーペが全面刷新!
《画像提供:Response 》トヨタ GR86(上)、スバル BRZ(下)
「トヨタ GR86」と、「スバル BRZ」の2台は、現在国内で購入できる2ドアクーペの中でもっとも廉価なモデルたちです。世界的に高評価と人気を獲得し、一躍ライトウェイトFRスポーツの定番車種となった86とBRZですが、2021年には新型モデルにフルモデルチェンジされるとともに、86に関しては新たにGRブランドモデルとなって車名が「GR86」に変更されています。
スバルの水平対向エンジンにトヨタの燃料噴射技術「D-4S」を組み合わせて後輪を駆動する点は初代と共通ながら、GR86と新型BRZではエンジンの排気量を2.4リッターに拡大。最高出力と最大トルクを向上させつつ、より低回転域から分厚いトルクを発生させることで、実用域での扱いやすさやレスポンスを向上させています。
ルーフやボンネット、トランクなどにアルミ材を採用するなど、軽量化と低重心化がさらに進められたことで、先代以上に思い通り操れるシャープなハンドリングを実現。エンジンのパワーアップと相まって、スポーツカーらしい軽快な走行性能に磨きをかけています。
《画像提供:Response 》トヨタ GR86
室内は狭めではあるものの、後席を持つ2プラス2レイアウトを維持し、トランクスペースは意外と広め。タイヤ4本と工具類を自走で持ち込める、走行会などにもピッタリなこだわりが初代から維持されており、クーペボディでも日常の使い勝手も上々です。
また、初代では設定すらなかった自動ブレーキなどの予防安全機能が新たに設定された点もトピックです。6速AT車にスバルの「アイサイト」コアテクノロジーが標準装備され、プリクラッシュブレーキや全車速追従機能付クルーズコントロールなどが備わります。
残念ながら6速MT車ではアイサイトの設定がなく、簡易的な自動ブレーキすら備わらないなど現行車としては非常に寂しい装備内容が気になる方も多いかも。スポーツカーならではの6速MTを選択したい方は、今後の改良に期待したいところです。
トヨタ GR86のスペックはこちら
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,265mm×1,775mm×1,310mm | |
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ホイールベース | 2,575mm | |
最大乗車定員 | 4名 | |
車両重量 | 1,260kg | |
燃費 | WLTCモード:12.0km/L | |
エンジン種類 | 水平対向4気筒ガソリン 2,387cc | |
エンジン最高出力 | 173kW(235ps)/7,000rpm | |
エンジン最大トルク | 250N・m(25.5kgf・m)/3,700rpm | |
駆動方式 | 後輪駆動(FR) | |
トランスミッション | 6速MT | |
新車価格 | 2,760,000円(消費税抜) |
■日産 フェアレディZ:歴史を背負った新型Zがいよいよ走り出す
《画像提供:Response 》日産 フェアレディZ プロトスペック(東京オートサロン2022 出展車両)
「日産 フェアレディZ」といえば、同社を代表する伝説的なクーペのひとつ。日本だけでなく海外市場でも人気とはいえ、6代目モデルはなんと2008年から10年以上にわたって販売が続けられてきたというロングセラーで、早急なモデルチェンジが待たれていましたが、2022年6月にはついに新型モデルが発売されます。
新型モデルでもロングノーズショートデッキの王道的なフォルムや、FRレイアウトは当然踏襲されますが、新たに搭載されるエンジンは最高出力405psと非常にパワフルな3リッターV6ツインターボ。スカイライン史上最強グレードとして話題になった「400R」と共通のエンジンとなっており、圧倒的なパフォーマンスに期待がかかります。
現行型の7速ATから2段も増えた9速ATも設定されるものの、9速ATと同価格で6速MTも継続設定される点がうれしいサプライズといえそうです。電動化が行われていないパワフルなエンジンをMTで自在に操作できるモデルは、年々貴重な存在になってきていますので、新型フェアレディZでもMT比率が高めになるかもしれませんね。
《画像提供:Response 》日産 フェアレディZ(東京オートサロン2022 出展車両)
新型フェアレディZは、S30型やZ32型といった歴代ZのDNAを感じさせるユニークなエクステリアデザインや、クラシックなスポーツカーレイアウトとモダンな技術を融合させたインテリアも見どころです。
2022年1月時点で価格などの詳細が発表されているのは、ローンチエディションとなる240台限定の特別仕様車「プロトスペック」のみとなっており、標準ラインアップとしてはベースグレード、「バージョンS」「バージョンST」の3通りが用意される予定とのこと。
プロトスペックは税抜600万円台となかなか高価なので、他のグレードがどのような価格帯になるのか注目が集まっています。
日産 フェアレディZのスペックはこちら
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,380mm×1,845mm×1,315mm | |
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ホイールベース | 2,550mm | |
最大乗車定員 | 2名 | |
車両重量 | - | |
燃費 | WLTCモード:- | |
エンジン種類 | V型6気筒ガソリンツインターボ 3.0L | |
エンジン最高出力 | 298kW(405ps)/6,400rpm | |
エンジン最大トルク | 475N・m(48.4kgf・m)/1,600-5,600rpm | |
駆動方式 | 後輪駆動(FR) | |
トランスミッション | 6速MT | |
新車価格 | 6,333,000円(消費税抜) |
■レクサス RC F:5リッターV8クーペが新車で買えるって奇跡かも?
《画像提供:Response 》レクサス RC F ”パフォーマンスパッケージ”
デビューは2014年とやや古めではあるものの、高性能や稀少性が際立つ国産クーペが「レクサス RC F」です。2019年には内外装のリフレッシュが行われたこともあり、現行レクサスらしいシャープなデザインを維持しています。
RC Fで注目なのはそのパワートレインで、5.0リッターもの大排気量、その上自然吸気という、令和の現代において非常に稀少なV8エンジンを搭載しています。481psに達する高出力と535N・mという大排気量らしい分厚いトルクを、自然吸気ならではのアクセルレスポンスで存分に味わうことができます。
レクサスには同エンジンを搭載するフラッグシップクーペとして「LC500」も存在していますが、税抜1,200万円台スタートとなるLCに対し、RC Fは税抜1,000万円を切るスタート価格を実現。さらに後席空間や荷室空間でもLCより余裕があり、その圧倒的な性能に対して日常使いもしやすい点がポイントです。
《画像提供:Response 》レクサス RC F ”パフォーマンスパッケージ”
また、2019年の改良時に新設定された「パフォーマンスパッケージ」も要注目。旧型RC Fから70kgもの軽量化を実現しつつ、カーボンリヤウィングやカーボンセラミックブレーキ、チタン製マフラーなどのハイエンドパーツを特別装備しており、ハードなサーキット走行にもぴったりな究極のRC Fとなっています。
ハイブリッド車や電気自動車など電動化車両が勢いづく現代において、ここまでの大排気量スポーツエンジンは先が長くないことは明白。気になっている方は、お好みの仕様を追求できる新車販売がされている今のうちに手に入れておくことをおすすめします。
レクサス RC Fのスペックはこちら
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,710mm×1,845mm×1,390mm | |
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ホイールベース | 2,730mm | |
最大乗車定員 | 4名 | |
車両重量 | 1,720kg | |
燃費 | WLTCモード:8.5km/L | |
エンジン種類 | V型8気筒ガソリン 4,968cc | |
エンジン最高出力 | 354kW(481ps)/7,100rpm | |
エンジン最大トルク | 535N・m(54.6kgf・m)/4,800rpm | |
駆動方式 | 後輪駆動(FR) | |
トランスミッション | 8速AT | |
新車価格 | 13,172,727円(消費税抜) |
■BMW 2シリーズクーペ:FR維持で新登場!直6ターボも選べる
《画像提供:Response 》BMW M240i xDrive(欧州仕様車)
FRレイアウトを採用したスポーティな車のイメージが強いBMWですが、近年では低価格帯のモデルを中心にFFプラットフォームを活用したモデルも増加中です。
ハッチバックボディとFRレイアウトの組み合わせが個性的だった1シリーズも、現行モデルからFFレイアウトに移行したことから、コンパクトクラスにおいては、BMWからFR車がなくなることを危惧する声も。
しかし、2021年7月に発表された2シリーズクーペの新型モデルは、これまで同様にFRプラットフォームを採用するだけでなく、直6ターボエンジンを搭載したホットモデルも継続設定されるなど、BMWならではのコンパクトFRクーペとして、ファンを大いに安堵させました。
《画像提供:Response 》BMW M240i xDrive(欧州仕様車)
2シリーズファミリーには4ドアの「2シリーズ グランクーペ」も設定されていますが、あちらはFFレイアウト。新型2シリーズは、兄貴分の4シリーズとパワートレインやメカニズムを共有しており、FRレイアウトの上質でコントローラブルなハンドリング性能を追求しています。
2022年1月現時点では2シリーズクーペは正式発表前の段階ですが、国内市場では直列4気筒ターボを搭載する「220iクーペ」「220iクーペ Mスポーツ」と、直列6気筒ターボを搭載する「M240i xDrive」の3グレード通りがラインアップされる模様です。
まもなく発表・発売が開始される見込みの新型2シリーズクーペ、年々稀少さを増しているFRスポーツクーペの心地よい走りを、今こそ堪能しておきたいところですね。また、今後はホットモデルの「M2」の追加設定も噂されているなど、まだまだ2シリーズクーペから目が離せません。
BMW 2シリーズクーペのスペックはこちら
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,537mm×1,838mm×1,390mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,741mm | |
最大乗車定員 | 4名 | |
車両重量 | - | |
燃費 | WLTCモード:- | |
エンジン種類 | 直列6気筒ガソリンターボ 2,998cc | |
エンジン最高出力 | 275kW(374ps)/5,500-6,500rpm | |
エンジン最大トルク | 500N・m(51.0kgf・m)/1,900-5,000rpm | |
駆動方式 | 四輪駆動(4WD) | |
トランスミッション | 8速AT | |
新車価格 | - |
■シボレー コルベット:スーパーカーの価格破壊!緻密な走りにも注目
《画像提供:Response 》シボレー コルベット クーペ 3LT
初代が1953年登場という非常に長い歴史を持ち、アメリカを代表するスポーツカー/GTカーである「シボレー コルベット」。最初期を除く初代から7代目まで、60年以上にわたってV8エンジンとFRレイアウトという不文律を守り続けてきたコルベットですが、2019年に登場した8代目モデル「C8」では、V8は維持しつつミッドシップレイアウトとなった点が大いに話題を呼びました。
シボレーを含む多数の自動車ブランドを展開するGMとしても、ミッドシップ車を市販するのは30年以上ブランクがあります。そのような状況で登場した新型コルベットの完成度の高さは世界的に高評価を獲得しており、日本上陸も待ち望まれていました。
新型コルベットは、アルミニウムなどを用いた軽量かつ高剛性なシャシーと、パワフルなV8エンジンに8速DCTの組み合わせでスーパーカー級の性能を実現しつつ、普段使いもできるほどの優れた乗り心地や安定性をも手に入れています。
《画像提供:Response 》シボレー コルベット クーペ 3LT
乗り心地だけでなく豪華装備による快適性も大いに追求されている点はコルベットらしい部分。12インチのカラーディスプレイによるメーターやボーズのオーディオシステムなどが全車で備わるほか、常時最新の地図をストリーミング利用してくれる専用ナビも国内仕様では標準装備されます。
もっとも廉価な「2LT」グレードでも1,000万円台スタートと、価格帯としてお安くはない新型コルベット。しかし、味わい深いV8エンジンを特別感のあるミッドシップレイアウトとしていることや、先進的な最新のエレクトロニクスなど、性能や装備を考慮するとバーゲン価格に感じられるはず。
2倍、3倍の価格を持つライバルと比較すると、スーパーカーの価格破壊と思えるほどのコスパの良さが新型コルベットの特徴でしょう。
シボレー コルベットのスペックはこちら
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,630mm×1,940mm×1,225mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,725mm | |
最大乗車定員 | 2名 | |
車両重量 | 1,670kg | |
燃費 | WLTCモード:- | |
エンジン種類 | V型8気筒ガソリン 6,156cc | |
エンジン最高出力 | 369kW(502ps)/6,450rpm | |
エンジン最大トルク | 637N・m(65.0kgf・m)/5,150rpm | |
駆動方式 | 後輪駆動(MR) | |
トランスミッション | 8速DCT | |
新車価格 | 11,363,636円(消費税抜) |
まとめ
《画像提供:Response 》トヨタ GRスープラ(海外仕様車)
2022年に注目しておきたい最新のおすすめクーペをご紹介してきました。
国産メーカーで2ドアクーペをラインアップし続けているのはレクサス、トヨタ、日産、スバルのみと、近年は寂しい状態が続いているクーペですが、輸入車まで含めると選択肢が一気に広がる印象ですね。
背高ノッポな車ばかりが人気の2022年、流麗なクーペで颯爽と駆け抜ければ、注目を集められること間違いなしでしょう。
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よくある質問
■2022年のクーペ、特徴はどこ?
伝統的な2ドアクーペはラインアップが減少しており、4ドアクーペやクーペSUVなどの派生型が増えている現代では、「クーペらしさ」とはスポーティなルックスと走行感覚、と解釈されている印象もあります。2022年のクーペで重視しておきたい特徴としては、クーペならではの妖艶なスタイルと走行性能がどれだけ追求されているかという点が挙げられそうです。
■2022年にデビューする新型クーペってあるの?
国産車のクーペでは、GR86とBRZのフルモデルチェンジが2021年10月に行われたことも記憶に新しいですが、2022年は日産から新型フェアレディZが発売されることが一大ニュースといえそう。日産を代表する伝統的なモデルだけに、注目度が非常に高くなっています。