痛快四駆ターボセダン「WRX S4」待望の新型が登場!
《画像提供:Response 》スバル WRX S4
スバルを代表するスポーツブランドといえば「WRX」。WRC参戦車を祖先に持つ由緒正しいブランドですが、先代のWRX STIとWRX S4が生産終了となって以降、次期モデルはいつ登場するのか、日本市場には導入されるのかなど、気になっていた方も少なくないでしょう。
そんな不安を吹き飛ばすような豪快なパフォーマンスをひっさげて、新型「WRX S4」が2021年11月に発表され、国内では非常に稀少な存在となっているスポーツセダンとして大きな注目を集めています。
水平対向4気筒ターボエンジンにCVTを組み合わせ、シンメトリカルAWDで力強く路面を駆動する基本コンセプトは先代WRX S4そのままながら、新型モデルには新たにプレミアムな魅力や先進の安全装備などが加わっており、2022年のスバルラインアップにおける台風の目となること間違いなし。
この記事では、そんな新型WRX S4の魅力を徹底的に紹介しつつ、おすすめグレードの調査やライバル車との比較なども行っていきますので、ぜひチェックしてみてください。
■栄光の過去モデルたちと決別、インプレッサとは別の道を歩むWRX
《画像提供:Response 》スバル インプレッサWRカー 2004年モンテカルロ車
そもそも「WRX」とは、元々はインプレッサのスポーツグレードとして登場した名称で、「World Rally eXperimental」の略とされます。ワールドラリーと入っていることからもわかる通り、WRXの起源はWRC(世界ラリー選手権)参戦ベース車両として、走行性能にとことんこだわった仕様が特徴的でした。
レオーネ、初代レガシィと参戦車両が変遷してきた中で、インプレッサWRXは競技用ベースグレードまで用意されるなど、WRCで勝つための本気仕様として登場。鮮烈な青いカラーでWRCに参戦したインプレッサWRXは、期待通り非常に高いパフォーマンスを発揮し、スバルに世界的なスポーツイメージを持たせることに成功しました。
のちによりホットなモデルとして「WRX STI」も誕生するなど、インプレッサの世代更新も合わせてどんどんと進化を続けてきたインプレッサWRXですが、3代目モデルの改良時以降、インプレッサと名乗らずに単独車種の「WRX STI」としてアピールされるようになりました。
現行の最新型であるWRX S4ではインプレッサとのつながりはほとんどなく、どちらも「スバルグローバルプラットフォーム」を採用している程度。先代モデル以降のWRXと車体構成の関連が強いのは、インプレッサをベースにステーションワゴン化した「レヴォーグ」となっています。
颯爽登場のスバル WRX S4、注目ポイント5点をまとめて紹介
《画像提供:Response 》スバル WRX S4
北米市場で先行発表されたWRX S4ですが、2021年11月には日本仕様の詳細も発表されており、2022年に入ってからは各販売店での展示なども進んでいる新型WRX S4。
先代から変わったのは見た目だけでなく、中身も大幅刷新が見られますので、注目の魅力ポイントを厳選して紹介します。
■躍動感あふれるエクステリア、セダンならではの精悍さ
《画像提供:Response 》スバル WRX S4
近年はセダン市場の販売台数減少が止まらない状況となっていますが、新型WRX S4は伝統の4ドアセダンボディを継続採用。インプレッサG4とは異なり、新型WRX S4専用のセダンボディとなっています。
車体後部のボリューム感がある独特なフォルムは、ウェッジシェイプが強調された躍動感のあるもの。大胆に寝かされたリヤウィンドウなど、セダンながらスポーティで精悍な印象が漂います。
また新型WRX S4では、車体下部をブラックアウトするなど、SUV的なデザインテイストも加えられている点が注目ポイント。ボディの分厚さを視覚的に低減しつつ、空力デバイスとしても作動するテクスチャーが与えられていることで、機能性も確保しています。
■スポーティで上質なインテリアは先進装備も充実
《画像提供:Response 》スバル WRX S4 インテリア
デザイン的にレヴォーグと共通となっている新型WRX S4のインテリア。上位グレードのダッシュボード中央には、縦型配置の11.6インチセンターインフォメーションディスプレイ&インフォテインメントシステムが据えられ、見栄えとともに使い勝手にも先進性を感じさせます。
またメーターも、上位グレードでは12.3インチのフル液晶タイプ。必要な情報が一度で読み取りやすく、さらにターボ車ならではのブースト計表示や、ナビ画面やアイサイトの強調表示も可能と、カスタマイズ性の高さが特徴です。
スバルらしさを感じさせる部分としては、後席にまでシートヒーターが装備されている点も注目。6:4分割可倒も可能で、実用性も上々です。
■珠玉のボクサー4は排気量拡大、扱いやすさを向上
《画像提供:Response 》スバル WRX S4 エンジンルーム
先代までの2.0リッターから2.4リッターに排気量が拡大された、新開発の水平対向4気筒ターボエンジンを持つ新型WRX S4。ターボシステムのバルブ制御が電子化され、優れたアクセルレスポンスとフラットに広い回転域で発生する最大トルクが両立されています。
組み合わせられるトランスミッションは、WRX S4伝統のCVT。こちらも新開発の「スバルパフォーマンストランスミッション(SPT)」。CVTならではのワイドレシオで高効率な運転も可能にしつつ、ドライブモードに応じて8速の固定ギヤレシオを再現することも可能です。
世界最高レベルの2ペダルオートマチックトランスミッションを目指したというSPTで、スポーツセダンならではの走りを存分に味わえることでしょう。
■空気も味方につけた!磨き抜かれた走行性能が凄い
《画像提供:Response 》スバル WRX S4
車体のあらゆる部分で、空力性能の向上による優れた走りが追求されている新型WRX S4。大ぶりなエアロパーツなどを備えないシンプルなフォルムながら、前後の空力バランスやダウンフォースの発生が緻密に計算されており、速度域が高まっても盤石の安定感が味わえます。
新型WRX S4のスタイル上の特徴でもある前後フェンダーや前後バンパー、サイドシルスポイラーのブラックアウト部は、近づいてよく見ると表面にヘキサゴン形状の凹凸が無数に設けられています。デザインのアクセントであるだけでなく、空気の流れを整える空力デバイスとしても機能しており、WRXらしい性能重視な姿勢が感じられますね。
■安全機能も充実、「アイサイトX」搭載グレードも用意
《画像提供:Response 》スバル WRX S4 メーターパネル
レヴォーグに搭載されて大きく話題を呼んだ最新の運転支援機能「アイサイトX」が、新型WRX S4でも装備可能になった点は非常に大きなポイントでしょう。大人のスポーツセダンとしてロングドライブをする機会も多そうなWRX S4だけに、特定条件下での渋滞時ハンズオフアシストなどの高精度な運転支援機能が活躍する場面も多そうです。
また、アイサイトXの搭載に関わらず、全車でアイサイトコアテクノロジーやアイサイト運転支援テクノロジーを標準装備。合計8個もの室内エアバッグのほか、万が一の事故発生時に歩行者傷害を軽減する歩行者保護エアバッグなども装備され、乗員だけでなく周囲の道路利用者にも配慮された安全性能を誇ります。
スバル WRX S4のスペックはこちら
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,670mm×1,825mm×1,465mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,675mm | |
最大乗車定員 | 5名 | |
車両重量 | 1,600kg | |
燃費 | WLTCモード:10.8km/L | |
エンジン種類 | 水平対向4気筒ガソリンターボ 2,387cc | |
エンジン最高出力 | 202kW(275ps)/5,600rpm | |
エンジン最大トルク | 375N・m(38.2kgf・m)/2,000-4,800rpm | |
駆動方式 | 全輪駆動(AWD) | |
トランスミッション | CVT | |
新車価格 | 4,340,000円(消費税抜) |
WRX S4のおすすめグレードはずばりコレだ!
《画像提供:Response 》スバル WRX S4
新型WRX S4のグレードは4つ。基準グレードながらハイスペック装備が揃う「GT-H」、よりスポーツ性能を極めた「STIスポーツR」の2つに、それぞれアイサイトXを特別装備する「EX」が用意されています。
「EX」系以外のグレードでは、アイサイトXがオプションでも装備不可な点は注意が必要ですね。
上位グレードとなる「STIスポーツR」は、スポーティさが増した内外装意匠だけでなく、ZF製電子制御ダンパーやコンフォートモードを備えたドライブモートセレクトなど、走行性能や快適性能にも影響のある装備が加わります。「STIスポーツR」は「GT-H」と比べて税抜35万円高で、性能重視なら意外とお買い得に感じられるかもしれませんね。
ターボとAWDのパフォーマンスと快適性能をバランスよく味わいたい方なら、快適装備が非常に充実していてスバル随一のプレミアムカーとして不足のない実力派のグレード「GT-H」系がおすすめです。アイサイトXなどを備える「GT-H EX」でも税抜399万円と、パフォーマンスや装備を考えれば抜群のコスパとなっています。
スポーツセダンは希少種!WRX S4のライバルとは?
《画像提供:Response 》アウディ S3 セダン
インプレッサWRXと呼ばれていた時代は、三菱 ランサーエボリューションなど、ライバルとなる国産スポーツセダンも多数存在していましたが、ここ最近ではスポーツ性能重視のセダンは非常にラインアップが少なめ。WRX S4のライバルとなる車は、主に欧州車になりそうです。
アウディのラインアップ中ではコンパクトなホットモデル「S3 セダン」は、新型WRX S4よりやや小さめなボディサイズながら格好のライバルといえそう。
クワトロと2.0リッター直列4気筒ターボエンジンに7速DCTを組み合わせるS3 セダン。最高出力は310psと性能面は新型WRX S4をやや上回る印象ですが、その分価格は税抜610万円と、輸入車らしく一気にジャンプアップする印象です。
《画像提供:Response 》BMW M235i xDrive グランクーペ
またBMWからは、2シリーズグランクーペのホットモデル「M235i xDrive グランクーペ」が性格的に近め。FRレイアウトのイメージも強いBMWですが、2シリーズグランクーペはFFレイアウトベースで、M235iは四輪駆動のxDrive仕様となっています。
2.0リッター直列4気筒の最高出力は306psと、こちらもWRX S4よりも性能は上。しかし価格は税抜で約623.6万円からと、S3 セダンよりもさらに上を行きます。
《画像提供:Response 》日産 スカイライン 400R
国産車でスポーツセダンというカテゴリーに属する車としては、スカイラインきっての高性能グレード「日産 スカイライン 400R」が挙げられます。その名の通り最高出力405psを発揮する3.0リッターV6ツインターボエンジンを搭載し、7速ATを介して後輪を駆動します。
スカイライン 400Rの税抜511.4万円という価格は、金額としては高額ながら、新型WRX S4をはじめ、紹介してきたモデルよりも大型なボディに大出力のエンジンを持っていることを考えれば、意外とお買い得価格に感じられます。
まとめ
《画像提供:Response 》スバル WRX S4
新型WRX S4の魅力やライバル車との比較を紹介しました。
新型WRX S4同様の2.4リッターターボを搭載した「レヴォーグ STIスポーツR」も同時発表されていますが、一味違う渋さが際立つセダンのWRX S4に注目している方も多いのではないでしょうか。
2022年に順次納車が進んでいくものとは思われますが、世界的な半導体不足が新型WRX S4の生産にも影響すれば、納車待ち期間が長くなることもありそう。気になった方は、早めにお近くのスバル販売店に問い合わせてみるとよいでしょう。
■車をローンで購入するなら?カーローン申込ランキング
よくある質問
■WRX S4のエンジンは2.0リッターから変わったの?
スバル 新型WRX S4のエンジンは、先代の2.0リッターから排気量を拡大し、2.4リッターの水平対向4気筒ターボエンジンとなっています。エンジン型式は「FA24」で、、型式上は新型BRZやGR86に搭載されているエンジンと同じですが、両エンジンはほぼ別物とのことです。
■WRX S4のトランスミッションはCVTだけなの?MTはないの?
スバル WRX S4は、WRXのラインアップにおいて2ペダルスポーツセダンを追求してきたモデルです。そのため新型モデルでも、トランスミッションの設定はスポーツCVT「スバルパフォーマンストランスミッション」のみ。今後登場が噂されている新型WRX STIでは、MTの設定も期待されます。
こちらの記事もおすすめ!
【2022年最新】燃費がいい車を選ぶならコレ!ボディタイプ別にランキングで紹介 | カーナリズム
https://matome.response.jp/articles/5780車を購入する際、メーカーや排気量、そして車両価格も気になりますが、燃費の良さを重視している人も多いのではないでしょうか。ここでは、車の燃費を左右する要素やその計算方法、そして燃費のいい車をボディタイプ別にランキング形式で紹介します。
走りも使い勝手もいいスバル レヴォーグ!でも、燃費ってどうなの? | カーナリズム
https://matome.response.jp/articles/55482020-2021 日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞するなど、専門家からの評価は高いスバル レヴォーグ。でも、普段の足として使うのであれば、やはり燃費性能が大事ですよね。ガソリン価格が高騰している今、レヴォーグの燃費を徹底チェックしていきましょう!