プリウス30とは?
《画像提供:Response》歴代トヨタプリウス。左から2代目、初代、3代目
プリウス30とは、2009年5月に発売が開始された3代目プリウスのことで、正式名称はプリウスZVW30ですが、プリウス30という名前で親しまれています。プリウス30は、燃費の向上でエコカー減税の対象車となったこともあり、2代目のプリウス以上に人気を集めました。
当初、プリウス30の月間目標販売台数は1万台でしたが、予想を大きく超える受注があり、納車まで最大で10ヶ月待ちという状態になったのです。プリウス30はプリウスの中でも最大のヒット商品となりました。
■プリウス30の前期と後期違いは?
《画像提供:Response》トヨタ プリウス 新型発表
プリウス30は2009年5月~2015年12月まで発売されていましたが、2011年12月にマイナーチェンジを行ったので、前期と後期で分類するようになりました。プリウス30の前期は、2009年5月~2011年11月に発売されたもので、後期は2011年12月~2015年12月に発売されたものです。
プリウス30は前期よりも後期の方が改良を重ねられているため、デザインや性能が向上しています。デザインやインテリアなどは好みがわかれるので後期がいいというわけではありません。
プリウス30の前期と後期の違いは外装と内装、その他さまざまな部分で改良しました。
[外装]
《画像提供:Response》プリウス ZVW35
前期 | 後期 | |
---|---|---|
ヘッドライト | ハロゲンとLED | ハロゲン・LED・HIDから選ぶことが可能 |
フロントバンパーロアグリル | 台形になりワイド感がアップ | |
ドアミラーウィンカーレンズ | LED | ハロゲン |
ウィンカーライト | 形状が三角 | 四角に変更 |
ウィンカーフォグランプ | 標準装備 | オプションになり、ウィンカーライトの装着 |
テールランプ | デザインとレイアウトの変更 | |
テールレンズ | 内部のデザインとレイアウトの変更 | |
純正アルミホイール | ホイールのデザインの変更 |
[内装]
《画像提供:Response》トヨタ プリウス 新型…5月18日に発表会開催
前期 | 後期 | |
---|---|---|
ハザードボタンのカラー | 黒のベースに赤と白のマーク | 赤のベースに白文字で見やすく |
エンジンスタートボタン | 黒いボタン | 青いボタン(見やすさの重視) |
ドリンクホルダー | 密閉式 | オープン式 |
シートのカラー | アクアとミディアムグレーの2色のみ | ツートーンシート(ブラウン×プルー)がオプションに追加 |
ステアリングスイッチ | ハンドルにつけられたステアリングスイッチのレイアウト変更 |
[その他 後期から新設・追加・変更されたもの]
新設 | 追加 | 変更 |
---|---|---|
・近接通報装置追加(停止ボタン新設)
・レインセンサーによる雨滴感知式ワイパー採用 ・自動防眩ミラー採用 ・前席に電動パワーシート採用 ・スポット溶接箇所の最適化 |
・遮音材・吸音材追加
・THS-Ⅱに緊急停止機能追加 |
・メーター表示一部変更
・ブレーキペダルのストロークセンサー変更 ・エアクリのインレット部形状変更 ・エアコンパネル意匠変更 ・ナビ11年度仕様へ変更 ・アクセサリーソケットの配置変更 ・ボディカラーの追加・変更 ・インナーハンドル等の意匠変更 ・シートヒータースイッチ変更 ・15インチホイールの意匠変更 |
前期と後期の違いは詳細で一覧に記載しましたが、見た目を意識した外装や使いやすさを追求した内装はもちろんのこと、近接通報装置追加(停止ボタン新設)やレインセンサーによる雨滴感知式ワイパーの採用など、安全面を重視した変更が特徴といえます。
プリウス30の前期と後期を見分けるためには、外装と内装、その他の機能面に着目してチェックするようにしましょう。
プリウス30のグレード別スペック
《画像提供:Response》トヨタ プリウス 新型
プリウス30はL・S・Gの3つのグレードと、走行性が高いツーリングセレクション。後期はそれに加えてG’sがラインアップされました。それぞれのスペックは前期と後期に分けて以下のようになります。
L | S | Sツーリング | G | Gツーリング | |
---|---|---|---|---|---|
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,460mm×1,745mm×1,490mm | ||||
ホイールベース | 2,700mm | ||||
最大乗車定員 | 5名 | ||||
車両重量 | 1,310kg | 1,350kg | 1,380kg | 1,350kg | 1,380kg |
燃費(JC08モード) | 32.6km/L | 30.4km/L | |||
エンジン種類 | 水冷直列4気筒DOHCガソリンハイブリット 1,797cc | ||||
エンジン最高出力 | 73kW(99PS)/5,200rpm | ||||
エンジン最大トルク | 142N・m(14.5kgf・m)/4,000rpm | ||||
モーター種類 | 交流同期電動機 | ||||
モーター最高出力 | 60kW(82PS) | ||||
モーター最大トルク | 207N・m(21.1kgf・m) | ||||
駆動方式 | 前輪駆動(FF) | ||||
トランスミッション | 電気式無段変速機 | ||||
アルミホイール | 15インチ標準 | 17インチ標準 | 15インチ標準 | 17インチ標準 | |
タイヤサイズ | 185/65R15 88S | 195/65R15 91S | 215/45R17 87W | 195/65R15 91S | 215/45R17 87W |
L | S | Sツーリング | G | Gツーリング | G’s | |
---|---|---|---|---|---|---|
ボディサイズ (全長×全幅×全高) |
4,480mm×1,745mm ×1,490mm |
4,515mm×1,745mm ×1,475mm |
||||
ホイールベース | 2,700mm | |||||
最大乗車定員 | 5名 | |||||
車両重量 | 1,310kg | 1,350kg | 1,380kg | 1,350kg | 1,380kg | 1,390kg |
燃費(JC08モード) | 32.6km/L | 30.4km/L | - | |||
エンジン種類 | 水冷直列4気筒DOHCガソリンハイブリット 1,797cc | |||||
エンジン最高出力 | 73kW(99ps)/5,200rpm | |||||
エンジン最大トルク | 142N・m(14.5kgf・m)/4,000rpm | |||||
モーター種類 | 交流同期電動機 | |||||
モーター最高出力 | 60kW(82PS) | |||||
モーター最大トルク | 207N・m(21.1kgf・m) | |||||
駆動方式 | 前輪駆動(FF) | |||||
トランスミッション | 電気式無段変速機 | |||||
アルミホイール | 15インチ 標準 |
17インチ 標準 |
15インチ 標準 |
17インチ 標準 |
18インチ 標準 |
|
タイヤサイズ | 185/65R15 88S | 195/65R15 91S | 215/45R17 87W | 195/65R15 91S | 215/45R17 87W | 215/40R18 85W |
スペックの違いは前期・後期ともに大きな変更はありませんが、グレードによってタイヤサイズの違いがあります。グレードLは185/65R15、グレードSとGは195/65R15、SツーリングとGツーリングは215/45R17 、G’sは215/40R18となります。
■プリウス30の燃費と維持費
プリウス 30のグレード別燃費は以下のようになります。これは、前期・後期ともに同じ数値です。
L | S | G | ツーリングセレクション | |
---|---|---|---|---|
10・15モード燃費 | 38.0km/L | 35.5km/L | 35.5km/L | 35.5km/L |
JC08モード燃費 | 32.6km/L | 30.4km/L | 30.4km/L | 30.4km/L |
プリウス 30を維持するには以下の経費がかかります。
・自動車税
・自動車重量税
・自賠責保険
・車検
・ガソリン代
・駐車場代
具体的にどれくらいの費用がかかるのか、それぞれの概算をまとめてみました。
自動車税 | 36,000円 |
---|---|
自動車重量税 | 24,600円 |
自賠責保険 | 20,010円 |
任意保険 | 30,000円 |
車検 | 40,000円 |
ガソリン代(※) | 51,696円 |
1年間にかかる合計金額 | 202,306円 |
(※)ガソリン代は、JC08モード燃費の平均した30.95km/L、1年間に走行する平均距離1万kmとガソリン代160円で算出
計算式:10000m÷30.95 km/L×160円=51,696円(四捨五入)
プリウス30の維持費は、年間で202,306円となりました。これを1ヶ月に換算すると16,859円となり、駐車場を契約する場合別途費用がかかります。
これはあくまでも概算になるので、任意保険の契約内容やオイル交換の頻度などによって変わってきます。プリウス 30を維持する費用の目安は年間200,000円前後を目安に考えておきましょう。
プリウス30の中古価格
《画像提供:Response》3代目 プリウス
プリウス30は2015年11月まで生産されたモデルなので新車を探すのは非常に困難です。ここからはプリウス 30の中古車がどれくらいの相場なのか見ていきましょう。
プリウス30の中古車は、販売されている数は日々変動しますが、2022年9月現在3,791件あり、値段は19.8万円~326.4万円(本体価格)となっています。
これらは本体価格の目安なので、車種によって支払い金額は異なります。それぞれグレードと走行距離など、車の状態は異なるので気になるグレードがある場合は、直接ディーラーに出向いて相談するか、中古車販売サイトで絞り込みをしてチェックしてみましょう。
■前期の中古価格
プリウス30の中古車価格は、18.0万円~180万円(本体価格)と幅はありますが、前期と後期で値段の違いはあるのでしょうか。プリウス30の前期となる2009年5月~2011年11月までの中古車価格は以下をご覧ください。
・販売台数:2,046件
・最低価格:18.0万円(本体価格)
・最大価格:180.0万円(本体価格)
プリウス30全体の平均と比べると最低価格は同じですが、最大価格は200万円を切る値段になっています。
■後期の中古価格
《画像提供:Response》トヨタ プリウスG's
プリウス30の後期となる2011年12月~2015年12月について、値段に変化はあるのでしょうか。
・販売台数:2,369件
・最低価格:22.6万円(本体価格)
・最大価格:326.4万円(本体価格)
プリウスの前期と後期に販売されたもので比較してみると、後期の方が中古車価格の相場が高い傾向です。しかし、中古車は売りに出される時期や車の状態によって値段が変わるので、前期と後期の中古車価格の平均は参考にするツールとして活用しましょう。
■プリウス30を買うならどのグレードがおすすめ?
プリウス30にはL・S・G・ツーリングセレクション・G’sの5つがあります。プリウス30はL→S→Gの順にグレードが高くなっていきます。どれを選んだらいいのかわからないという人は、それぞれもう少し細かく見ていくと、プリウス30のLは基本的な装備が充実し、一部吸音材による軽量化が施されていることから、燃費を重視する人におすすめです。
Sは、標準のグレードで最も人気があるタイプです。後付けでドアノブに触れず解錠ができるスマートエントリーシステムの取り付けが可能です。買い物の機会が多い人や、荷物の出し入れの機会が多い人に便利でしょう。
Gはプリウス30の上級グレードです。本革巻きのステアリングなど、車内をプラス@の空間にしたい上級志向の人におすすめです。
ツーリングセレクション・G’sは、グレードにツーリングと記載されているように、走破性に優れたグレードです。長距離運転や、ドライブが好きな人は、ツーリングセレクションが乗り心地共に満足できます。
プリウス30のグレードは、L・S・G・ツーリングセレクション・G’sの5つがあります。迷っている人は標準や売れ筋のLやSをチェックし、好みに応じてグレードを上げて試乗してみましょう。
プリウス30の中で一番人気がある標準のSをチェックしてみましょう。
プリウス30のおすすめカスタム
《画像提供:Response》トヨタ プリウス エリアス
プリウス30はグレードによってオプションが異なります。ここからはおすすめのカスタムオプションについて解説します。
■ホイール
プリウス30に標準装備されているホイールはL・S・Gが15インチ、ツーリングセレクションが17インチです。プリウス30に合うホイールのデザインはメッシュやスポークで、スポーティーな印象をプラスしてくれます。
高級感があるホイールにしたい人は、お皿の形をモチーフにしたディッシュホイールなら、足元を華々しくしてくれます。また、スポークの数が多いフィンスポークも、高級感があり繊細な印象を与えるのでおすすめです。
ホイールの色は、ベーシックは黒やシルバーの他、レッドやブルーなど個性的なホイールもあります。ホイールを選ぶ際には、デザインも気になる所ですが、サイズが合わないと装着できません。タイヤのサイズに適合するものを選ぶようにしましょう。
■ヘッドランプ
プリウス30の標準仕様はグレード別に以下のように異なります。
L | S | G | ツーリングセレクション |
---|---|---|---|
ハロゲンヘッドランプ | ディスチャージヘッドランプ | LEDヘッドランプ |
とにかく明るく華々しい色が好みの人は、LEDがおすすめですし、遠方でも見やすいハイビームを探している人は、白が強めのハロゲンライトをチェックしてみましょう。
ヘッドランプを購入する場合は、明るさと寿命を確認して、切れた時のために予備も購入するのもいいでしょう。
ヘッドランプは、外観をドレスアップさせるパーツのひとつになるので、LED化やイカリング、そしてインナーがブラックアウト化されているパーツもチェックしてみましょう。
■エアロ
《画像提供:Response》プリウス用フロントバンパースポイラー装着車
プリウス30のフロントバンパーは前期と後期とで形状が異なり、エアロパーツの形も違うのでカスタムする人が増えています。
フロント・リヤ・サイドの3点セットで販売されているものも多数ありますし、個別でカスタマイズするという方法もあります。プリウス30の形を生かしながらオリジナルを作りたいという人は、適合するものを選んでカスタマイズしてみましょう。
フロント・リヤ・サイドの3点セットは、46,000円~300,000円前後と、選ぶパーツによって値段が大きく異なります。
まずはフロントだけをカスタムすることも可能なので、希望と予算を照らし合わせながらチェックしてみてください。
■ダウンサス
ボディサイズは規格で決まっているので、他の車から乗り換える人は、数センチの差でも気になる人も多いのではないでしょうか。車体をもう少し低くしたい!という人は、ダウンサスを使って車高の高さを調整できます。
ダウンサスは適正に取り付けができないと安全に走行できないので、専門の業者に依頼して取り付けてもらうのをおすすめします。
プリウス30のダウンサスの費用は15,000円~30,000円前後で、取り付けの工賃は店舗により異なりますが約15,000円前後になります。
■テールランプ
プリウス30のテールランプは、簡単にできるカスタマイズのひとつとして人気があり、LEDにすると発色がきれいです。点灯しない昼間でも、本体の色に合わせた色を選ぶとドレスアップできます。
また、テールランプの灯火はメーカーによって多種多様なので、選ぶ楽しさも広がり、プリウス30にひと手間かけたい!という人はテールランプの形とデザイン、灯火した時の色を吟味してカスタマイズしてみましょう。
■フォグランプ
プリウス30のフォグランプは前期がH11ハロゲンバルブ、後期はH16ハロゲンバルブを搭載しています。ハロゲンを使用しているため、少し暗いと感じLEDに変更する人も増えています。
H11・H16ともにLEDライトとの互換性があるので、カスタマイズが可能です。交換する際の注意点として、明るい色は見えやすいと思いがちですが、明るすぎると逆に対向車や歩行者が見えにくくなるため注意が必要です。
状況に応じて色の切り替えが可能なLEDライトなどもチェックしましょう。
まとめ
《画像提供:Response》トヨタ プリウス 新型…5月18日に発表会開催