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2023年版「新車」「中古車」の関心層は?値上げ中の購入意向を検索データから考察

2023年版「新車」「中古車」の関心層は?値上げ中の購入意向を検索データから考察

新型コロナウイルスの影響で新車の納期が遅れる現状に加え、原料高や連続する値上げにより、消費者にとって新車購入のハードルがあがってきていると思われる中、実際に新車や中古車を検討しているのはどのような人なのでしょうか。 今回は、検索キーワードをもとにした調査を行い、新車・中古車への関心層の変化や購入意向を調査していきます。

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「中古車」「新車」の検索データの考察

中古車、新車の検索データから考察をしていきます。

今回の調査は、毎月更新されるWeb行動ログデータを用いて、競合サイト分析やトレンド調査を行えるヴァリューズのWeb行動ログ分析ツール「Dockpit」を用いて行っています。

検索者数は「新車」「中古車」ともに減少も中古車の方が穏やか

2022年1月〜2023年6月の1年半の期間の検索者数を半年の期間に区切って比較します。

「新車」よりも「中古車」の方が2倍以上検索されているようです。

期間

新車 (検索者数)

中古車 (検索者数)

2022年1月~6月

1,060,000

2,710,000

2022年7月~12月

920,000

2,350,000

2023年1月~6月

818,000

2,270,000

「新車」「中古車」半期ごとの検索者数

調査期間:2022年1月〜2023年6月

デバイス:PC、スマートフォン

※データをもとに表を作成

ただ、新車、中古車ともに期を追うごとに検索者数が減少していることがわかります。相次ぐ原料高や値上げラッシュが影響しているのかもしれません。

比較期間

新車 (検索者数 増減 人数)

新車 (増減 %)

中古車 (検索者数 増減 人数)

中古車 (増減 %)

2022年1月~6月 vs 2023年1月~6月

-242,000

-22.83%

-440,000

-16.18%

2022年7月~12月 vs 2023年1月~6月

-102,000

-11.09%

-80,000

-3.4%

「新車」「中古車」半期ごとの検索者増減率

調査期間:2022年1月〜2023年6月

デバイス:PC、スマートフォン ※データをもとに表を作成

直近の2023年1月~6月と1年前、半期前と検索者の減少数を比較していきます。

2023年1月~6月と、1年前の2022年1月~6月を比較すると、新車が22.83%減少、中古車は16.18%減少と中古車の方が減少率が低くなっています。

半期前の2022年7月~12月と比較すると新車が11.09%減少、中古車は3.4%減少と中古車の減少率がさらに低くなっています。

全体的な検索数が減少しているものの、中古車の減少率は新車よりも低いことがわかります。新車を購入したい層が価格を抑えることができる中古車も視野に入れているのかもしれません。

「新車」「中古車」どちらも男性の関心高く、年代は傾向が分かれる

ここからは、新車、中古車と検索した人がどのような属性があるのか深掘りしていきます。なお、調査期間は2023年1月〜6月のデータを見ていきます。

「新車」「中古車」で検索した人の男女比
調査期間:2023年1月〜6月
デバイス:PC、スマートフォン

検索者の性別は、新車も中古車も「車」というジャンルのためか、男性の割合が高くなっています。

続いて、検索者の年代を見ていきます。年代は、男女比とは違い新車、中古車で傾向がやや分かれているようです。

「新車」「中古車」で検索した人の年代割合
調査期間:2023年1月〜6月
デバイス:PC、スマートフォン

新車はネット利用者全体と比較すると、20~40代の割合が高くなっています。ピークは40代で、50代になると少し割合が下がり、60代になるとネット利用者平均よりも下回ります。

中古車は20代の割合は低く、40代、50代がピークです。60代になって割合は下がるものの、ネット利用者平均と同じくらいの水準は維持しています。

中古車の方が新車よりも、高い年代からの関心があるようです。60代になるとリタイアして現役時代よりも収入が少なくなることが多く、今後年齢を重ねると車に乗れなくなる可能性もあるので新車への関心が薄れるのかもしれません。

続いて、検索者の世帯年収を見ていきます。世帯年収は新車、中古車どちらも同じ傾向です。

「新車」「中古車」で検索した人の年代割合
調査期間:2023年1月〜6月
デバイス:PC、スマートフォン

世帯年収400〜600万円以降すべて、ネット利用者全体の構成比を上回っています。

ローンや残価クレジット、残価設定ローンなどの分割支払いや、リースサブスクなど自己所有以外にもさまざまな選択肢があり、車を購入するために一括で大金を支払う必要はありませんが、管理費を含め一定のお金が必要になるため、世帯年収にある程度余裕がある層の検索が多くなっているようです。

流入サイトは中古車検索サイト以外にメーカーの認定中古車販売サイトもランクイン

中古車に絞って検索者が流入するサイトを見ていきます。

上位は、「カーセンサーnet」「Goo-net」「ガリバー 中古車情報」など大手中古車検索サイトがランクインしています。

「中古車」と検索した人の流入サイト
調査期間:2023年1月〜6月
デバイス:PC、スマートフォン

その中でも注目したいのが、「Honda認定中古車検索サイト U-Select Web」、「日産公式中古車検索サイト」などのメーカー公式認定中古車を販売しているサイトです。

認定中古車とはディーラーが点検整備を細かく実施し、点検で基準に達していない状態であれば、部品を交換した上で、保証つきで販売されている中古車です。ちなみに6位にランクインしている「トヨタ自動車」も公式サイト上で認定中古車を販売しています。

メーカー認定中古車は通常の中古車よりも価格が高い傾向にあるものの、新車よりもコストを抑えた上で、状態がよく、保証もある状態で車を購入することができます。

メーカー認定中古車であれば、新車を検討していた層も選択肢に入る可能性があります。

「新車」関心層はどんなペルソナ?

では、新車に関心がある層はどんな人物像なのでしょうか。

ここからのペルソナ調査は、Web行動データとアンケートデータを用いて、ターゲットユーザーにおける特定の Web行動の前後の動きと属性を集計できる、ヴァリューズの分析ツール「story bank」を用いて行っています。

軽自動車に興味があるクラスタが約3割を占める

まず、「新車」の検索者を、検索ワードでグループ分けしてみました。

単語一致「新車」で検索した人のクラスタ
調査期間:2023年1月〜6月
デバイス:PC、スマートフォン

軽自動車

30.09%

維持費関連

20.34%

レクサス

13.50%

減価償却/

レクサス

12.48%

バイク

12.48%

大型車

11.11%

各クラスタの構成比

軽自動車のクラスタが全体の30%を占めています。次点で多い「維持費関連」はどの車にも共通して関心があるトピックのため、新車と検索する人は、軽自動車に関心があるクラスタの割合が多いことがわかります。

単語一致「新車」で検索した人の中の軽自動車クラスタ
調査期間:2023年1月〜6月
デバイス:PC、スマートフォン

細かくキーワードをみてみると、メーカー名以外にも、「納期」「中古車」「新古車」とあるため、新車以外にも新古車や中古車も選択肢にあることがわかります。

パソコンや動画共有サイト(YouTube、ニコニコ動画など)、漫画などに興味関心あり

では、軽自動車クラスタが、どのような物事に興味関心があるかを見ていきます。

「新車」と検索した軽自動車クラスタの興味関心
調査期間:2023年1月〜6月
デバイス:PC、スマートフォン

チャートは横軸が特徴値、縦軸がリーチ率で右上にいくほど、分析対象者がネット利用者全体よりも特徴的に興味関心があるジャンルを示しています。

マネー、投資など経済関係に興味関心がある人が多いですが、注目したいのがパソコンや動画共有サイト(YouTube、ニコニコ動画など)、漫画に興味関心がある人が多いこと。車というと外出に使うものになりますが、どちらかというとインドアな一面もあるのかもしれません。

野球、サッカーを実践するアクティブな人物像

ただ、軽自動車クラスタが興味関心のあるスポーツをみると、前述とは少し異なる結果になりました。

「新車」と検索した軽自動車クラスタの興味関心があるスポーツ
調査期間:2023年1月〜6月
デバイス:PC、スマートフォン

サッカー日本代表がずば抜けてリーチ率が高いですが、野球やサッカー・フットサルを実践する人が多いことがわかります。

興味関心でインドアな面があることが分かった一方で、スポーツは野球、サッカーを実践するアクティブな人物像が浮かびます。

まとめ

今回は実際に新車や中古車を検討しているのはどのような人なのかを調査しました。

新車、中古車ともに検索数は減少しているものの、中古車の方が減少が穏やかで、新車を検討している人は中古車も視野に入れているようです。その中でも認定中古車のような新車に近い中古車に興味を持っている人が一定いることがわかりました。

また、新車を検討している人は軽自動車に興味を持っている人が多いことも検索データから見えてきました。

新車の納期遅れは徐々に解消しているものの、原料高にストップがかかる目処が立っていないため、今後はさらに中古車が注目されていくのかもしれません。

▼今回の調査にはWeb行動ログ調査ツール『Dockpit』を使用しています。『Dockpit』では毎月更新される行動データを用いて、手元のブラウザで競合サイト分析やトレンド調査を行えます。Dockpitには無料版もありますので、興味のある方は下記よりぜひご登録ください。

dockpit 資料請求はこちら

「マナミナ」とは


マナミナ by VALUES

「マナミナ」は“まなべるみんなのデータマーケティング・マガジン”をコンセプトに、 市場動向や消費者インサイトを調査して発信。 インターネット行動ログ分析によるマーケティング調査・コンサルティングを提供している 株式会社ヴァリューズが運営しています。

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