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オルタネーターとは?点検方法や異音の原因、交換方法や費用について解説

オルタネーターとは?点検方法や異音の原因、交換方法や費用について解説

オルタネーターは車の始動や、走行に関わる重要な部品です。しかし、どのような仕組み・役割なのかわからない方も多いのではないでしょうか。本記事では、オルタネーターの点検方法や故障時の異音の原因、交換方法や交換に掛かる費用・工賃などについて記載しています。(※2022年8月更新しました)

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⏳この記事は約3~4分で読めます。


オルタネーターとは?

オルタネーター(alternater)とは、自動車の中で使われる電気を生み出すためのパーツです。

交流電流を英語で「alternating current」といい、交流電流を生み出すための装置なのでその名前がついています。

車は電力でエンジンを始動させ、走行中も計器類の表示などに電力を使っています。

走行中は部品が正常に働き、燃料の続く限り電力を供給できますが、この時になぜ車が必要な電力を確保できるのか不思議に思ったことはないでしょうか。それには、このオルタネーターが重要な役割を担っています。

オルタネーターの仕組みは、モーターのような作りになっています。

エンジンの動きがファンベルトなどを介してオルタネーターに伝えられると、コイルの中心にある電磁石が回転して電力を生み出せるようになっています。

オルタネーターから生まれた電力は直流電流に変換されたうえでバッテリーに蓄えられ、起動時や運転中に使われる電力として役に立つわけです。

つまり、オルタネーターはエンジンが動く限りは電力を半永久的に供給できます。

オルタネーターは非常に重要な部品であり、もし故障した時には致命的な結果を招きかねません。

ただ、オルタネーターが故障したとしても車はすぐに動かなくなるわけではなく、バッテリーに蓄えられた電力は残り、始動も走行も可能です。

そのまま気づかずに運転を続けバッテリー内の電力を使い果たすと、車はバッテリーが上がった状態に等しくなります。

走行中であれば、パワーステアリングやブレーキ倍力装置も働かなくなるため、取り回しが困難な状態で車を停車させなければいけません。エンジンも止まっているため速度も下がってきますし、ハザードランプも点灯できるかわかりません。

前後に車がいる状態では危険な状況になるでしょう。さらに故障が夜間に起こった場合、ヘッドランプも使えるか怪しくなります。

このように、オルタネーターの故障は重大な事故につながりかねません。

オルタネーターの点検方法

オルタネーターの点検では、オルタネーターが生み出す電力が正常な値を維持できているかを測ります。点検のために必要な道具は以下の通りです。

・バッテリー&オルタネーターチェッカー
・作業用手袋

バッテリー&オルタネーターチェッカーとは、バッテリーやオルタネーターに流れる電力を計測するための器具です。 計測用の計器にプラス端子とマイナス端子のついたブースターケーブルがつながっています。バッテリー&オルタネーターチェッカーは、ホームセンターやカー用品店で2,000円程度で購入できます。

オルタネーターを点検するためには、まずバッテリー&オルタネーターチェッカーの端子をバッテリーにつないでください。

ブースターケーブルの赤い方をバッテリーのプラス端子に、黒い方をマイナス端子につなぐようにします。

バッテリーの端子にブースターケーブルをつなぐと、バッテリーチェックを示す部分のランプが点灯します。この時、ランプが3つとも点灯し、充電量が十分であれば問題ありません。

もしもランプが途中までしか点灯しなかった時は、バッテリーの充電量が不十分ということです。ひとつしか点灯しなければ、そのバッテリーは点検が必要な状況にあります。

次に、オルタネーターのチェックです。オルタネーターのチェックのためには、車のエンジンを始動させます。

後は、バッテリー&オルタネーターチェッカーの計器の表示を確認するだけです。ほとんどのバッテリー&オルタネーターチェッカーでは、電圧の流量に応じて3段階のランプが設定されています。

説明書に従って、電圧量を計測してみましょう。

オルタネーターのチェックで異常が出た時は、業者などに依頼して検査をしてもらった方がいいでしょう。

バッテリーとオルタネーターの点検が終わったら、後は端子を外して終了です。

なお、オルタネーターの動作チェックには、より専門的な計測器具を用いる方法もありますが、一般家庭で行う分にはバッテリー&オルタネーターチェッカーで十分です。

こんな症状が出たら故障かも?

オルタネーターの故障が近い時には、以下のような状態が現れがちです。

もしも走行中に次のような状態が確認できたら、なるべく急いでオルタネーターの点検または交換を行ってください。

まず、故障しかけているオルタネーターからは異音がするようになります。

普段聞き慣れない音がしたら要注意。部品が外れかけていたり、劣化の可能性があります。

たとえば、「キュルキュル」とこすれるような音がするのであればゴムベルトの劣化、「カラカラ」という音であればプーリーという回転部分の異常が要因として考えられます。

もしも異音に気づいたら、ボンネットを開けたままエンジンをかけ、どこから異音がするか確かめてみましょう。

次に、オルタネーターが故障しかけていると車内の電装品が正常に動かなくなります。

たとえば、電球に問題はないはずなのにヘッドランプや車内等がチカチカ点滅したり、スピーカーなどその他の電装品にも異常が出てくる可能性もあります。

さらに、オルタネーターに異常があると、エンジンの出力が思うように出せなくなります。

これはエンジンの制御には電力が使われており、燃料を噴射するインジェクションなどが満足に動かなくなるためです。車にもよりますが、一般道を走っているくらいのエンジン出力では気がつかないこともあるため、注意が必要です。

いつもよりパワーがないと感じたら、オルタネーターの異常も考慮しましょう。

もしオルタネーターに異常が出てくると、車の警告灯に表示があらわれます。車によって表示形態は異なりますが、大体の場合はバッテリー警告等が点灯します。

エンジンをかけた後もバッテリー警告灯がずっと表示されているようであれば、オルタネーター異常を疑ってみましょう。この時、バッテリー自体の異常によってバッテリー警告灯が点灯していることも考えられるため、上記の異常などとあわせてオルタネーターの調子を探ってみてください。

ちなみに、走っている最中にバッテリー警告灯が現れたり消えたりするような時は、オルタネーターに連結しているファンベルトの異常を疑いましょう。

ファンベルトにかかるテンションが十分でないため、正常な動作ができなくなり警告灯が点灯している状態です。具合を調節したり、新しいファンベルトに交換するなどして対策を取りましょう。

オルタネーターの寿命は?交換方法や費用はどのくらい?

オルタネーターの寿命については、使用開始から10年、または走行距離10万kmが目安といわれていましたが、最近は技術の向上もあってか20万km走っても交換せずに済む場合もあるようです。

そのため、走行距離はひとつの目安として捉え、前述したように点検を極力怠らないようにしましょう。

ちなみに、オルタネーターの寿命にもっとも関係する部分はブラシです。

オルタネーターは、内部の電磁石の回転で電力を発生させており、金属製のブラシを通じて電流を流し、中心部分の電磁石を作動させています。

もちろん、オルタネーターが作動するほどブラシに部品が接触する回数も増えるため、次第にブラシは摩耗します。オルタネーターの故障は、このブラシ部分が摩耗したため電力を伝えられず作動できないというケースがよくみられます。

ブラシが完全にすり減るとエンジンをかけられなくなるため、注意が必要です。 中途半端にブラシがすり減った状態だと、エンジンが切れてしまったり不安定な状態になります。

オルタネーターの交換方法

もしオルタネーターに異常が見つかった際には、修理工場やカーディーラ-などに依頼して、取り替えてもらいましょう。

オルタネーターは車の心臓部分ともいうべき、非常に重要な役割を担っています。もし自分で交換して失敗すれば修理費用も高額になるため、無理をせずにプロの力を借りましょう。

それでも自分でやってみたい場合には、中古かリビルト品(リビルト品とは廃車から利用可能部分を取り出し新品同様の性能に再度組み上げたもの)のオルタネーターを購入し、丸ごと交換する方法が一番無難です。

中古車でもオルタネーターは問題なく使える場合があるので、そうした問題のないオルタネーターは中古品として流通しています。

中古品もリビルト品もインターネットで購入可能です。

自分でオルタネーターを交換する時のおおまかな作業手順は、オルタネーターを固定しているボルトを外して新しいオルタネーターに交換し、またボルトを締め直すだけです。

ただ、バッテリーや車内配線の付け外しが必要になったりと面倒な作業があるため、費用は掛かりますが、業者に依頼したほうがおすすめです。

この時オルタネーターにはファンベルトが接続されているため、交換に合わせてファンベルトの付け外しも必要です。なお、新しいオルタネーターに交換した時にファンベルトの締め直しもしなければならず、慣れない人は、ちょうどいいテンションのかけ方が難しいかもしれません。

自動車修理を請け負う業者によっては、中古のオルタネーターを探して取り付けてくれるところもあります。また、自分で購入したリビルト品を修理工場に持ち込んで取り付けてもらえる場合もあります。

これらの方法であれば、新品のオルタネーターをつけるよりもはるかに修理代を抑えられます。

交換に掛かる費用・工賃はどれくらい?

オルタネーターの交換に掛かる費用・工賃ですが、すべて修理工場に任せて新品のオルタネーターと交換した場合は、新品のオルタネーターの部品代と工賃を含め、5万円~10万円が目安です。

カーディーラーでの修理の場合、新品が取り付けられるため修理代は割高になります。

中古品やリビルト品は1万円~1万5千円程度でも購入できるので、交換に使うオルタネーターを中古品かリビルト品でまかなえば、安く抑えられます。

もっとも費用がかからない方法は、中古品かリビルト品のオルタネーターを自分で取り付ける方法です。ただ、この方法は車の知識が必要になる上、経験がない状態で行うと余計な時間がかかるかもしれません。

中古のオルタネーターを自分で購入し、修理工場に持ち込んで依頼するのが、もっともおすすめです。

まとめ

オルタネーターはいわば、車の生命線ともいえます。

オルタネーターの異常を見逃して、愛車にもしものことがあっては悔やんでも悔やみきれません。普段から点検をしっかり行い、異常があれば交換し、良好な状態を保つよう心がけましょう。

よくある質問

オルタネーターが故障したらどんな症状がでる?

もしオルタネーターに異常が出れば、車の警告灯が点灯します。車によって表示形態は異なりますが、ほとんどはバッテリー警告等が点灯します。オルタネーターが故障しかけていると、電球に問題はないはずなのにヘッドランプや車内等がチカチカ点滅したり、スピーカーなどその他の電装品にも異常が出てくるなど、車内の電装品が正常に動かなくなります。さらに異常があると、エンジンの出力が思うように出せなくなります。

オルタネーターの寿命はどれくらい?

オルタネーターの寿命は、使用開始から10年、または走行距離10万kmが目安といわれています。しかし、最近は技術の向上もあってか20万km走っても交換せずに済む場合もあるようです。走行距離はひとつの目安として捉え、定期的な点検を心がけましょう。

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