トップへ戻る

オイルキャッチタンク 効果と取り付け方紹介 仕組みと車検時の注意も解説

オイルキャッチタンク 効果と取り付け方紹介 仕組みと車検時の注意も解説

ブローバイガスによるエンジン及び燃焼に関係する部品の性能低下を防ぐために取り付けられるのがオイルキャッチタンクと呼ばれる部品です。レースなどでは安全性の面からも装着義務が定められていますが、今回はオイルキャッチタンクについて、どのようなものか、その効果や取り付け方法、及び車検に通す際の注意点などを紹介します。

[PR]本ページはプロモーションが含まれています
⏳この記事は約3~4分で読めます。


  • カービュー査定

オイルキャッチタンクとは

WEIMALL オイルキャッチタンク 350ml 汎用 アルミ製 ホース付属 シルバー 丸型

オイルキャッチタンクとはエンジンで燃え切らずに残ってしまったブローバイガスと呼ばれるガスを溜めるために使用するタンクです。

メーカー純正品で販売・装備されていることはほとんどなく、アフターマーケット(社外)メーカーによる製造・販売が主な流通・購入手段となっています。

市販車では後付けで取り付けられるのがほとんどですが、レースではオイルキャッチタンクの取り付けは安全性の面からレギュレーションでその容量までも取り決められているほど必須の品となっています。

オイルキャッチタンクにはどんな効果やメリットがある?

Ruien 汎用 300mlオイルキャッチタンク 円柱型

1.激しいハンドル操作時、不純物のオイルの流出を防ぐ

オイルキャッチタンクを取り付けることによってエンジン内で発生した不純物やオイルが確実にタンク内に溜めることができて、車外へ漏れないようにすることができます。

特にモータースポーツなどでエンジンを高回転域で使用するような場面では、エアクリーナーなどからオイル漏れを発生する可能性が高くなるため、確実にオイルを溜めておくことのできる部分を設けておくことで未然にトラブルを防ぐこともできるのです。

サーキットなどで車両からオイルが噴き出してコース上を汚すと後続車やその他のサーキットを走っている車がオイルに乗ってスピン・クラッシュする可能性もできて危ないので、安全面からも重要な部品となっています。

例えば、少し古いレギュレーションですが、2013年86/BRZチューニングカーレースのレギュレーションにおいて2.OL以上のエンジンオイルキャッチタンクの取り付けが定められます。

2.ブローバイガスとオイルを分離

下記のオイルキャッチタンクの仕組みに関する説明から何となくわかることかもしれませんが、オイルキャッチタンク内に流れてきたブローバイガスはオイルキャッチタンク内でオイルと分離されます。

オイルだけでなくスラッジカーボンといった不純物も分離され、ブローバイガスは再びインテークを経由して燃焼室へ戻ってきて再び燃焼に利用されるのです。

オイルキャッチタンクの仕組み

セパレートタイプ

セパレートタイプはオイルキャッチタンク内をセパレーターと呼ばれる部品で2重構造にしているオイルキャッチタンクになります。

上下に分けられたオイルキャッチタンク内では、IN側から入ってきたブローバイガスがタンク内を循環して各種不純物と分けられるようになっているのです。

取り除かれた不純物はそのままタンクの下部に落とされて、その後ブローバイガスは再びインテークを経由して燃焼室へ戻ってきて燃焼へ使用されます。

バッフル板を縦に配置してセパレートしているものもあります。

パイプの長さが異なるタイプ

オイルキャッチタンクの取り付けられているパイプ(ブローバイガスが通るところ)の長さにも種類・違いがあります。

このパイプとは上記で少し説明したIN側とOUT側の2つのパイプのことです。これらのパイプがそれぞれ同じ長さのものと、IN側パイプのほうが長くてOUT側のほうが短いものがあります。

後者の場合、IN側パイプがオイルキャッチタンク内まで伸びているため定期的にタンク内のオイルを抜く必要が発生し、これを怠ってIN側パイプがオイルに浸るほどになるとブローバイガスが抜けなくなるため注意が必要です。

オイルキャッチタンクの取り付け方

オイルキャッチタンクを取り付けるには、それぞれの車のブローバイガスの流れに合わせて配管作業を行う必要があります。

一般的には、IN側パイプに固定した耐油性ホースをPCVバルブに取り付ける、OUT側パイプに固定した同様のホースをエアクリーナーなどの吸気に関わる部分へ取り付ける、という感じです。

純正の状態ではブローバイホースと呼ばれるホースでエンジンヘッドとエアクリーナーが繋がれているので、このブローバイホースとオイルキャッチタンクを置き換えると考えましょう。

また、オイルキャッチタンクをエンジンルーム内に固定する必要もあります。

オイルキャッチタンクを購入したときに付属するブラケットやボルトを使えば取り付けることができるようになっているので、エンジンルーム内でエンジンからできるだけ離れていてスペースのある部分を見つけて固定するようにしましょう。

オイルキャッチタンク搭載車の車検は?

オイルキャッチタンクを搭載していても適切に取り付けられていれば車検をパスすることができます。

この場合の「適切に取り付けられている」というのは、オイルキャッチタンクに入ってきたブローバイガスを確実に燃焼室へ戻すようになっていて大気へブローバイガスを放っていないという意味です。

取り付け位置に関する特別な取り決めもなされていませんから、大気中にブローバイガスを放つような取り付け方をしないようにしましょう。

まとめ

様々なメーカーからオイルキャッチタンクが発売されていて、その交換作業も特別な工具が必要という話ではありません。エンジンの調子を保つためやメンテナンスのためにも有益な部品であることには間違いありません。

特にレースなどでは安全性の面からも重要な部品となっています。

一般車の場合にはレース車両と違ってオイル漏れが発生する可能性は低いですが、不純物が発生してエンジン内部やインテークパイプなどに汚れが発生することに間違いはないので、気になっていた方は品質の良いオイルキャッチタンクを購入して取り付けてみてはいかがでしょうか。

  • カービュー査定

関連するキーワード


メンテナンス 車検

関連する投稿


車のエアコンガス チャージ・補充方法は?入れ方や料金を徹底解説

車のエアコンガス チャージ・補充方法は?入れ方や料金を徹底解説

季節の変化で気温が変わると必要になるのが車のエアコン。車のエアコンが効かなくなると、ドライブが快適ではなくなるだけでなく、車内が不快な環境になることもあります。今回は、そのエアコンのために補充が必要なエアコンガスについて、エアコンガスが少なくなったときに出る症状、補充の費用目安、自分での補充を行う場合の手順など徹底解説します。


軽自動車の車検費用はいくらかかる?業者ごとの相場や安く抑える方法も解説

軽自動車の車検費用はいくらかかる?業者ごとの相場や安く抑える方法も解説

軽自動車を車検に出す場合、丁寧で確実に対応してくれる安心感が欲しい反面、できるだけ費用も安く抑えたいと思うため、どこに依頼するのがベストなのか悩んでいる人もいるのではないでしょうか。そこで本記事では、軽自動車の車検にかかる費用相場や内訳をはじめ、業者別の費用と特徴を解説するとともに、安く抑える方法やオススメの依頼先も紹介します。


パーツクリーナーとは?使い方やおすすめのアイテムまで徹底解説

パーツクリーナーとは?使い方やおすすめのアイテムまで徹底解説

カー用品店などで見かけることの多いパーツクリーナーですが、実際には使ったことがないという方もいらっしゃるでしょう。そこで、パーツクリーナーの役割や使い方、おすすめアイテムなどを紹介します。


【エンジンオイル】入れすぎた場合どうなる?見方は?確認方法と対処法まとめ

【エンジンオイル】入れすぎた場合どうなる?見方は?確認方法と対処法まとめ

エンジンオイル交換の際に、エンジンオイルを規定量よりも入れ過ぎてしまったらどうなるのでしょうか?本記事ではエンジンオイルをエンジンに入れすぎた場合のエンジンへの影響、エンジンオイルの量を測る方法や、エンジンオイルを入れすぎてしまった場合の対処法を掲載しています。


車のエアコンが効かない場合と臭いや異音の原因と対処法は?上手なエアコンの使い方も紹介

車のエアコンが効かない場合と臭いや異音の原因と対処法は?上手なエアコンの使い方も紹介

季節によっては欠かせないカーエアコン。しかし、冷えない・効かないと感じることはありませんか?臭いや異音が気になっている方もいるかと思います。この記事では、車のエアコンの故障の原因や上手に使うための方法などを紹介!この記事を読んで、カーエアコンを上手に使いこなしましょう。


最新の投稿


日本ミシュランタイヤ、スポーツ性能を備えたオールシーズンタイヤ「MICHELIN CROSSCLIMATE3 SPORT」を発売

日本ミシュランタイヤ、スポーツ性能を備えたオールシーズンタイヤ「MICHELIN CROSSCLIMATE3 SPORT」を発売

ミシュランは、オールシーズンカテゴリー初となるスポーツ性能を備えた「MICHELIN CROSSCLIMATE3(ミシュランクロスクライメート スリー)」を10月1日より発売することを発表しました。


プジョー新型「2008 GT Hybrid」発表!リッター21.4km走る「コンパクト輸入SUV」誕生

プジョー新型「2008 GT Hybrid」発表!リッター21.4km走る「コンパクト輸入SUV」誕生

Stellantisジャパン株式会社は2025年8月21日、プジョーのコンパクトSUV「プジョー 2008(Peugeot 2008)」に新開発のハイブリッドパワートレインを導入した新たなモデル「プジョー 2008 GT Hybrid」を発表。同日より、全国のプジョー正規ディーラーにて発売しました。


日産新型「ノート」発表!「ノート オーラ」「ノート オーラ NISMO」合わせ安全性を向上

日産新型「ノート」発表!「ノート オーラ」「ノート オーラ NISMO」合わせ安全性を向上

日産は2025年8月28日、「ノート」「ノート オーラ」「ノート オーラ NISMO」を含むコンパクトカー「ノートシリーズ」の一部改良モデルを発表。発表同日より販売を開始しています。


日産 新型「エクストレイル NISMO」発表!新たなハイパフォーマンスSUVが登場

日産 新型「エクストレイル NISMO」発表!新たなハイパフォーマンスSUVが登場

日産は2025年8月21日、クロスオーバーSUV「エクストレイル」の新たなマイナーチェンジモデルを発表。同時にそのハイパフォーマンスモデルとなる新たな「エクストレイル NISMO」が発表されました。同年9月24日より全国で一斉に発売される予定です。


電動キックボード・電動バイク・電動自転車なら「JPStars Online Shop」|最新モビリティ専門店の魅力と選び方

電動キックボード・電動バイク・電動自転車なら「JPStars Online Shop」|最新モビリティ専門店の魅力と選び方

都市部での移動は、交通渋滞や駐車場不足など課題が多く、日常的にストレスを感じやすいものです。そこで注目されているのが、環境にもやさしく手軽に使える小型電動モビリティ。「JPStars Online Shop」は、電動キックボード・電動バイク・電動自転車を中心に多彩なラインアップを展開し、通勤や通学、買い物やレジャーまで幅広く活躍します。この記事では、JPStars Online Shopの魅力や特徴、各製品の性能やメリット・デメリットを詳しく解説し、最適なモビリティ選びをサポートします。