【重要】ドレンボルトはこんなに大事
価格は僅か100円前後の小さな部品ですが、ドレンボルトが破損するとオイル漏れの原因になります。万が一締め忘れたままエンジンオイルを入れたら、エンジンオイルが全て流れ出して無駄になってしまいます。たかがボルト、されどボルトです。
■ドレンボルトのサイズはどれくらい?
トヨタ、ダイハツを例にすると、ボルトの頭の径は14㎜、ネジ部の直径は12㎜の物が多くの車種で使われています。日本の他の自動車メーカーでも、それぞれ規格を定めてドレンボルトを製造しています。少しずつサイズが異なるので、交換する際は間違って別の規格の物を使わない様にしましょう。
ドレンボルトの正しい使用方法や故障した時の対処法
■ドレンボルトが固着して外れない!そんなときも慌てずに
ドレンボルトは、時計回りで"、締め"、半時計回りで"緩め"られます。気付かずに外そうとしているつもりで実は締めているということもあります。無理に力を加える前に、一度確認する”クセ”を付けましょう。
ボルトの頭の山を舐めない様に、出来るだけモンキーレンチではなく、メガネレンチの使用をお勧めします。
■なめたドレンボルトの時の外し方
万が一、角がなめてしまったボルトは外すのに一苦労です。外すつもりが、レンチの掛かりが甘いせいでよけいなめてしまったり・・そんな時に頼れる製品がこちらです。
■ドレンボルトが外れなくなったらどうなる!?もう、オイル交換はできないの?
ドレンボルトが外れず、エンジン下部から古いオイルを排出することができなくとも、ボンネットを開けて、エンジン上部からホースを使って古いオイルを抜くことは可能です。
自分でオイル交換をしようとして、ドレンボルトが外れなくなってしまった時も、慌てず、整備工場へ車を持ち込みましょう。上抜きでエンジンのオイルを交換してもらうことが出来ます。
■ドレンボルトのパッキン
ドレンパッキンはドレンワッシャーとも呼ばれ、締める際に潰れることで隙間が無くなり、オイルが外部に漏れるのを防いでいます。
■手締めの重要性
古いオイルを排出したらドレンボルトを締め直すのですが、その際、最初からレンチなどの工具を使って締めてしまわずに、まずは手で絞めましょう。それにより、ボルトを斜めに入れてしまってネジ山をつぶしてしまうリスクが格段に減ります。
■オイル交換におけるドレンボルトのトルクとは
ドレンボルトの締め付けトルクについては必ず車に備え付けのマニュアルを読むか、ディーラーへ問い合わせて確認しましょう。オイルパンやボルト自体の破損を防ぐ為に、適正な力でしめる必要があるからです。
特に最近の車は、軽量化の為や防錆対策の為にオイルパン自体が鉄ではなく、柔らかいアルミ製であることが多くなっています。ドレンボルトを締める際は”締めすぎ”に気を付けましょう。
オイル漏れの原因は?ドレンボルトの交換で解消することも
駐車場などに停めてある車の下に、黑い染みが出来ていることがあります。この染みの原因は車からの、オイル漏れです。
このオイル漏れの量があまりに多いと車検に通らない場合があります。オイルが漏れる可能性のある部分は何か所かありますが、よくあるのはオイル交換した際に、ドレンボルトと一緒にパッキンを再利用しているケースです。原則、パッキンは再利用せずにオイル交換のたびに交換しないと、オイル漏れの原因になります。わずか数十円から数百円の部品ですので、必ず交換する様にしましょう。
もしも、シリンダーブロックからエンジンオイルが漏れていたら、その修理費用は数十万円~百万円以上に上る場合もあります。
ほかに、オイル交換の際に交換する部品としてオイルフィルターがありますが、こちらもきちんと取り付けないとオイル漏れの原因になります。オイルフィルターの交換費用は工賃と部品代を合わせてほとんどの場合、2,000円~7,000円程です。
オイルパンが破損している、またはさびて穴が空いてしまっている場合にも、当然オイルが漏れます。
■オイルパンの交換が必要になったら、費用はどれくらい?
オイルパンを交換する際は、当然のことながら、エンジンオイルを全て排出することになります。ですので必要にな費用はオイルパンの部品代20,000円~30,000円程度、エンジンオイルの代金3,000円~7,000円程度、オイルパンのシールに使う液体ガスケットの代金、そして作業工賃になります。
これらの合計金額は50,000円前後にもなります。
■ドレンボルトを締める際に、誤って斜めに取り付けた場合の対処
オイルパンのねじ穴が舐めている場合は、ヘリサートとよばれる作業で対処できる場合があります。これは、オイルパンに新たに穴をあけてネジ山を切り、ボルトを締めるという物です。専門の業者に依頼する必要があります。工賃は作業を依頼するボーリング業者へ直接お問い合わせください。なお、ヘリサートで対処できない場合は、オイルパンの交換が必要となります。
【注意】マグネットドレンボルトに交換する際は、ピッチとサイズを確認
ドレンボルトの中には、磁石の特性を利用して、オイルタンク内のスラッジや鉄粉を吸着してくれる物もあります。優れモノですね。メーカー純正品のドレンボルトをマグネットドレンボルトに交換する際は、ピッチとサイズの確認を忘れずに行いましょう。
※スラッジとは?
オイルの燃えカスや、燃料がエンジンオイルと混ざって出来た最終生成物の事です。こまめにエンジンオイルを交換していれば、オイルと共に排出されますが、エンジンオイル交換を長期間行っていないと、エンジン各部に蓄積していきます。このスラッジの蓄積があまりにひどいと、エンジンをフラッシングしても効果が得られず、エンジン自体をオーバーホールしないといけなくなる場合もあります。
■おすすめ商品
マグネットオイルドレンボルト 磁気付き M12*1.25 ブラック 2個セット
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■その他のおすすめ商品
麓技研(FUMOTO) エコオイルチェンジャー ジェット M14-P1.5 F106SX
麓技研(FUMOTO)
ドレンボルトの代わりにオイルパンに取り付ける部品ですが、ボルトではなく、コックになります。ドレンボルトの代わりにこちらの商品を一度取り付ければ、オイル交換毎のネジ穴を舐める心配をしなくても良くなり、作業も簡単になりそうです。六角レンチ、モンキーレンチ、ソケットなどで取り付け可能だそうです。
■知っていますか?ワイヤリング
ワイヤリングとは、ボルトが緩んで脱落しない様に、ボルト同士をワイヤーで結びつける事です。プライヤーなどをつかってねじると、ワイヤーを破損してしまう場合もあるので、ワイヤーツイスターを用いてワイヤーをねじるのが一般的ですが、手でワイヤーをねじる場合もあります。
おすすめ商品
強力マグネット付きドレンボルト レッド M12サイズ P1.5 アルミ製で軽量 ネオジム永久磁石 走行会対応ワイヤリング穴あけ加工済み
まとめ
ドレンボルトは、小さくても重要な役割を持った部品です。メーカー純正品以外にも、磁石付きの製品や、ワイヤリング用の穴の開いた製品、オイル交換の作業を楽にしてくれるコック(エコオイルチェンジャー)など、様々な製品が社外品として市場に出ています。
きちんと特徴を理解して使えば、きっとあなたのカーライフの役に立ってくれるでしょう。くれぐれも、ドレンボルトの締めすぎと締め忘れにはご注意ください。