セルフのガソリンスタンドって?
セルフのガソリンスタンドは、自走して乗り入れた自動車と二輪車に自らで給油が出来るガソリンスタンドです。
本来ガソリンスタンドは、消防法における第4類危険物(ガソリン、軽油、灯油など)を取り扱う場所であるので、甲種または乙種4類の危険物取扱者の有資格者が常駐していないと営業してはいけないと定められていました。
ただ、1998年の消防法改正による規制緩和において、危険物の規制に関する政令が改正され、それにより「顧客等に自ら給油等をさせる給油取扱所」(セルフ式ガソリンスタンド)の営業が認められ、現在では広く世間に浸透してきました。
最近では、セルフ給油とフルサービスの両方があるガソリンスタンドも増えてきています。
ガソリンスタンドの総店舗数は減少してきていますが、2017年度の全国石油協会の統計調査のデータを見ると全体の3割強(32.3%)がセルフスタンドであるという計算が出来ます。
自走して乗り入れた自動車と二輪車にのみ給与が可能になるので、手押しで持ち込んだ二輪車やジェットスキー、ガソリン携行缶等への注入は法令により禁止されています。もしも、そういった車両に給油を希望する際には、ガソリンスタンドの従業員に依頼をしなければなりません。
■普通のガソリンスタンドとの違いは?
普通のガソリンスタンドとの違いは、安全性の観点や設備/システムに大きな差があります。
セルフのガソリンスタンドの給油機は、「地上固定式」を使用するというのが法律で定められています。セルフサービスの給油作業を遠隔で監視していて、危険であると判断した際には、制御卓からバルブを閉鎖する等の対処が出来る仕組みになっています。
そして、地上固定式のセルフの給油機は、給油者が給油レバーを握っている間だけ給油が提供されるように設定されています。
逆を言うと、吊り下げ式の給油機が設置されているスタンドは、危険物の取り扱いに慣れている従業員が給油を行うガソリンスタンドであるということです。
セルフのガソリンスタンドでの給油のやり方は?
セルフ給油のステップ①給油機の前に停車
車の給油口の位置に合わせて給油機を選び、停止線を目安に給油口が給油機の前に来るように車を停止させる。給油ホースは1m程度長さがあるので無理に車を寄せる必要はありません。
駐車後はパーキングブレーキをかけエンジンを停止して降ります。気化したガソリンが室内に入るのを防ぐ為、窓は閉めておきましょう。
セルフ給油のステップ②油種、給油量の選択
セルフのガソリンスタンドには、給油する前に支払いをする形の「前払い方式(前精算)」と、給油後にレジにレシートを持参して支払をする形の「後払い方式(後精算、店内精算)」があります。
給油ノズルとアイコンは、色や並びを同じにするなど店舗側が判りやすいような工夫をしてくれているので、油種を間違えないよう注意してください。
セルフ給油のステップ③静電気除去
給油の際には、事前に静電気除去の放電プレートに触れて、体に溜まった静電気を逃がしましょう。気化したガソリンに静電気による火花が引火するケースが多いので気をつけます。
セルフ給油のステップ④給油
静電気を除去した後に、給油口の中についているキャップを外します。外したキャップは、給油口のフタに引っかける場所がある場合はそこに置きますが、もしもなければ給油機にキャップ置き場所がありますのでそこを利用してください。給油ノズルを取り、給油口の奥までしっかりと差し込んでから、レバーを引いて給油を行います。
■やってはいけないことや注意点
給油口の左右を間違って駐車する、給油口を開けられない、間違った油種を給油する(ミスっても保証がない)、タバコを吸う、給油口キャップの置き忘れ&給油口の閉め忘れ など
・給油口の左右を間違って駐車する
給油口はほとんどの場合、車体側後部(後部座席のドアの後ろ)にあります。ただ、車種によって右側か左側かが異なりますので、車のどちら側に給油口があるかを事前に把握しておく必要があります。ガソリンスタンドスタンド内のレーンに誤った方向で駐車すると、給油ノズルが届かなくなってしまいます。
・給油口を開けられない
セルフのガソリンスタンドであれば、あまり問題にはなりませんが、給油口を開ける際に手間取ってしまうのもスマートではありません。ほとんどの車であれば、運転席の下に給油口を開閉できるレバーがついているので、取扱説明書を確認しておきましょう。
ちなみに、給油口開閉用レバーと似ているのが、ボンネット開閉、トランク開閉、シートのリクライニング用のものがあります。操作ミスをしないよう、しっかりと事前に確認しておくと安心です。
・間違った油種を給油する
給油する前には必ず自分の車に適したガソリンの種類であるかを確認しましょう。
レギュラー:一般車両
ハイオク:スポーツカーなどの高い圧縮比のエンジンを搭載した車両
軽油:バス、トラックなどのディーゼルエンジンを搭載した車両
レギュラー指定の車にハイオクガソリンを入れても特に問題はないのですが、ハイオク指定の車にレギュラーガソリンを入れてしまうと、パワーダウンや燃費の悪化など不調の原因になります。
もしも、ガソリン車にディーゼルエンジン用の軽油を入れてしまうと、エンジン不調で故障の原因になりますし、その保証はしてもらえませんので、注意しましょう。
・給油中にタバコを吸う
給油作業中の喫煙は絶対にしてはいけません。わずかな炎や火花であっても、引火すれば大きな事故に繋がりますので、絶対にやらないようにしてください。
・給油口キャップの置き忘れ&給油口の閉め忘れ
給油後、給油口キャップの締め忘れ&置き忘れも散見されます。キャップがなくても走行に支障はありませんが、燃料漏れによる発火の危険も想定されるので、忘れないようにしましょう。
セルフのガソリンスタンドでの洗車
セルフのガソリンスタンドでの戦車のやり方に関しては以下のステップを経て実施します。
・コースとオプションの確認
水だけの洗車、シャンプーワックスでの洗車、コーティング洗車など様々な種類があります。洗車場によって、シャンプーやワックスの名称が異なっているの、どのようなコースがあるのか、どのようなオプションがあるのかを看板や係員に事前に確認しましょう。
・コース選択と入金
ここで、タッチパネルやボタンなどで決めた洗車コースを選択していく。
タッチパネルやボタンで、、洗車コースを選択します。その後、車両の装備についての確認があるので、自分の車に該当する装備品などがあれば、それをチェックしていきます。選択を終えて、戦車にかかるお金を支払うと、ゲートが開きゆっくりレーンへ進入します。
・定位置まで進入
レーン内に侵入すると、左右に幅のラインが引かれているので、まっすぐ進みます。前方に赤ランプなどの停止サインが出るので、エンジンを止めて停止します。
洗車が始まる前に、折りたためるミラーであれば、ミラーをたたみ、窓を閉めているか、エンジンをストップさせている事を確認してください。
・洗車終了
洗車が終了すると、前方のランプなどが点灯するので、コースに沿って退場します。
狭いスペースであれば、退場時に洗車機に接触しないよう、ハンドリングには気をつけてください。
ちなみに、セルフのガソリンスタンドに置かれている洗車機とコイン洗車場などに置いてあるような高圧洗浄のガンタイプとは仕様が異なります。
コイン洗車場のガンタイプのものの場合は、基本的には手でボディを洗っていきます。ガンタイプの場合は、最初に水で洗ってから洗剤を使用して洗浄し、最後は再度水で洗い流すというような時間配分があるので、時間内で放水を停止させたりしながらボディを洗っていきます。
ただ、セルフのガソリンスタンドの門型洗車機の場合は、洗車機が全てを完結してくれるという違いがります。
まとめ
セルフのガソリンスタンドは少し緊張したり、手や服を汚すという恐れもあります。ただ、決められた手順に則って給油を行えば、危険はありません。フルサービスのガソリンスタンドよりも安く給油を行うこともできますので、ぜひトライしてみてください。