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【車の冷却水】交換・補充方法から漏れる場合の原因や対処法を解説

【車の冷却水】交換・補充方法から漏れる場合の原因や対処法を解説

愛車の冷却水、日々点検していますか?近年では交換までの期間も長くなってきた冷却水ですが、期間経過や漏れが原因で減っていることに気付かないまま走行をしているとオーバーヒートを起こしてしまいます。こちらの記事では車の冷却水(クーラント・LCC)の役割の説明から、交換時期、交換方法や補充方法とその際の注意点、漏れを発見するための点検方法や対処方法について掲載しています。

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冷却水とは?役割を説明

エンジンは稼動し続けると、熱を帯びます。だんだんと高温になり、そのまま放置してしまうと、オーバーヒートして壊れてしまいます。そのため、エンジンを常に冷やし、性能を保持する必要があります。

その役割を担っているものを、総称して冷却水と呼びます。別名「ラジエーター液」「クーラント液」「不凍液」とも呼ばれています。
点検しやすいように着色されており、鮮やかな赤色や緑色など、メーカーによって異なります。

冷却水は、エンジン内部を循環するように設計されています。エンジンにこもった熱をラジエーターまで運び、冷却する仕組みとなっているからです。
このように、冷却水は「エンジン熱の運搬係」として、重要な役割を担っています。

最近の冷却水(クーラント)はLLCで寿命も長い

冷却水と言っても、単なる真水を使用しているわけではありません。最近は、「LLC(ロングライフクーラント」と呼ばれる液体が使用されています。

LLCは、防腐効果・防錆効果・不凍効果などの性能を持つ添加剤が混ざっています。なぜこのような効果があるのかは、次の項目で詳しく解説します。
LLCの寿命はおよそ2年程度ですので、車検ごとの交換がおすすめされています。

ちなみに、「スーパーロングライフクーラント」であれば、最長で7〜8年、走行距離にして16万キロほどの寿命があります。長く持つので、交換の手間が少ないメリットがあります。

冷却水の代わりに水道水は入れて良い?

冷却水の代わりに、同じ水である「水道水」を利用しても良いのか、気になりますよね。
結論としては、応急処置として必要な場合や、一部を補充する形で使用する分には、問題ありません。
ただし、全てを水道水に取り替えることは、絶対に避けましょう。

サビやエンジンの故障につながる

冷却水を全て水道水に替えてしまうと、LLCにあった機能が失われ、エンジンが壊れる可能性があります。
つまり、「防錆機能」「不凍機能」がないのです。

冷却水は、つねにエンジン内部のパイプを通って、循環しています。金属に触れているわけですから、使用するうちに、どんどんと水が錆びていきます。錆びてしまうと、放熱機能が低下してしまいます。それだけではなく、ラジエーターに酸化物が詰まりやすくなったり、ウォーターポンプのシールが痛みやすくなったりします。

また液体は凍結することにより、体積が膨張する特性があります。不凍機能のない水道水を、冷却水として使用し冬場の寒い日に放置した場合、水は膨張し、ラジエーターなどを圧迫します。最悪のケースでは、破裂する恐れがあるのでとても危険です。

以上の2つの理由より、「少しでもコスパを良くしよう」と水道水を入れるような行為は、絶対に避けてください。

冷却水の交換時期について

冷却水には防腐・防錆効果があるとお伝えしましたが、使用するたびにその効果はだんだんと薄れていきます。同時に冷却機能も低下していきますので、「水温が下がりにくくなった」と感じたら、冷却水が劣化していないかを確認しましょう。

冷却水の交換時期の目安としては、前述のとおり2年ごとです。そのため、2年に1回の車検に合わせて行うのがベストです。店舗などで車検を依頼すると、交換項目としておすすめする店が多いです。

しかし、冷却水の色が極端に濁っていたり、量が減っている場合は、たとえ2年経っていなくても、交換することをおすすめします。

冷却水の交換方法・入れ方と注意点

冷却水は、自分で交換することもできます。ここでは、冷却水の交換方法を、詳しくご紹介していきます。

冷却水の入手方法

冷却水は、カー用品店はもちろん、ホームセンターなどでも売られています。
値段は200円〜2,000円ほど。原液でそのまま使用するタイプと、水と混合することで濃さを調整するタイプの2種類があります。冷却水を全部取り替えるなら前者のタイプを、補充するなら後者のタイプをおすすめします。

色に関しては、どれを使っても成分に違いがあるわけではないので、問題ありません。ただし、もともと入っている色と違う色を使用すると、見た目が悪くなったり、冷却水が劣化しているのかわからなくなる可能性があるので、元の色と揃えた方が良いでしょう。

冷却水の場所を確認する

冷却水は、リザーバータンクに入っています。半透明の樹脂でできているタンクのことです。エンジンルームのラジエーターに繋がっているホースをたどれば、リザーバータンクを見つけやすいです。

「ウィンドウウォッシャータンク」と間違えないように、注意しましょう。キャップに「冷却水」「COOLANT」と書かれていれば、間違いありません。

ちなみに、FULLとLOWの間に冷却水が入っている状態が、正常となります。

冷却水を抜く

ラジエーター下部に、コック(ドレンコック)があります。そのコックを緩めることによって、リザーバータンクより冷却水が勢いよく出てきます。全て排出し終えたら、コックを一旦、締めましょう。

冷却水経路のすすぎをする

すぐに交換用の冷却水を入れる前に、水道水で冷却水の経路を綺麗にしておきましょう。
水道水を8割〜満水になるまで、入れます。その後、エンジンを作動させて循環させましょう。目安としては、3分〜5分くらいです。時間が経ったら、エンジンを停止させて冷やしましょう。それから、水道水を排出させます。これを2回〜3回繰り返すことで、水道水に汚れが付着しなくなります。

交換用の冷却水を補充する

すすぎをして綺麗になったら、交換用の冷却水を補充していきましょう。これで、冷却水の交換はだいたい終わりになります。

注意点としては、冷却水の交換はエンジンが冷えているときに行いましょう。エンジンが温まっていると冷却水も熱くなっており、圧力が高くなります。コックを開けた瞬間に飛び出てくる可能性があり、危険だからです。

なお、自分で交換を行うのが不安なら、ガソリンスタンドや整備工場などで依頼することも可能です。工賃の相場としては、おおよそ1,000円〜2,000円ですが、これに冷却水本体の価格が請求されるケースがほとんどです。

補充時・交換後はエア抜きも忘れずに

冷却水を補充したり交換したあとは、エア抜きをしましょう。空気を抜くことで、エンジンが作動して熱を帯びたとき、空気が膨張してリザーブタンク内に冷却水があふれ出すのを防ぐことができます。

やり方は簡単。ラジエーターキャップを外したまま、エンジンを作動させるだけです。このとき、ラジエーターの水が減っていたら、冷却水を補充しましょう。
エンジンを稼働し続け、ラジエーターの口からボコボコと大きな空気がでなくなったら、エア抜きは完了です。ちなみに空気が少々残っていたとしても、使用するうちに自然と抜けていくので、問題ありません。

冷却水が漏れている場合の対処と点検方法

たまに、冷却水が漏れているケースもあります。漏れやすい箇所としては、「ラジエーター本体」「ヒーターホース」などが挙げられます。

ここでは、冷却水が漏れる原因や点検方法、対処法をご紹介します。

冷却水が漏れる原因は

冷却水が漏れる原因は、走行中の飛び石などが考えられます。飛び石がラジエーターに当たることによって穴が空いて、そこから冷却水が漏れるケースです。

ほかにも、「ヒーターホース」などのホース類から漏れるケースも多く見られます。ホース類はゴムでできているために、劣化するとひび割れが発生するからです。

冷却水が漏れる原因は、走行中の飛び石などが考えられます。飛び石がラジエーターに当たることによって穴が空いて、そこから冷却水が漏れるケースです。

ほかにも、「ヒーターホース」などのホース類から漏れるケースも多く見られます。ホース類はゴムでできているために、劣化するとひび割れが発生するからです。

冷却水が漏れる原因は、走行中の飛び石などが考えられます。飛び石がラジエーターに当たることによって穴が空いて、そこから冷却水が漏れるケースです。

ほかにも、「ヒーターホース」などのホース類から漏れるケースも多く見られます。ホース類はゴムでできているために、劣化するとひび割れが発生するからです。

点検方法は簡単

駐車中の車の下に、液だまりができていないか、確認しましょう。もしも液だまりができていた場合、冷却水が漏れている場合があります。赤や緑などの色がついていたり、変な匂いがしているようなら、冷却水である可能性が高いです。

また、水温計の動きにも注目してみましょう。冷却水が漏れていると、上手くエンジンを冷やすことができず、高温状態が続きます。最悪の場合はオーバーヒートに繋がり、エンジンが故障する原因となります。
普段よりも「H(高温)」を指している時間が続いている場合、冷却水の量を一度チェックしてください。

緊急対処としては漏れ止め剤の利用も

もしも走行中に冷却水が漏れているのに気づいた場合は、どうすれば良いのでしょうか。緊急対処としては、「漏れ止め剤」を活用する方法があります。

漏れ止め剤には、冷却水の粘度を上げることによって、漏れている箇所に膜を作りだす効果があります。これによって、一時的ではありますが、漏れをふせぐことができます。

漏れ止め剤は、ワコーズなどが定番です。

ワコーズ RSL-2 ラジエーターストップリーク 大型車用水漏れ防止剤 280ml R112

しかし、粘度を上げることによって、目詰まりがしやすくなるというデメリットがあります。入れすぎると冷却水の経路が詰まってしまい、流れが悪くなってオーバーヒートしてしまう可能性があります。きちんと適量を入れるようにしましょう。

また、あくまでも漏れ止め剤は緊急処置です。しばらくすれば、また漏れ出す可能性もあります。
漏れの原因によっては、根本的な解決が必要です。店舗や整備工場などで、すみやかに点検・修理してもらうことをおすすめします。

【最後に】減るのが早いと思ったら修理・点検を

冷却水は前述したように、エンジンの熱を逃がす大切な役割があります。もしも冷却水が機能しなくなったら、オーバーヒートを起こしてしまい、エンジンの故障に繋がります。高額な修理費がかかりますから、大きな痛手ですよね。

そのため冷却水の点検・補充・交換は、非常に重要です。2年に1回の車検時に交換してもらうのはもちろんですが、最低でも1年に1回は、定期的に量をチェックすることもおすすめします。
もしも冷却水の減りが早いと感じたら、すぐに整備工場、カー用品などで点検してもらいましょう。

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