トップへ戻る

ダンパーとは?役割や種類など最低限知っておきたいことを紹介!

ダンパーとは?役割や種類など最低限知っておきたいことを紹介!

足回り関係の部品の1つであるダンパー、今回はそのダンパーについての解説記事です。どういう部品か、その役割や種類などについて、最低限知っておきたいことを初心者向けにお伝えします。奥の深い足回りの世界、読んでおいて損はありませんよ。

[PR]本ページはプロモーションが含まれています
⏳この記事は約3~4分で読めます。


  • カービュー査定

ダンパーとは

筒形状をしたサスペンションの構成部品

KYB(カヤバ) ショックアブソーバー セット[1台分] (Extage SET) クラウンアスリート GRS18#(AVS) E-E91539154

筒型の形状をしていてロッドが飛び出ているような形をしているサスペンションの構成部品がダンパーです。別名ショックアブソーバーと呼ばれることもありますが、ここでは総じてダンパーと呼びます。

ダンパーの構成部品

ダンパーが機能する構造を学ぶうえで理解の必要な構成部品として、次のようなものが使われています。それぞれの役割は後述しますので、こういうものが使われているということだけ覚えておいてください。

・アウターシェル(複筒式のみ)
・ピストンロッド
・ピストン
・ピストンバルブ
・シリンダー
・リザーバ室(複筒式のみ)
・ベースバルブ(複筒式のみ)
・フリーピストン(単筒式のみ)

ダンパーの役割

縮んだスプリングの反動を抑える

オートエグゼ製マツダ3用コイルスプリング

サスペンションにおけるダンパーの役割は、縮んだスプリングによって生じる反動を抑えるためです。

自動車のサスペンション構成部品の1つにスプリングと呼ばれるものがあります。コイルスプリングなどとも呼ばれるもので、力がかかっていない状態では伸びたままですが、コーナーリングで荷重が乗った時(つまり外側のスプリング)や段差に乗った時などにはスプリングが縮みます。

縮み切っ元の状態に戻ろうとするスプリングをの反動をダンパーの力で抑えることによって乗り心地を向上させるのです。

もしもダンパーがなかったら、縮んで元に戻ろうとするスプリングの反動を抑えることができなくなり、長時間ボヨンボヨンとした動きをすることとなります。車内は常に上下に揺れるような状態となり、乗り心地は悪いです。

つまり、スプリング反動を抑えて乗り心地の良さを保つために必要な部品がダンパーとなるのです。

ロールスピードを決める

トヨタ 86 TRD 14R-60

ロールスピードを決めるという役割も担っています。

ロールというのはコーナーリングで車が曲がる時に外側に向かって傾く物理現象のことです。ロール量(つまり傾く量)は先ほど紹介したスプリングによって決定しますが、ロールスピード(傾くスピード)は一般的にダンパーによって決定づけられると言われています。

ダンパーの基本的な仕組み

サスペンション

ダンパーの仕組みを端的に表すと、シリンダー内に設けられたバルブをオイルが通過することによって減衰力と呼ばれる力が発生するのです。この減衰力と呼ばれるものは、スプリングが縮む時と伸びる時にも発生すると考えておくと、わかりやすいかと思います。

バルブを少しだけ詳しく見てみると、ピストンにはオリフィスと呼ばれる溝やリーフバルブという薄板が取り付けられていて、ピストンの動く速さに合わせて油量を調整する役割を持っているのです。

ダンパーの種類

複筒式ダンパー

オートエクゼ DE型デミオ用スポーツサスペンションキット

複筒式ダンパーは別名ツインチューブと呼ばれるもので、シリンダーとアウターシェルという2つの筒形状部品で構成されているダンパーです。市販車のサスペンションで最も採用されることの多いダンパーになります。

ピストンロッドが縮み込むと、シリンダー(内筒)内部にあったオイルが押し出されてアウターシェル(外筒)の空間部分へと流れる、という構造になっています。

複筒式ダンパーのメリットとして、筒が二重構造になっていることで傷などに強い点、製造コストが安い点、などを挙げることができます。

反対にデメリットを挙げると、キャビテーション(ダンパーが伸びてリザーバ室からシリンダーにオイルが流れた時に、オイル中にある空気が気泡となって現れる現象。ピストンが高速で動く時に発生しやすい)が発生しやすくなる、という大きなデメリットがあります。

単筒式ダンパー

クスコ Sport ZERO-3S

単筒式ダンパーはシングルチューブとも呼ばれるダンパーです。複筒式ではアウターシェルとシリンダーという2つの筒状部品が使われていましたが、単筒式ダンパーではアウターシェルが使われずにシリンダーのみの採用となっています。競技車両などでの採用実績が特に多いです。

フリーピストンという部品がオイルと高圧ガスを仕切るように取り付けられていて、フリーピストンの上側にオイルとピストンバルブなど、下側に高圧ガスが詰められています。

単筒式ダンパーのメリットは複筒式よりも大きな減衰力を発生させることができるという点、そしてキャビテーションの心配がないという2つの大きなメリットを挙げることができます。

反対に、高品質の部品が各部に求められるため製造コストが高くなるという点は、複筒式と比べた際のデメリットとすることができるでしょう。


まとめ

ボッシュ セミアクティブバンパー

今回はダンパーについて、その役割と必要性、種類などを紹介しました。

日頃から車いじりをいていたり、定期的にタイヤ交換をしていると目にすることが多い部品ですが、人によってはほとんど目にすることのない部品です。しかし、そういう部品こそ自動車を走らせる際に重要な役割を果たしています。

今回の記事を通じてダンパーに興味を持った方は、整備工場へ整備の依頼に行った際や車検の際などに、一度見せてもらうように頼んでみてはいかがでしょうか。

  • カービュー査定

最新の投稿


レクサス新型「RZ」発表!最強の「426馬力モデル」も登場

レクサス新型「RZ」発表!最強の「426馬力モデル」も登場

レクサスは、2025年12月24日、バッテリーEV専用モデル「RZ」の新型モデルおよび、特別仕様車「RZ600e“F SPORT Performance”」を発表。新型RZは発表同日より発売、RZ600e“F SPORT Performance”は、2026年3月2日に発売される予定です。


トヨタ新型「ミライ」発表!一部グレードやカラーが廃止に!

トヨタ新型「ミライ」発表!一部グレードやカラーが廃止に!

トヨタは2025年12月22日、燃料電池自動車(FCEV)セダン「MIRAI」の一部改良モデルを発表。同日より発売しました。どのような点が変更となったのでしょうか。


【2026年】新車で買える!おすすめMT車(マニュアル車)国産メーカー別まとめ

【2026年】新車で買える!おすすめMT車(マニュアル車)国産メーカー別まとめ

自動運転や電動化技術が急速に進化する近年。利便性が追求される一方で、「自らの手足でクルマを操る楽しさ」を求める声は決して消えることがありません。エンジンの鼓動を感じ、ギアを自ら選び、車と対話する――そんな「人馬一体」の歓びは、MT車(マニュアル車)だからこそ味わえる特権。「もう新車では買えないのでは?」と諦めるのはまだ早い!各メーカーにはこだわりのMT車がしっかりとラインアップされています。本記事では、王道のスポーツカーはもちろん、実用的なSUVや維持費の安い軽自動車まで、現在新車で購入できる国産MT車をメーカー別に紹介します。


日産 新型「アリア」正式発表!高性能モデル「アリアNISMO」とともに大幅刷新実施

日産 新型「アリア」正式発表!高性能モデル「アリアNISMO」とともに大幅刷新実施

日産は2025年12月22日、フラッグシップEV「アリア」とそのハイパフォーマンスモデル「アリアNISMO」の新たなマイナーチェンジモデルを正式発表しました。アリアは2026年2月20日、アリアNISMOは2026年3月19日の発売を予定しています。


ズバット車買取比較の特徴と使い方|メリデメと高く売るコツなど解説

ズバット車買取比較の特徴と使い方|メリデメと高く売るコツなど解説

車を売るときに気になるのは、「面倒なく相見積りを取りたい」「どこに依頼すれば高く売れるのか」という点です。ズバット車買取比較は、入力した情報に基づき、条件に合う車買取業者へまとめて査定依頼ができる車買取一括査定サービスです。ディーラー下取りと迷っている人でも、複数社の見積りを比べて納得したうえで売却先を決めやすいのが特徴です。一方で、申込み後の連絡対応など、事前に押さえたい注意点もあります。本記事では、ズバット車買取比較の特徴と使い方を中心に、メリット・デメリットや注意点を整理して、高く売るコツまでをまとめています。