シートヒーターとは?
シートヒータースイッチ
読んで字のごとく、暖房装置の一つで、通常の車はエアコンから暖かい風を送り込むのに対し、シート生地とクッションの間にあるヒーターユニットで座面を温める構造になっています。
なお、海外の高級なオープンカーでは、シートの首の部分から温風が出てきて、首周りを温めてくれる、ネックウォーマーのような機能が付いているクルマもあります。
いずれにしろ、冬の寒い時期に下半身や背中を温めてもらえるのは、ホカホカで気持ちの良いものです。
シートヒーターって、必要?
シートヒーター スイッチ
昔はごく限られた車種に装備されていたシートヒーターですが、今では普通の乗用車にも当たり前に装備される様になりました。
メリットについては後述しますが、ここではコスト面について触れておきましょう。
シートヒーターは、基本的にはオプション代金のみで搭載することができます。コスト自体が高いのか安いのかについては、人それぞれの判断に委ねる以外ないでしょう。もちろん、標準で装備されているクルマもあります。
また、愛車がオープンカーの方で、寒い日でも、天気がいい日は屋根を取り外してドライブしたい、という方もいることでしょう。その人たちにとってもありがたい装備です。
■シートヒーターは、どんな時に使うの?
極寒の地でドライブなどをするとき、通常のヒーターのみだと寒さが車内に響きますので、下半身の部分が温かくならないというのであれば、いくら快適な車内とはいえ、これでは本末転倒ですね。
座った瞬間の温かさというものは、本当にありがたいもので体も心も元気になるのだから、シートヒーターは冬のドライブの強い味方ですね。
それ故に、暖房器具系の需要が高くなる地域を挙げるとしたら東日本であれば北側の地域、西日本であれば北陸や山陰などの日本海側の地域になるでしょう。
沖縄や奄美地方などといった比較的温暖な地域であれば、暖房関係は需要は少ないでしょう。
シートヒーターの必要性は、クルマのオーナーが住んでいる地域の気候に左右されると言っていいでしょう。
シートヒーターのメリットとデメリット
運転席シートーヒーター
シートヒーターの長所と短所についてみてみましょう。自分が運転している車に搭載する必要があるのかどうかの判断材料になるでしょう。
それでは、メリットなどの面について見てみましょう。
■メリット
まず注目すべき点については、以下の通りです。
①座席毎に個別で対応できる→シートヒーターのON/OFFは個別で行えるので、座席毎に温かさなどを調節できることが魅力です。暖房だと、同乗者から暖かいとか寒いとかクレームが付く事がありますが、個別に調整できるシートヒーターならば、そんなトラブルを避ける事が出来ます。
②保温→エアコンは乾いた風などと混ざりながら温風を送る構造であるのに対し、シートヒーターは、座面が直接温まるので、下半身部分から上半身部分がホカホカに暖かくなります。
③オープンカー→エアコンと違い、窓を開けても温かい風が逃げることがないので、寒い日でも身体がポカポカに温まります。寒い日のオープンカードライブの強い味方になります。
■デメリット
では逆に、問題点を紹介しましょう。
①低温火傷→長時間使うことで起こりうる事象です。メーカー純正のシートヒーターであれば、温度センサが高温になるとスイッチを切る構造のものもあります。しかし、後付けのものであれば、そのような機能は付いていない場合が多いので、長時間の使用では気をつけましょう。
②電気系に負担がかかる→シートヒーターは電気で座面を温めるので、クルマの電気系に負担をかけます。冬に、短時間のドライブを繰り返すような使い方で、シートヒーターを多用すると、クルマのバッテリーに負担をかける場合があります。バッテリーはこまめにチェックするようにしましょう。
③眠気が襲ってくる→ドライブにおいて最大の敵は眠気です。シートヒーターはポカポカに暖かくて気持ちいいので、眠気に襲われやすくなります。眠気は、最悪の場合は自動車事故に繋がりますので注意しましょう。
特に食後すぐの運転となると特有の眠気とダブルパンチ状態になり、気が緩むと事故の原因となるので、食後すぐの運転は控えてから少し間隔をあけてからの運転することをおすすめします。
シートヒーターの使い方
運転席&助手席シートヒーター
シートヒーターの基本的な使用方法について紹介します。
基本は、寒い冬の期間につかうものですが、夏の冷たいエアコンの風が苦手な人にもいいかもしれません。
シートヒーターの意外な使い方を挙げるのであれば、自分が座る席のみ温かくすることができる、ということです。
冷え性はの方は身体を温めておく必要があり、シーズン問わず、体温をベストコンディションに整えやすくなるからです。男女問わず冷え性の傾向が強い方は、特に装備しておきたいアイテムの一つといえるでしょう。
それ以外にも半乾きの衣装を干すなどといった乾燥機代用に使ったり、梅雨のシーズンは洗濯物を外で乾かしたくてもままならないので、約30分で数百円かかるコインランドリー代がもったいない方にとっても、この装備は本当にありがたいものとなっているからです。
シートヒーターが装備されているクルマのご紹介!
マツダ デミオ ブラックレザーリミテッド シートヒーター
それでは、シートヒーターを装備している主な車種について紹介します。
中古市場などで販売されている車の装備品一つとってみても、種類によっては最初から装備されていたり、あとで取り付けてもらうなどまちまちです。
今回紹介するのは、車種のすべてを紹介することはできませんので通常タイプの車と軽自動車の2種類から1台ずつ取り上げていきます。
皆さんが実際に、車を購入して装備品などが気になる方がいることでしょうが、価格以外にも装備品にも目を向けながら、最終的にどの車を選ぶのかじっくりと見極めておきたいものです。
■その①・スバルインプレッサ
スバル・インプレッサスポーツ
日本のハイパフォーマンスカーの代表的選手の一つであり、ある程度の世代にとっては、非常に印象深いクルマです。
インプレッサは、数多くのレースやラリーに出場し、高い実績を残しています。それだけに、人気の高い車種という位置づけとされています。
この車種にも当然ながら、シートヒーターが搭載されていますので、冬場のドライブをするのにふさわしいクルマだと言えるでしょう。
■その②・スズキハスラー
スズキ ハスラー 新型
スズキの軽自動車の主力商品の一つで、数年前に放送されたコマーシャルでは、某人気アニメとのコラボレーションをしたことは記憶に新しいところです。CMをご覧になられた方もいることでしょう。
遊び心があってバラエティあふれる車両で、シートヒーターをしっかり装備しているという意味では、冬のアウトドアでも十分楽しめるよう考慮されていると言えるでしょう。新型ハスラーも1月に発売され、ますます人気が出そうですね。
まとめ
VW シートヒーター(運転席/助手席)
これから寒い冬の季節へと突入していくわけですが、車の暖房を一つとってみても、エアコンでは乾燥した空気が気になって逆に苦手だなぁ、と感じる人もいるでしょう。
しかし、シートヒーターは椅子の部分から暖かくなるという意味では、エアコンが苦手な方や冷え性の方にとっては理にかなった装備といえるでしょう。
時と場合によっては、座って温かくなるだけでなく衣類の乾燥ができるのも得意技の一つであり、急な雨や雪で衣装が濡れてしまった、というときでも応急処置的に乾燥できる、というのも、シートヒーターのメリットですね。
シートヒーターに関するFAQ
■シートヒーターって、どんなメリットがあるの?
シートヒーターのメリットは、やはり「温かい」という点です。クルマの暖房は、温かい空気を車内に送り込む事で、間接的に体を温めてくれます。一方、シートヒーターは服越しに体に接しているので、直接、体を温めてくれるので非常に暖かく感じます。
また、シートヒーターは個別に温度が設定できるので、同乗者がいる場合でも自分の好みの温度に設定する事ができ、暑い寒いという暖房や冷房につきもののトラブルを避ける事が出来ます。
シートヒーターとの相性が最もいいのは、屋根が開くオープンカーです。オープンカーでは、寒い季節では暖房を入れてもなかなか暖かくなりません。しかし、シートヒーターがあれば、直接下半身と背中を温めてくれるので、冬の時期でも寒い思いをせずにオープンカーのドライブを楽しめます。
■シートヒーター、どんなクルマに付いているの?
少し前までは、シートヒーターは高級車の装備と思われていました。しかし、最近は軽自動車から高級車まで、幅広いクルマに標準で装備されたり、オプションで付けられるようになっています。通常、運転席・助手席にシートヒーターが装備されている事が多いのですが、高級車ではリアシートにもシートヒーターが付いているクルマがあります。
また、シートヒーターを装備出来ないクルマ用に、様々な後付のシートヒーターが販売されています。後付のシートヒーターを選ぶ際は、熱くなりすぎたら自動的に温度をさげるサーモスタット機能のついた商品をオススメします。