ゼブラゾーンとは?
ゼブラゾーン
普段私たちが利用する舗装道路には、いろいろな文字や記号が描かれています。
それが道路交通法で定められた法律に基づくものだという事もご存じの方の方が多いと思いますが、中にはこの道路標示は何の意味があるのか理解しきれていない方もいらっしゃると思います。今回はその中の1つ通称「ゼブラゾーン」について触れていこうと思います。
道路上に描かれている道路標示の中で、斜線で示されている表示部分の事を指して、ゼブラゾーンと呼ばれています。
細長い3角形であったり、緩くカーブを描いた形であったりと多様ですが、見極める目安としては白線で囲まれた図形の中にまた白線で斜線が描かれている物です。
正式名称は「導流帯」で、主に右左折の際に多く見られますが、少しこのゼブラゾーンに関しては誤解もあるようです。
この導流帯は走行車線から、右左折する際に走行車線の右側(左側)に右左折専用のレーンなどがある道路においては、この車線に移動し曲がりやすいように走行する部分の存在する事を示しています。
よくある誤解ですが、決してこのゼブラゾーンを走行してはいけないという物ではありません。ゼブラゾーン上を走行しても道路交通法で処罰される事はありませんので、誤解のないようにしましょう。
ゼブラゾーンはあくまで走行する車両の便宜上存在するものであるという事です。
■道路標示とは?
国内外を問わず、一般道路や高速道路・自動車専用道路など、道路と呼ばれる物にはそれぞれ特徴がありますが、総じて言える事は全ての道路には必ず何らかの表示が存在するという事です。
それらは走行する上で見落としてはならない情報や規則が書かれている物がほとんどです。表示は見落としにくいように大きく夜でも視認性の良い蛍光塗料で書かれています。
それらは色などや数字で大きく示されていますので、見落とす事は殆ど無いと思いますが、運転に集中していない場合などには見落とす場合も出てくる可能性があります。
それはすぐに事故や命の危機に直結する事になりますので、しっかり見落とさないように車を運転する際には気を付けましょう。
ゼブラゾーンは何のためにあるのか?
導流帯
ゼブラゾーンが設置される理由は、上記で述べたように、道路を走行する車両の安全と事故防止の観点から設置される事が多いようです。
直進する車と右左折する車をわける事により、交通の流れをスムーズにする効果があります。ゼブラゾーンは多くの場所に設置されています。
■車の流れをスムーズにするため
ゼブラゾーンが必要な理由として挙げられる1つ目は、スムーズな車両の流れを確保するという事です。
ゼブラゾーンが設置されている場所のほとんどは、その先に交差点がある場合が多い様です。
その交差点には、やはり多くの場合右折信号機が設置されています。直進する車両の交通を遮断し右折車のみを通行させ、交通の流れを安全に途切れる事なく進めるための道標としてゼブラゾーンが存在しているのです。
一度ゼブラゾーンに進入した車両は、その後突然の進路変更はするべきではありません。万が一間違って、ゼブラゾーンを経て右折レーン(左折レーン)に進入してしまった場合は、その場で進路変更するのではなく、完全に右左折を終了後、進路変更するようにしましょう。
■交通マナーを守る習慣を身に着けるため
ゼブラゾーンの部分を走行しても法律上の問題はありませんが、やはり推奨できる行為ではありません。
きちんとレーンにしたがって走行し、正しい位置で右折または左折レーンに入る事が不要な事故などに巻き込まれない正しい走行の仕方と言えます。
ゼブラゾーンは身近な道路標示ですから、ついつい曖昧な走行になりがちですが、こういう身近な道路標示を守るという事から運転マナーや法律の遵守といった事につながっていくのです。
交通マナーを守る習慣を身に着けるといった事もゼブラゾーンが存在している理由の1つなのかも知れません。
ゼブラゾーンに似た道路表示
ゼブラゾーンと呼ばれる物には、いくつかの種類があります。ゼブラゾーンは種類と言うよりも、設置される場所が多く、これはゼブラゾーンなのかといった疑問が結構多いのも事実です。
例えば、高速道路の分岐路や合流地点などにも、ゼブラゾーンを見る事は多いです。これもこの先に分岐路や合流地点がある事を事前に知らせるために表示されています。
ゼブラゾーンとは道路を走行中に1番多く目にする物かも知れませんが、ゼブラゾーンに似ているけれど全く違うと言った道標も多くあります。
よく目にする物に黄色の実線で囲まれたような斜線の箇所がありますが、これはゼブラゾーンではなく、「立ち入り禁止部分」を表す標示で、この表示の内側部分には車両は進入禁止という意味の表示です。
これは車線が入り組んで走行すべきルートが分かりにくい道路などで、事故を未然に防止する目的で設置される事の多い道路標示です。この部分には進入禁止です。
停止禁止部分
ついで、よく目にする物として「停止禁止部分」のマークです。四角い白線の中に中央部分が切れた斜線の道標です。これは路面電車がある地域などで路面電車の乗降や待機時の利用者を守る目的で設置されています。
その他の箇所では警察署や消防署の車両出入り口などで見かけますが、これはこの上を走行する事は可能ですが、信号待ちなどの際に進入して停車する事は禁止されています。もちろん、この中での駐車は違反行為です。
ゼブラゾーンに限らず、道路上にはありとあらゆる道標を代表とした道路通行に欠かせない情報を伝えるツールが点在しています。そしてそのどれ一つをとっても安全走行は出来ないのです。
走る凶器と呼ばれる事もある車ですが、使い方さえ間違えなければ私達の生活にこれ程密着した便利な道具は他には見当たりません。その車を凶器にせず便利な道具として使うためにルールが存在しています。
免許を所持している方は等しく同じ知識と技量をお持ちだという事がこの車社会での最低限度のルールです。
道路標示1つとっても、しっかりと運転するには正しい認識力が必要です。そしてそれをお持ちの方が免許所持の許可をお持ちだという前提で社会は動いているのです。
ゼブラゾーンについても、知識不足の方はいらっしゃったのではないでしょうか。そういう方は再度、最低限の道路交通法を理解する必要があります。
まずは今走っている道路の最高制限速度は何キロか、こういった基本の道路交通法を見直す必要があるのではないでしょうか。
道路標示1つをとっても、このように一見しただけでは中々見分けが付きにくい道標もありますが、全て道路交通法に定められているものなので、しっかりと意識して理解しておきましょう。
まとめ
安全運転を心がけよう!
ゼブラゾーンとは、道交法で何かを禁止する物ではありません。多くの目的は注意喚起という事で設置されている場合が多いという事です。
ゼブラゾーンの標示を見つけたら、十分に注意を払い安全運転を心がけて下さい。