チャイルドシートなしで6歳未満の子を乗せると運転者の違反
6歳未満の子どもを車に乗せるときは、チャイルドシートを使わせることが、道路交通法で運転者に義務づけられています。親が運転するときだけでなく、祖父母や知人が運転する車でも、義務を負うのはハンドルを握る人です。
この決まりは、2000年4月1日から始まりました。生まれたばかりの赤ちゃんも対象なので、産院から自家用車で退院する日から必要になります。
使うシートは、国の安全基準に合い、子どもの体格に合ったものでなければなりません。いまの基準に合った製品には丸の中にEと国の番号が入ったEマークがあり、2012年6月30日以前に作られた古い製品には以前の「自マーク」が付いている場合もあります。
出典:e-Gov法令検索 道路交通法/国土交通省 自動車総合安全情報 チャイルドシート
チャイルドシートの違反は点数1点で反則金はない
チャイルドシートを使わせずに6歳未満の子を乗せたときの違反は、点数が1点です。反則金や罰金の定めはなく、この違反だけで刑罰を受けることもありませんが、点数は運転者の免許に加わります。
祖父母に送り迎えを頼んだ日に違反になれば、点数が付くのは運転した祖父母のほうです。頼むときは、チャイルドシートを車に付けてから渡しておきましょう。
出典:e-Gov法令検索 道路交通法施行令/JAF クルマ何でも質問箱 チャイルドシートの使用義務
チャイルドシートの免除は病気の例外と施行令の8つの場合
チャイルドシートを使わなくていいのは、法律で決まった例外に当てはまるときだけです。道路交通法の本文にある「病気で使わせることが療養上よくない場合」と、施行令が挙げる8つの場合があり、「シートを用意できなかった」はどちらにも入りません。
| 使わなくていい場合 | たとえば |
|---|---|
| 座席の形でチャイルドシートを固定できない | シートベルトや金具がなく付けられない座席。ほかの座席なら付けられるときは、その座席で使う |
| 定員内で乗るが、座席が足りず子どもの数だけ付けられない | 後部座席に子どもが3人いて、シートが2台までしか並ばない。付けられる2台は使う |
| けがや障害で、チャイルドシートを使うと体に障る | 医師から座らせないよう言われているけがや障害がある |
| 著しい肥満などで、正しく使えない | 体の状態でベルトが締められない |
| 運転者以外の人が、シートに座らせたままではできない世話をしている | 同乗者が授乳などの世話をする。安全のため、できるだけ車を止めて行う |
| バスやタクシーなど、お客を乗せる仕事の車に乗る | 路線バス、観光バス、タクシー |
| 道路運送法で認められた有償の送迎の車に乗る | 市町村やNPOなどが道路運送法に基づいて登録や許可を受けた運送のうち、免除の条件を満たすもの。特定の者の需要に応じる運送は対象外 |
| けがや急病の応急救護で、病院などへ急いで運ぶ | 急にぐったりした子を病院へ運ぶ。ふだんの通院は含まない |
教習所の問題などで見かける「病気などやむを得ない場合は使用しなくてもよい」は、正しい内容です。ただ、病気やけががあるだけで免除になるわけではなく、チャイルドシートを使うと治療や体に障る場合に限られます。使える状態なら、体格に合ったシートに座らせましょう。
出典:e-Gov法令検索 道路交通法/e-Gov法令検索 道路交通法施行令
チャイルドシートの免除にならない場面は抱っこや近所への移動
抱っこや近所への移動のように「これくらいなら」と思いがちな場面も、免除には当たりません。
チャイルドシートの免除にならない代表的な場面
■抱っこして乗るのはチャイルドシートの代わりにならない
大人が抱っこしていても、チャイルドシートを使ったことにはなりません。ぶつかったときの衝撃は大人の腕では支えきれず、子どもが車の外まで投げ出されるおそれがあります。授乳などの世話は免除の対象ですが、走りながらより、安全な場所に車を止めて世話をするほうが子どもを守れるでしょう。
■近所への移動や短い時間でもチャイルドシートは必要
距離や時間は、免除の理由に含まれていません。保育園への送り迎えやスーパーまでの数分でも、6歳未満の子はチャイルドシートに座らせましょう。
■祖父母や知人の車、レンタカーでもチャイルドシートは必要
義務は車ではなく運転する人にかかるので、自分の車でなくても同じです。祖父母の車に乗せるときはシートを付け替え、レンタカーなら予約のときにチャイルドシートも申し込んでおきましょう。
チャイルドシートのレンタルは、こちらで詳しく解説しています。
【知っトク】チャイルドシートはレンタルがお得! | カーナリズム
https://matome.response.jp/articles/4441お子様を車に乗せる時に安全を守るためにもチャイルドシートは欠かせないアイテムです。しかし、「あまり車で出かける機会がないから購入はもったいない」と思ったことはありませんか?そのようなことを感じた方に“レンタル”という選択があります。今回はチャイルドシートのレンタルについてまとめていますのでぜひ参考にしてください!
■人数が多くても付けられるならチャイルドシートは必要
乗る人数が多いという理由だけでは、チャイルドシートの義務はなくなりません。免除されるのは、定員の範囲で乗っていて、座席が足りずに子どもの数だけシートを付けられないときで、その場合も付けられる分はできるだけ使います。
■軽トラックでも付けられる座席ならチャイルドシートは必要
軽トラックだからという理由で、チャイルドシートの義務がなくなることはありません。助手席にきちんと固定できるなら使う必要があり、免除されるのは、座席の形で固定できず、ほかに使える座席もないときです。エアバッグのある助手席に後ろ向きのシートを付けるのは極めて危険なので、車とシートの取扱説明書を確かめ、安全に付けられないなら別の車で移動しましょう。
■体格に合わないシートや基準に合わない補助具は使えない
法律が求めているのは、子どもの体の大きさに合ったシートです。対象の身長や体重に届かない小さな子にジュニアシートを使うと、ベルトをすり抜けたり、おなかを圧迫したりする危険があります。
シートベルトの位置を変える補助具も、国の基準に合っていなければ、6歳未満の子に使っても義務を果たしたことになりません。基準に合ったベルト型の製品もあるので、本体に国の型式指定マークがあるかを買う前に確かめましょう。
子どもの身長と体重、車への付け方を確かめたら、条件に合うチャイルドシートを探してみてください。
6歳以上へのチャイルドシート義務の拡大は報道の段階
2026年10月26日、警察庁が身長の低い子どもまでチャイルドシートの使用義務を広げる検討に入り、有識者検討会を設ける方針だと、複数の報道機関が報じました。対象の身長や始まる時期は決まっておらず、いまの使用義務は6歳未満のままです。
ただ、車のシートベルトは身長150cm以上の体格に合わせた作りなので、JAFは6歳を過ぎても身長150cm未満の子にはチャイルドシート(ジュニアシート)を使うよう勧めています。肩のベルトが首に、腰のベルトがおなかにかかるうちは、ジュニアシートを外さないでおきましょう。
6歳が近づいたら、子どもの身長に合うジュニアシートを探してみてください。
報道の内容と、チャイルドシートを何歳まで使うかの目安は、こちらで詳しく解説しています。
チャイルドシートは何歳まで必要?法律の義務と卒業の目安 | カーナリズム
https://matome.response.jp/articles/48415歳、6歳と大きくなってくると、そろそろジュニアシートを外してもいいのか迷いますよね。法律で決まった年齢を過ぎても、子どもの体には大人用のシートベルトがまだ合わないことがあります。チャイルドシートの使用義務は6歳未満ですが、安全のためには身長150cmになるまで使うのが目安です。年齢ではなく、身長とシートベルトのかかり方で卒業を決めましょう。この記事では、チャイルドシートを何歳まで使うかの目安と法律の決まり、義務の拡大の検討、成長に合わせた選び方とおすすめについて解説します。
チャイルドシートの義務についてよくある質問
■チャイルドシートなしで警察に止められることはある?
あります。チャイルドシートの使用義務違反は交通違反なので、取り締まりの対象です。止められて違反と判断されると運転者に点数が1点付きますが、反則金や罰金はなく、点数が付くことがそのまま逮捕につながるわけでもありません。
■タクシーで赤ちゃんを抱っこして乗るのは違反?
違反にはなりません。タクシーやバスは、使わなくていい場合に入っています。ただ、抱っこのままでは事故の衝撃から守りきれない点は、自家用車と同じです。
■チャイルドシートを助手席に付けるのは違反?
違反ではありません。ただ、エアバッグが開いたときに子どもが大けがをするおそれがあるので、国土交通省がすすめるのは後部座席です。
助手席に付けるときの注意点は、こちらで詳しく解説しています。
助手席のチャイルドシートは違反?取り付け方法と注意点を解説 | カーナリズム
https://matome.response.jp/articles/20836歳未満の幼児には着用義務のあるチャイルドシート。後部座席だと泣いてしまうから…などの理由で、助手席にチャイルドシートを取り付けている方もいらっしゃると思います。本記事では、助手席にチャイルドシートを取り付ける際に覚えておきたいことと、チャイルドシートの正しい取り付け方やおすすめ商品などをまとめて紹介します。
■チャイルドシートの義務はいつから?
2000年4月1日からです。それより前に子育てをした祖父母の世代には、なじみの薄い決まりかもしれません。
■子どもが2人いてチャイルドシートが1台しかないときは?
座席に余裕があってもう1台付けられるなら、2人ともチャイルドシートが必要です。1台しかないまま2人を乗せると、シートのない子の分が違反になります。
■体の大きな5歳でもチャイルドシートは必要?
座高が十分にあり、シートベルトを正しく締められる子は、6歳未満でも義務の例外になります。その場合も、シートベルトは必ず締めてください。肩のベルトが首にかかるなら、まだチャイルドシートが必要な体格です。
まとめ:チャイルドシートなしで乗せられるのは法律で決まった場合だけ
6歳未満の子をチャイルドシートなしで乗せると、運転者に違反の点数が1点付きます。使わなくていいのはバス・タクシーや授乳中、急病の子を運ぶときなど法律で決まった場合だけで、抱っこや近所への移動、祖父母の車は理由になりません。
6歳を過ぎても、シートベルトが体に合うまではジュニアシートを使いましょう。
祖父母や知人に送り迎えを頼む日が増えたら、その車に付ける分をもう1台用意しておくのも手です。
祖父母の車で少し出かける日や、急に車で送ってもらう日も、6歳未満の子にはチャイルドシートが必要です。いざというときに慌てないよう、ふだん乗らない車でも子どもを安全に乗せられる準備をしてみてください。


